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お嬢様 幼少期に攻略対象と出会う 1
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叫び声が聞こえるーーー。
肌にビリビリと感じさせ、自分の奥底にある何かが奮い立つ。
金属音がぶつかり合う音が聞こえるーーー
遠くにいるはずなのに自分だったらこうするだろうと頭の中で戦いのイメージを作ってしまう。
舞い上がる土埃のせい敵も味方もわからない。
(・・・・これが戦場・・・)
少年は高い崖の上から戦場を眺めているにもかかわらず自分の中にあるたかぶりを抑えることができない。
「殿下。焦ってはいけませぞ」
「セバス・・」
少年の後ろから鎧をきた年配の騎士が声をかけた。
「殿下のような初陣の者は初めての戦場でそのような気持ちになりますが、若さゆえに突っ走り命を落としていく者も多いのです」
年配の騎士=セバスは真剣な顔でオーガスタに告げた。セバスはオーガスタ指南役の騎士であるがその前は騎士団の団長の腕を持っていた。
オーガスタの指南役となり戦場と離れているがその腕は変わらないのであろう
「そうだな・・。おまえから耳がタコになるまでよく聞かされているよ。」
剣の指南でもよく聞かされていた。自分をおごるな。その一瞬が命取りになると。
「セバス。戦況はどうなのだ。」
「現状はわが軍の優勢ですな。わがセイント軍はモグス軍・ニーレス軍との連合軍。大帝国に負けずと劣らず軍勢であります。」
「そうか・・ありがとう。」
オーガスタはセバスの報告をきいてほっとした。
「セバス隊長!!殿下大変です!!」
「なんだ!!騒々しい!!」
オーガスタ達しかいない場所で突然、セイント軍の兵士が林からとび出してきた。
「と・・突然。ニーレイ軍と…モグス軍が寝返り・・わ・・わが軍を・・」
「なっなんだと!!」
突然出てきた兵士の報告にセバスは驚きの言葉を出すしかなかった。
ニーレイ軍とモグス軍はセイント軍と遥か昔に同盟を組み長きにわたり助けあってきた国であった。
その国がもはや裏切るとは思ってもみなかったからだ。
「殿下!われらも撤退をいたします。生き残ることを考えてくだされ」
「わ・・わかった・・・」
「クローム!!命にかえても殿下を守れ!!」
「わかりました、父上!」
セバスはオーガスタと後ろに控えていたクロームと共にその場所から去って行った。
******
(オーガスタとクロームがこっちに向かってきたわね・・ゲームのシナリオ通り・・)
アメリアは戦場からセイント王国につながる下り坂に向かっている集団を見つけた
(イベント通りであったら、クロームの父親がオーガスタをかばって死ぬシーンになるはずだけど・・・)
ゲーム上でのオーガスタは初陣で味方軍の裏切りにあい、その上クロームの父セバスを目の前で殺されてしまった為その結果クローム以外の他人を信じなくなってしまう。
(ここでセバスを死なせなければ、あの重要イベントが出てこない)
そのイベントとは主人公がオーガスタルートを進むと最初は拒絶のシーンばかりになるがある日突然、過去の初陣をことを話すイベントがありそれが発生した後、オーガスタの好感度が一気に上がり最後はハッピーエンドになる。
もちろん主人公とオーガスタがハッピーエンドになれば アメリアは処刑させることが決定になってしまう。
そんなことは断固としてお断りだ。
「全軍に通達、作戦開始(ミッションスタート)。」
******
「はぁ・・はぁ・・はぁ・・」
「殿下、大丈夫ですか?」
「あっ、あぁ・・。セバスすまない・・・。」
「こちらこそ、殿下をこのような危険な目にあわせてしまうなど面目のしようもございまいません」
あの場からここまでずっと走ってきたので体が限界を迎えていた。
なぜ、このようなことがおきてしまったのかどうかなんて今は考えることすらできず、早く国に戻りたい。その一心でオーガスタは今にも崩れそうな足を叱咤しセイント王国につなぐ下り坂を降りて行った。
「ここを降りれば、追手もこないかと思われます。あと、もうすこしですぞ」
「わかった・・・」
「いたぞっっ!!セイントの王子だ!!」
「ここまで敵が・・・・」
半分といった途中、坂の上からニーレイ軍の一団に見つかってしまった。
一番前に立っている奴の顔に見覚えがある。
戦い前、セバスに顔合わせをした。
たしかニーレイ軍の将軍だった気がする。
「クローム!殿下をつれて先にいけ!」
「父上!」
「セバス!!」
セバスとクロームが剣をかまえる。
「殲滅させろ!!」
「「「「うおおおおぉぉぉーーーーー」」」」
(やばい・・・・)
ここは下り坂。
いくらこちらが急いで先を進んでももしかしたら戦闘になるかも知れない。
そうなったらこの疲労した体であの一団と剣を交えることができるだろうか。
「ここまでなのか・・・」
