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過保護な彼のセリフ
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突然だが、俺の彼女はかなりモテる。
靴箱に手紙なんていうベタなものはもちろん、道を歩けばナンパはされるし、違うクラスなのにあいつの写った修学旅行の写真を注文したクラスメイトは多い。
当然、彼氏として俺は面白くないわけで。
「あ! キャプテン! あれ……マネージャーは?もしかして今日休みっすか……?」
「……そのうち来るだろ」
放課後、部活開始時間の少し前。
走り寄ってきた1年生に目もくれず、黙々とシュート練習を続けるキャプテンはいつになく不愛想で。
後輩はきょとんと首をかしげると、近くにいた別の先輩をつかまえて声を潜めた。
「先輩先輩、なんか今日キャプテン少し機嫌悪くないっすか?」
「あー……ちょっとね」
言葉を濁しながら、彼女のクラスメイトである彼の頭には10分前の出来事が浮かんでいた。
『あー今日も1日終わったー。早く部活行こー』
『ああ、『な、なあ!』』
『ん? あ、何かな?』
『ちょっと時間いいか? は、話があるんだ。すぐだから!』
『えっ、あー……あのさ』
『分かった、先に行っとく。なるべく早く来いよな』
『ん、ごめん、任せた』
こんなことは初めてではない。
彼女がちょっと遅れるかもしれない、そう言うとキャプテンは顔には出さないものの、明らかに気を悪くしたのが分かった
「(頼むから早く来い!)」
大体こんな日はいつにも増して練習がきつい。
心配性なキャプテンとモテるクラスメイトに挟まれて、彼の胃は今日も痛むのだった。
結局、練習時間の開始ぎりぎりで彼女はやって来たのだが、予想通り練習はかなりハードで。
部員たちはへとへとになりながら皆帰って行った。
帰り道、皆と別れて2人になってから彼女は隣を歩く彼を見上げた。
「今日の練習はまたキツそうだったね」
「……そうか?」
「うん。あ、1年生のあの子は相変わらず元気だったけどね。さすが期待のエース」
くすくすと笑いながら言うと、彼は眉をひそめた。
「今日“も”、練習来るの遅かったな」
「今日“は”、って言ってくれない? えっと……聞いた?」
「……」
無言の肯定、観念したとばかりに、彼女は肩をすくめた。
「あー……ちょっと放課後クラスメイトに呼び出されて……その……告白されました」
「それで?」
「……分かってるくせに」
少し口をとがらせた後に、彼女は彼の腕を掴み、立ち止った。
振り向いた彼と目が合う。
その眉に寄った皺に、彼女はくすりと笑った。
「私には、大好きな彼氏がいますからって、断わったよ。バスケが上手くて、優しくて、すっごいやきもち焼きな彼氏がね」
「……誰がやきもち焼きだ」
少し照れたようにそっぽを向く彼。
そのまま彼女の手を握り、歩き始める。
「だってそうじゃない? 嫉妬してくれるのは嬉しいけど」
「はぁ…あまり心配させるなよ」
「あ、認めた」
『俺の目の届く範囲にいてくれ』
(私の彼は心配性のやきもち焼き)
靴箱に手紙なんていうベタなものはもちろん、道を歩けばナンパはされるし、違うクラスなのにあいつの写った修学旅行の写真を注文したクラスメイトは多い。
当然、彼氏として俺は面白くないわけで。
「あ! キャプテン! あれ……マネージャーは?もしかして今日休みっすか……?」
「……そのうち来るだろ」
放課後、部活開始時間の少し前。
走り寄ってきた1年生に目もくれず、黙々とシュート練習を続けるキャプテンはいつになく不愛想で。
後輩はきょとんと首をかしげると、近くにいた別の先輩をつかまえて声を潜めた。
「先輩先輩、なんか今日キャプテン少し機嫌悪くないっすか?」
「あー……ちょっとね」
言葉を濁しながら、彼女のクラスメイトである彼の頭には10分前の出来事が浮かんでいた。
『あー今日も1日終わったー。早く部活行こー』
『ああ、『な、なあ!』』
『ん? あ、何かな?』
『ちょっと時間いいか? は、話があるんだ。すぐだから!』
『えっ、あー……あのさ』
『分かった、先に行っとく。なるべく早く来いよな』
『ん、ごめん、任せた』
こんなことは初めてではない。
彼女がちょっと遅れるかもしれない、そう言うとキャプテンは顔には出さないものの、明らかに気を悪くしたのが分かった
「(頼むから早く来い!)」
大体こんな日はいつにも増して練習がきつい。
心配性なキャプテンとモテるクラスメイトに挟まれて、彼の胃は今日も痛むのだった。
結局、練習時間の開始ぎりぎりで彼女はやって来たのだが、予想通り練習はかなりハードで。
部員たちはへとへとになりながら皆帰って行った。
帰り道、皆と別れて2人になってから彼女は隣を歩く彼を見上げた。
「今日の練習はまたキツそうだったね」
「……そうか?」
「うん。あ、1年生のあの子は相変わらず元気だったけどね。さすが期待のエース」
くすくすと笑いながら言うと、彼は眉をひそめた。
「今日“も”、練習来るの遅かったな」
「今日“は”、って言ってくれない? えっと……聞いた?」
「……」
無言の肯定、観念したとばかりに、彼女は肩をすくめた。
「あー……ちょっと放課後クラスメイトに呼び出されて……その……告白されました」
「それで?」
「……分かってるくせに」
少し口をとがらせた後に、彼女は彼の腕を掴み、立ち止った。
振り向いた彼と目が合う。
その眉に寄った皺に、彼女はくすりと笑った。
「私には、大好きな彼氏がいますからって、断わったよ。バスケが上手くて、優しくて、すっごいやきもち焼きな彼氏がね」
「……誰がやきもち焼きだ」
少し照れたようにそっぽを向く彼。
そのまま彼女の手を握り、歩き始める。
「だってそうじゃない? 嫉妬してくれるのは嬉しいけど」
「はぁ…あまり心配させるなよ」
「あ、認めた」
『俺の目の届く範囲にいてくれ』
(私の彼は心配性のやきもち焼き)
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