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#003:不穏だな!(あるいは、激似ゲンガー/モメる狂人の会)
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「えーと、え? ていうこたぁ、ええと、ええ?」
「え? えーとですね、え?」
あまりにもキャパシティ水域を軽々と超えてくる内容に、俺の言語中枢は「え」を連発することしか出来てないが。それにつられるかのように、猫耳女もえっええっえ言ってくるが、お前さっきまで俺の思考を読んでた だ ろ う ッ !? こういう時こそ俺の意を汲み取って的確に話を進めん か い ッ !! ……あ、いや落ち着くんだ、偶数を数えて落ち着くんだ……偶数は2で割り切れる数……俺にここぞとばかりの割り切りを与えてくれる……ッ。
そうだ落ち着いた。そうだ、逆上したら相手の思う壺、とりあえず現状把握に努めろ……この諸々が、「悪夢」なのか、「仕込み」なのか。よし。
「……いっこずつ行こうか。『転生』っつってたが、どっこい俺は『俺』のままここにいる。違う誰かに生まれ変わったって感じじゃあねえよなあー、よくて『転移』っつった方が騙しにしてもリアリティありそ」
「あそれは貴方の全組成をスキャンして、新たに再構築したのです……細部に至るまで。細かい傷とか腸内環境とか胃粘膜下の腫瘍とかそういうのも、分子原子レベルで組み立てました。もちろん、事故による損傷は治してありますけどね。『全能神』であれば容易いことです」
そこはまた被せてきやがった……しかもしたり顔と来たか……いや、まだだ。まだこいつがああいえばこう言う、思い込み著しい残念人間であるという可能性は捨てきれてねえ。そして俺はこいつの何か尋常じゃない琴線にひっかかった挙句、この作り物めいた場所へと拉致られた……辻褄は何とか合う。いや合って欲しい。というか、何であれ精密検査は早急に受けた方がいいな……
「いや、じゃあよぉ……『元』のまんまの俺だったとして、それだったら『世界を救う』っつー……何て言うか救世主的なことは期待できねえぞ? 見ての通りの平凡な一般民だ。まあ身体使う仕事っちゃあそうだが、そんぐらいで。言うて大したことはねえし、頭に関しては推して知るべし以上でも以下でもねえ。ああ、それともお前さんが今この場で、俺に『チート能力』でも授けてくれるとでも言うのか?」
自分でも言ってて赤面しそうになるが、ひとまずこのイカレ女の話に表層上は乗っかってみて、諸々の隙を窺うことにした。丸腰と長尺の得物持ちでは、いくら腕力の差はあろうとは言え、無傷というわけにはいかなさそうだ……いやはっきり危険だろう。と、
「……その必要はありませんだにゃん♪ 『資質』……貴方には生来それが身についていますのですから……」
猫耳女がそう可愛らしく小首を傾げながら、黒革に包まれた人差し指をぴんと伸ばし言ってくる。その仕草は可愛いと言えなくもなかったが、(見た目)三十路過ぎてそういう事を衒いなくやってくるというメンタルにこそ、何と言うか薄ら恐ろしさを感じなくもない。いや、そこは流すんだ。
「いや無えって……自慢じゃねえが、都下最底辺四天王の工業高校をギリギリの単位で突破してからは、必死こいて免許やら資格を何度も受けなおしてやっとこさっとこ2年くらい遅れで取って、ようやく独り立ち出来たくらいの人材だ……口も手も早えから、上司とも後輩ともうまくいってねえ。人と顔突き合わせることのねえ今の仕事だから何とかやれてるが、どだい時代遅れの変人で、男からも女からも避けられてる。仕事して飲んで家帰って寝るだけの、冴えない生活を送ってるだけの野郎だぜ……?」
