15 / 51
十四
しおりを挟む
……にしても…気まずい
執事が変わってからというものリギア執事とはまだ一言も会話をしていない。
…こちらから話しかけたほうがいいのかな…
キッチンに立っているリギア執事に声を掛ける。
「……あの……今何を作っているんですか」
「ちょっと待っていてください」
会話終了。……これではこの先が心配だ。
しばらくしてリギア執事は俺のテーブルに完成したデザートをおいた。
「プリンアラモードです。お召し上がりください。」
……嘘?! …何で俺の好物を知っているんだろう…
「…何で俺の好物を知っているんですか?」
「……事前に訊いたんですよ。ユグナに。」
ああと思い出す。BLゲームをしている時にユグナ執事に好物を色々と訊かれた気がする。
…まさかリギア執事が好物をユグナ執事から訊くとは思わなかった。
「食べないんですか?食べないんだったら俺が食べますよ」
リギア執事はスプーンに手を伸ばした。
本当に食べそうな勢いだ。
「いえ!頂きます!」
俺がスプーンに手を伸ばすとしたところリギア執事の指に触れた。
「…あ…ごめんなさい」
「……いや大丈夫です」
リギア執事の視線がそれる。
今度こそスプーンを手にする。プリンと生クリームをスプーンで救い口に入れようとした時
スプーンを持つ俺の手を執事の手が包み込んだ。
どきっと心臓が跳ね返りそうになる。
「はい…あーん」
「…美味しいですか?」
心臓の鼓動のせいで味がよく分からない。
「…分かりません」
言うつもりじゃなかった言葉が口をつく。
「じゃあもっと口を開けて」
俺のスプーンを持った手をリギア執事は離そうとしない。
そればかりかプリンを口にどんどん入れようとしてくる。
「…分かりました!美味しいです!」
リギア執事はやっと納得したのか俺の手を離す。
リギア執事は俺の頭を優しく撫でた後、撫でろと言わんばかりにこちらに頭を差し出す。
……え?……可愛すぎでは……?
普段との冷徹なギャップに驚いてしまう
執事が変わってからというものリギア執事とはまだ一言も会話をしていない。
…こちらから話しかけたほうがいいのかな…
キッチンに立っているリギア執事に声を掛ける。
「……あの……今何を作っているんですか」
「ちょっと待っていてください」
会話終了。……これではこの先が心配だ。
しばらくしてリギア執事は俺のテーブルに完成したデザートをおいた。
「プリンアラモードです。お召し上がりください。」
……嘘?! …何で俺の好物を知っているんだろう…
「…何で俺の好物を知っているんですか?」
「……事前に訊いたんですよ。ユグナに。」
ああと思い出す。BLゲームをしている時にユグナ執事に好物を色々と訊かれた気がする。
…まさかリギア執事が好物をユグナ執事から訊くとは思わなかった。
「食べないんですか?食べないんだったら俺が食べますよ」
リギア執事はスプーンに手を伸ばした。
本当に食べそうな勢いだ。
「いえ!頂きます!」
俺がスプーンに手を伸ばすとしたところリギア執事の指に触れた。
「…あ…ごめんなさい」
「……いや大丈夫です」
リギア執事の視線がそれる。
今度こそスプーンを手にする。プリンと生クリームをスプーンで救い口に入れようとした時
スプーンを持つ俺の手を執事の手が包み込んだ。
どきっと心臓が跳ね返りそうになる。
「はい…あーん」
「…美味しいですか?」
心臓の鼓動のせいで味がよく分からない。
「…分かりません」
言うつもりじゃなかった言葉が口をつく。
「じゃあもっと口を開けて」
俺のスプーンを持った手をリギア執事は離そうとしない。
そればかりかプリンを口にどんどん入れようとしてくる。
「…分かりました!美味しいです!」
リギア執事はやっと納得したのか俺の手を離す。
リギア執事は俺の頭を優しく撫でた後、撫でろと言わんばかりにこちらに頭を差し出す。
……え?……可愛すぎでは……?
