上 下
264 / 349
砲撃のパラディン大佐隊編(【05】の裏)

246【交換ついでに合同演習編151】合同演習二日目:嫌な予感

しおりを挟む
【パラディン大佐隊・ミーティング室】

エリゴール
「じゃあ、俺は野暮用があるので、これで上がらせてもらう。まだ言いたいことがある奴は、一班長に言ってくれ」

一班長・ハワード
「何ッ!?」

一班長以外の班長たち
「うぃーす」

一班長・ハワード
「元四班長! 総括はあんたが全部してくれるはずじゃなかったのか!?」

エリゴール
「だから、総括はしただろ。それ以外は知らん」

一班長・ハワード
「知らんって……!」

フィリップス
「まあまあ、おとっつぁん。元四班長はおとっつぁんと違って、やることがいっぱいあるんだよ」

一班長・ハワード
「確かにそのとおりだが、おまえにだけは言われたくないな!」

エリゴール
「じゃ、お先」

二班長・六班長・七班長・八班長・九班長・十班長
「お疲れ様でしたー!」

レラージュ
「……お疲れ様でした」

フィリップス・ハワード・四班長・五班長・ロノウェ・ザボエス
「お疲れー」

 エリゴール、退室。

十二班長・ザボエス
「恐ろしいほどここに馴染んでるな、エリゴール」

十一班長・ロノウェ
「馴染んでるっていうか、調教したんじゃねえか、ここを」

レラージュ
「元四班長がいないなら、俺らも戻りましょうか」

七班長・カットナー
「ええーっ!」

十一班長・ロノウェ
「そうだな。戻ったほうがいいな。ただちに」

六班長・ラムレイ
「あ、レラージュ副長!」

レラージュ
「何ですか?」

七班長・カットナー
「ああ! 相変わらずラムレイとは目を合わせて話してくれている!」

八班長・ブロック
「昨日、レラージュ副長が投げたチョコ、拾わなかったからな」

九班長・ビショップ
「拾わなかったんじゃなくて、拾えなかったんだろ。編集してて遅刻したから」

十班長・ヒールド
「……俺も昨日だけは遅刻すればよかった……!」

八班長・ブロック
「遅刻しなければ、やっぱり拾うのか」

六班長・ラムレイ
「ええと……あの、頼まれてた映像なんですけど、次の班長会議には必ず持ってきますので! もう少しだけ時間をください!」

レラージュ
「ああ、あれですか。昨日も言いましたが、急ぎではないので。それより、〝横泳ぎ〟の映像はいいんですか?」

六班長・ラムレイ
「あ、そうだった! フィリップス副長ッ!」

フィリップス
「何で言っちゃうかなー」

一班長・ハワード
「それほど六班にやりたくないのか」

六班長・ラムレイ
「あ、空のメモリカードですか! 何枚あればいいですか!」

フィリップス
「ポケットからメモリカード! しかも大量!」

一班長・ハワード
「さすが撮影班……常に持ち歩いているのか……」

フィリップス
「んじゃあ、手間賃含めて三枚くれ。渡すのは一枚な」

六班長・ラムレイ
「ありがとうございます! 必ず習得しますので!」

フィリップス
「いや、だから使い道はないって」

六班長・ラムレイ
「でも、〝縦走り〟も実戦でやってましたし、もしかしたらと」

フィリップス
「……そういえば」

一班長・ハワード
「そういえば、元四班長が〝縦走り〟で……」

フィリップス
「おとっつぁん。それはまだ非公開だよ」

一班長・ハワード
「あ、そうか。もしかしたらやらないかもしれないしな」

フィリップス
「そうそう。もしかしたら別のをやらせるかもしれない」

四班長・ワンドレイ
「何だか嫌な予感が……」

五班長・ロング
「その予感、たぶん当たるぞ」

三班長・プライス
「……一班長」

一班長・ハワード
「何だ? プライス」

三班長・プライス
「この後、何か予定はあるか? あんたに話したいことがあるんだ」

 プライスは真顔。
 ハワードはフィリップスと顔を見合わせてから答える。

一班長・ハワード
「特に予定はないが……フィリップスも同席させていいか?」

三班長・プライス
「ああ、フィリップスならかまわない。あんたの介添えだからな」

一班長・ハワード
「おまえまで介添え言うな……」

フィリップス
「んじゃあ、会議室に移動するか。……ほら、おとっつぁん。たっちして」

一班長・ハワード
「それ、介添えじゃなくて保育士だろ……」

フィリップス
「おっと、介添えとして言い忘れるところだった。……じゃあ、今日はもう解散! 朝のミーティングはいつもどおり! ではお疲れ!」

二班長・六班長・七班長・八班長・九班長・十班長
「お疲れ様でしたー!」(八班長だけ特に大声)

レラージュ
「……お疲れ様でした」

四班長・五班長・ロノウェ・ザボエス
「お疲れー」

一班長・ハワード
「おまえ……本当に俺と代われ……」

フィリップス
「やだよ。俺は胃薬飲みたくねえよ」

一班長・ハワード
「おまえは酒の量が増えるだけだろ……」

 言い合いをしながらも、ハワードとフィリップスはプライスと共に退室。

四班長・ワンドレイ
「……何の話をする気だ?」

五班長・ロング
「さあな。たぶん、ミーティングのときにはわかるだろ。とにかく、今日はもう帰ろう。……いろいろありすぎて、精神的に疲れた」

十二班長・ザボエス
「……ミーティングには参加できねえのかな……」

十一班長・ロノウェ
「コールタン大佐隊に飛ばされたくなかったら、やめといたほうがいいぞ……」
しおりを挟む

処理中です...