8 / 28
08.さらに覚醒を続ける能力。
しおりを挟む
部屋に光が差し込む。
「...もう、朝か?」
あの後、夕飯も食べずに涙が溢れる理由を考え続けたんだっけ...。
初めは何の感情で涙が溢れるのか分からなかったが、“悔しさ”それが答えだった。
俺には、はるか遠い過去にも冤罪で処刑された記憶があったのだ。
だが昨日は疲れもあり、答えに辿り着いた安心感で眠ってしまった。
「流石に腹減ったなぁ...。何か食べ物あるかな?」
俺は朝食を期待してリビングへ降りていく。
「おはよう。ミズナ。
もうすっかり元気になったぜ。朝飯何かないかな?」
「あ、昨日の夜、パスタ作り過ぎちゃったんだけど、」
おっ、朝からパスタか。
腹減ってるからたくさん食べれそうだ。
「無事に全部食べ切れたのよ!」
ズコーッ!!
「なんだよっ!パスタ残ってるから食べていいよって流れじゃないのかよっ!」
「エヘヘ。ごめんごめん。
パンならあるから、好きなだけ食べてもいいのよ。」
俺はパンを一切れもらって食べた。
そうしている間に、双子が家に来た。
「おはようさんねぇ!コウ!ミズナ!」
「おっはよう!今日も最高の指揮を頼むぜ!相棒!」
俺もゴブリン捕獲の準備をして、玄関前に立つ。
「今日も作戦開始だ!行くぞ!みんな!」
「「おー!!」」
・・・・・・・・・・・・・・・
あれから数日経った。
俺たちパーティは毎日ゴブリンの捕獲を続け、既に九体のゴブリンを引き渡していた。
今日は十体目のゴブリンを捕獲する予定だ。
ここまでくると、変わり映えしない毎日に退屈とさえ感じるようになっていた。
退屈とはいえ、一瞬の油断が命取りになる。
俺は周囲を警戒して森の中を進む。
「今日はどんなゴブリンが来るんかねぇ?
しっかし、ウチら大金持ちになったもんだよ!」
「油断するなよ姉貴。
今日もしっかり指揮通りの仕事をしようぜ!」
「アタシ、ユータンとヒルクが強過ぎて、毎日ロープを濡らすだけの女になってるのよ...。」
...ガサガサッガサガサガサッ!
「来るぞ!みんな気を引き締めろ!」
...なんだ?
今日の草むらの揺れはいつもと違う感じがする。
ガサッ! ガサッ!!
「「グムギャァアァァオ!!」」
雄叫びと共に二体のゴブリンがヨダレを垂らしながら飛び出してきた。
どうやら空腹で苛立っているようだ。
二体同時なんて、今回が初めてだ。
その時俺は、何となくだがこの二体がカップルのように見えた。
いや、とにかく今は指揮を取らねばならない。
(ミズナとユータンのペア、俺とヒルクのペアで分かれて戦闘するぞ!)
「「了解!」」
(俺たちのチームは早期の決着を試みる!
ミズナたちはなるべく遅延させててくれ!)
俺とヒルクは夫ゴブリンの注意を引き、おびき寄せる。
夫ゴブリンは明らかな挑発に気づいたのか、冷静に距離を取って手に砂を握り、ヒルクの顔面に投げつけた。
「ぐわっ!目がっ!」
ヒルクが目をやられたのか...!
これでは指示が伝えられない...。
くそっ!どうすれば...!
「ヒルク!落ち着け!
目が見えなくても、俺の声を聞け!」
だが、近くで戦闘が始まってしまったユータンと妻ゴブリンの雷撃のように激しい命のやり取りの音が、それを許さない。
俺の声はヒルクに届いていないようだった。
「ぬおぉぉ!前が...、見えねぇ...!」
ヒルクは目を瞑ったまま戦闘を続けている。
「無茶だ!ヒルク!一旦退け!!」
...ダメだ。聞こえていない。
俺も手に持っていた鎖で援護しようとするが、とてもこの激しい電光石火の戦闘に加わる事はできない。
直後、ヒルクは敵の動きを見切るのに失敗した。
夫ゴブリンがヒルクの背後に回り、後頭部めがけて棍棒を振りかぶった。
ヒルクが...。死ぬ...?
