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1 逮捕
相手を右拳で殴り飛ばすと、そいつは意識を失った。死んで無いことを確認すると、塚本は単車で逃走した。相手は、同じ暴走族のグループに所属している後輩の高山というやつだ。高山は、当時俺と付き合っていた女に手を出した。許せるはずがなかった。リーダー格だった俺は、喧嘩無敗だった。その日、制裁を加える為に高山を呼び出した俺は、土下座して謝るそいつに無言で蹴りを入れ、おろついた瞬間、無理やり立たせると、右ストレートで倒した。こういう喧嘩はしょっちゅうであったが、その日は運が悪かった。
そのまま、単車で逃走した俺は、当時女と住んでいたアパートに戻った。アパートに女の姿はなかった。きっと、アイツと一緒に逃げたのだろう、そう思った。女の私物と俺の私物が渾然一体となって部屋に散らばっている。俺は、グラスにビールを注ぐとそれを一気に飲み干した。酔いはすぐに回ってきた。高山とその女の事を思い出すと無性に腹が立った。一緒瓶を片手に、ビールをもう一杯グラスに注ぐとそれもまた一気に飲み干した。忘れたかった。あの女の事も、高山の事も。
ピンポーンとドアのベルが鳴る音で目を覚ました。気が付くと俺はソファーで座ったまま寝ていたらしい。携帯の画面を見ると、時刻は午前6時40分だった。ドアのベルがピンポーンともう一度鳴る。
「んだよ、こんな時間に誰だよ」
イラつきながらドアを開けると、スーツを着たガタイの良い男二人が玄関先に立っていた。
「こういう者ですが、塚本弘平君かな。ちょっと色々聞きたいことがあって来たんだけど、署まで一緒に来てもらえるかな」
相手は二人とも警察手帳を開いて見せてくる。それは刑事だった。
「は?なんの用だよ」
刑事は、こちらを鋭い眼差しで見つめながら、顔色一つ変えずこう言った。
「とにかく、支度して署まで一緒に来てくれるかな。話はそれからだ」
「わかったよ、朝からうるせえな」
警察車両のミニバンの後部座席に乗せられると、その刑事は両側に、俺は真ん中に座らされた。
運転役の刑事と助手席に座っている刑事、合計4名いるようだった。
「俺なんかしました?」
「それは、君が一番よくわかっているんじゃないかな。とにかく署に着いたら詳しく話すよ」
16の頃から暴走族にいた俺だったが、警察の世話になるのは、これが初めてだった。よくわからないまま、警察車両は、最寄りの警察署に到着する。「降りて」と刑事に促され、警察車両を降りる。
そのまま、建物の4階にある取調室に連れていかれた。
奥側のパイプ椅子に座らされると、刑事二人が、部屋に入ってきて、扉を閉める。
刑事は、先程の穏やかな口調が嘘のように、ドスの効いた口調でこう尋ねる。
「あんた、人殴ったんじゃないか」
「何で知ってるんだよ」
「その様子だと、やったのは間違いないね」
「まず、どの件だよ」
「あー悪い、悪い。聞き方が悪かったね。昨日の晩、誰か殴ってないか」
「あー、やったよ。それはアイツが悪いんだよ」
「被害届が出とるんや。もう一度聞くぞ。やったのはお前で間違いねーな?」
「はい。俺がやりました」
ふてぶてしくそう答えると、それとほぼ同時に刑事は手錠を取り出した。
「ただ今の時刻、午前7時20分、あなたを暴行の容疑で通常逮捕するから。ほら、手出せ」
刑事は淡々とそう告げると、差し出した手に手錠を掛けた。
「お前さんには、たんまり聞きたいことがあるから。それから、黙秘権っちゅーものがあるんだけど、知っとるか」
「都合の悪い質問には答えなくてもいいってやつか?」
「そうだな」
手に手錠の重みを感じた。それは、冷たく無機質な重い物体であった。
「いいか。反省が認められれば、釈放もあり得るぞ。だが、今のお前のその態度だと、それはどうも厳しそうだな」
「そもそも、アイツが俺の女に手出すからやったんすよ」
「だからといって、人をぶん殴って怪我させて、気絶させて良い理由にはならんよな」
コンクリート製の狭い取調室に、刑事の声が響き渡る。刑事ドラマで見たような世界が、今、塚本の前にはあるのだった。
そもそも、被害届が出されたのは、後輩と女の裏切りだろう。この世界では、表面上の義理人情が建前としてはあるが、裏切りもしょっちゅうある話であった。
とにかく、この状況から一刻も早く脱するには、反省する他にないであろう。
「お前さん、暴走族の総長やっとるんやって?」
「リーダーっていっても、この街の小さな暴走族の総長に過ぎないっすけどね」
「なあ、足を洗う気はねーのか」
刑事は、両手を組み、机の上に前のめりになると、鋭い眼差しでそう尋ねてきた。
「足を洗えば、ここから解放されるんですか」
「場合によってはな」
裏切られたということは、塚本はもう族から必要とされてないということだった。他に行き当たりも無い訳だし、ここで足を洗ってまともに働くという選択肢は塚本の中でも極自然な結論であった。
「わかりました。足を洗います」
「そうとなれば、一筆書いてもらわないかんから」
取調室を三回ノックして、別の捜査員が入ってくる。無言のまま、その捜査員は取り調べをしているその刑事に書類を渡し、またドアが閉まる。そのドアの閉まる音は硬く冷めたい物である。
「いいか、この下書き通りに清書しろよ」
書類は二枚あって、一枚は下書きが書かれていた。もう一枚は何も書かれていない白紙であった。
下書きの概要はこのようなものだ。
私、塚本弘平は、平成〇年〇月〇日を以て、集団暴走族〇〇を辞する。また、以後これらの集団と関わることなく、健全な生活を送ることをここに宣言します。
塚本は、その下書き通りに白紙の方に清書した。
清書を受け取った刑事が、内容を確認すると少し間をおいて、こう告げた。
「よし、これで暴走の件は終了。だが、人をぶん殴った件はまだ終わってないぞ」
刑事の口ぶりからすると、塚本が所属する暴走グループは警察から目を付けられているようだった。夜な夜な爆音で単車で走り回る訳だから、そこら辺の住人が通報して警察も動かざるを得なかったのだろう。
「で、なぜぶん殴ったんだ」
「それはさっきも言っただろう。俺が付き合っていた女を横取りされたからだ」
「だからやったんだな」
刑事が何回も同じことを繰り返し聞いてくるのに嫌気がさす。
「反省はしています」
「本当か?また同じことをするんじゃないのか」
表面上だけの反省を刑事に伝える。刑事は信用しようとはしてくれない。
また、ドアがノックされ、取調室に別の捜査員が入ってくる。
今度は何かを耳打ちしている。
「わかった」と刑事が言うと、その捜査員は取調室から出ていく。
そしてこちらに視線を向けると、こう告げた。
「取り調べはここまでだ。ウエがお前のことは起訴しないと決定した。お前、家族はいるのか?」
「実家に母がいます。母に連絡を取ってください」
電話番号を伝えると、刑事はその場で連絡を取り始めた。
時刻は、深夜11時を過ぎたころだったと思う。迎えに来た母は、ただただ無表情だった。母と会うのは3年ぶりだ。その間何をしていたとか、どんな生活を送っていたとか、母は全く事情を知らなかった。出来る事なら、ここで母と再会するのは避けたかった。母は、刑事と何かを話しているが、小声でよく聞き取れない。塚本はそれを、目線だけで見ていた。
「一緒に帰ろう」
母の最初の一言はそんな言葉だった。母はため息をつくと、獣でも見るような目で塚本を一瞥した。
その言葉に背く意思はその時の塚本の心の内には無かった。とにかくこの状況から一刻も早く脱する事が出来るなら何でもよかった。
そして塚本はもう暴走族から脱している、ただの18歳の身寄りのない青年だった。ここで母に見捨てられたら、本当の意味で俺は終わってしまう。そう思った。
「帰るって、実家へ?」
「それ以外何処があるの」
母は、刑事に静かに一礼すると、塚本の腕をとり、その場を離れる。
夜中の警察署の赤ランプが煌々と輝いて、周囲を照らしている。コンクリート製のその建物は白い要塞のようにドンと佇んでいた。
母のブルーの軽自動車がぽつんと佇んでいる。車に乗り、エンジンを掛ける前に母がため息をつく。
「あんた、いままで何処で何をしていたかと思えば、警察のお世話になるような事してた訳ね」
「事の成り行きでそうなってしまったんだ」
