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悪魔の恋人
4 医務室*
艦内時間二十時五十五分。
今度は〝五分前行動〟をして医務室に行くと、すでにエドは来ていて、キングサイズのベッドを作り上げていた。
「おう、もう来たのか。待ちきれなかったか?」
「バカ」
赤くなってウィルは悪態をついたが、エドに少々強引に抱き寄せられてキスされたときには、彼の背中に両腕を回していた。
――この軍艦を降りた後も、ずっと俺の恋人でいてくれ。
エドはそう言ってくれたが、ウィルはまだ信じきれずにいる。
この謎だらけの男は、この軍艦を降りたら、この中で起こったことをすべてなかったことにしてしまうのではないだろうか。
ウィルの顔と性格が、レオより一億倍可愛いと言ってくれたことも。
「今日はちゃんとパジャマ着てきたな」
一方、そんなウィルの気持ちを知ってか知らずか、エドはにやにやしてウィルの髪を撫でた。
「エドがあんまりパジャマパジャマって言うから……」
照れ隠しにぶっきらぼうに返せば、冷やかすように口笛を吹かれる。
「いいぞ、ウィル。今度はバスローブ一枚で来い」
「いくら何でも、それは絶対ないから」
そう答えながらも、そのほうがすぐに始められて便利かなとウィルは考えてしまった。
「エドはやっぱり普段どおりなんだね」
「一応、服は新品だぞ」
エドはにやりと笑うと、いきなりウィルを横抱きにして、えせキングサイズのベッドの上に放り投げた。
「ベッドはすでに固定済み、隙間もシーツで埋めた。レスリングでもするか?」
「何言って……」
苦笑いしている間に、エドにフォールされて、パジャマも下着もあっけなく脱がされた。
「相手を裸にするのは反則じゃないの?」
「おまえの可愛さ自体がすでに反則」
真顔でエドは言い、ウィルの乳首を舌でねぶった。
「あっ、やっ」
「……ほんとに可愛い」
唇を離してにやっと笑うと、エドはウィルの腰の下に枕を差し入れてから、すでに半ば立ち上がっていたウィルのものを握り、今度は丹念に舐め出した。
「エ、エドっ! 何してんのっ!」
「野暮なこと訊くなよ。見てわかんないか?」
「わ、わかるけど……わ、そんなとこまでっ!」
「いきたくなったらいっていいぞ。全部飲んでやる」
「そ、そんなこと……あっ、あっ、駄目、あっ……」
何とか懸命にこらえようとしたが、ウィルはエドの舌と指使いに屈し、彼の口の中で果ててしまった。
「あ……駄目……」
「……人間、駄目って言われると、余計やりたくなるもんなんだな」
宣言どおり、ウィルが放ったものをすべて飲み下してしまったエドは、シーツで口元を拭いながら、彼を見下ろしてにやついた。
「バカ……」
「おまえのだからだよ」
エドはベッドの隅にさりげなく置いてあったローションの小瓶を手にとると、まだ異物感が残っているウィルの後孔にローションを塗りこめ、丁寧にほぐしはじめた。
「ん……あ……」
指を入れられているだけでも、ものすごく興奮してしまう。
同時に、早く指以外のあれが欲しいと、飢えるように思った。
「エド……もう……おかしくなりそう……」
「俺はここでおまえと初めて会ったときからおかしくなってるよ」
エドは濡れた指を引き抜くと、自分のズボンのファスナーを下ろし、ポケットからコンドームのパックを取り出して、ウィル以上に飢えているものに被せた。
「何で服脱がないの……」
「脱いでる時間がもったいないから」
しれっと答えると、エドはウィルの両足をつかみ、一気に貫いた。
「あっ…………あぁ、あ、あ、あ……」
まだ二回目でも、エドはウィルが感じるところばかり的確に突いてくる。
ウィルは先ほど達したばかりの自分のものを、エドの抽挿に合わせて扱いた。
「エド……好き……愛してる……」
喘ぎながら、譫言のように呟くと、エドは黒い瞳を細めて笑った。
「俺も愛してるよ。おまえだけを、ずっと」
――この言葉だけは、疑わずに信じていたい。
快さと切なさがないまぜになって、ウィルは少しだけ泣いた。