普段との冷徹なギャップに驚いてしまう
0
あなたにおすすめの小説
魔法少女のモブ兄はヤンデレ魔導騎士の愛に息が出来ない
油淋丼
BL
生まれ変わった世界は、魔法少女がいる世界だった。
影が薄いモブ兄に生まれ変わっても、普通と変わらない生活をしていた。
やたら後輩に好かれる事以外…
何処かで見た事がある美しい後輩に毎日のように求愛を受ける日々。
なんで自分なのか疑問に思いつつ、だんだん絆されていきそうになる。
彼にはとんでもない秘密があった。
魔法少女アニメの裏の話は放送しちゃいけない内容だった。
魔法騎士の愛は重くて苦しくてきもちがいい。
モブだった兄は変態悪魔との戦いに巻き込まれる。
歪んでしまった黒髪魔法騎士×一般モブ兄高校生
惚れ薬をもらったけど使う相手がいない
おもちDX
BL
シュエは仕事帰り、自称魔女から惚れ薬を貰う。しかしシュエには恋人も、惚れさせたい相手もいなかった。魔女に脅されたので仕方なく惚れ薬を一夜の相手に使おうとしたが、誤って天敵のグラースに魔法がかかってしまった!
グラースはいつもシュエの行動に文句をつけてくる嫌味な男だ。そんな男に家まで連れて帰られ、シュエは枷で手足を拘束された。想像の斜め上の行くグラースの行動は、誰を想ったものなのか?なんとか魔法が解ける前に逃げようとするシュエだが……
いけすかない騎士 × 口の悪い遊び人の薬師
魔法のない世界で唯一の魔法(惚れ薬)を手に入れ、振り回された二人がすったもんだするお話。短編です。
拙作『惚れ薬の魔法が狼騎士にかかってしまったら』と同じ世界観ですが、読んでいなくても全く問題ありません。独立したお話です。
臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式の話
八億児
BL
架空の国と儀式の、真面目騎士×どスケベビッチ王。
古代アイルランドには臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式があったそうで、それはよいものだと思いましたので古代アイルランドとは特に関係なく王の乳首を吸ってもらいました。
【BL】正統派イケメンな幼馴染が僕だけに見せる顔が可愛いすぎる!
ひつじのめい
BL
αとΩの同性の両親を持つ相模 楓(さがみ かえで)は母似の容姿の為にΩと思われる事が多々あるが、説明するのが面倒くさいと放置した事でクラスメイトにはΩと認識されていたが楓のバース性はαである。
そんな楓が初恋を拗らせている相手はαの両親を持つ2つ年上の小野寺 翠(おのでら すい)だった。
翠に恋人が出来た時に気持ちも告げずに、接触を一切絶ちながらも、好みのタイプを観察しながら自分磨きに勤しんでいたが、実際は好みのタイプとは正反対の風貌へと自ら進んでいた。
実は翠も幼い頃の女の子の様な可愛い楓に心を惹かれていたのだった。
楓がΩだと信じていた翠は、自分の本当のバース性がβだと気づかれるのを恐れ、楓とは正反対の相手と付き合っていたのだった。
楓がその事を知った時に、翠に対して粘着系の溺愛が始まるとは、この頃の翠は微塵も考えてはいなかった。
※作者の個人的な解釈が含まれています。
※Rシーンがある回はタイトルに☆が付きます。
シナリオ回避失敗して投獄された悪役令息は隊長様に抱かれました
無味無臭(不定期更新)
BL
悪役令嬢の道連れで従兄弟だった僕まで投獄されることになった。
前世持ちだが結局役に立たなかった。
そもそもシナリオに抗うなど無理なことだったのだ。
そんなことを思いながら収監された牢屋で眠りについた。
目を覚ますと僕は見知らぬ人に抱かれていた。
…あれ?
僕に風俗墜ちシナリオありましたっけ?
僕はただの妖精だから執着しないで
ふわりんしず。
BL
BLゲームの世界に迷い込んだ桜
役割は…ストーリーにもあまり出てこないただの妖精。主人公、攻略対象者の恋をこっそり応援するはずが…気付いたら皆に執着されてました。
お願いそっとしてて下さい。
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
多分短編予定
《本編 完結 続編 完結》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。
かざみはら まなか
BL
24歳の英雄公爵✕29歳の日本に帰りたい異世界転移した青年
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる