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#033:厳正だな!(あるいは、生命レガート/マ空間/遊びゼロ次元)
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「……!!」
「黒い立方体空間」が周囲25mくらいに展開するのは毎度のことであったが、それプラス、今回は俺の背後に何かが現れた気配を感じるや、両膝裏に軽い衝撃を感じ、思わず後ろに尻餅をつかされるかたちで倒れた、と思ったらそこにはいつの間にか現出していた……水色の光を全体からうっすら放つ、肘掛け付きの豪奢な一人掛けの椅子があって。
それに腰かけられさせたと思うや、首・左手首・そして両足首に巻き付くような圧迫感を感じて慌てて見やると既に硬質そうな「輪っか」で身体の各処がその「椅子」にがっちり固定されていることを悟る。
有無言わせねえ感は毎度毎度大したもんだが、もうそんなんで揺れるメンタルでも無えんだよ……俺は唯一動く右手の拳を固めて野郎の出方を窺う。来るならよぉ……存分に来やがれッ。が、
「……直の殴り合いは無粋。あくまで本質に立ち返ろうという、我ながら真摯な提案だよ……」
持って回った言い回しはこいつらにはお馴染みであるが、その太りじしの体躯の背後にも同じような(横幅は倍くらいあるが)「水色肘掛け椅子」が現れると、野郎はそこに自らどしりと腰を落ち着けやがった。そのあるのか無いのか傍目にはようわからん首・左手首・そして意外に細い両の足首にも、固定するための「輪」がばしゅと出現してくる。
「……今からの『勝負』に敗北した者の『椅子』が爆発する。半径1mに在るものすべてを木っ端みじんにする威力で……つまり、敗者に確実な『死』を与えるための、これは拘束具兼執行機と思っていただいて結構だぁ……」
邪悪なケレン味、というものがあるとするのなら、目の前のこの肥満体が醸し出しているのがそれなのだろう。まったくもってつまることも結構なことも欠片もない説明だが、はっきり言ってきやがったな。
……命のやりとりをするってことを。
思えば初っ端の長髪の時からそうだったか。こいつらは生きるか死ぬかの勝負をのっけから仕掛けてきたんだった……
俺の認識がぼんやりとぼけてただけに過ぎなかった。意味不明の「カードゲーム」的な様相を呈していても(たまにそれすらも希薄になる時もあったが)、真剣であることを、しっかり把握しなくてはならねえ……
……その上で、勝つ。そして為す。俺を、俺たらしめんがために……ッ!!(ケレンミー♪)
「銀閣さんっ、クズ女神には及ばずとも、奴、ネヤロの野郎もかなりの『法則使い』ッ!! 自分の都合の良いベクトルへベクトルへ、呑み込んできますよ!!」
ふわりと俺の座す椅子の左肘掛けに軽やかに飛び乗ってきた猫が、ようやく平常運転な感じで俺に忠告を飛ばしてくるが。「法則使い」ね……まあまあ、そいつはそうなんだろう……まあいい。
「『本質に立ち返る』とか言ってのは何だ? またカード使っての『三番勝負』でもやるつもりかよ?」
臆せず、俺は腹から声が出てることに満足すると、目の前で椅子にふんぞり返っている肥満体にそんな問いを投げかける。黒い立方体空間はいつの間にか、まるで「宇宙空間」のただなかにいるかのように、周りを星々が散り埋めていっていた。重力すら、周囲にあるはずだろう、空気ですら、うまく認識できない不可思議な空間に、俺と(猫と)、野郎だけが、浮かぶが如くに存在していた。
「カードを使用するのは是、三番に限るのは非……」
こいつの見た目によらなさすぎる勿体ぶりかたには、以前までの俺ならばもう大概イラつき始めていただろう。だが、もうそんなブレかたはしねえ。しねえと……決めたんだ。(ケレンミー♪)
沿う。あらゆる事象に。そしてその上でいなし、隙あらば叩っ斬る……ッ!!(ケレンミー♪)
「キミと私の命を、『100の生命力』に分かとう……それを使用して、それを奪う……『HP』と『MP』を一緒くたにする……と言えば分かりやすいだろうか」
分かりやすいが身も蓋も無い説明に、だが俺は動じない。理解する。その上で対応する……それだけだぜ。(ケレンミー♪)
「な、なんか心中でケレン味まくってる気がするんですけどっ!? もったいないですよもったいないディスイズ!! もっと、もっと本番用に取って置いた方がいいですって!!」
傍らのネコルがそんな柄にも無いような慌てっぷりを披露するが、案ずるんじゃあねえぜ。俺は、俺のまま、俺を為すだけだッ!!(ケレンミー♪)
あああ……無為に飛散してゆくぅ……これは覚醒なのですか? それとも覚醒と名のつく何かがキマってしまっただけなのですか? との棒読み嘆き猫声を左耳だけで聞きながら、俺の視線は真っすぐに据えられたまま、動くことはない。と、
