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#005:饒舌だな!(あるいは、六界の/ダンディーオライオン)
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「まあ……あんま色々聞いたところで皆目わからねえし、びた一文、覚えられそうもねえ。てことはだ、もうこりゃ行ってみるしかねえ、やってみるしかねえってことなわけだな」
この場での問答に果てしない不毛感を感じ始めていた俺は、そんな切り上げどき的な言葉を真顔で紡ぎ出すことしか出来ない。が、
「さすが……ケレンミ使いは言う事が違いますね……!!」
そんな俺を熱っぽい上目遣いの視線でねめつけ上げてくる猫耳。煌めくエフェクトも追加されているように感じるほどの……うぅぅん、場が場なら押し倒していてもおかしくはないほどのドはまり直球ストライクスリーだ。いや意味はわからんが。まあ「ケレンミ」「ケレンミ」連呼しているのもよく分からねえのだが。
だが。
「もう覚悟は決めたぜ……どうせ今のままで生きていても、何を目指してるってわけでも無かった惰性惰性の生活だったしよ、このまま行っても何が待ってるってわけでも無えだろうからな。まあここはひとつ、死んだつもりで好き勝手やらせてもらうことにするぜ」
あんま考えても詮無いややこしいことを掘り下げてとか、先が見えちまうように考えに考え抜いちまうのは、実は生きてく上で良くねえ、と俺は自分では思っている。だから、適当なところで悩むのは切り上げてとにかくやっちまうってのが俺の性分だ。そいつがいいことかそうじゃないかは、うんまあ、先の人生ではよう分からなかった。
まあ28で死んじまうってのは、あまりいい方の部類には入らなそうだがな。
その時だった。どこからかは定かでは無かったが、まだぼんやりしている俺の頭の中らへんで、能天気なメロディと共に、甲高い子供のような声でこんな「音」が響いたのであった。
<ケレンミー♪>
そう、表現する他はないほどの、軽薄な尻上がりの「音」。何だこれ? と思う間もなく、目の前で魅力的な顔と表情で俺を見つめていた猫耳女の顔色がさっと変わっていく。
「け……『外連味力:2084』……嘘でしょ……」
ぶつぶつとまた危なそうなことをのたまいだした。おぉい、本当にもう「この先」へと進もうぜぇい……と、促そうとしたら、驚愕ヅラを吹き消して、またこっちを何つーか期待と好意みたいなのと、あと何故か慈愛みてーなのを込めたカオで見つめてきやがった。やめてくれ、自制心が強い方じゃねえんだ。と、
「……貴方なら、本当に救えるかも」
行きましょう、と囁いた言葉を合図にしたかのように、周囲のピンク雲とか諸々が眩しい「白色の光」に包まれていく。顔の両サイドから平手で思い切り耳をパァンと挟まれ叩かれたかのような、鼓膜が心配になるほどの衝撃が突如として襲い、俺の意識はそこで断ち切
……
再び気が付いたのは、周囲350°くらいが遥か遠くまで見渡せるくらいのレベルの、だだっ広い「草原」だった。晴れ渡る青空。霞んで見える山々や、その隣に広がるのは海か? 広大、ひとことで言うと。見慣れない光景だ。不安を覚えさすほどの荒涼さ。
草いきれ、ほどでは無いが、周り全部を30cmほどの葦みてえなのに囲まれてるから、その匂いは結構強い。そしてその鋭利な先が、まるで意思を持っているかのように先ほどから俺の瞼の下辺りを風にそよぎながらちくちくと刺激してきやがる……気付けばそれら草の上に大仰臥していた俺だったが、身体に異状がないことを確認してから、周りを窺うためにそろそろと立ち上がってみた。
いや、ここまでの草原にはついぞお目にかかったことなんてなかったな……何とも、俺が経験してきた「景色観」みたいなものからは少しずれているような、そんな感覚。具体的にどうとはうまく表現できねえものの。
