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旅行③
旅行二日目。
私は隣でまだ寝ている大虎くんを叩き起こした。
「大虎くん!起きて!朝よ!」
「んー……もう、少し……」
「駄目!時間は有限なの!起きて!」
大虎くんはもぞもぞ動きながら携帯で時間を見る。
そして、脱力するように再び布団に倒れ込んだ。
「大虎くん!起きてったら!」
「……莉恵さん……今、何時だと思ってるの……?」
「朝の五時!露天風呂から一緒に日の出を見ましょう?」
「……一人で見てよ……俺、眠い……ん?」
大虎くんは何を思ったのかガバッと起き上がる。
「え?ん?あれ?今、何て言った?」
「一緒に日の出を見ましょうって言ったわ」
「うん、そうなんだけど……そうじゃなくてその前」
「朝の五時って言ったわよ?」
「うん。そのあとだね」
「露天風呂からって言ったわ」
「うん、それ。え?何、どういうこと?」
「どういうことって……足湯しながら日の出を見ましょうってことよ」
「あ、あぁ……そういう……」
大虎くんは小さく何か呟いていたけれど聞き取れない。
「大虎くん?」
私が呼びかけるとハッと我に返ったように大虎くんは口を開いた。
「……ちなみに、日の出って何時?」
「五時三十分くらいかしら?」
「……分かった。一緒に見ようか。せっかくだしね」
そう言って乱れた浴衣を直す大虎くんが色っぽく見える。
直し終わると大虎くんはスッと手を差し出してきた。
「何、ボーッとしてるの?日の出、見るんでしょ?」
「う、うん!」
私は大虎くんの手を取って露天風呂に向かう。
足だけ浸かって日の出を待った。
無事に日の出が見られて大満足の私と少し不機嫌そうな大虎くん。
大虎くんは日の出を見終わると早々に部屋に戻っていった。
私は脱衣所で浴衣を脱いで朝風呂を堪能。
今度は肩までゆっくり浸かった。
私がお風呂から上がり部屋に戻ると服を着替えた大虎くんがテーブルに突っ伏して寝ている。
「(やっぱり、無理やり起こしたから怒っていたのかしら……一人で見れば良かった?でも、一緒に見たかったし……そういえば、私は昨日、すぐに寝ちゃったけれど大虎くんは?私よりあとに寝たのは確かで……もしかして、全然寝てなかったのかしら……?)」
罪悪感に苛まれ大虎くんの傍に行き囁くように謝る。
「無理やり起こしてごめんね……」
すると、グイッと腕を引っ張られた。
驚いてバランスを崩し思わず大虎くんの腕の中に倒れ込む。
クイッと顔を上げられて大虎くんの顔が近づいてくる。
思わず、目を閉じるがいつまで待ってもキスをされる気配はない。
恐る恐る目を開くともういつ唇が触れてもおかしくない距離だった。
恥ずかしくて再び目を閉じると掴まれていた腕が解放される。
私は驚いて目を開けると大虎くんはにっこり微笑んでいた。
「どうしたの?」
「ど、どうしたのって……」
「(た、大虎くんがキスしようとしていたくせに止めたんじゃない!)」
なんて思ったけれど口には出さない。
私が恥ずかしさ半分怒り半分で睨み付けると大虎くんの人差し指が私の唇を押さえる。
そして、意地悪な微笑みを浮かべて口を開く。
「キス、してほしかったの?」
「っ!!」
多分、私の顔は茹でタコ並みに真っ赤だろう。
恥ずかしくて大虎くんをポカポカと叩いた。
「いたっ!痛いよ!莉恵さん!」
それでも止めずに叩き続けていると大虎くんはごめんごめんと私の両手を掴んで謝る。
「ほら、もう朝食の時間だよ?莉恵さんが楽しみにしてたバイキング。行かないの?」
「行くわ!着替えてくる!」
そう言ってすぐに着替えを持って寝室に入ると大虎くんが残念そうな声を出した。
「ここで着替えればいいのにー」
「嫌よ!絶対、変なことするもの!」
「変なことって?」
「変なことは変なことよ!」
