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番外編② 大虎捜索 後編
家に入ると大虎くんは何故か玄関で立ち止まったまま上がろうとしないので口を開く。
「どうしたの?上がらないの?」
「……だって、まだ聞いてない」
「え?」
一瞬何のことか分からず首を傾げると大虎くんは続けた。
「俺は莉恵さんにたくさん心配かけて不安にさせて挙句の果てには傷づけることを言ったし嫌われてもしょうがないことをしたんだから莉恵さんが俺ともう一緒にいたくないとしたら俺がこの家に上がる権利はないと思う」
そういう大虎くんの顔はすごく悲しそうで私は思いっきり大虎くんの両頬を挟むように叩く。
「っ!?」
痛みからか顔を歪めた大虎くんの頬をそのまま掴み顔を上げさせた。
「その言い方はずるいわ。私がって何?大虎くんは私といれなくても良いってことなのかしら?」
「えっ!?ち、違うよ!!俺は莉恵さんと一緒にいたい!!でも、俺のしたことは許されることじゃないでしょ……?」
「えぇ、そうね。大虎くんが私と別れようとしていたって知ってすごく悲しくなった。大虎くんは私のこと簡単に手放せちゃうんだって。でもね、それでも、私は大虎くんが好きで一緒にいたいの。なのに、大虎くんは大虎くんの気持ちなんか教えてくれもせずに私に別れるか別れないか選べって言っているのよ?こんな酷いことってある?」
「……ごめん」
「だからね、逆に聞くわ。大虎くんが私ともう一緒にいたくないなら別れましょう?」
「っ……本当だね。ずるい言い方だった」
大虎くんは私の手を掴むとぎゅっと握り、真剣な顔で口を開く。
「莉恵さん。俺、もう隠し事はしない。どんなことでも莉恵さんにだけはちゃんと言うし嘘も吐かない。だから、ずっと俺の傍にいてください」
何だかプロポーズされているみたいでドキドキした。
「……プロポーズ、されてるみたい」
「え」
思わぬ返事に大虎くんを睨む。
すると大虎くんは気まずそうに顔を逸らした。
けれど、すぐに私の方に向き直る。
「いや、うん。ごめん。これはプロポーズのつもりで言ってない。っていうか、こんな心配とか怒らせといてプロポーズなんかできないから」
その言葉を聞いて悲しくなった。
もしかして、大虎くんは私と結婚する気はない……?
そんな不安が押し寄せてきて思わず俯いた。
「でもね、莉恵さん。ちゃんと落ち着いたらするから待ってて?」
「え?」
どういうことか分からず首を傾げる。
けれど、大虎くんは微笑んでいるだけで何も言わない。
私は少し期待しながら待つことを決めて口を開く。
「……もう。自分で言ったことにはちゃんと責任を持ってね?私には隠し事も嘘も吐かないで何でも話して。約束よ?」
「うん。約束する」
大虎くんがそう言ってくれたので嬉しくなって微笑んだ。
そのまま二人でリビングに行くと大虎くんは改めて今回の件を話してくれる。
本当はあの日、美琴さんだけには言おうとしていたみたいだけれど美琴さんの八つ当たりに腹が立って誰に言わないことを決意したらしい。
私に話してくれなかったのはどうしたいのか自分一人で考えたかったからだそうで。
車の中で聞いたことまでを聞き終えると大虎くんが口を開いた。
「俺の気持ちを押し殺すなら別れるのが最善だと思った。莉恵さんのためだともいうし何より俺が弱ってる姿を莉恵さんに見られたくないっていうのが本音。生きられないのが確定してる中での看病なんてされたくない。そんな辛い思いさせたくないし辛い思いをしてる莉恵さんを見るのも嫌だって。結果、再発はしてないし健康だったけどそれはそれで会わす顔なくて……でも、瀬羽が連れてきてくれてよかったって思うよ。ちゃんと話せたから」
「……大虎くんは難しく考えすぎるところがあるわ」
「うん。そうだね。今回の件で自覚したよ」
二人してクスッと笑う。
「そろそろご飯にしましょうか。大虎くん何が食べたい?」
そう言いながら立ち上がると腕を掴まれた。
「待って。まだ誰にも話してないことがあるんだ」
「え?」
驚きを隠せずにいると大虎くんに座るよう促される。
大人しくそれに従い大虎くんの隣に座ると大虎くんは私の手をギュッと握り言いにくそうにしながらも口を開いた。
ポツリ、ポツリと話し始める大虎くん。
その手は心なしかどんどん強く握られていく。
「あの、ね?診てくれた医者に……俺が医者を続ける限り、再発の不安を抱え続けるから辞めろって言われて。俺ね、辞めることには何の未練もないんだよ。でも……辞めたあと、俺はどうすればいい?」