「あんた、いい歳にもなって、やっていいことと悪いことの分別もつかないわけ。そうやってこれからも過ごしていくの?」
「いや、変わりたいとは思ってる」
「変わるって、どうやって」
「真面目に仕事して、もうヤンチャするのは辞める」
「本当にそれができるの?今のあんたに。信じられない」
そう告げると、母はエンジンをかけて、車は走り出した。
そのまま、単車で逃走した俺は、当時女と住んでいたアパートに戻った。アパートに女の姿はなかった。きっと、アイツと一緒に逃げたのだろう、そう思った。女の私物と俺の私物が渾然一体となって部屋に散らばっている。俺は、グラスにビールを注ぐとそれを一気に飲み干した。酔いはすぐに回ってきた。高山とその女の事を思い出すと無性に腹が立った。一緒瓶を片手に、ビールをもう一杯グラスに注ぐとそれもまた一気に飲み干した。忘れたかった。あの女の事も、高山の事も。
ピンポーンとドアのベルが鳴る音で目を覚ました。気が付くと俺はソファーで座ったまま寝ていたらしい。携帯の画面を見ると、時刻は午前6時40分だった。ドアのベルがピンポーンともう一度鳴る。
「んだよ、こんな時間に誰だよ」
イラつきながらドアを開けると、スーツを着たガタイの良い男二人が玄関先に立っていた。
「こういう者ですが、塚本弘平君かな。ちょっと色々聞きたいことがあって来たんだけど、署まで一緒に来てもらえるかな」
相手は二人とも警察手帳を開いて見せてくる。それは刑事だった。
「は?なんの用だよ」
刑事は、こちらを鋭い眼差しで見つめながら、顔色一つ変えずこう言った。
「とにかく、支度して署まで一緒に来てくれるかな。話はそれからだ」
「わかったよ、朝からうるせえな」
警察車両のミニバンの後部座席に乗せられると、その刑事は両側に、俺は真ん中に座らされた。
運転役の刑事と助手席に座っている刑事、合計4名いるようだった。
「俺なんかしました?」
「それは、君が一番よくわかっているんじゃないかな。とにかく署に着いたら詳しく話すよ」
16の頃から暴走族にいた俺だったが、警察の世話になるのは、これが初めてだった。よくわからないまま、警察車両は、最寄りの警察署に到着する。「降りて」と刑事に促され、警察車両を降りる。
そのまま、建物の4階にある取調室に連れていかれた。
奥側のパイプ椅子に座らされると、刑事二人が、部屋に入ってきて、扉を閉める。
刑事は、先程の穏やかな口調が嘘のように、ドスの効いた口調でこう尋ねる。
「あんた、人殴ったんじゃないか」
「何で知ってるんだよ」
「その様子だと、やったのは間違いないね」
「まず、どの件だよ」
「あー悪い、悪い。聞き方が悪かったね。昨日の晩、誰か殴ってないか」
「あー、やったよ。それはアイツが悪いんだよ」
「被害届が出とるんや。もう一度聞くぞ。やったのはお前で間違いねーな?」
「はい。俺がやりました」
ふてぶてしくそう答えると、それとほぼ同時に刑事は手錠を取り出した。
「ただ今の時刻、午前7時20分、あなたを暴行の容疑で通常逮捕するから。ほら、手出せ」
刑事は淡々とそう告げると、差し出した手に手錠を掛けた。
「お前さんには、たんまり聞きたいことがあるから。それから、黙秘権っちゅーものがあるんだけど、知っとるか」
「都合の悪い質問には答えなくてもいいってやつか?」
「そうだな」
手に手錠の重みを感じた。それは、冷たく無機質な重い物体であった。
「いいか。反省が認められれば、釈放もあり得るぞ。だが、今のお前のその態度だと、それはどうも厳しそうだな」
「そもそも、アイツが俺の女に手出すからやったんすよ」
「だからといって、人をぶん殴って怪我させて、気絶させて良い理由にはならんよな」
コンクリート製の狭い取調室に、刑事の声が響き渡る。刑事ドラマで見たような世界が、今、塚本の前にはあるのだった。
そもそも、被害届が出されたのは、後輩と女の裏切りだろう。この世界では、表面上の義理人情が建前としてはあるが、裏切りもしょっちゅうある話であった。
とにかく、この状況から一刻も早く脱するには、反省する他にないであろう。
「お前さん、暴走族の総長やっとるんやって?」