思わず、そんな心の奥底に溜まっていた澱みたいなのを吐き出していた。「心を読む」とかを頭から信じたわけじゃねえが、目の前のこの珍妙な格好をした女には、何か、こっちの奥面をさらけ出してもいい、みたいな、そんな雰囲気が漂っていたわけで。少し言いたいことを言えてすっとしていた俺は、目の前の猫耳女が柔らかく自然に微笑んでいることに気付いた。作られたあの顔筋入りまくりの笑みなんかでは無く。いや読めねえなこいつは。
「『ケレンミ』」
ふ、と紡ぎ出されてきた言葉は、またしても俺の想像の範疇を超えていた。え? ええ?とまた「え」を駆使してそう訊き返す俺だが、
「外連味こそが、この『世界』を統べる問答無用の『力』。それだけを忘れないで」
分からねえ、分からねえままだ、何ひとつ。そんな、困惑のままの俺の両頬を冷たさを感じさせる触感で包んだのは、ついと近づいていた、その猫耳女の黒革に包まれた両掌だったわけだが。淡い、白い花のような香りにも包まれるかのようで。
「……貴方を選んだのは、でも『理』なんかじゃあないかも知れない……貴方に惹かれたの。不器用で、とっちらかったかのような野卑な振る舞いの奥に隠された……何と言うか芯の強さ、揺るがなさとか」
なぜか、自分の事をそうは知らねえだろうその女の言葉が、俺の胸の奥を深くえぐったように感じられた。うっかりすると、引き込まれてしまいそうなくらいだった。から。
「わ、ワケの分かんねえこと言ってんじゃねえッ!! 今まで様子見で従順こいてたが、もう我慢ならねえッ!! 早いとこ俺を解放しろッ!! 電波女の酔狂につき合ってるほど俺は暇じゃねえんだよぉぉぉぉぉぉッ!!」
感情を押し殺すために、別の感情を破裂させる。俺の得意技だ。そしてその勢いのまま、猫耳女の首元に鈍く光る巨大な鈴辺りを両手で掴み上げると、オラ早よせんかい、と、凄んでこの場を切り抜けようとするものの。
ネコ「ちょっ……いたっ、痛いですって……え、ええぇ、全能神とはいえ、か弱い見た目の女のコに向けてそんな躊躇せず全力で首絞めにかかるってなにッ!!」
ギン「あほぅッ!! もぉこの茶番につき合う余裕はこちとらにはねぇんだよぉぉッ!! 随分ともったいぶったサイコだから、ちょいとこっちの出足も鈍っちまったけど、もぉぁう、我慢ならねえッ!! なんだその上からの弄びっぷりはぁぁぁッ!! おりゃぁ手前の体いい玩具じゃあねえんだぞコラァアッ!! コラァアァアッ!!」
こういう場合は、相手を呑み込まんばかりのイキレハイテンションで攻め続けた方がいいと、これまでの人生で学んだ数少ない教訓に従い、俺は猫耳女の細くしなやかな首を、ちょっと強めに締め上げることに専念する。が、
「ぜ、全能神に向かって、首絞めとは……これは想定外の飛びっぷり……いいよ、いいケレンミだよ……で、でもこのままじゃ全能神たる私の威厳尊厳その他諸々がぁ……こ、こらぁっ、はな、放しなさいぃ、逆らわないで言うこと聞いて全能神なんだってば本当にぃッ!!」
……全然応えてねえ……どころか、「全能神」を連呼し始めたよやべえよ……
ここはもう軽く締め落として、あとは近場の所轄で話を聞いた方がいいかも知れねえ……と、意を決してその滑らかな質感の首筋にぷくりと浮き上がってきた頸動脈を右人指し指と中指を揃えて圧迫しにかかる俺であったが。
……刹那、だった。
「ぜ、ぜんの、ぜんの……全能ビィィィィィィィムッ!!」
「!? は、は熱ぁぁぁああああああッ!!」
いきなりその苦し気に喘ぐ猫耳女の、青く大きな瞳が光った。何かの反射じゃあなく、それそのものが光を発したのである……そしてよく分からねえが指向性を持ったその光は、尋常じゃない「熱」をも伴って、俺の右鎖骨付近を直射し、瞬間、焦がし始めたわけで。は、は熱ぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁあああッ!!
