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第一章 ここから私達の全てが始まったんですよね先輩!
私と先輩の愛の巣その1
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ん……あれ……?
ここは何処なんだ?
私は目を覚ますと知らない部屋のベッドで寝ていた。なんかこの部屋違和感を感じるな……モヤモヤする。
いやそれよりも……何でここに居るんだ私?
確か……私麗紗ちゃんと一緒にクレープ食べて映画見に行って……。
それから公園に入って麗紗ちゃんに告白されて……。
……そうだ、何かされて気絶したんだ。
まさか……誘拐?
私がそう自分の今の状況を考えていると、ある事に気が付いた。
それは……この部屋の家具や本棚がほぼ全部私の部屋と同じものだという事。
ヒトリで買った机やベッド、本棚にタンス、推しのタペストリーやかなり貴重なグッズまである。
部屋が違うから最初は分からなかったけど、さっき感じた違和感はこれだろう。
何これ……絶対にやばい……。
私はそのえもいわれぬ恐怖に鳥肌を立てた。 急いでここから逃げないと……。
幸い手足は縛られていないので逃げる事は出来そうだ。
とりあえず出口を探そうと立ち上がったその時。
突然ドアが開いて麗紗ちゃんが部屋に入ってきた。
「おはようございます! 先輩」
まるで部活動の部室に入る時のような気軽さで。
麗紗ちゃんは屈託のない笑顔を浮かべている。私はその笑顔にとてつもない恐怖を覚えた。
「麗紗ちゃん……あなたまさか……」
私を誘拐したの、と私が麗紗ちゃんに言おうとするが。
「まずは朝ごはんにしましょう、先輩♪」
「え……ちょ……!」
麗紗ちゃんが笑顔で、かつ有無を言わさず強引に私の手を引いた。
駄目だ……! 話せそうな雰囲気じゃない!
ただ手を引かれているだけなのに体中に緊張が走る。
麗紗ちゃんに手を引かれながらも部屋を出ると、洋風の長い廊下が広がっていた。
部屋がいくつもあるようで、ドアがずらっと一定の間隔で並んでいる。どうやらかなりの豪邸らしい。
通路の角に高そうな壺や花瓶が台の上に飾られている。
やっぱり麗紗ちゃんの名字の桜月って桜月財閥の桜月なのかな? だとしたら私は今相当危険な状況に陥っている。
何せ桜月財閥は国家から融資を受けるレベルの経済力を持っている。そんな企業令嬢を敵に回すのは自殺行為にも等しいだろう。
能力があると言っても金の力であっという間に捻じ伏せられてしまう。
本当にやばいぞ……!
私がそう考えて青ざめていると、私達はリビングらしき広い部屋に入った。
その広い空間は中央に大きなテーブルがあり、そこにアンティークな椅子が並べられていてまさにお金持ちが食事をするような場所だった。
奥にはレストラン並の広さの厨房があった。
麗紗ちゃんがその厨房に向かって言う。
「凍牙~朝ごはん~」
「かしこまりました」
厨房から若い男の声が返ってくる。
「さあ座ってください先輩。この席にどうぞ」
「あ……ありがとう」
麗紗ちゃんの言う通り素直に椅子に座る私。
そして麗紗ちゃんはニッコリと笑いながら私の隣に座って椅子をお互いの体が密着するくらい近付け、その細い腕を私の腕に絡ませてきた。
い……今から朝ご飯だよね?
私の腕に頬ずりをしながら嬉しそうに恍惚の表情を浮かべている麗紗ちゃんに私はまた更に言い様のない恐怖を感じた。
あれ……? この子とこんなに仲良くなったっけ……?
そんな風に未知の状況に焦っていると、厨房からオムレツが乗っている皿と丸いパンとバターの塊が乗せられている皿をコックらしき青年が運んできた。
そのコックは水色の髪の毛を持ち、澄んだ水色の瞳を片方眼帯で隠していた。顔はわりと真面目そうなイケメンだ。
コック服を着てコック帽を被っているから多分コックさんなのだろう。それにしては若いような気がするけど。しかも特色者っぽいな。
私と同年代に見える彼は一体何者なんだろう。眼帯も付けてるし。
コックは私の目の前にそっと皿を置いて言う。
「失礼致します。こちらお嬢様が丹精と愛情を込めてお作りになられた特性オムレツでございます」
「やだ凍牙ったら~もう!」
コックの言葉に麗紗ちゃんは照れて顔を赤らめた。
手作りか……その愛情が込められているらしいケチャップオムレツは店で出されるもの以上に美味しそうに見える。どんだけ愛が込められてるんだよ!
めっちゃ形綺麗だしめっちゃバターのいい匂いするし。高級レストランとかで出てきても全く違和感を感じないレベル。
「こちらは自家製のパンでございます」
「うん、ごくろうさま凍牙」
「いえいえ、コックとしての当然の務めですから。それでは私はこれで」
コックは麗紗ちゃんに丁寧にそう言って厨房に戻っていく。
彼の洗練された動作にここは一流のレストランに居るような気分にさせられる。一回だけ親に高い店に連れて行かれた事があるけどこんな感じだったな……。
本当にここ麗紗ちゃんの家なのかな……。私はどうしても好奇心が抑えられなくなって麗紗ちゃんに聞いた。
「ねえ、さっきから思ってたけどここは何処なの?」
「ふふっ、私の家ですよ。驚きました先輩?」
「いやそりゃ驚いたよ……何で私がここに居るの? 麗紗ちゃんが――」
「えっ、だって私達恋人同士じゃないですか~。一緒に暮らすのは当たり前でしょう?」
麗紗ちゃんはさも当然のようにふふっと笑って言う。
えっ……。
この子頭大丈夫?