「えー?まさか、やらしーこと考えちゃったの?莉恵さん、やらしー」
着替え終わり顔を赤くしながらバンッと襖を開けて否定する。
「違います!!」
少し拗ねながら朝食会場へ向かい、種類の多さに感激を受けた。
機嫌が直った私は大虎くんに窘められながら色々食べて満腹に。
一度部屋に戻ってから観光に出かけた。
しかし……
「……うぅ……食べすぎたかも……」
「だから、食べすぎないようにねって言ったでしょ?明日も食べれるのに無理してあれもこれも食べるからだよ」
「今日のメニューと明日のメニューは違うかもしれないじゃない!」
「えー?同じだと思うけどなー」
食べすぎて気持ち悪くなった私を大虎くんは偶然見つけたベンチに座らせて飲み物を渡してくれた。
幸い、予約した時間にはまだ余裕があるので休んでいるのだが大虎くんにお説教されている。
まぁ、私が悪いのだけれど。
「……大虎くんは私より食べていたわよね?食べすぎていないの?」
「うん、平気。腹八分目くらいで止めたし」
「えっ!?大虎くんってそんなに食べる方だった!?」
「(いつも私が作るご飯って私と同じくらいなんだけれど……もしかして、今まで足りてなかった!?)」
「いや?普通だよ。でも、なんか今日は足りなかったんだよね。だから結構食べたけど」
「じ、じゃあ、今まで私が作ったご飯が足りないと思ったことは!?」
「それはない。いつもお腹いっぱいになってるよ?」
「えぇ?どうして?私と同じくらいしか食べていないのに」
「んー……莉恵さんの愛情でお腹いっぱいになるのかな?」
そんな恥ずかしいことをサラッと笑顔で言う大虎くんに私は顔を真っ赤にして立ち上がった。
「ど、どうしてそんなことを恥ずかしげもなく言えるの!?もう!行きましょう!だいぶ楽になったから!」
私が怒鳴るようにそう言うと大虎くんはクスクス笑いながら立ち上がり私の手を掴む。
「はいはい。じゃあ、ゆっくり行こうね」
そう言いながら歩き出した。
私は隣でまだ寝ている大虎くんを叩き起こした。
「大虎くん!起きて!朝よ!」
「んー……もう、少し……」
「駄目!時間は有限なの!起きて!」
大虎くんはもぞもぞ動きながら携帯で時間を見る。
そして、脱力するように再び布団に倒れ込んだ。
「大虎くん!起きてったら!」
「……莉恵さん……今、何時だと思ってるの……?」
「朝の五時!露天風呂から一緒に日の出を見ましょう?」
「……一人で見てよ……俺、眠い……ん?」
大虎くんは何を思ったのかガバッと起き上がる。
「え?ん?あれ?今、何て言った?」
「一緒に日の出を見ましょうって言ったわ」
「うん、そうなんだけど……そうじゃなくてその前」
「朝の五時って言ったわよ?」
「うん。そのあとだね」
「露天風呂からって言ったわ」
「うん、それ。え?何、どういうこと?」
「どういうことって……足湯しながら日の出を見ましょうってことよ」
「あ、あぁ……そういう……」
大虎くんは小さく何か呟いていたけれど聞き取れない。
「大虎くん?」
私が呼びかけるとハッと我に返ったように大虎くんは口を開いた。
「……ちなみに、日の出って何時?」
「五時三十分くらいかしら?」
「……分かった。一緒に見ようか。せっかくだしね」
そう言って乱れた浴衣を直す大虎くんが色っぽく見える。
直し終わると大虎くんはスッと手を差し出してきた。
「何、ボーッとしてるの?日の出、見るんでしょ?」
「う、うん!」
私は大虎くんの手を取って露天風呂に向かう。
足だけ浸かって日の出を待った。
無事に日の出が見られて大満足の私と少し不機嫌そうな大虎くん。
大虎くんは日の出を見終わると早々に部屋に戻っていった。
私は脱衣所で浴衣を脱いで朝風呂を堪能。
今度は肩までゆっくり浸かった。
私がお風呂から上がり部屋に戻ると服を着替えた大虎くんがテーブルに突っ伏して寝ている。