野郎が、自分のぶっとい左手首に嵌められた「バングル」から屹立したカードを唯一自由になる右手でつかみ取ると、こちらにそのオモテ面を突きつける動作をしてきた。いきなりかよ。ほんとタメとか遊びとかねえな……
<地:闇シアン:6→『火球弾』>
視力2.0の俺の両眼が、そのような文字を読み取るやいなや、野郎の上空辺りに、まさにの「火の玉」が6個ほど、ぼぼぼと現出してきやがる。
「己の『生命力《ライフ》』を使い、相手を攻撃し『生命力《ライフ》』を削るッ!! つまりは魂の殴り合いなのだよッ!! どちらかの生命が尽きるまで、それは続くッ!! そして『ゼロ』以下になればその身体は爆散して終わりだッ!! はかなき生命をはかなく散らすがよいッ!!」(邪・ケレンミ…)
長口上もこいつら特有だが、その間にも「火の玉」らはおのおのランダムな軌道を描いて俺に向かってかなりの速度で撃ち放たれてきていた。
「銀閣さんっ!!」
ネコル……案ずるなって。
<天:光ブルー:1→『水盾』>
俺もすかさず、左手首の革のカードケース(残り香付き)から、一枚を抜き出して目の前に構えている。
「天」は「地」に勝ち、「光ブルー」は「闇シアン」に勝つ。「1」は「6」に負けるが……
「総合「『2対1』で俺の勝ちだ。よっててめえの攻撃は全て防ぎ切った……」
俺の放った言葉通り、座った姿勢のままの俺の周囲に、わざとらしいまでの「水色」をした、正にの「水の盾」が瞬時現出し、「火の玉」を6つが6つ跳ね飛ばして見せた。
「こ、コイツ……『ケレン味』だけの小僧じゃあない……ッ!? なんだ……この圧力はぁッ!?」
ネヤロの野郎が、初めて感情の乗った声を出してくるが。舐めてんじゃあねえぞ……?
<ネヤロ:94 VS ギンカク:99>
残り生命力の多寡が、ご丁寧に俺と野郎の間の空間に黄色い文字で「表示」される。カードの「数字」の分だけ、てめえの「生命」を削ると、そういうわけだ。
構わねえ、所詮、生命はいついかなる時でも消費してんだ。構いやしねえんだぜ……? 「魂の殴り合い」とか今さっき言ったか? もうコトはそんな穏便じゃあねえ。
……こいつは、生命のどつき合いだ……(ケレンミー♪)
ううぅぅん、何だろここまでの真面目展開ぃぃぃ……ツッこんだ方がいいのやら、このまま行って貰った方がいいのやらぁぁぁ……みたいな逡巡の猫声がまだ聞こえてくるものの、俺はもう揺るがんッ!!(ケレンミー♪)
「黒い立方体空間」が周囲25mくらいに展開するのは毎度のことであったが、それプラス、今回は俺の背後に何かが現れた気配を感じるや、両膝裏に軽い衝撃を感じ、思わず後ろに尻餅をつかされるかたちで倒れた、と思ったらそこにはいつの間にか現出していた……水色の光を全体からうっすら放つ、肘掛け付きの豪奢な一人掛けの椅子があって。
それに腰かけられさせたと思うや、首・左手首・そして両足首に巻き付くような圧迫感を感じて慌てて見やると既に硬質そうな「輪っか」で身体の各処がその「椅子」にがっちり固定されていることを悟る。
有無言わせねえ感は毎度毎度大したもんだが、もうそんなんで揺れるメンタルでも無えんだよ……俺は唯一動く右手の拳を固めて野郎の出方を窺う。来るならよぉ……存分に来やがれッ。が、
「……直の殴り合いは無粋。あくまで本質に立ち返ろうという、我ながら真摯な提案だよ……」
持って回った言い回しはこいつらにはお馴染みであるが、その太りじしの体躯の背後にも同じような(横幅は倍くらいあるが)「水色肘掛け椅子」が現れると、野郎はそこに自らどしりと腰を落ち着けやがった。そのあるのか無いのか傍目にはようわからん首・左手首・そして意外に細い両の足首にも、固定するための「輪」がばしゅと出現してくる。
「……今からの『勝負』に敗北した者の『椅子』が爆発する。半径1mに在るものすべてを木っ端みじんにする威力で……つまり、敗者に確実な『死』を与えるための、これは拘束具兼執行機と思っていただいて結構だぁ……」
邪悪なケレン味、というものがあるとするのなら、目の前のこの肥満体が醸し出しているのがそれなのだろう。まったくもってつまることも結構なことも欠片もない説明だが、はっきり言ってきやがったな。
……命のやりとりをするってことを。
思えば初っ端の長髪の時からそうだったか。こいつらは生きるか死ぬかの勝負をのっけから仕掛けてきたんだった……
俺の認識がぼんやりとぼけてただけに過ぎなかった。意味不明の「カードゲーム」的な様相を呈していても(たまにそれすらも希薄になる時もあったが)、真剣であることを、しっかり把握しなくてはならねえ……
……その上で、勝つ。そして為す。俺を、俺たらしめんがために……ッ!!(ケレンミー♪)