―了―
今度は〝五分前行動〟をして医務室に行くと、すでにエドは来ていて、キングサイズのベッドを作り上げていた。
「おう、もう来たのか。待ちきれなかったか?」
「バカ」
赤くなってウィルは悪態をついたが、エドに少々強引に抱き寄せられてキスされたときには、彼の背中に両腕を回していた。
――この軍艦を降りた後も、ずっと俺の恋人でいてくれ。
エドはそう言ってくれたが、ウィルはまだ信じきれずにいる。
この謎だらけの男は、この軍艦を降りたら、この中で起こったことをすべてなかったことにしてしまうのではないだろうか。
ウィルの顔と性格が、レオより一億倍可愛いと言ってくれたことも。
「今日はちゃんとパジャマ着てきたな」
一方、そんなウィルの気持ちを知ってか知らずか、エドはにやにやしてウィルの髪を撫でた。
「エドがあんまりパジャマパジャマって言うから……」
照れ隠しにぶっきらぼうに返せば、冷やかすように口笛を吹かれる。
「いいぞ、ウィル。今度はバスローブ一枚で来い」
「いくら何でも、それは絶対ないから」
そう答えながらも、そのほうがすぐに始められて便利かなとウィルは考えてしまった。
「エドはやっぱり普段どおりなんだね」
「一応、服は新品だぞ」
エドはにやりと笑うと、いきなりウィルを横抱きにして、えせキングサイズのベッドの上に放り投げた。
「ベッドはすでに固定済み、隙間もシーツで埋めた。レスリングでもするか?」
「何言って……」
苦笑いしている間に、エドにフォールされて、パジャマも下着もあっけなく脱がされた。
「相手を裸にするのは反則じゃないの?」
「おまえの可愛さ自体がすでに反則」
真顔でエドは言い、ウィルの乳首を舌でねぶった。
「あっ、やっ」
「……ほんとに可愛い」
唇を離してにやっと笑うと、エドはウィルの腰の下に枕を差し入れてから、すでに半ば立ち上がっていたウィルのものを握り、今度は丹念に舐め出した。
「エ、エドっ! 何してんのっ!」
「野暮なこと訊くなよ。見てわかんないか?」
「わ、わかるけど……わ、そんなとこまでっ!」
「いきたくなったらいっていいぞ。全部飲んでやる」
「そ、そんなこと……あっ、あっ、駄目、あっ……」
何とか懸命にこらえようとしたが、ウィルはエドの舌と指使いに屈し、彼の口の中で果ててしまった。
「あ……駄目……」
「……人間、駄目って言われると、余計やりたくなるもんなんだな」
宣言どおり、ウィルが放ったものをすべて飲み下してしまったエドは、シーツで口元を拭いながら、彼を見下ろしてにやついた。
「バカ……」
「おまえのだからだよ」
エドはベッドの隅にさりげなく置いてあったローションの小瓶を手にとると、まだ異物感が残っているウィルの後孔にローションを塗りこめ、丁寧にほぐしはじめた。
「ん……あ……」
指を入れられているだけでも、ものすごく興奮してしまう。
同時に、早く指以外のあれが欲しいと、飢えるように思った。
「エド……もう……おかしくなりそう……」
「俺はここでおまえと初めて会ったときからおかしくなってるよ」
エドは濡れた指を引き抜くと、自分のズボンのファスナーを下ろし、ポケットからコンドームのパックを取り出して、ウィル以上に飢えているものに被せた。
「何で服脱がないの……」
「脱いでる時間がもったいないから」
しれっと答えると、エドはウィルの両足をつかみ、一気に貫いた。
「あっ…………あぁ、あ、あ、あ……」
まだ二回目でも、エドはウィルが感じるところばかり的確に突いてくる。
ウィルは先ほど達したばかりの自分のものを、エドの抽挿に合わせて扱いた。
「エド……好き……愛してる……」
喘ぎながら、譫言のように呟くと、エドは黒い瞳を細めて笑った。
「俺も愛してるよ。おまえだけを、ずっと」
――この言葉だけは、疑わずに信じていたい。
快さと切なさがないまぜになって、ウィルは少しだけ泣いた。
―了―
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