よ、よーしよし、これで「悪夢」認定っと。と極めて軽く受け流す構えの俺の大脳ではあるが、夢だとしたら、この確かに感じる肉体への激痛と、人肉が焼け焦げる嗅ぎ慣れない臭いの説明がつかないのだ↑が→。
「え? えーとですね、え?」
あまりにもキャパシティ水域を軽々と超えてくる内容に、俺の言語中枢は「え」を連発することしか出来てないが。それにつられるかのように、猫耳女もえっええっえ言ってくるが、お前さっきまで俺の思考を読んでた だ ろ う ッ !? こういう時こそ俺の意を汲み取って的確に話を進めん か い ッ !! ……あ、いや落ち着くんだ、偶数を数えて落ち着くんだ……偶数は2で割り切れる数……俺にここぞとばかりの割り切りを与えてくれる……ッ。
そうだ落ち着いた。そうだ、逆上したら相手の思う壺、とりあえず現状把握に努めろ……この諸々が、「悪夢」なのか、「仕込み」なのか。よし。
「……いっこずつ行こうか。『転生』っつってたが、どっこい俺は『俺』のままここにいる。違う誰かに生まれ変わったって感じじゃあねえよなあー、よくて『転移』っつった方が騙しにしてもリアリティありそ」
「あそれは貴方の全組成をスキャンして、新たに再構築したのです……細部に至るまで。細かい傷とか腸内環境とか胃粘膜下の腫瘍とかそういうのも、分子原子レベルで組み立てました。もちろん、事故による損傷は治してありますけどね。『全能神』であれば容易いことです」
そこはまた被せてきやがった……しかもしたり顔と来たか……いや、まだだ。まだこいつがああいえばこう言う、思い込み著しい残念人間であるという可能性は捨てきれてねえ。そして俺はこいつの何か尋常じゃない琴線にひっかかった挙句、この作り物めいた場所へと拉致られた……辻褄は何とか合う。いや合って欲しい。というか、何であれ精密検査は早急に受けた方がいいな……
「いや、じゃあよぉ……『元』のまんまの俺だったとして、それだったら『世界を救う』っつー……何て言うか救世主的なことは期待できねえぞ? 見ての通りの平凡な一般民だ。まあ身体使う仕事っちゃあそうだが、そんぐらいで。言うて大したことはねえし、頭に関しては推して知るべし以上でも以下でもねえ。ああ、それともお前さんが今この場で、俺に『チート能力』でも授けてくれるとでも言うのか?」
自分でも言ってて赤面しそうになるが、ひとまずこのイカレ女の話に表層上は乗っかってみて、諸々の隙を窺うことにした。丸腰と長尺の得物持ちでは、いくら腕力の差はあろうとは言え、無傷というわけにはいかなさそうだ……いやはっきり危険だろう。と、
「……その必要はありませんだにゃん♪ 『資質』……貴方には生来それが身についていますのですから……」
猫耳女がそう可愛らしく小首を傾げながら、黒革に包まれた人差し指をぴんと伸ばし言ってくる。その仕草は可愛いと言えなくもなかったが、(見た目)三十路過ぎてそういう事を衒いなくやってくるというメンタルにこそ、何と言うか薄ら恐ろしさを感じなくもない。いや、そこは流すんだ。
「いや無えって……自慢じゃねえが、都下最底辺四天王の工業高校をギリギリの単位で突破してからは、必死こいて免許やら資格を何度も受けなおしてやっとこさっとこ2年くらい遅れで取って、ようやく独り立ち出来たくらいの人材だ……口も手も早えから、上司とも後輩ともうまくいってねえ。人と顔突き合わせることのねえ今の仕事だから何とかやれてるが、どだい時代遅れの変人で、男からも女からも避けられてる。仕事して飲んで家帰って寝るだけの、冴えない生活を送ってるだけの野郎だぜ……?」
思わず、そんな心の奥底に溜まっていた澱みたいなのを吐き出していた。「心を読む」とかを頭から信じたわけじゃねえが、目の前のこの珍妙な格好をした女には、何か、こっちの奥面をさらけ出してもいい、みたいな、そんな雰囲気が漂っていたわけで。少し言いたいことを言えてすっとしていた俺は、目の前の猫耳女が柔らかく自然に微笑んでいることに気付いた。作られたあの顔筋入りまくりの笑みなんかでは無く。いや読めねえなこいつは。