「銀閣さんっ、クズ女神には及ばずとも、奴、ネヤロの野郎もかなりの『法則使い』ッ!! 自分の都合の良いベクトルへベクトルへ、呑み込んできますよ!!」
ふわりと俺の座す椅子の左肘掛けに軽やかに飛び乗ってきた猫が、ようやく平常運転な感じで俺に忠告を飛ばしてくるが。「法則使い」ね……まあまあ、そいつはそうなんだろう……まあいい。
「『本質に立ち返る』とか言ってのは何だ? またカード使っての『三番勝負』でもやるつもりかよ?」
臆せず、俺は腹から声が出てることに満足すると、目の前で椅子にふんぞり返っている肥満体にそんな問いを投げかける。黒い立方体空間はいつの間にか、まるで「宇宙空間」のただなかにいるかのように、周りを星々が散り埋めていっていた。重力すら、周囲にあるはずだろう、空気ですら、うまく認識できない不可思議な空間に、俺と(猫と)、野郎だけが、浮かぶが如くに存在していた。
「カードを使用するのは是、三番に限るのは非……」
こいつの見た目によらなさすぎる勿体ぶりかたには、以前までの俺ならばもう大概イラつき始めていただろう。だが、もうそんなブレかたはしねえ。しねえと……決めたんだ。(ケレンミー♪)
沿う。あらゆる事象に。そしてその上でいなし、隙あらば叩っ斬る……ッ!!(ケレンミー♪)
「キミと私の命を、『100の生命力』に分かとう……それを使用して、それを奪う……『HP』と『MP』を一緒くたにする……と言えば分かりやすいだろうか」
分かりやすいが身も蓋も無い説明に、だが俺は動じない。理解する。その上で対応する……それだけだぜ。(ケレンミー♪)
「な、なんか心中でケレン味まくってる気がするんですけどっ!? もったいないですよもったいないディスイズ!! もっと、もっと本番用に取って置いた方がいいですって!!」
傍らのネコルがそんな柄にも無いような慌てっぷりを披露するが、案ずるんじゃあねえぜ。俺は、俺のまま、俺を為すだけだッ!!(ケレンミー♪)
あああ……無為に飛散してゆくぅ……これは覚醒なのですか? それとも覚醒と名のつく何かがキマってしまっただけなのですか? との棒読み嘆き猫声を左耳だけで聞きながら、俺の視線は真っすぐに据えられたまま、動くことはない。と、
野郎が、自分のぶっとい左手首に嵌められた「バングル」から屹立したカードを唯一自由になる右手でつかみ取ると、こちらにそのオモテ面を突きつける動作をしてきた。いきなりかよ。ほんとタメとか遊びとかねえな……
<地:闇シアン:6→『火球弾』>
視力2.0の俺の両眼が、そのような文字を読み取るやいなや、野郎の上空辺りに、まさにの「火の玉」が6個ほど、ぼぼぼと現出してきやがる。
「己の『生命力《ライフ》』を使い、相手を攻撃し『生命力《ライフ》』を削るッ!! つまりは魂の殴り合いなのだよッ!! どちらかの生命が尽きるまで、それは続くッ!! そして『ゼロ』以下になればその身体は爆散して終わりだッ!! はかなき生命をはかなく散らすがよいッ!!」(邪・ケレンミ…)
長口上もこいつら特有だが、その間にも「火の玉」らはおのおのランダムな軌道を描いて俺に向かってかなりの速度で撃ち放たれてきていた。
「銀閣さんっ!!」
ネコル……案ずるなって。
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「天」は「地」に勝ち、「光ブルー」は「闇シアン」に勝つ。「1」は「6」に負けるが……
「総合「『2対1』で俺の勝ちだ。よっててめえの攻撃は全て防ぎ切った……」
俺の放った言葉通り、座った姿勢のままの俺の周囲に、わざとらしいまでの「水色」をした、正にの「水の盾」が瞬時現出し、「火の玉」を6つが6つ跳ね飛ばして見せた。
「こ、コイツ……『ケレン味』だけの小僧じゃあない……ッ!? なんだ……この圧力はぁッ!?」
ネヤロの野郎が、初めて感情の乗った声を出してくるが。舐めてんじゃあねえぞ……?
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残り生命力の多寡が、ご丁寧に俺と野郎の間の空間に黄色い文字で「表示」される。カードの「数字」の分だけ、てめえの「生命」を削ると、そういうわけだ。
構わねえ、所詮、生命はいついかなる時でも消費してんだ。構いやしねえんだぜ……? 「魂の殴り合い」とか今さっき言ったか? もうコトはそんな穏便じゃあねえ。
……こいつは、生命のどつき合いだ……(ケレンミー♪)
ううぅぅん、何だろここまでの真面目展開ぃぃぃ……ツッこんだ方がいいのやら、このまま行って貰った方がいいのやらぁぁぁ……みたいな逡巡の猫声がまだ聞こえてくるものの、俺はもう揺るがんッ!!(ケレンミー♪)
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