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続編:心配性な彼、彼女

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6.心配性な彼、彼女

晴side

 体育大会で告白して、付き合えてめっちゃ嬉しい!
 けど、ここからどうすればいいんだ?
 みんなは、俺らが付き合ってる事知らないから、堂々としてるのもなー。

「今更、だけどさ金指さんって可愛いし、頭良いし、スタイルいいし、めっちゃタイプなんだよねー」
「それ!いいよねー」
「彼氏とか居んのかな?」
「わかんないよね。………」

 遠くから、男子が話している声が聞こえた。
 だよねー……美紗の彼氏が、俺だって知られたら、みんなどう思うんだろう?
 ってか、なんで美紗は俺なんかえらんだんだ?
 もーうっ!不安でしかない!
 誰かに取られそーーー!取られるーっ!

「晴、どうした?」
「あっ!えっと………」
「ん?」

 さっき、話してた男子がこっちを見ている。
「ううん。何でもない」
「そっか、そうならいいや」
 皆にこのまま知られなかったら、誰かが美紗の事好きになって、取られたりすんの!?
 絶対許せない!!!!!

 美紗side

 晴と付き合えてめっちゃ嬉しい!
 でも、晴って以外とモテるんだよなー。
 私なんかが、彼女って知られたらどうなるんだろう?
 しかも、さっきから晴の様子おかしいし、なんかあった?やっぱ、私に関係ある感じ?
 おしえてー!

 晴side

「翔!あれヤバくない?!(笑)」
「え!なに!?」
「嘘!(笑)すぐ、引っかかるじゃん(笑)」
「もーっ!最悪(笑)」

 翔と美紗が仲良く喋っている。
 いつもの光景のはずなのに…
 周りの男子が、翔と美紗が付き合ってるって思ってるかもしれないと思うと、
 もうどうすればいいんだ!

 美紗と話そうかな………

「晴!」

 美紗だ。

「ん?」
「やっぱ、さっきからおかしいよ。」
「そう?」
「うん。なんかあったでしょ。」
「えっと…」
「ん?」

その顔で見るの反則じゃない?!

 「あの…さ。美紗は、皆に俺が美紗の彼氏って言うの嫌?」
「えっ……」
 やっぱり嫌なんだ………。

「ごめん、なんでもない。」
「ちょっと!」
「えっ、」
「嫌なわけ……ないじゃん…….。」
 意外な答えで驚いた。
「実は、私も思ってたんだ。だって、晴の事好きな人めっちゃいるんだよ。」
「俺も一緒の理由っていうか、美紗がモテるから。でも、俺なんかが美紗の彼氏って知ったらどう思うのかなとか思っちゃって。」
「全く一緒だよ。私も。」

 同じだったんだ。
でも、ここからどうする。

 美紗side

 晴も同じこと考えてくれてたんだ。
 ちょっと、いや、結構嬉しい。
 でも、ちゃんと自分の思ってることを、晴に言えてよかった。

「美紗。ちょっと!」
「えっ!」

そうやって手を繋いだ。

 相手は、晴だ。
 手を引かれたまま、私達は教室に向かった。

「晴?!」

ガラガラッ

クラス全員の視線が私たちに向く。

「ちょっと、皆に伝えたい事ってゆうか、知って欲しいことがある。」

 えっ、今言うの!?
 どうせなら、私がいないとこで言って欲しい…………!
 クラスのみんなは、ザワザワしながら私たちの方を見ている。
 ってか、心の準備が………,?!

「俺たち付き合うことになったから。」

言ったーーー!!!!

「えっ!?まじ??!」
「やばっ!めっちゃお似合いなんだけど!」
「やっぱり!」

えっ、意外と高評価?
いや、今そんなこと考えてる場合じゃない!!!

「晴っ、、」
「ん?」
「こんな、みんなの前で言われるの結構恥ずかしい」
「あ!ごめん!」

声でかい………!

「どうした??」
「ううん、なんでもない!」
ほらね、みんなに言われるの。

「おめでとう!!」

多分、晴のことが好きな女子が言った。
めっちゃ嬉しかった。
その後、みんなが祝福してくれた。

認めて貰えたっていうのはおかしいかもしれない。
でも、こうやってみんなに知って貰えたことによって少し肩の荷が降りた気がする。

このまま長く付き合えたらいいな。。。
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