「リーダーっていっても、この街の小さな暴走族の総長に過ぎないっすけどね」
「なあ、足を洗う気はねーのか」
刑事は、両手を組み、机の上に前のめりになると、鋭い眼差しでそう尋ねてきた。
「足を洗えば、ここから解放されるんですか」
「場合によってはな」
裏切られたということは、塚本はもう族から必要とされてないということだった。他に行き当たりも無い訳だし、ここで足を洗ってまともに働くという選択肢は塚本の中でも極自然な結論であった。
「わかりました。足を洗います」
「そうとなれば、一筆書いてもらわないかんから」
取調室を三回ノックして、別の捜査員が入ってくる。無言のまま、その捜査員は取り調べをしているその刑事に書類を渡し、またドアが閉まる。そのドアの閉まる音は硬く冷めたい物である。
「いいか、この下書き通りに清書しろよ」
書類は二枚あって、一枚は下書きが書かれていた。もう一枚は何も書かれていない白紙であった。
下書きの概要はこのようなものだ。
私、塚本弘平は、平成〇年〇月〇日を以て、集団暴走族〇〇を辞する。また、以後これらの集団と関わることなく、健全な生活を送ることをここに宣言します。
塚本は、その下書き通りに白紙の方に清書した。
清書を受け取った刑事が、内容を確認すると少し間をおいて、こう告げた。
「よし、これで暴走の件は終了。だが、人をぶん殴った件はまだ終わってないぞ」
刑事の口ぶりからすると、塚本が所属する暴走グループは警察から目を付けられているようだった。夜な夜な爆音で単車で走り回る訳だから、そこら辺の住人が通報して警察も動かざるを得なかったのだろう。
「で、なぜぶん殴ったんだ」
「それはさっきも言っただろう。俺が付き合っていた女を横取りされたからだ」
「だからやったんだな」
刑事が何回も同じことを繰り返し聞いてくるのに嫌気がさす。
「反省はしています」
「本当か?また同じことをするんじゃないのか」
表面上だけの反省を刑事に伝える。刑事は信用しようとはしてくれない。
また、ドアがノックされ、取調室に別の捜査員が入ってくる。
今度は何かを耳打ちしている。
「わかった」と刑事が言うと、その捜査員は取調室から出ていく。
そしてこちらに視線を向けると、こう告げた。
「取り調べはここまでだ。ウエがお前のことは起訴しないと決定した。お前、家族はいるのか?」
「実家に母がいます。母に連絡を取ってください」
電話番号を伝えると、刑事はその場で連絡を取り始めた。
時刻は、深夜11時を過ぎたころだったと思う。迎えに来た母は、ただただ無表情だった。母と会うのは3年ぶりだ。その間何をしていたとか、どんな生活を送っていたとか、母は全く事情を知らなかった。出来る事なら、ここで母と再会するのは避けたかった。母は、刑事と何かを話しているが、小声でよく聞き取れない。塚本はそれを、目線だけで見ていた。
「一緒に帰ろう」
母の最初の一言はそんな言葉だった。母はため息をつくと、獣でも見るような目で塚本を一瞥した。
その言葉に背く意思はその時の塚本の心の内には無かった。とにかくこの状況から一刻も早く脱する事が出来るなら何でもよかった。
そして塚本はもう暴走族から脱している、ただの18歳の身寄りのない青年だった。ここで母に見捨てられたら、本当の意味で俺は終わってしまう。そう思った。
「帰るって、実家へ?」
「それ以外何処があるの」
母は、刑事に静かに一礼すると、塚本の腕をとり、その場を離れる。
夜中の警察署の赤ランプが煌々と輝いて、周囲を照らしている。コンクリート製のその建物は白い要塞のようにドンと佇んでいた。
母のブルーの軽自動車がぽつんと佇んでいる。車に乗り、エンジンを掛ける前に母がため息をつく。
「あんた、いままで何処で何をしていたかと思えば、警察のお世話になるような事してた訳ね」
「事の成り行きでそうなってしまったんだ」
「あんた、いい歳にもなって、やっていいことと悪いことの分別もつかないわけ。そうやってこれからも過ごしていくの?」
「いや、変わりたいとは思ってる」
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