北海道とかに行けばこんな風景に出会えるのかも知れないが、北は福島までしか行ったことのない俺にはわからない。吹き抜ける風は強く土っぽく、少し肌寒さを感じる。空気……酸素とかは、当たり前にあるみたいだ。特に息苦しいとか逆に爽快になるってこともないから、まあ「地球」のそれと大差ないんだろう……ちょっと浮世離れした単語を出してしまい、しばし真顔で思考停止してしまう俺だが。重力もまあ変わらん。うむ……ここがまだ地球であるという可能性は残されている……いや、にしちゃあ、ここに至るまでが尋常じゃなかったからなあ……いかん、思い悩んでても埒があかねえ。
身に着けているものは、先ほど……いや、俺が轢かれた時からと同じカッコ、黄色いTシャツにぐずぐずの履き古したジーンズ、素足にサンダルという出で立ちだった。「異世界」ゆうからそれ相応の「装備」とかを与えてくれるもんなんかな、とか思っていた俺は拍子抜けの体でポケットを探るものの、出て来たのは年末の福引補助券二枚だけ。おい、カネも無えのかよ。一体この状態からどうせえと。
途方に暮れるということも無かったが、のんびりとこんな所で日が暮れるまでぼんやりとしていると流石にやばそーだ、との予感はあった。ので、取りあえずは……いてくれと願うばかりだが、なるべく近隣で「人」のいる場所……街とか村とかを探すことにしたわけで。
……左手の方に、真っすぐに伸びる「道」が見える。舗装とまではいかねえが、そこだけ草は取り除かれ、黄土色っぽい土肌を晒している。簡素だが、明らかに獣道とか自然のものじゃあねえ。人の手によるものだ。膝上くらいまでの草むらを掻き分け掻き分けそこに近づくと、さらにそこに細く平行に二本の轍。車輪……まさに、人の営み。ありがてえ。
だが。
どちらの端も、延々と地平線の彼方まで伸びている。これが「街道」であることを祈るばかりだが、片一方が例えば恥ずかしさを承知で言うと「ダンジョン」だったりとか、あるいは行き着く先が双方「街」であったとしても、延々100km続いてたりとかだと非常に都合が悪いわけで。
二択だ。それもしくじるとマジで最悪の事態も考え得る、しかして途轍もなく地味なる選択だ。いいのか、最初からこんなんで。「ケレン味」云々はどうしたよクソがァアッ!!
と、足元の草を思い切り蹴り上げた、その時だった。
「『転移場所』は限られたポイントにしかないのが面倒だけれど、それもこの世界の『ルール』……大丈夫、この私が特別にナビを務めますゆえ」
随分な足元から人の声がしてくる。と、何事かと結構びびるんだが。草陰からゆったりとした歩様で現れたのは、一匹の小型猫だった。ああー、まあこれ誰かはもうお察しではあるが……淡い灰色と茶色がミックスされた短い体毛……アメショあたりとトーシロは見まごうだろうが、こいつは「ソコケ」っつうケニア原産のやつだ。猫カフェでの週一の癒しによって独りもんの侘しさを慰めているほどの境地に至っている俺ならば、そのくらいは容易くわかる。
けど、さっきの猫耳女の時の「耳」はヒマラヤン然としてたのにどうしてまたこんなマイナー品種を選んだ? とかの細かい疑問はまたしても聞いても無駄そうだったので、俺は単刀直入に斬り込むことに決めた。
「っコラぁッ!! おめー『全能』コイてたろうがぁぁあぁぁあッ!! 何でこんなままならねえスタートなんだよ却って驚くわ!! はよ衣食住満足な、そんでもって『ケレン味』とやらも実装されたとこまで俺を案内せんかいぃぃぃぃッ!!」
憤りと安堵感も相まって、ついついがっつき気味にその小型猫の首ねっこを両手でハンギングしつつ揺らし迫ってしまった。それがいけなかった。
「え、えええ……大脳に学習野が割り振られてないのぉぉぉ……ぉぉおおおおぜんのっ『全能=リッポォ=レィザァ』ぁぁぁッ!!」
猫耳女(いまは猫)の困惑気味の声と共に、その黄色い猫目両方から放射されてきた青い輪状の光に触れた瞬間、顔前面に溶けたハンダを垂らし付けられたような熱を感じて、俺はのけぞりながら絶叫する。
……ん円は|熱<ツ>ぁぁああああああぁぁぁぁあぁッ!!