私は麗紗ちゃんの言葉の意味を理解できず思考を停止させた。
ここは何処なんだ?
私は目を覚ますと知らない部屋のベッドで寝ていた。なんかこの部屋違和感を感じるな……モヤモヤする。
いやそれよりも……何でここに居るんだ私?
確か……私麗紗ちゃんと一緒にクレープ食べて映画見に行って……。
それから公園に入って麗紗ちゃんに告白されて……。
……そうだ、何かされて気絶したんだ。
まさか……誘拐?
私がそう自分の今の状況を考えていると、ある事に気が付いた。
それは……この部屋の家具や本棚がほぼ全部私の部屋と同じものだという事。
ヒトリで買った机やベッド、本棚にタンス、推しのタペストリーやかなり貴重なグッズまである。
部屋が違うから最初は分からなかったけど、さっき感じた違和感はこれだろう。
何これ……絶対にやばい……。
私はそのえもいわれぬ恐怖に鳥肌を立てた。 急いでここから逃げないと……。
幸い手足は縛られていないので逃げる事は出来そうだ。
とりあえず出口を探そうと立ち上がったその時。
突然ドアが開いて麗紗ちゃんが部屋に入ってきた。
「おはようございます! 先輩」
まるで部活動の部室に入る時のような気軽さで。
麗紗ちゃんは屈託のない笑顔を浮かべている。私はその笑顔にとてつもない恐怖を覚えた。
「麗紗ちゃん……あなたまさか……」
私を誘拐したの、と私が麗紗ちゃんに言おうとするが。
「まずは朝ごはんにしましょう、先輩♪」
「え……ちょ……!」
麗紗ちゃんが笑顔で、かつ有無を言わさず強引に私の手を引いた。
駄目だ……! 話せそうな雰囲気じゃない!
ただ手を引かれているだけなのに体中に緊張が走る。
麗紗ちゃんに手を引かれながらも部屋を出ると、洋風の長い廊下が広がっていた。
部屋がいくつもあるようで、ドアがずらっと一定の間隔で並んでいる。どうやらかなりの豪邸らしい。
通路の角に高そうな壺や花瓶が台の上に飾られている。
やっぱり麗紗ちゃんの名字の桜月って桜月財閥の桜月なのかな? だとしたら私は今相当危険な状況に陥っている。
何せ桜月財閥は国家から融資を受けるレベルの経済力を持っている。そんな企業令嬢を敵に回すのは自殺行為にも等しいだろう。
能力があると言っても金の力であっという間に捻じ伏せられてしまう。
本当にやばいぞ……!
私がそう考えて青ざめていると、私達はリビングらしき広い部屋に入った。
その広い空間は中央に大きなテーブルがあり、そこにアンティークな椅子が並べられていてまさにお金持ちが食事をするような場所だった。
奥にはレストラン並の広さの厨房があった。
麗紗ちゃんがその厨房に向かって言う。
「凍牙~朝ごはん~」
「かしこまりました」
厨房から若い男の声が返ってくる。
「さあ座ってください先輩。この席にどうぞ」
「あ……ありがとう」
麗紗ちゃんの言う通り素直に椅子に座る私。
そして麗紗ちゃんはニッコリと笑いながら私の隣に座って椅子をお互いの体が密着するくらい近付け、その細い腕を私の腕に絡ませてきた。
い……今から朝ご飯だよね?
私の腕に頬ずりをしながら嬉しそうに恍惚の表情を浮かべている麗紗ちゃんに私はまた更に言い様のない恐怖を感じた。
あれ……? この子とこんなに仲良くなったっけ……?
そんな風に未知の状況に焦っていると、厨房からオムレツが乗っている皿と丸いパンとバターの塊が乗せられている皿をコックらしき青年が運んできた。
そのコックは水色の髪の毛を持ち、澄んだ水色の瞳を片方眼帯で隠していた。顔はわりと真面目そうなイケメンだ。
コック服を着てコック帽を被っているから多分コックさんなのだろう。それにしては若いような気がするけど。しかも特色者っぽいな。
私と同年代に見える彼は一体何者なんだろう。眼帯も付けてるし。
コックは私の目の前にそっと皿を置いて言う。
「失礼致します。こちらお嬢様が丹精と愛情を込めてお作りになられた特性オムレツでございます」
「やだ凍牙ったら~もう!」
コックの言葉に麗紗ちゃんは照れて顔を赤らめた。
手作りか……その愛情が込められているらしいケチャップオムレツは店で出されるもの以上に美味しそうに見える。どんだけ愛が込められてるんだよ!
めっちゃ形綺麗だしめっちゃバターのいい匂いするし。高級レストランとかで出てきても全く違和感を感じないレベル。
「こちらは自家製のパンでございます」
「うん、ごくろうさま凍牙」
「いえいえ、コックとしての当然の務めですから。それでは私はこれで」
コックは麗紗ちゃんに丁寧にそう言って厨房に戻っていく。
彼の洗練された動作にここは一流のレストランに居るような気分にさせられる。一回だけ親に高い店に連れて行かれた事があるけどこんな感じだったな……。
本当にここ麗紗ちゃんの家なのかな……。私はどうしても好奇心が抑えられなくなって麗紗ちゃんに聞いた。
「ねえ、さっきから思ってたけどここは何処なの?」
「ふふっ、私の家ですよ。驚きました先輩?」
「いやそりゃ驚いたよ……何で私がここに居るの? 麗紗ちゃんが――」
「えっ、だって私達恋人同士じゃないですか~。一緒に暮らすのは当たり前でしょう?」
麗紗ちゃんはさも当然のようにふふっと笑って言う。
えっ……。
この子頭大丈夫?
私は麗紗ちゃんの言葉の意味を理解できず思考を停止させた。
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