そう思った次の瞬間、俺の目が輝きを放つ。
「はぁぁぁああああ!!!!」
俺は覚醒した。
(ヒルク!敵は後ろだ!盾を後頭部に構えろ!)
目を見なくとも俺の気持ちがヒルクの心に直接届き、ヒルクは指示通り盾を構えて攻撃を防いだ。
ガンッッ!!
「いってぇなぁ、やってくれたなゴブリンさんよぉ!」
ヒルクは冷静さを取り戻し、いつもの感じになった。
「おい相棒!今のスゲぇぜ!
目はまだ見えねぇが、お前の気持ちは伝わってる!指示をくれ!」
(間違いなく伝わっているんだな!了解した!
四時の方向にシールドバッシュだ!
ヨロケた隙に脚を掛けて転ばせるんだ!
あとは俺に任せろ!)
ヒルクは指示通り夫ゴブリンを地面に倒した。
俺はその隙に濡れたロープを夫ゴブリンの腕ごと胴体に巻き付け、冷凍した。
次はあっちの戦闘だ。
ユータンが肉弾戦でかなり押し込まれているように見える。
やられるのも時間の問題か、なら...。
(ミズナ伝わってるな!俺の上空に向かって水を最高出力で撒いてくれ!
今から冷気で氷の槍を作ってユータンを援護する!)
「了解なのよ!あっ、イタっ!」
ミズナは右腕を押さえて倒れ込んだ。
あそこは、こないだゴブリンに噛まれた場所だ。
プシャァァ...。
元気なく足元に発射される水。
おまけにトリガーが壊れたのか、引きっぱなしになって水たまりが出来る。
その瞬間、俺は閃く。
「冷気寒波ッ!」
俺はその水を凍らせてその上を滑り、最速でユータンに合流した。
(ユータン、そのゴブリンは脚に疲労が溜まっている。
もう少し粘ってくれ!
フラついたところを俺が仕留める!)
「了解した!」
ユータンは妻ゴブリンを左右に揺さぶる。
フェイントのかけ方に無駄がない。
芸術的とさえ言えるだろう。
妻ゴブリンの膝が崩れたチャンスを俺は見逃さない。
濡れたロープで胴体を絡め取り、冷凍した。
一件落着か...。
戦闘を終えた俺にミズナが駆け寄ってくる。
「ふぅ、二体同時なんてビックリしたのよ~!
しかも、お尻もびしょ濡れで最悪なのよ~。
...って!コウの目!光ってる!」
「ウチ、コウの目を見てない時でも、声が聞こえた気がするわ...。」
「姉貴。どうやら俺のピンチが相棒の新しい能力を開花させちまったみたいだぜ。へへっ。」
ヒルクは得意げな顔をしているが、命の危機だった事は気づいてるのか?
いや、気づいた上でこの余裕なんだ。
この男、相当な覚悟を持っているようだな。
ゴブリンの数が増えてきて危険度が増している事を考え、俺はみんなに提案する。
「今日のところはもう帰ろうか。
能力については後でゆっくり話すよ。」
俺たちパーティは帰路に就いた。
・・・・・・・・・・・・・・・
一方その頃、魔王軍ゴブリン討伐兵団は...。
「トップ団長!オラこんな数のゴブリン、相手できねぇだす...!」
「文句言ってんじゃねぇぞ!死んでも守んのがガードの仕事だろうがっ!」
「ちょっと何なのよぉその言い方!団長がこっちのルートが安全だって言うから私たちついてきたのよ!」
「うるせぇぞアネモネ!お前には散々いい思いをさせてやったんだ!
お前も今からガードだ!身体で俺を守れ!」
「あんっ!そんなの無茶よぉ!コウ君の指揮があればこんな事にはなってないわ!」
「おい、アネモネ!