この場での問答に果てしない不毛感を感じ始めていた俺は、そんな切り上げどき的な言葉を真顔で紡ぎ出すことしか出来ない。が、
「さすが……ケレンミ使いは言う事が違いますね……!!」
そんな俺を熱っぽい上目遣いの視線でねめつけ上げてくる猫耳。煌めくエフェクトも追加されているように感じるほどの……うぅぅん、場が場なら押し倒していてもおかしくはないほどのドはまり直球ストライクスリーだ。いや意味はわからんが。まあ「ケレンミ」「ケレンミ」連呼しているのもよく分からねえのだが。
だが。
「もう覚悟は決めたぜ……どうせ今のままで生きていても、何を目指してるってわけでも無かった惰性惰性の生活だったしよ、このまま行っても何が待ってるってわけでも無えだろうからな。まあここはひとつ、死んだつもりで好き勝手やらせてもらうことにするぜ」
あんま考えても詮無いややこしいことを掘り下げてとか、先が見えちまうように考えに考え抜いちまうのは、実は生きてく上で良くねえ、と俺は自分では思っている。だから、適当なところで悩むのは切り上げてとにかくやっちまうってのが俺の性分だ。そいつがいいことかそうじゃないかは、うんまあ、先の人生ではよう分からなかった。
まあ28で死んじまうってのは、あまりいい方の部類には入らなそうだがな。
その時だった。どこからかは定かでは無かったが、まだぼんやりしている俺の頭の中らへんで、能天気なメロディと共に、甲高い子供のような声でこんな「音」が響いたのであった。
<ケレンミー♪>
そう、表現する他はないほどの、軽薄な尻上がりの「音」。何だこれ? と思う間もなく、目の前で魅力的な顔と表情で俺を見つめていた猫耳女の顔色がさっと変わっていく。
「け……『外連味力:2084』……嘘でしょ……」
ぶつぶつとまた危なそうなことをのたまいだした。おぉい、本当にもう「この先」へと進もうぜぇい……と、促そうとしたら、驚愕ヅラを吹き消して、またこっちを何つーか期待と好意みたいなのと、あと何故か慈愛みてーなのを込めたカオで見つめてきやがった。やめてくれ、自制心が強い方じゃねえんだ。と、
「……貴方なら、本当に救えるかも」
行きましょう、と囁いた言葉を合図にしたかのように、周囲のピンク雲とか諸々が眩しい「白色の光」に包まれていく。顔の両サイドから平手で思い切り耳をパァンと挟まれ叩かれたかのような、鼓膜が心配になるほどの衝撃が突如として襲い、俺の意識はそこで断ち切
……
再び気が付いたのは、周囲350°くらいが遥か遠くまで見渡せるくらいのレベルの、だだっ広い「草原」だった。晴れ渡る青空。霞んで見える山々や、その隣に広がるのは海か? 広大、ひとことで言うと。見慣れない光景だ。不安を覚えさすほどの荒涼さ。
草いきれ、ほどでは無いが、周り全部を30cmほどの葦みてえなのに囲まれてるから、その匂いは結構強い。そしてその鋭利な先が、まるで意思を持っているかのように先ほどから俺の瞼の下辺りを風にそよぎながらちくちくと刺激してきやがる……気付けばそれら草の上に大仰臥していた俺だったが、身体に異状がないことを確認してから、周りを窺うためにそろそろと立ち上がってみた。
いや、ここまでの草原にはついぞお目にかかったことなんてなかったな……何とも、俺が経験してきた「景色観」みたいなものからは少しずれているような、そんな感覚。具体的にどうとはうまく表現できねえものの。
北海道とかに行けばこんな風景に出会えるのかも知れないが、北は福島までしか行ったことのない俺にはわからない。吹き抜ける風は強く土っぽく、少し肌寒さを感じる。空気……酸素とかは、当たり前にあるみたいだ。特に息苦しいとか逆に爽快になるってこともないから、まあ「地球」のそれと大差ないんだろう……ちょっと浮世離れした単語を出してしまい、しばし真顔で思考停止してしまう俺だが。重力もまあ変わらん。うむ……ここがまだ地球であるという可能性は残されている……いや、にしちゃあ、ここに至るまでが尋常じゃなかったからなあ……いかん、思い悩んでても埒があかねえ。
