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無愛彼
輪廻転生
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〈???〉「なぁなぁ、我。ワシと取引せえへんか?こいつぁごっついもんやで。
なんたってな何でも願い叶うねん。
欲しいやろ?でもなぁ一つだけ約束が
あってな、罪をアンタが負わなあかんねん。
どんな罪やと?そりゃ契約してからの
お楽しみや。ほな、おおきに~....」
ピピピピ。ピピピピ。ピピッ。ガチャ。
時刻は7時25分、予定通りの朝を迎える。
机の上にある目覚ましに勢いよく手を伸ばし
横に置いてあった飲みかけの水をつい
喉へ通す。
滅多に見ない夢のせいか、やけに喉が渇いている。それにしてもあの妙なモノは
なんだったのか。白いモヤで囲まれた
うっすらとした黒い輪郭が取引をしろと
せがんできた。ただの夢だと言ってしまえば
それでおしまいなのだが、やけにリアルで
現実だと疑ってしまうくらいである。
しかし、仮に本当だとしたならば
その取引が気になってしょうがない。
それになんだあのエセ関西弁は。
阿保丸出しではないか、と考えた時
考えている自分自体が馬鹿馬鹿しくなり
忘れるようにした。
周りの人たちは夢を頻繁に見るのだろうか
聞いてみたいものだが、生憎僕は生まれながらの環境のせいか気さくに話しかけられる
人柄ではないらしい。
生まれ持った環境は大切だと僕はつくづく
思う。例えば親バカな元に生まれ落ちた
ならば生涯我儘になるし、厳しい環境下で
生まれ落ちたならば自立した無愛想な
人柄になりうるはすだ。僕はやや後者寄り
だが、その中でも周囲から見たら稀な存在
だとやや自覚している。しかし怒られて
自立したわけではなく、自然とそうなった。
怒られた記憶もなければ、ましてや両親の
顔など覚えているはずもない。
「寂しくないのかい?」と小さい頃は
周りの子供に問われていた気がするが
その頃はまだ養護施設の大人や皆に
囲まれていたため、むしろ周りより
幸福ではないかと錯覚していた。
しかし、年齢を重ねるごとに段々と
ズレが発生し思春期真っ盛りの頃は
自分が産まされたこと自体に腹が立った。
今ではもうとっくに自立ができているが
自分では苦労を重ねたと思う。
今頃僕を産んだ奴はどこにいるだろうか。
どんな表情をして今を生きているか
気になるところではあるが、どこにいるか
さえ知らないため想像するだけ
無駄であろう。いや、別に酷い奴らなど
見たくもないのだが.....
この日を境に気色の悪い夢を毎日と
言っていいほど見るようになった。それも
鮮明に脳裏に焼き付く映像付きで。
ここまでくると確かに単なる夢だとは
言い難い。だから僕は信じる。
何故信じるかと問われれば、取引に
手を出してしまったからである。
無理に死なせようとしたわけではない、
ほんの好奇心だった。取引をした
翌朝に隣人Aは死んでいた。
その時はかなり焦ったのだが、驚きの
方が上回ってしまったようだ。
あのモヤによれば他人の人生を見ることが
できるが、見られた人は理不尽ながら
死んでしまうらしい。
ややこしいのだが僕は隣人Aの歩んだ人生を
見た。だから彼は死んだ。と
言い換えれば簡単であろう。
完全なる殺人かもしれないが
愛の感情を捨て、憎悪に溢れた
僕だから何も感じなくなってしまった。
だって僕は愛されたことも愛したことも
ないのだから。誰が死んだって構わない。
見てみようではないか。
きっと愛のある他人の生き様を
なんたってな何でも願い叶うねん。
欲しいやろ?でもなぁ一つだけ約束が
あってな、罪をアンタが負わなあかんねん。
どんな罪やと?そりゃ契約してからの
お楽しみや。ほな、おおきに~....」
ピピピピ。ピピピピ。ピピッ。ガチャ。
時刻は7時25分、予定通りの朝を迎える。
机の上にある目覚ましに勢いよく手を伸ばし
横に置いてあった飲みかけの水をつい
喉へ通す。
滅多に見ない夢のせいか、やけに喉が渇いている。それにしてもあの妙なモノは
なんだったのか。白いモヤで囲まれた
うっすらとした黒い輪郭が取引をしろと
せがんできた。ただの夢だと言ってしまえば
それでおしまいなのだが、やけにリアルで
現実だと疑ってしまうくらいである。
しかし、仮に本当だとしたならば
その取引が気になってしょうがない。
それになんだあのエセ関西弁は。
阿保丸出しではないか、と考えた時
考えている自分自体が馬鹿馬鹿しくなり
忘れるようにした。
周りの人たちは夢を頻繁に見るのだろうか
聞いてみたいものだが、生憎僕は生まれながらの環境のせいか気さくに話しかけられる
人柄ではないらしい。
生まれ持った環境は大切だと僕はつくづく
思う。例えば親バカな元に生まれ落ちた
ならば生涯我儘になるし、厳しい環境下で
生まれ落ちたならば自立した無愛想な
人柄になりうるはすだ。僕はやや後者寄り
だが、その中でも周囲から見たら稀な存在
だとやや自覚している。しかし怒られて
自立したわけではなく、自然とそうなった。
怒られた記憶もなければ、ましてや両親の
顔など覚えているはずもない。
「寂しくないのかい?」と小さい頃は
周りの子供に問われていた気がするが
その頃はまだ養護施設の大人や皆に
囲まれていたため、むしろ周りより
幸福ではないかと錯覚していた。
しかし、年齢を重ねるごとに段々と
ズレが発生し思春期真っ盛りの頃は
自分が産まされたこと自体に腹が立った。
今ではもうとっくに自立ができているが
自分では苦労を重ねたと思う。
今頃僕を産んだ奴はどこにいるだろうか。
どんな表情をして今を生きているか
気になるところではあるが、どこにいるか
さえ知らないため想像するだけ
無駄であろう。いや、別に酷い奴らなど
見たくもないのだが.....
この日を境に気色の悪い夢を毎日と
言っていいほど見るようになった。それも
鮮明に脳裏に焼き付く映像付きで。
ここまでくると確かに単なる夢だとは
言い難い。だから僕は信じる。
何故信じるかと問われれば、取引に
手を出してしまったからである。
無理に死なせようとしたわけではない、
ほんの好奇心だった。取引をした
翌朝に隣人Aは死んでいた。
その時はかなり焦ったのだが、驚きの
方が上回ってしまったようだ。
あのモヤによれば他人の人生を見ることが
できるが、見られた人は理不尽ながら
死んでしまうらしい。
ややこしいのだが僕は隣人Aの歩んだ人生を
見た。だから彼は死んだ。と
言い換えれば簡単であろう。
完全なる殺人かもしれないが
愛の感情を捨て、憎悪に溢れた
僕だから何も感じなくなってしまった。
だって僕は愛されたことも愛したことも
ないのだから。誰が死んだって構わない。
見てみようではないか。
きっと愛のある他人の生き様を
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