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浮気②
驚いて呆然としていると聖来は小声で口を開く。
「ほ、ほら!やっぱり浮気してるじゃん!年下彼氏くん!」
思わず出て行こうとすると大虎くんが口を開いた。
「は?寝言は寝て言え。絶対嫌だ」
「あ!じゃあさ!ちょっと女の子になりきってみて」
「……何でそうなんの?」
「え?それ言うの?この間、人の彼氏、呼び出したよね?怒らないとでも思ってんの?むしろ、この程度で許してあげてるんだけど。ねぇ、大虎?なりきるの?なりきらないの?どっち?」
ため息と共に肩をすくめ口を開く大虎くん。
「……分かった。女になりきればいいんだろ」
大虎くんは深呼吸すると再び口を開いた。
「もう~!どーして、そんな意地悪言うのぉ?わたしぃ、ホントーに感謝してるんだよぉ?だから、怒っちゃやぁだ!機嫌直そぉ?ねっ!」
これが大虎くんの精一杯なのか、だんだん顔が真っ赤になっていく。
それを隣の女の子は楽しそうに笑っていた。
そして、口を開く。
「やだ、トラの女の子のイメージって語尾を伸ばす系なのぉ?でも、そうだよねぇ~!トラに寄ってくる女って全員そんな感じだしぃ~」
「わ、悪かったな!ウザいってんだろ!知ってるよ!俺だってウザいわ!」
「あれ?いつ、許したなんて言ったっけ?」
「……お前の機嫌悪いとき、本当に嫌。何だよ、何が言いたいの?」
「だから、前から言ってるじゃん。会わせて。噂の莉恵さんに」
「仮に会わせたとしてどうすんの?」
「それも前言ったでしょ?私のトラを取ったのは貴方ね!って言いたい」
「……勘弁してって。冗談に聞こえないし」
「だって、半分本当じゃん!トラの彼女だった訳だし。何だったら今だってしてるよ」
「そうだけどさ……」
その言葉を聞いて我慢できずに思わず飛び出した。
「ちょ、莉恵!?」
聖来の言葉が聞こえたのかバッと私の方を向く大虎くん。
その表情は驚愕と焦りに満ちている。
「え、なんで、ここにいるの……?」
「トラ!もしかして、この人……!」
私はにっこり微笑んで大虎くんたちに近づいて口を開いた。
「どうも。初めまして。大虎くんの彼女の栗山莉恵です」
そう自己紹介すると大虎くんの隣にいた彼女もにっこり笑って口を開く。
「初めまして。白河美琴です。大虎とは高校から仲良くさせてもらってます。私、莉恵さんにすごく会いたかったの!でも、大虎も泰仁も会わせてくれなくて……あ!泰仁は私の彼氏なんですけど知ってますよね?私だけ仲間外れなんて酷いでしょ?」
「大虎くん?説明してくれる?この子、誰?大虎くんの何?」
「え?だから、美琴だよ。前に話したでしょ?」
「男って聞いていたけどこの人はどう見ても女だよね?」
「えっ!?あ!莉恵さん!美琴は本当におと……」
「もー!嫌だぁ!大虎ったら照れちゃって!泰仁が彼氏なのに私が男の訳ないでしょー?」
「っ!」
「は?おい、美琴。何言ってんの?冗談じゃ済まないんだけど」
「ううん。もう良いわ。今の大虎くんの言葉は信じられそうにないから」
「えっ!?本当に浮気なんてしないって!」
「信じられないって言ってるでしょ!?信頼していたのにこんな形で裏切られるなんてがっかりよ!」
「っ!」
「……ふーん。良いんじゃない?別れちゃえば。浮気疑ってわざわざトラとの約束破ってまで文化祭に来たんでしょ?元々信頼されてなかったみたいじゃん。トラが好きになる人だからどれだけ綺麗な人かと思ったら普通だし泰仁の話とも違うしなんかこっちががっかり。会って損したー」
その言葉を聞いて私はさらに腹を立てた。
「何で、貴方にそんなこと言われなくちゃいけないの?信頼していたわよ!でも、今!この状況が真実でしょ!?大虎くんは貴方とイチャイチャしていたんだから!」
「「イチャイチャ……?」」
大虎くんも彼女も私の言葉に首を傾げる。
その態度も私の怒りに拍車をかけた。
私から見れば、二人は十分すぎるほど親密だったのに。
もう二人を見ていたくなくて背を向けて歩き出した。
私はただ、大虎くんの口から説明してほしかっただけなのに……
「ちょ、莉恵さん!待ってよ!」
「嫌よ。しばらく顔も見たくないわ。電話もして来なくて良いし帰って来なくても良いから。さようなら」
「っ!」
そのまま、振り返ることなく家に帰る。
「(本当に最低!酷い!こんな裏切りってある!?聖来の言った通り旅行も優しい言葉も書置きも電話も全部カモフラージュだった訳?私って本当に男運がないのね。もう嫌……信じていたのに……こんなに大虎くんが好きなのに……どうして報われないの……?)」