身に着けているものは、先ほど……いや、俺が轢かれた時からと同じカッコ、黄色いTシャツにぐずぐずの履き古したジーンズ、素足にサンダルという出で立ちだった。「異世界」ゆうからそれ相応の「装備」とかを与えてくれるもんなんかな、とか思っていた俺は拍子抜けの体でポケットを探るものの、出て来たのは年末の福引補助券二枚だけ。おい、カネも無えのかよ。一体この状態からどうせえと。
途方に暮れるということも無かったが、のんびりとこんな所で日が暮れるまでぼんやりとしていると流石にやばそーだ、との予感はあった。ので、取りあえずは……いてくれと願うばかりだが、なるべく近隣で「人」のいる場所……街とか村とかを探すことにしたわけで。
……左手の方に、真っすぐに伸びる「道」が見える。舗装とまではいかねえが、そこだけ草は取り除かれ、黄土色っぽい土肌を晒している。簡素だが、明らかに獣道とか自然のものじゃあねえ。人の手によるものだ。膝上くらいまでの草むらを掻き分け掻き分けそこに近づくと、さらにそこに細く平行に二本の轍。車輪……まさに、人の営み。ありがてえ。
だが。
どちらの端も、延々と地平線の彼方まで伸びている。これが「街道」であることを祈るばかりだが、片一方が例えば恥ずかしさを承知で言うと「ダンジョン」だったりとか、あるいは行き着く先が双方「街」であったとしても、延々100km続いてたりとかだと非常に都合が悪いわけで。
二択だ。それもしくじるとマジで最悪の事態も考え得る、しかして途轍もなく地味なる選択だ。いいのか、最初からこんなんで。「ケレン味」云々はどうしたよクソがァアッ!!
と、足元の草を思い切り蹴り上げた、その時だった。
「『転移場所』は限られたポイントにしかないのが面倒だけれど、それもこの世界の『ルール』……大丈夫、この私が特別にナビを務めますゆえ」
随分な足元から人の声がしてくる。と、何事かと結構びびるんだが。草陰からゆったりとした歩様で現れたのは、一匹の小型猫だった。ああー、まあこれ誰かはもうお察しではあるが……淡い灰色と茶色がミックスされた短い体毛……アメショあたりとトーシロは見まごうだろうが、こいつは「ソコケ」っつうケニア原産のやつだ。猫カフェでの週一の癒しによって独りもんの侘しさを慰めているほどの境地に至っている俺ならば、そのくらいは容易くわかる。
けど、さっきの猫耳女の時の「耳」はヒマラヤン然としてたのにどうしてまたこんなマイナー品種を選んだ? とかの細かい疑問はまたしても聞いても無駄そうだったので、俺は単刀直入に斬り込むことに決めた。
「っコラぁッ!! おめー『全能』コイてたろうがぁぁあぁぁあッ!! 何でこんなままならねえスタートなんだよ却って驚くわ!! はよ衣食住満足な、そんでもって『ケレン味』とやらも実装されたとこまで俺を案内せんかいぃぃぃぃッ!!」
憤りと安堵感も相まって、ついついがっつき気味にその小型猫の首ねっこを両手でハンギングしつつ揺らし迫ってしまった。それがいけなかった。
「え、えええ……大脳に学習野が割り振られてないのぉぉぉ……ぉぉおおおおぜんのっ『全能=リッポォ=レィザァ』ぁぁぁッ!!」
猫耳女(いまは猫)の困惑気味の声と共に、その黄色い猫目両方から放射されてきた青い輪状の光に触れた瞬間、顔前面に溶けたハンダを垂らし付けられたような熱を感じて、俺はのけぞりながら絶叫する。
……ん円は|熱<ツ>ぁぁああああああぁぁぁぁあぁッ!!
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