「『ケレンミ』」
ふ、と紡ぎ出されてきた言葉は、またしても俺の想像の範疇を超えていた。え? ええ?とまた「え」を駆使してそう訊き返す俺だが、
「外連味こそが、この『世界』を統べる問答無用の『力』。それだけを忘れないで」
分からねえ、分からねえままだ、何ひとつ。そんな、困惑のままの俺の両頬を冷たさを感じさせる触感で包んだのは、ついと近づいていた、その猫耳女の黒革に包まれた両掌だったわけだが。淡い、白い花のような香りにも包まれるかのようで。
「……貴方を選んだのは、でも『理』なんかじゃあないかも知れない……貴方に惹かれたの。不器用で、とっちらかったかのような野卑な振る舞いの奥に隠された……何と言うか芯の強さ、揺るがなさとか」
なぜか、自分の事をそうは知らねえだろうその女の言葉が、俺の胸の奥を深くえぐったように感じられた。うっかりすると、引き込まれてしまいそうなくらいだった。から。
「わ、ワケの分かんねえこと言ってんじゃねえッ!! 今まで様子見で従順こいてたが、もう我慢ならねえッ!! 早いとこ俺を解放しろッ!! 電波女の酔狂につき合ってるほど俺は暇じゃねえんだよぉぉぉぉぉぉッ!!」
感情を押し殺すために、別の感情を破裂させる。俺の得意技だ。そしてその勢いのまま、猫耳女の首元に鈍く光る巨大な鈴辺りを両手で掴み上げると、オラ早よせんかい、と、凄んでこの場を切り抜けようとするものの。
ネコ「ちょっ……いたっ、痛いですって……え、ええぇ、全能神とはいえ、か弱い見た目の女のコに向けてそんな躊躇せず全力で首絞めにかかるってなにッ!!」
ギン「あほぅッ!! もぉこの茶番につき合う余裕はこちとらにはねぇんだよぉぉッ!! 随分ともったいぶったサイコだから、ちょいとこっちの出足も鈍っちまったけど、もぉぁう、我慢ならねえッ!! なんだその上からの弄びっぷりはぁぁぁッ!! おりゃぁ手前の体いい玩具じゃあねえんだぞコラァアッ!! コラァアァアッ!!」
こういう場合は、相手を呑み込まんばかりのイキレハイテンションで攻め続けた方がいいと、これまでの人生で学んだ数少ない教訓に従い、俺は猫耳女の細くしなやかな首を、ちょっと強めに締め上げることに専念する。が、
「ぜ、全能神に向かって、首絞めとは……これは想定外の飛びっぷり……いいよ、いいケレンミだよ……で、でもこのままじゃ全能神たる私の威厳尊厳その他諸々がぁ……こ、こらぁっ、はな、放しなさいぃ、逆らわないで言うこと聞いて全能神なんだってば本当にぃッ!!」
……全然応えてねえ……どころか、「全能神」を連呼し始めたよやべえよ……
ここはもう軽く締め落として、あとは近場の所轄で話を聞いた方がいいかも知れねえ……と、意を決してその滑らかな質感の首筋にぷくりと浮き上がってきた頸動脈を右人指し指と中指を揃えて圧迫しにかかる俺であったが。
……刹那、だった。
「ぜ、ぜんの、ぜんの……全能ビィィィィィィィムッ!!」
「!? は、は熱ぁぁぁああああああッ!!」
いきなりその苦し気に喘ぐ猫耳女の、青く大きな瞳が光った。何かの反射じゃあなく、それそのものが光を発したのである……そしてよく分からねえが指向性を持ったその光は、尋常じゃない「熱」をも伴って、俺の右鎖骨付近を直射し、瞬間、焦がし始めたわけで。は、は熱ぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁあああッ!!
よ、よーしよし、これで「悪夢」認定っと。と極めて軽く受け流す構えの俺の大脳ではあるが、夢だとしたら、この確かに感じる肉体への激痛と、人肉が焼け焦げる嗅ぎ慣れない臭いの説明がつかないのだ↑が→。
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