私はそのまま泣き崩れた――――
「ほ、ほら!やっぱり浮気してるじゃん!年下彼氏くん!」
思わず出て行こうとすると大虎くんが口を開いた。
「は?寝言は寝て言え。絶対嫌だ」
「あ!じゃあさ!ちょっと女の子になりきってみて」
「……何でそうなんの?」
「え?それ言うの?この間、人の彼氏、呼び出したよね?怒らないとでも思ってんの?むしろ、この程度で許してあげてるんだけど。ねぇ、大虎?なりきるの?なりきらないの?どっち?」
ため息と共に肩をすくめ口を開く大虎くん。
「……分かった。女になりきればいいんだろ」
大虎くんは深呼吸すると再び口を開いた。
「もう~!どーして、そんな意地悪言うのぉ?わたしぃ、ホントーに感謝してるんだよぉ?だから、怒っちゃやぁだ!機嫌直そぉ?ねっ!」
これが大虎くんの精一杯なのか、だんだん顔が真っ赤になっていく。
それを隣の女の子は楽しそうに笑っていた。
そして、口を開く。
「やだ、トラの女の子のイメージって語尾を伸ばす系なのぉ?でも、そうだよねぇ~!トラに寄ってくる女って全員そんな感じだしぃ~」
「わ、悪かったな!ウザいってんだろ!知ってるよ!俺だってウザいわ!」
「あれ?いつ、許したなんて言ったっけ?」
「……お前の機嫌悪いとき、本当に嫌。何だよ、何が言いたいの?」
「だから、前から言ってるじゃん。会わせて。噂の莉恵さんに」
「仮に会わせたとしてどうすんの?」
「それも前言ったでしょ?私のトラを取ったのは貴方ね!って言いたい」
「……勘弁してって。冗談に聞こえないし」
「だって、半分本当じゃん!トラの彼女だった訳だし。何だったら今だってしてるよ」
「そうだけどさ……」
その言葉を聞いて我慢できずに思わず飛び出した。
「ちょ、莉恵!?」
聖来の言葉が聞こえたのかバッと私の方を向く大虎くん。
その表情は驚愕と焦りに満ちている。
「え、なんで、ここにいるの……?」
「トラ!もしかして、この人……!」
私はにっこり微笑んで大虎くんたちに近づいて口を開いた。
「どうも。初めまして。大虎くんの彼女の栗山莉恵です」
そう自己紹介すると大虎くんの隣にいた彼女もにっこり笑って口を開く。
「初めまして。白河美琴です。大虎とは高校から仲良くさせてもらってます。私、莉恵さんにすごく会いたかったの!でも、大虎も泰仁も会わせてくれなくて……あ!泰仁は私の彼氏なんですけど知ってますよね?私だけ仲間外れなんて酷いでしょ?」
「大虎くん?説明してくれる?この子、誰?大虎くんの何?」
「え?だから、美琴だよ。前に話したでしょ?」
「男って聞いていたけどこの人はどう見ても女だよね?」
「えっ!?あ!莉恵さん!美琴は本当におと……」
「もー!嫌だぁ!大虎ったら照れちゃって!泰仁が彼氏なのに私が男の訳ないでしょー?」
「っ!」
「は?おい、美琴。何言ってんの?冗談じゃ済まないんだけど」
「ううん。もう良いわ。今の大虎くんの言葉は信じられそうにないから」
「えっ!?本当に浮気なんてしないって!」
「信じられないって言ってるでしょ!?信頼していたのにこんな形で裏切られるなんてがっかりよ!」
「っ!」
「……ふーん。良いんじゃない?別れちゃえば。浮気疑ってわざわざトラとの約束破ってまで文化祭に来たんでしょ?元々信頼されてなかったみたいじゃん。トラが好きになる人だからどれだけ綺麗な人かと思ったら普通だし泰仁の話とも違うしなんかこっちががっかり。会って損したー」
その言葉を聞いて私はさらに腹を立てた。
「何で、貴方にそんなこと言われなくちゃいけないの?信頼していたわよ!でも、今!この状況が真実でしょ!?大虎くんは貴方とイチャイチャしていたんだから!」
「「イチャイチャ……?」」
大虎くんも彼女も私の言葉に首を傾げる。
その態度も私の怒りに拍車をかけた。
私から見れば、二人は十分すぎるほど親密だったのに。
もう二人を見ていたくなくて背を向けて歩き出した。
私はただ、大虎くんの口から説明してほしかっただけなのに……
「ちょ、莉恵さん!待ってよ!」
「嫌よ。しばらく顔も見たくないわ。電話もして来なくて良いし帰って来なくても良いから。さようなら」
「っ!」
そのまま、振り返ることなく家に帰る。
「(本当に最低!酷い!こんな裏切りってある!?聖来の言った通り旅行も優しい言葉も書置きも電話も全部カモフラージュだった訳?私って本当に男運がないのね。もう嫌……信じていたのに……こんなに大虎くんが好きなのに……どうして報われないの……?)」
私はそのまま泣き崩れた――――
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