寂しいからそばにいて(仮)【『無冠の皇帝』スピンオフ】

有喜多亜里

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砲撃のパラディン大佐隊編(【05】の裏)

91【合流編10】悪魔の念押し

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【パラディン大佐隊・第十一班第一号ブリッジ】

通信士
「班長! 〈オートクレール〉から映像通信が入ってます!」

ロノウェ
「何で!?」

レラージュ
「俺もそう思いますが、入ってしまったものは仕方ありません。余計なことは言わないで、〝はい〟と〝ありがとうございます〟を適切に返してください」

ロノウェ
「その〝適切に〟っていうのが俺には難しいんだが……まあいいや。つないでくれ」

通信士
「了解」

パラディン
『十一班長、お疲れ様。予想以上にうまく行ったね』

ロノウェ
「はい……ありがとうございます」

パラディン
『もうエリゴール中佐から聞いてると思うけど、今日は君の班と十二班にだけ差し入れをしてある。ただ、十二班もあんなに頑張ってくれているのに、差し入れのグレードが下というのも可哀相だから、グレードは同じで、君の班だけ追加で品数を増やしてみた。これも〝グレードを上げた〟ことになるんじゃないかと思うんだけど……レラージュ副長の説得をよろしく』

ロノウェ
「え、自分がですか!?」

パラディン
『そんなことができる人、君以外にいないだろう? ……あ、それから、いつも心のこもったお礼状をありがとう。諸般の事情で、残念ながら君たちだけに差し入れができるのは今回限りということになってしまったから……わかってるよね?』

ロノウェ
「……はい」

パラディン
『本当に君たちはいい子たちだよねえ。とにかく、今日もお疲れ様。いっぱい食べて、ゆっくり休んでね』

 ***

クルーA
「ね……念押ししてきた……」

クルーB
「差し入れの下心、丸見え……」

レラージュ
「班長……」

ロノウェ
「……すまねえ。つい、〝はい〟と〝ありがとうございます〟以外も言っちまった」

レラージュ
「いえ、それはいいんですが……ついでに、差し入れのグレードの件もあれでいいんですが……〝お礼〟、どうします?」

ロノウェ
「今まであえて考えねえようにしてきたが……やべえ。マジでやべえ。大佐は今まで以上のものを絶対期待してる……!」

レラージュ
「俺はずっと考えてきたんですけど、やっぱり最後だから、元四班長を差し出すことくらいしか思いつかなくて……」

ロノウェ
「おまえ、考えてたのか。つーか、おまえが考えてそれか。じゃあ、他にねえか!」

レラージュ
「……簡単に諦めないで、〝そんなことできるわけねえだろうが〟くらい言ってもらえませんか」

ゲアプ
(大佐……本当に〝いい性格〟だったんだな……ますます、うちの班長と副長が尊い……)
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