アイツの名前は二度と言うんじゃねぇぞ...!」
「トップ団長。すみませんが、私この兵団もう無理です。
一人で本島まで帰らせてもらいますよ。」
「ワシももう抜けさせてもらうやで?団長。
ジェイ、一緒に帰らへんか?」
「いいですよ。ヒュー君。
私一人の護衛なら、貴方の守りは素晴らしいですからね。」
「...クソが!オメェら覚えとけよ!!」
ジェイの一言で兵団は分裂した。
兵力を失ったトップ団長は本島へ撤退を余儀なくされた。
・・・・・・・・・・・・・・・
話は人間界へ戻る。
俺たちパーティはミズナの家で夕飯を食べ始めた。
「そういえば!コウの新しい能力って何だったのよ?」
「そうだな。後でゆっくり話す約束だったな。
まあ、言葉で説明するより、いつも通り実践して教えてやるぜ。
ミズナ、後ろを向いてくれ。」
「ほいっ!向いたのよ~!」
(うわっ!背中にデッカい虫ついてんじゃねーか!)
「ええっ!?ちょっとコウ!取って取って~!
虫は大嫌いなのよ~!」
「ハハッ、嘘だよ。虫なんていないって。」
「んも~!やめてよ~!
ってアレレ?アタシ、コウの目見なくても、想いが伝わってきたのよ!」
またも得意げな表情をしているヒルクが割って入る。
「へへ~ん!どうだ!それが相棒の新しい能力だぜ!
それが発動してなかったら、俺マジで死ぬところだったんだぜ...?」
おっとと、ヒルクの話を聞いているうちに、めまいが...。
慌ててユータンが駆け寄る。
「ちょっとコウ!アンタ大丈夫かい?」
「すまんな、ユータン。
どうやらこの能力は相当体力を使うみたいだな。」
「今晩はしっかり休みなね。
明日はゴブリン二体を引き渡しに行くから、コウにもついてきてもらいたいしねぇ。」
「そっか。明日は俺も行くんだな。
まあ正直、国王のいる場所がどんな感じなのか気にはなってたしな。」
「んじゃ!俺らは帰るとするか!姉貴。
また明日な!」
家には俺とミズナだけになったが、
ミズナはいつも通り部屋にこもって研究を始める。
俺は自室で休むことにした。
明日は初めて国王宮殿を訪問する予定だ。
未だに人間界に潜伏している魔族探しの警戒は解けていないからな。
絶対にバレないよう気を引き締めて行かないと...。
「...もう、朝か?」
あの後、夕飯も食べずに涙が溢れる理由を考え続けたんだっけ...。
初めは何の感情で涙が溢れるのか分からなかったが、“悔しさ”それが答えだった。
俺には、はるか遠い過去にも冤罪で処刑された記憶があったのだ。
だが昨日は疲れもあり、答えに辿り着いた安心感で眠ってしまった。
「流石に腹減ったなぁ...。何か食べ物あるかな?」
俺は朝食を期待してリビングへ降りていく。
「おはよう。ミズナ。
もうすっかり元気になったぜ。朝飯何かないかな?」
「あ、昨日の夜、パスタ作り過ぎちゃったんだけど、」
おっ、朝からパスタか。
腹減ってるからたくさん食べれそうだ。
「無事に全部食べ切れたのよ!」
ズコーッ!!
「なんだよっ!パスタ残ってるから食べていいよって流れじゃないのかよっ!」
「エヘヘ。ごめんごめん。
パンならあるから、好きなだけ食べてもいいのよ。」
俺はパンを一切れもらって食べた。
そうしている間に、双子が家に来た。
「おはようさんねぇ!コウ!ミズナ!」
「おっはよう!今日も最高の指揮を頼むぜ!相棒!」
俺もゴブリン捕獲の準備をして、玄関前に立つ。
「今日も作戦開始だ!行くぞ!みんな!」
「「おー!!」」
・・・・・・・・・・・・・・・
あれから数日経った。
俺たちパーティは毎日ゴブリンの捕獲を続け、既に九体のゴブリンを引き渡していた。
今日は十体目のゴブリンを捕獲する予定だ。
ここまでくると、変わり映えしない毎日に退屈とさえ感じるようになっていた。
退屈とはいえ、一瞬の油断が命取りになる。
俺は周囲を警戒して森の中を進む。
「今日はどんなゴブリンが来るんかねぇ?