震えた声で話す大虎くんの手を握り返した。
大虎くんは驚きながら私を見て意を決したように続ける。
「なりたいものもなければやりたいこともなくて……親の仕事を継ぐのは絶対に嫌だ。でも、無職になる訳にもいかない。なら、不安を抱え続けてでも辞めない方がいいんじゃないかって……そういうことを色々考えてたら……俺って本当に自由だったんだなって思って自分に自信がもてなくなった」
「えぇ?」
黙って聞いていたけれど最後の言葉に思わず驚きの声を上げた。
その反応が意外だったのか首を傾げる大虎くんにますます驚きを隠せない。
私は小さく息を吐いてから口を開いた。
「あのね、大虎くん。自信なんて経験しもしないうちからある訳ないでしょう?不安になる気持ちは分かるけど深く考えすぎよ」
「え?だって、俺、基本的に何でもこなせる自信あるよ?美琴は僕にできないことはないって言うくらいだし……自信もないのに働けるの?」
「……大虎くんと美琴さんが特殊なだけよ。一般的に自信っていうのは経験を積んでつけていくものなの。私だってそうだもの。今では指導もできるけれど入社したての頃は右も左も分からなくてミスも連発して上司にたくさん迷惑をかけたわよ。怒られることもたくさんあってどんどんやっていける自信もなくなって辞めたいって何度思ったことか。私は聖来がいたから頑張れたの。お互いを励ましあって今に至るのよ。だから、大虎くんも自信はなくても良いの。そのうちつくものなんだから。まぁ、でも、確かに大虎くんは何でも普通にこなしそうね。自分でもそう思っているなら何も不安に思うことはないと思うわ」
「……そっかぁ……莉恵さんは俺が医者を続けるとしたら反対する?」
「そうね……大虎くんは嘘が上手いから心労が溜まっていても言わなそうだし不安になるわ」
「俺、ついさっき莉恵さんにはどんなことでも言うし隠し事しないって言わなかった?」
「大虎くんは自分のことより相手のことを考える人だから私が心配するようなことは絶対に言わないわよ」
「……絶対って……そんな確信を持った目で言わなくてもいいじゃん」
「確信しているもの。ところで、大虎くんはどうしてご両親のお仕事を継ぐ気がないの?」
「え?だって、父さんは工場の母さんは芸能事務所の社長だよ?俺はどっちかしか継げない。二人とも言わないだけで俺に跡を継いでほしいと思ってるのは分かってる。どっちかが悲しい思いするくらいならどっちの跡も継がないことにしたんだ」
そうハッキリ告げた大虎くんはパッと手を離すと立ち上がりニコッと笑って口を開く。
「はい!じゃあ、俺の話は終わり!お腹空いたしご飯食べに行こ?」
「ううん。久しぶりに帰ってきてくれたんだもの。私の手料理を食べてほしいわ」
その言葉に大虎くんは一瞬、目を見開いたけれどすぐに満面の笑みに変わる。
「うん!じゃあ、買い出しに行こ?リクエストしてもいい?」
「もちろん。でも、大虎くんのことだから唐揚げでしょ?」
「正解!莉恵さんの唐揚げ大好きだから」
「ふふっ、ありがとう。そういってもらえて嬉しいわ」
「こちらこそ、ありがとうだから!唐揚げは莉恵さんが初めて俺に作ってくれた手料理だし。何より俺の誕生日に作ってくれたんだから好物にならない訳ないじゃん!」
サラッと恥ずかしげもなくそんなことをいう大虎くんに思わず顔が赤くなる。
そんな私の反応を見て面白がっているのかクスッと笑う大虎くん。
そして、いきなりグイッと引っ張られ体制を崩した私はそのまま大虎くんに抱き締められた。
大虎くんは私の耳元で小さく囁く。
「……絶対、俺が幸せにするから待ってて。莉恵」
その言葉に驚いて慌てて顔を上げようとするとさらに強い力で抱き締められ阻止された。
それでも何とか視線だけでも上に向けると大虎くんが珍しく顔を真っ赤に染めていて私までさらに顔が赤くなるのを感じる。
大虎くんはその視線に気づいたのか片手で私の目を覆うと再び口を開いた。
「……今は見ちゃだめ」
そんな大虎くんを可愛く思っていると不意にチュッとキスをされる。
帰宅後、やっぱり疲れていたのか少し目を離した隙に大虎くんはソファーで寝ていた。
傍に寄り頬を撫でるとパチッと目を覚ます大虎くん。
けれど、その眼はすぐにとろんとして今にも眠りそうだったので私は大虎くんの手を引いて寝室まで連れていく。
どうにかベッドに寝かせると大虎くんはすぐに寝息を立て始めた。
手は繋がったままで放される気配はない。
「……私、ずっと待ってるからね」
