上 下
1 / 1

ピラミッド探索

しおりを挟む
「おい!止まれ!ここから先は、2名以上は入れないぞ」
兵士が制止する。
ピラミッドの入り口には、兵士二人がいて、検閲が入る。遺跡の内部には、
暗い、松明のみで明かりが照らされていた。

「ぜぇーったい、イヤですわ!」
「そうだそうだ!」
「いやいや、フィーン、アサド、言うことには従わないと…」
「……」
「ウルファとアシュラフの二人だけでなんて、危なっかしくて見ていられませんの!」
杖を向けて兵士に対して文句を言うフィーンと、槍を向けるアサド。なだめるウルファ。アシュラフはだんまりを決め込んでいる。



しばらくそんなやり取りが続いていると、アシュラフが口を開いた。
「ウルファ、誕生日おめでとう」
「えっ!?急にだね!?ありがと、う?」
「ということで、何種類かのソフトドリンクを用意してみた。僕の手作りなんだよ。飲んでみて」
アシュラフは5、6種類のソフトドリンクをひみつカバンから出して、ウルファに勧めた。
「うん?これは、アサブジュースかな?」
「当たり。エジプトのジュースといえばこれでしょ。じゃあ、これはなんだと思う?」
「んん?何だろう?」
「正解はアラスースジュースだよ」



「ウルファ!アシュラフ!私達もお供する許可が出ましたわよ!」
「おーい!早く来いよ!」

フィーンとアサドが手を振って、ウルファとアシュラフを呼んだ。兵士を説き伏せたらしい。

「ウルファ、行こう?」
「うん」
アシュラフがソフトドリンクを片付けて、ウルファに呼びかける。

そうして、二人は歩き出した。
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する


処理中です...