しっかし、ウチら大金持ちになったもんだよ!」
「油断するなよ姉貴。
今日もしっかり指揮通りの仕事をしようぜ!」
「アタシ、ユータンとヒルクが強過ぎて、毎日ロープを濡らすだけの女になってるのよ...。」
...ガサガサッガサガサガサッ!
「来るぞ!みんな気を引き締めろ!」
...なんだ?
今日の草むらの揺れはいつもと違う感じがする。
ガサッ! ガサッ!!
「「グムギャァアァァオ!!」」
雄叫びと共に二体のゴブリンがヨダレを垂らしながら飛び出してきた。
どうやら空腹で苛立っているようだ。
二体同時なんて、今回が初めてだ。
その時俺は、何となくだがこの二体がカップルのように見えた。
いや、とにかく今は指揮を取らねばならない。
(ミズナとユータンのペア、俺とヒルクのペアで分かれて戦闘するぞ!)
「「了解!」」
(俺たちのチームは早期の決着を試みる!
ミズナたちはなるべく遅延させててくれ!)
俺とヒルクは夫ゴブリンの注意を引き、おびき寄せる。
夫ゴブリンは明らかな挑発に気づいたのか、冷静に距離を取って手に砂を握り、ヒルクの顔面に投げつけた。
「ぐわっ!目がっ!」
ヒルクが目をやられたのか...!
これでは指示が伝えられない...。
くそっ!どうすれば...!
「ヒルク!落ち着け!
目が見えなくても、俺の声を聞け!」
だが、近くで戦闘が始まってしまったユータンと妻ゴブリンの雷撃のように激しい命のやり取りの音が、それを許さない。
俺の声はヒルクに届いていないようだった。
「ぬおぉぉ!前が...、見えねぇ...!」
ヒルクは目を瞑ったまま戦闘を続けている。
「無茶だ!ヒルク!一旦退け!!」
...ダメだ。聞こえていない。
俺も手に持っていた鎖で援護しようとするが、とてもこの激しい電光石火の戦闘に加わる事はできない。
直後、ヒルクは敵の動きを見切るのに失敗した。
夫ゴブリンがヒルクの背後に回り、後頭部めがけて棍棒を振りかぶった。
ヒルクが...。死ぬ...?
そう思った次の瞬間、俺の目が輝きを放つ。
「はぁぁぁああああ!!!!」
俺は覚醒した。
(ヒルク!敵は後ろだ!盾を後頭部に構えろ!)
目を見なくとも俺の気持ちがヒルクの心に直接届き、ヒルクは指示通り盾を構えて攻撃を防いだ。
ガンッッ!!
「いってぇなぁ、やってくれたなゴブリンさんよぉ!」
ヒルクは冷静さを取り戻し、いつもの感じになった。
「おい相棒!今のスゲぇぜ!
目はまだ見えねぇが、お前の気持ちは伝わってる!指示をくれ!」
(間違いなく伝わっているんだな!了解した!
四時の方向にシールドバッシュだ!
ヨロケた隙に脚を掛けて転ばせるんだ!
あとは俺に任せろ!)
ヒルクは指示通り夫ゴブリンを地面に倒した。
俺はその隙に濡れたロープを夫ゴブリンの腕ごと胴体に巻き付け、冷凍した。
次はあっちの戦闘だ。
ユータンが肉弾戦でかなり押し込まれているように見える。
やられるのも時間の問題か、なら...。
(ミズナ伝わってるな!俺の上空に向かって水を最高出力で撒いてくれ!
今から冷気で氷の槍を作ってユータンを援護する!)
「了解なのよ!あっ、イタっ!」
ミズナは右腕を押さえて倒れ込んだ。
あそこは、こないだゴブリンに噛まれた場所だ。
プシャァァ...。
元気なく足元に発射される水。
おまけにトリガーが壊れたのか、引きっぱなしになって水たまりが出来る。
その瞬間、俺は閃く。
「冷気寒波ッ!」
俺はその水を凍らせてその上を滑り、最速でユータンに合流した。
(ユータン、そのゴブリンは脚に疲労が溜まっている。
もう少し粘ってくれ!
フラついたところを俺が仕留める!)