私はそう呟いてそっとベッドに入り大虎くんの手を握り返して眠りについたのだった。
END
「どうしたの?上がらないの?」
「……だって、まだ聞いてない」
「え?」
一瞬何のことか分からず首を傾げると大虎くんは続けた。
「俺は莉恵さんにたくさん心配かけて不安にさせて挙句の果てには傷づけることを言ったし嫌われてもしょうがないことをしたんだから莉恵さんが俺ともう一緒にいたくないとしたら俺がこの家に上がる権利はないと思う」
そういう大虎くんの顔はすごく悲しそうで私は思いっきり大虎くんの両頬を挟むように叩く。
「っ!?」
痛みからか顔を歪めた大虎くんの頬をそのまま掴み顔を上げさせた。
「その言い方はずるいわ。私がって何?大虎くんは私といれなくても良いってことなのかしら?」
「えっ!?ち、違うよ!!俺は莉恵さんと一緒にいたい!!でも、俺のしたことは許されることじゃないでしょ……?」
「えぇ、そうね。大虎くんが私と別れようとしていたって知ってすごく悲しくなった。大虎くんは私のこと簡単に手放せちゃうんだって。でもね、それでも、私は大虎くんが好きで一緒にいたいの。なのに、大虎くんは大虎くんの気持ちなんか教えてくれもせずに私に別れるか別れないか選べって言っているのよ?こんな酷いことってある?」
「……ごめん」
「だからね、逆に聞くわ。大虎くんが私ともう一緒にいたくないなら別れましょう?」
「っ……本当だね。ずるい言い方だった」
大虎くんは私の手を掴むとぎゅっと握り、真剣な顔で口を開く。
「莉恵さん。俺、もう隠し事はしない。どんなことでも莉恵さんにだけはちゃんと言うし嘘も吐かない。だから、ずっと俺の傍にいてください」
何だかプロポーズされているみたいでドキドキした。
「……プロポーズ、されてるみたい」
「え」
思わぬ返事に大虎くんを睨む。
すると大虎くんは気まずそうに顔を逸らした。
けれど、すぐに私の方に向き直る。
「いや、うん。ごめん。これはプロポーズのつもりで言ってない。っていうか、こんな心配とか怒らせといてプロポーズなんかできないから」
その言葉を聞いて悲しくなった。
もしかして、大虎くんは私と結婚する気はない……?
そんな不安が押し寄せてきて思わず俯いた。
「でもね、莉恵さん。ちゃんと落ち着いたらするから待ってて?」
「え?」
どういうことか分からず首を傾げる。
けれど、大虎くんは微笑んでいるだけで何も言わない。
私は少し期待しながら待つことを決めて口を開く。
「……もう。自分で言ったことにはちゃんと責任を持ってね?私には隠し事も嘘も吐かないで何でも話して。約束よ?」
「うん。約束する」
大虎くんがそう言ってくれたので嬉しくなって微笑んだ。
そのまま二人でリビングに行くと大虎くんは改めて今回の件を話してくれる。
本当はあの日、美琴さんだけには言おうとしていたみたいだけれど美琴さんの八つ当たりに腹が立って誰に言わないことを決意したらしい。
私に話してくれなかったのはどうしたいのか自分一人で考えたかったからだそうで。
車の中で聞いたことまでを聞き終えると大虎くんが口を開いた。
「俺の気持ちを押し殺すなら別れるのが最善だと思った。莉恵さんのためだともいうし何より俺が弱ってる姿を莉恵さんに見られたくないっていうのが本音。生きられないのが確定してる中での看病なんてされたくない。そんな辛い思いさせたくないし辛い思いをしてる莉恵さんを見るのも嫌だって。結果、再発はしてないし健康だったけどそれはそれで会わす顔なくて……でも、瀬羽が連れてきてくれてよかったって思うよ。ちゃんと話せたから」
「……大虎くんは難しく考えすぎるところがあるわ」
「うん。そうだね。今回の件で自覚したよ」
二人してクスッと笑う。
「そろそろご飯にしましょうか。大虎くん何が食べたい?」
そう言いながら立ち上がると腕を掴まれた。
「待って。まだ誰にも話してないことがあるんだ」
「え?」
驚きを隠せずにいると大虎くんに座るよう促される。
大人しくそれに従い大虎くんの隣に座ると大虎くんは私の手をギュッと握り言いにくそうにしながらも口を開いた。
ポツリ、ポツリと話し始める大虎くん。
その手は心なしかどんどん強く握られていく。
「あの、ね?診てくれた医者に……俺が医者を続ける限り、再発の不安を抱え続けるから辞めろって言われて。俺ね、辞めることには何の未練もないんだよ。でも……辞めたあと、俺はどうすればいい?」
震えた声で話す大虎くんの手を握り返した。
大虎くんは驚きながら私を見て意を決したように続ける。