「(やっぱり、無理やり起こしたから怒っていたのかしら……一人で見れば良かった?でも、一緒に見たかったし……そういえば、私は昨日、すぐに寝ちゃったけれど大虎くんは?私よりあとに寝たのは確かで……もしかして、全然寝てなかったのかしら……?)」
罪悪感に苛まれ大虎くんの傍に行き囁くように謝る。
「無理やり起こしてごめんね……」
すると、グイッと腕を引っ張られた。
驚いてバランスを崩し思わず大虎くんの腕の中に倒れ込む。
クイッと顔を上げられて大虎くんの顔が近づいてくる。
思わず、目を閉じるがいつまで待ってもキスをされる気配はない。
恐る恐る目を開くともういつ唇が触れてもおかしくない距離だった。
恥ずかしくて再び目を閉じると掴まれていた腕が解放される。
私は驚いて目を開けると大虎くんはにっこり微笑んでいた。
「どうしたの?」
「ど、どうしたのって……」
「(た、大虎くんがキスしようとしていたくせに止めたんじゃない!)」
なんて思ったけれど口には出さない。
私が恥ずかしさ半分怒り半分で睨み付けると大虎くんの人差し指が私の唇を押さえる。
そして、意地悪な微笑みを浮かべて口を開く。
「キス、してほしかったの?」
「っ!!」
多分、私の顔は茹でタコ並みに真っ赤だろう。
恥ずかしくて大虎くんをポカポカと叩いた。
「いたっ!痛いよ!莉恵さん!」
それでも止めずに叩き続けていると大虎くんはごめんごめんと私の両手を掴んで謝る。
「ほら、もう朝食の時間だよ?莉恵さんが楽しみにしてたバイキング。行かないの?」
「行くわ!着替えてくる!」
そう言ってすぐに着替えを持って寝室に入ると大虎くんが残念そうな声を出した。
「ここで着替えればいいのにー」
「嫌よ!絶対、変なことするもの!」
「変なことって?」
「変なことは変なことよ!」
「えー?まさか、やらしーこと考えちゃったの?莉恵さん、やらしー」
着替え終わり顔を赤くしながらバンッと襖を開けて否定する。
「違います!!」
少し拗ねながら朝食会場へ向かい、種類の多さに感激を受けた。
機嫌が直った私は大虎くんに窘められながら色々食べて満腹に。
一度部屋に戻ってから観光に出かけた。
しかし……
「……うぅ……食べすぎたかも……」
「だから、食べすぎないようにねって言ったでしょ?明日も食べれるのに無理してあれもこれも食べるからだよ」
「今日のメニューと明日のメニューは違うかもしれないじゃない!」
「えー?同じだと思うけどなー」
食べすぎて気持ち悪くなった私を大虎くんは偶然見つけたベンチに座らせて飲み物を渡してくれた。
幸い、予約した時間にはまだ余裕があるので休んでいるのだが大虎くんにお説教されている。
まぁ、私が悪いのだけれど。
「……大虎くんは私より食べていたわよね?食べすぎていないの?」
「うん、平気。腹八分目くらいで止めたし」
「えっ!?大虎くんってそんなに食べる方だった!?」
「(いつも私が作るご飯って私と同じくらいなんだけれど……もしかして、今まで足りてなかった!?)」
「いや?普通だよ。でも、なんか今日は足りなかったんだよね。だから結構食べたけど」
「じ、じゃあ、今まで私が作ったご飯が足りないと思ったことは!?」
「それはない。いつもお腹いっぱいになってるよ?」
「えぇ?どうして?私と同じくらいしか食べていないのに」
「んー……莉恵さんの愛情でお腹いっぱいになるのかな?」
そんな恥ずかしいことをサラッと笑顔で言う大虎くんに私は顔を真っ赤にして立ち上がった。
「ど、どうしてそんなことを恥ずかしげもなく言えるの!?もう!行きましょう!だいぶ楽になったから!」
私が怒鳴るようにそう言うと大虎くんはクスクス笑いながら立ち上がり私の手を掴む。
「はいはい。じゃあ、ゆっくり行こうね」
そう言いながら歩き出した。
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