「了解した!」
ユータンは妻ゴブリンを左右に揺さぶる。
フェイントのかけ方に無駄がない。
芸術的とさえ言えるだろう。
妻ゴブリンの膝が崩れたチャンスを俺は見逃さない。
濡れたロープで胴体を絡め取り、冷凍した。
一件落着か...。
戦闘を終えた俺にミズナが駆け寄ってくる。
「ふぅ、二体同時なんてビックリしたのよ~!
しかも、お尻もびしょ濡れで最悪なのよ~。
...って!コウの目!光ってる!」
「ウチ、コウの目を見てない時でも、声が聞こえた気がするわ...。」
「姉貴。どうやら俺のピンチが相棒の新しい能力を開花させちまったみたいだぜ。へへっ。」
ヒルクは得意げな顔をしているが、命の危機だった事は気づいてるのか?
いや、気づいた上でこの余裕なんだ。
この男、相当な覚悟を持っているようだな。
ゴブリンの数が増えてきて危険度が増している事を考え、俺はみんなに提案する。
「今日のところはもう帰ろうか。
能力については後でゆっくり話すよ。」
俺たちパーティは帰路に就いた。
・・・・・・・・・・・・・・・
一方その頃、魔王軍ゴブリン討伐兵団は...。
「トップ団長!オラこんな数のゴブリン、相手できねぇだす...!」
「文句言ってんじゃねぇぞ!死んでも守んのがガードの仕事だろうがっ!」
「ちょっと何なのよぉその言い方!団長がこっちのルートが安全だって言うから私たちついてきたのよ!」
「うるせぇぞアネモネ!お前には散々いい思いをさせてやったんだ!
お前も今からガードだ!身体で俺を守れ!」
「あんっ!そんなの無茶よぉ!コウ君の指揮があればこんな事にはなってないわ!」
「おい、アネモネ!
アイツの名前は二度と言うんじゃねぇぞ...!」
「トップ団長。すみませんが、私この兵団もう無理です。
一人で本島まで帰らせてもらいますよ。」
「ワシももう抜けさせてもらうやで?団長。
ジェイ、一緒に帰らへんか?」
「いいですよ。ヒュー君。
私一人の護衛なら、貴方の守りは素晴らしいですからね。」
「...クソが!オメェら覚えとけよ!!」
ジェイの一言で兵団は分裂した。
兵力を失ったトップ団長は本島へ撤退を余儀なくされた。
・・・・・・・・・・・・・・・
話は人間界へ戻る。
俺たちパーティはミズナの家で夕飯を食べ始めた。
「そういえば!コウの新しい能力って何だったのよ?」
「そうだな。後でゆっくり話す約束だったな。
まあ、言葉で説明するより、いつも通り実践して教えてやるぜ。
ミズナ、後ろを向いてくれ。」
「ほいっ!向いたのよ~!」
(うわっ!背中にデッカい虫ついてんじゃねーか!)
「ええっ!?ちょっとコウ!取って取って~!
虫は大嫌いなのよ~!」
「ハハッ、嘘だよ。虫なんていないって。」
「んも~!やめてよ~!
ってアレレ?アタシ、コウの目見なくても、想いが伝わってきたのよ!」
またも得意げな表情をしているヒルクが割って入る。
「へへ~ん!どうだ!それが相棒の新しい能力だぜ!
それが発動してなかったら、俺マジで死ぬところだったんだぜ...?」
おっとと、ヒルクの話を聞いているうちに、めまいが...。
慌ててユータンが駆け寄る。
「ちょっとコウ!アンタ大丈夫かい?」
「すまんな、ユータン。
どうやらこの能力は相当体力を使うみたいだな。」
「今晩はしっかり休みなね。
明日はゴブリン二体を引き渡しに行くから、コウにもついてきてもらいたいしねぇ。」
「そっか。明日は俺も行くんだな。
まあ正直、国王のいる場所がどんな感じなのか気にはなってたしな。」
「んじゃ!俺らは帰るとするか!姉貴。
また明日な!」
家には俺とミズナだけになったが、
ミズナはいつも通り部屋にこもって研究を始める。
俺は自室で休むことにした。
明日は初めて国王宮殿を訪問する予定だ。
未だに人間界に潜伏している魔族探しの警戒は解けていないからな。
絶対にバレないよう気を引き締めて行かないと...。
10
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
追放料理人とJKの異世界グルメ無双珍道中〜ネットスーパーは最強です〜
音無響一
ファンタジー
わーい、異世界来ちゃった!
