もしもし幕府ですか?越後からストーカーが来るのですが!

タクポス

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第二章越後からの脱出作戦と武田四天王始動

ストーカーに監禁されてます、国規模で……

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 「まったく、なぜこうなってしまっているのか」

 未だ、降り続ける雪を見つめながら、信玄はため息をついてしまう。

 あれから数日が経っているらしく、その間にここ越後まではるばる移動させられている監禁されているとは思いもしなかった。

 一人、鼻歌を歌いながらこちらに近づいてくるのは全ての元凶とも呼べる、女であった。
 
 「どうですか?、具合の方は?」

 にこやかに聞いてくる彼女はいつになく嬉しそうであった。

 「……体は幾分かマシにはなったさ、それに関しては感謝しているが……いつになったらかえしてくれるんだ?」

 ある程度の魔力は回復したのと体力も政務するぐらいになら有り余るぐらいある。

 一日も早く帰って皆に連絡しなければならない。でないと大変なことになる。

 「ダメです!、まだ安静にしていないと今日の朝やっと自分の足普通に立てるぐらいには回復したところなんですから……」

 「景虎」の言う通り、本来なら政務もできない程に衰弱しきっており、「景虎」と「謙信(仮)」と激戦を繰り広げた「信玄」の体は傷こそ少なかったものの体の内側が既にボロボロになってしまっている。
 
 特に魔術を、生み出す。回路事態が焼き切れる寸前まで使われていた為に上杉、武田双方とも「信玄」の安否を気にしていた。


 「本来なら、回路が焼き切れてしまうと血が噴水のように吹き出して死んでしまうのですから、無茶はしないでください」


 ベッドに寝ている、信玄の目線の高さに合わせた、彼女は目を少し潤ませながら泣きそうな声で告げる。

 だが、そんな事で惑わされる信玄ではなかった。

 「フン、よく言う。元はと言えばお前のお陰でこうなってしまったんだから」

 「あら、確かにそうでしたね」

 クスっと彼女は笑いこちらを見つめてくる。
 
 「笑っている場合では無いぞ?、お前達俺の国にはちゃんと治療の為とかしっかりとした理由を言ったのか?、じゃないとあいつら必死になってここに攻めてくるかもしれんぞ」

 「あっ、それは……宇佐美あの手紙とかは送りましたか?」

 「景虎」は近くにいた、腹心の部下に聞く。だが軍師である彼も少しばかり顔色が優れない。
 
 それどころか、「景虎」から視線を逸らしてしまう。

 「えっ?、なんで視線を逸らしてしまうのですか?」

 「いや、その……まったく。ワシも変装とか楽しくなりまして、まったく気づいておりませんでした」

  まさかの答えに「景虎」をはじめ周りの人々もどよめき出す。

 「つまり、ここ数日間。何も連絡せずにもしかしたら武田の当主を、拉致したことになっていると?」

 恐る恐る訪ねる、「景虎」に対して宇佐美は。

 「まぁ、なんとかなるでしょう」

 軽く片目を瞑り、楽観的に答える。宇佐美だったが、すぐに急展開を迎えてしまう。

  ドタドタと何か急ぐような足音が聞こえてくる。

 すぐに周りの人をかき分けながら一人の兵士が俺たちの前に姿を表す。

 「申し上げます!たった今武田家から新書を受けとりました」

 「何!?宇佐美読むのだ!」

 「はっ!」

 急いで手紙を読む、宇佐美だがその手は少しずつ震え始める。

 「な、なんて書いてありますか?」

 宇佐美の様子を見てかなりヤバいと察したのか、「景虎」は生唾を飲み込む。

 老軍師はうなづき声に出して読み始めた。

 「武田、上杉は今日まで同盟国として助け合ってきましたが現当主である、「信玄」を拉致監禁の噂が流れており、再三貴殿らに監禁した訳を説明する機会を与えましたが、返答は得られずじまい。
 よって貴国を拉致監禁の首謀者とし力ずくで「当主」を奪還するつもりです」

 聞き終わると、「景虎」は額に手を当て短いため息をこぼす。

 「仕方ないわ、もしかしたら間に合うかもしれないから外交ルートですぐに会談を……」

 「御言葉ですが、それはどうやら無理なのです」

 「一体どう言う事?」

 彼の言っていることが理解できず首を傾げてしまう。

 そんな当主を見て宇佐美は申し訳なく告げてしまう。

 「この手紙、届くのが遅れていまして、既に三日経ってます」

 「てことは……もしかして」

 「そうですね、既に「信玄」奪還部隊がこの春日山城にいるかもしれません」

 一気に二人の空気が変わるのだが、俺は一人でに頭を抱えてしまう。

 「おい、またややこしいことになってんぞ」

 二人から反論する声は上がらなかった。

 そしてあり得ないと思われていた、両軍が激突する戦が始まろうとしている。

 




 
 
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