「なりたいものもなければやりたいこともなくて……親の仕事を継ぐのは絶対に嫌だ。でも、無職になる訳にもいかない。なら、不安を抱え続けてでも辞めない方がいいんじゃないかって……そういうことを色々考えてたら……俺って本当に自由だったんだなって思って自分に自信がもてなくなった」
「えぇ?」
黙って聞いていたけれど最後の言葉に思わず驚きの声を上げた。
その反応が意外だったのか首を傾げる大虎くんにますます驚きを隠せない。
私は小さく息を吐いてから口を開いた。
「あのね、大虎くん。自信なんて経験しもしないうちからある訳ないでしょう?不安になる気持ちは分かるけど深く考えすぎよ」
「え?だって、俺、基本的に何でもこなせる自信あるよ?美琴は僕にできないことはないって言うくらいだし……自信もないのに働けるの?」
「……大虎くんと美琴さんが特殊なだけよ。一般的に自信っていうのは経験を積んでつけていくものなの。私だってそうだもの。今では指導もできるけれど入社したての頃は右も左も分からなくてミスも連発して上司にたくさん迷惑をかけたわよ。怒られることもたくさんあってどんどんやっていける自信もなくなって辞めたいって何度思ったことか。私は聖来がいたから頑張れたの。お互いを励ましあって今に至るのよ。だから、大虎くんも自信はなくても良いの。そのうちつくものなんだから。まぁ、でも、確かに大虎くんは何でも普通にこなしそうね。自分でもそう思っているなら何も不安に思うことはないと思うわ」
「……そっかぁ……莉恵さんは俺が医者を続けるとしたら反対する?」
「そうね……大虎くんは嘘が上手いから心労が溜まっていても言わなそうだし不安になるわ」
「俺、ついさっき莉恵さんにはどんなことでも言うし隠し事しないって言わなかった?」
「大虎くんは自分のことより相手のことを考える人だから私が心配するようなことは絶対に言わないわよ」
「……絶対って……そんな確信を持った目で言わなくてもいいじゃん」
「確信しているもの。ところで、大虎くんはどうしてご両親のお仕事を継ぐ気がないの?」
「え?だって、父さんは工場の母さんは芸能事務所の社長だよ?俺はどっちかしか継げない。二人とも言わないだけで俺に跡を継いでほしいと思ってるのは分かってる。どっちかが悲しい思いするくらいならどっちの跡も継がないことにしたんだ」
そうハッキリ告げた大虎くんはパッと手を離すと立ち上がりニコッと笑って口を開く。
「はい!じゃあ、俺の話は終わり!お腹空いたしご飯食べに行こ?」
「ううん。久しぶりに帰ってきてくれたんだもの。私の手料理を食べてほしいわ」
その言葉に大虎くんは一瞬、目を見開いたけれどすぐに満面の笑みに変わる。
「うん!じゃあ、買い出しに行こ?リクエストしてもいい?」
「もちろん。でも、大虎くんのことだから唐揚げでしょ?」
「正解!莉恵さんの唐揚げ大好きだから」
「ふふっ、ありがとう。そういってもらえて嬉しいわ」
「こちらこそ、ありがとうだから!唐揚げは莉恵さんが初めて俺に作ってくれた手料理だし。何より俺の誕生日に作ってくれたんだから好物にならない訳ないじゃん!」
サラッと恥ずかしげもなくそんなことをいう大虎くんに思わず顔が赤くなる。
そんな私の反応を見て面白がっているのかクスッと笑う大虎くん。
そして、いきなりグイッと引っ張られ体制を崩した私はそのまま大虎くんに抱き締められた。
大虎くんは私の耳元で小さく囁く。
「……絶対、俺が幸せにするから待ってて。莉恵」
その言葉に驚いて慌てて顔を上げようとするとさらに強い力で抱き締められ阻止された。
それでも何とか視線だけでも上に向けると大虎くんが珍しく顔を真っ赤に染めていて私までさらに顔が赤くなるのを感じる。
大虎くんはその視線に気づいたのか片手で私の目を覆うと再び口を開いた。
「……今は見ちゃだめ」
そんな大虎くんを可愛く思っていると不意にチュッとキスをされる。
帰宅後、やっぱり疲れていたのか少し目を離した隙に大虎くんはソファーで寝ていた。
傍に寄り頬を撫でるとパチッと目を覚ます大虎くん。
けれど、その眼はすぐにとろんとして今にも眠りそうだったので私は大虎くんの手を引いて寝室まで連れていく。
どうにかベッドに寝かせると大虎くんはすぐに寝息を立て始めた。
手は繋がったままで放される気配はない。
「……私、ずっと待ってるからね」
私はそう呟いてそっとベッドに入り大虎くんの手を握り返して眠りについたのだった。
END
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