スキルスキル〜何かな何かな〜
ネットスーパー……?
これチートでしょ!?
当たりだよね!?
なになに……
注文できるのは、食材と調味料だけ?
完成品は?
カップ麺は?
え、私料理できないんだけど。
──詰みじゃん。
と思ったら、追放された料理人に拾われました。
素材しか買えない転移JK
追放された料理人
完成品ゼロ
便利アイテムなし
あるのは、調味料。
焼くだけなのに泣く。
塩で革命。
ソースで敗北。
そしてなぜかペンギンもいる。
今日も異世界で、
調味料無双しちゃいます!
勇者召喚の余り物ですが、メイド型アンドロイド軍団で冒険者始めます
水江タカシ
ファンタジー
28歳独身、一般事務の会社員である俺は、勇者召喚に巻き込まれて異世界へと転移した。
勇者、聖女、剣聖――
華やかな肩書きを持つ者たちがもてはやされる中、俺に与えられたのは聞いたこともないスキルだった。
【戦術構築サポートAI】
【アンドロイド工廠】
【兵器保管庫】
【兵站生成モジュール】
【拠点構築システム】
【個体強化カスタマイズ】
王は落胆し、貴族は嘲笑い、俺は“役立たず”として王都から追放される。
だが――
この世界には存在しないはずの“機械兵器”を、俺は召喚できた。
最初に召喚したのは、クールな軍人タイプのメイド型戦闘アンドロイド。
識別番号で呼ばれる彼女に、俺は名前を与えた。
「今日からお前はレイナだ」
これは、勇者ではない男が、
メイド型アンドロイド軍団と共に冒険者として成り上がっていく物語。
屋敷を手に入れ、土地を拠点化し、戦力を増強しながら、
趣味全開で異世界を生きていく。
魔王とはいずれ戦うことになるだろう。
だが今は――
まずは冒険者登録からだ。
わたくしがお父様に疎まれている?いいえ、目に入れても痛くない程溺愛されております。
織り子
ファンタジー
王国貴族院の卒業記念パーティーの場で、大公家の令嬢ルクレツィア・アーヴェントは王太子エドワードから突然の婚約破棄を告げられる。
父であるアーヴェント大公に疎まれている――
噂を知った王太子は、彼女を公衆の面前で侮辱する。
異世界スローライフ希望なのに、女神の過保護が止まらない
葉泪秋
ファンタジー
HOTランキング1位感謝です!(2/3)
「小説家になろう」日間ランキング最高11位!(ハイファンタジー)
ブラック企業で過労死した俺、佐久間遼。
神様に願ったのは、ただ「異世界で、畑でも耕しながらのんびり暮らしたい」ということだけ。
そうして手に入れた、辺境の村での穏やかな日々。現状に満足し、今度こそは平穏なスローライフを……と思っていたのだが、俺の妙なスキルと前世の社畜根性が、そうはさせない。
ふとした善意で枯れた井戸を直したことから、堅物の騎士団長やら、過保護な女神やらに目をつけられることになる。
早く穏やかに暮らしたい。
俺は今日も、規格外に育った野菜を手に、皆の姿を眺めている。
【毎日18:00更新】
※表紙画像はAIを使用しています
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
ダンジョンを拾ったので、スキル〈ホームセンター〉で好き勝手リフォームします
ランド犬
ファンタジー
異世界に転移した佐々木悠人は、召喚でも勇者でもなかった。ただ迷い込んだ先で見つけたのは、王都を望む郊外にひっそりと口を開けるダンジョン。足を踏み入れた瞬間、発動したスキルは
――〈ホームセンター〉
壁を張り替え、部屋を増やし、畑や牧場、カフェまで作れる不可思議な力だった。
気ままに始めたリフォームは、もふもふなネコミミ獣人の少女との出会いをきっかけに、思わぬ変化を呼び始める。
拡張され続けるダンジョンの先で、悠人が作り上げる“住める迷宮”とは――?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる