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第二話 目が覚めたら拘束されてました

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 んん。何か足元が冷たいな…
        
 はっ。俺は今まで、自分に起きた出来事…
 車に轢かれて死にそしてほぼ
全裸のおじちゃん…じゃなくて、
 神様に出会った事を思い出し、
 
 目を覚ました。。

辺りを見回すと、中世ヨーロッパの貴族
を彷彿させる様な
床には、
赤のカーペットが敷かれていて
照明はシャングリヤだった。
   
ははっ。ホントに異世界転生したらしい。

夢じゃなかったんだな………。

とりあえず、この世界のことを俺は
あまり深く聞かされてなかったので
この日本でいう
ハリウッドスターが住んでそうな家
というか、城?を探索しようと思った。

けど……あれ?
おかしいな………。
何で俺……。
身動き封じられてるの?

俺は、何故かどでかい柱に
グルグル巻きに体を鎖で巻かれ
身動きが一切取れない状態になっていたのだ。

頑張ってふり解こうとするが、
無駄な努力……
ビクとも動かなかった。。

「ふぬぬぬぬぬ。」

それでも、俺は諦めきれず
何度も振り解こうとしていると
なんか、やけに偉そうな
おっさんと、
イケメンボーイが近づいてきた。

「少しは反省したか?
 レイズよ。。」

いやいや、レイズって誰だよ……。
まぁ、流れからして"俺"なんだろーけどさ…。
とりあえず、
ここは、適当に流すのが
賢明だろう。。

「はい………。」とだけ言うと

「本当にわかっているのかよ!
 マルドレイ家の恥だと思え!!
 学院では、簡易魔法すら使えず
 単位を落とし、
 その上、アンドバズ家…
   リュークレル家という名の知れた
 実力者達にいたずらばっかしやがって。
 どれだけ、父様が手を煩わせたのか……
   お前は分かっているのか!!」

と、イケメンボーイ君が
俺に憤怒を露わにしてきた。。

いやいや、知らんがな……。
身に覚えがないんだけど……。

これは、あれか……。。
この世界に現存していた人物に
転生したってパターンだな…。

くそっ。最悪なスタートじゃないか。

「まぁ、次なんかやらかしたら、
 ワシもお前を王家追放せねばならんが。
 今回だけじゃ。
 今回だけは許してやってくれぬか?
 ナックよ。」

 「父様!し、しかし…」

イケメンボーイ君…俺を睨むんじゃない。。
こいつ…相当俺の事嫌いだろ。。


「ワシにとってもこやつは
 目の上のタンコブじゃ。
 じゃが、、
 王家追放というのは、
 面倒な手続きを踏まんとおえんし…
  それに、こやつが元々そういう奴と
 お前さんも分かっておるじゃろ??」


 「いや、でも…
  今回の件は、流石に許せません。」

 「あぁ。そうじゃ。
  だから、次、こやつが
  何かやらかしたら
  何がなんでも追放すると
  決めたのじゃ。」

 「そういう事なら、
  わ、わかりました……。」

 イケメンボーイ君は、
 苦虫をすりつぶしたように苦言した。


 ふぅ。とりあえず…助かったのか?
 
 ささ、いいから、どちらか二人…。。
 この拘束から、俺を解放してくれ…。

 「そういうことじゃ。ナック。
  じゃから、こやつの拘束はもう解く。
  半日以上、拘束しておったのじゃ。。
  流石に、、こたえたじゃろう。。」


 「拘束をお解きになるのですか!!」

もう…。イケメンボーイ君邪魔しないでよ…。

 「あぁ。
  こやつを解放したところで
  何も出来はせぬよ。
  馬鹿な真似は
  もう懲りて
  できぬはずだからな。」
 
 そう言いつつ、おっさんは
 俺の拘束を外してくれた。。

 よし!これで自由だ!!!

 って、イケメンボーイ君、
 俺のことそんな目で見んなよ。

 俺が転生してきたこいつ
 名前はレイズだったか。。
 
 一体、何をやらかしたんだよ……
 お前は。

 それに、、レイズの
 身分は王族という事らしい。。
 
 さっきの、
 おっさん…イケメンボーイ君との
 会話から分かった。。

 後、それ以外に分かったのは
   レイズは魔法が使えない…という
 事だけか。。

 拘束が外れて
 解放された訳だが…
 調べる事が山ほどありそうだ。

 俺は、おっさん、そして、
 やけに睨んでくるイケメンボーイ君
 に、どこか分からん場所へと案内
 されながら、

 今後の方針を定めていた。。
   
 
 


 




 
 
  




 





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