いや、殿下を守り倒れることを誇りに思おう・・・
「盾部隊!構えの陣を組め!」
肌にビリビリと感じさせ、自分の奥底にある何かが奮い立つ。
金属音がぶつかり合う音が聞こえるーーー
遠くにいるはずなのに自分だったらこうするだろうと頭の中で戦いのイメージを作ってしまう。
舞い上がる土埃のせい敵も味方もわからない。
(・・・・これが戦場・・・)
少年は高い崖の上から戦場を眺めているにもかかわらず自分の中にあるたかぶりを抑えることができない。
「殿下。焦ってはいけませぞ」
「セバス・・」
少年の後ろから鎧をきた年配の騎士が声をかけた。
「殿下のような初陣の者は初めての戦場でそのような気持ちになりますが、若さゆえに突っ走り命を落としていく者も多いのです」
年配の騎士=セバスは真剣な顔でオーガスタに告げた。セバスはオーガスタ指南役の騎士であるがその前は騎士団の団長の腕を持っていた。
オーガスタの指南役となり戦場と離れているがその腕は変わらないのであろう
「そうだな・・。おまえから耳がタコになるまでよく聞かされているよ。」
剣の指南でもよく聞かされていた。自分をおごるな。その一瞬が命取りになると。
「セバス。戦況はどうなのだ。」
「現状はわが軍の優勢ですな。わがセイント軍はモグス軍・ニーレス軍との連合軍。大帝国に負けずと劣らず軍勢であります。」
「そうか・・ありがとう。」
オーガスタはセバスの報告をきいてほっとした。
「セバス隊長!!殿下大変です!!」
「なんだ!!騒々しい!!」
オーガスタ達しかいない場所で突然、セイント軍の兵士が林からとび出してきた。
「と・・突然。ニーレイ軍と…モグス軍が寝返り・・わ・・わが軍を・・」
「なっなんだと!!」
突然出てきた兵士の報告にセバスは驚きの言葉を出すしかなかった。
ニーレイ軍とモグス軍はセイント軍と遥か昔に同盟を組み長きにわたり助けあってきた国であった。
その国がもはや裏切るとは思ってもみなかったからだ。
「殿下!われらも撤退をいたします。生き残ることを考えてくだされ」
「わ・・わかった・・・」
「クローム!!命にかえても殿下を守れ!!」
「わかりました、父上!」
セバスはオーガスタと後ろに控えていたクロームと共にその場所から去って行った。
******
(オーガスタとクロームがこっちに向かってきたわね・・ゲームのシナリオ通り・・)
アメリアは戦場からセイント王国につながる下り坂に向かっている集団を見つけた
(イベント通りであったら、クロームの父親がオーガスタをかばって死ぬシーンになるはずだけど・・・)
ゲーム上でのオーガスタは初陣で味方軍の裏切りにあい、その上クロームの父セバスを目の前で殺されてしまった為その結果クローム以外の他人を信じなくなってしまう。
(ここでセバスを死なせなければ、あの重要イベントが出てこない)
そのイベントとは主人公がオーガスタルートを進むと最初は拒絶のシーンばかりになるがある日突然、過去の初陣をことを話すイベントがありそれが発生した後、オーガスタの好感度が一気に上がり最後はハッピーエンドになる。
もちろん主人公とオーガスタがハッピーエンドになれば アメリアは処刑させることが決定になってしまう。
そんなことは断固としてお断りだ。
「全軍に通達、作戦開始(ミッションスタート)。」
******
「はぁ・・はぁ・・はぁ・・」
「殿下、大丈夫ですか?」
「あっ、あぁ・・。セバスすまない・・・。」
「こちらこそ、殿下をこのような危険な目にあわせてしまうなど面目のしようもございまいません」
あの場からここまでずっと走ってきたので体が限界を迎えていた。
なぜ、このようなことがおきてしまったのかどうかなんて今は考えることすらできず、早く国に戻りたい。その一心でオーガスタは今にも崩れそうな足を叱咤しセイント王国につなぐ下り坂を降りて行った。
「ここを降りれば、追手もこないかと思われます。あと、もうすこしですぞ」
「わかった・・・」
「いたぞっっ!!セイントの王子だ!!」
「ここまで敵が・・・・」
半分といった途中、坂の上からニーレイ軍の一団に見つかってしまった。
一番前に立っている奴の顔に見覚えがある。
戦い前、セバスに顔合わせをした。
たしかニーレイ軍の将軍だった気がする。
「クローム!殿下をつれて先にいけ!」
「父上!」
「セバス!!」
セバスとクロームが剣をかまえる。
「殲滅させろ!!」
「「「「うおおおおぉぉぉーーーーー」」」」
(やばい・・・・)
ここは下り坂。
いくらこちらが急いで先を進んでももしかしたら戦闘になるかも知れない。
そうなったらこの疲労した体であの一団と剣を交えることができるだろうか。
「ここまでなのか・・・」
いや、殿下を守り倒れることを誇りに思おう・・・
「盾部隊!構えの陣を組め!」
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