10 / 11
好きだよ
しおりを挟む
「あーひっどい顔」
鏡に映る僕の顔は泣いたせいで目は腫れてるし顔もむくんでる
こんな顔、恭介くんに見られたくないなあ
キィっ
「うわっ、えっ!?」
びっくりしたあ
寄りかかった拍子に開いちゃった…
「ぇ、?ここ開くの…?」
何回もここに来てたけど倉庫の鍵が開くとか知らなかった
「りつー、りつー?」
「やば」
キィっバタン
隠れちゃったああ
ええどうしようこれ
急に来たからびっくりして入っちゃった
出る?今から?なんて言って??
「あれ、律?」
うわああ探してるよおお
ばあって出る!?子供みたいじゃない!?
「律…?いないの?」
「…………」
「律!!?どこ!?いないの!?」
「ぁ、いる、よ…」
「どこ?どこいるの!?」
「ちゃんと、ここにいるよ」
「なんで、なんで見えないの?」
「あー、えっと…」
「もしかして成仏しちゃうの…?」
「……ぇ…?」
「だから、今日で終わりにしようって言ったの?なんで急に、ずっとここにいたんじゃないの?もしかして…俺のせい?俺が律のこと見つけられなかったから…?」
「違う、違うよ。成仏はしないよ」
「じゃあなんで見えないの?」
「ちょっと見せられる顔してなくて」
「なんで、そんなの気にしないよ。ねえ律、顔見せて」
「…今日はこのままで話そう」
「明日からはもう会えないのに…?」
「…うん」
「……最後まで律のことはよくわからなかった。金木犀の匂いがするって事と小さくて可愛いってことしか。ほらちょうどあそこで部活してる中学生みた、い、な…あ、れ…?」
「あはは、なにそれ褒めてるの?」
「律…」
「なーに?」
「律、りつ」
「どうしたの?」
「見つけた、見つけたよ。ねえ、律」
「え……?」
「律。律は、中学生?」
「な、んで…?」
「確かに俺、中学校まで探してなかった。そうだよ、なんで隣に中学校あるのにその可能性を考えてなかったんだろ。ねえ、合ってる?」
「…………」
「律。俺ほんとうの律に会いたい。お願い、顔見して?」
「ごめん、なさい。」
「なんで謝るの?」
「…騙してて、ごめんなさい。本当はちゃんと言うつもりだった。でも、でもっ!恭介くんと話すのが楽しくてッ…」
「うん、俺も楽しかったよ」
「でも、恭介くんは子供が苦手だって…だから、中学生だって知られたら話してくれなくなっちゃうと思って、ごめんなさいっ…ごめんなさい……」
「そっか…。ごめん。それは俺のせいだね。でも聞いて、確かに知らない中学生とかだったら苦手だなって思ってたと思う。でも律は違う。俺はね律と話すのが楽しかった。それは律が中学生だったとしても変わらない。中学生の律も幽霊の律も、全部全部好きなんだよ。…伝わるかな?」
「恭介くん、恭介くんっ…ごめんなさい、ごめんなさいっ、」
「もう謝らないで。泣かないで。俺いま律の場所わからないから抱きしめてあげられない。」
キィっ
「…恭介くん……」
「あはは、律みーつけた。ほら、おいで」
「う、うぁっ…恭介くん、きょうすけくっ…」
「よしよし泣かないで。可愛い律の顔が涙でよく見えなくなっちゃう」
「うぅっ、ぐすっ…」
「律、こっち向いて?」
「…ん……」
「あはは、可愛い。うん、金木犀のいい匂い。いつもの律の匂いだ」
「…僕、本当は高校生ってなんでかっこいいんだろって気になったから来ただけだったの」
「そっか、謎は解けた?」
「ううん。わかんなかった」
「あちゃー、わかんなかったかあ」
「だって恭介くん、初めて僕を見たとき幽霊だって怯えてたじゃん」
「あー、はっず…」
「あははは、…ちょっと話しただけなのに楽しいな、また話したいなって思ったから嘘ついて毎日ここ来てた」
「うん」
「でもね、学校だけじゃなくて普通に遊びに行ったりとかしたかった」
「うん。俺もしたい」
「…でも、子供は嫌だって言われたからああ、中学生ってバレたら嫌われちゃうんだろうなって思って」
「うん」
「嫌われるぐらいなら僕から離れようって…おもっ、て…」
「あーもーほら、すぐ泣いちゃうんだから」
「うぇっ、ごめっ…」
「ねえ律、次は俺の話聞いてくれる?」
「ぐすっ、うん…」
「あの日はね、たまたま途中から登校してきて次の授業始まるまで時間あったからサボろーって思ってたの」
「うん」
「そしたらね、律がいた。いつもは人いないし、ここあんま使わないから人がいると思わなくてびっくりしちゃって…」
「ふふ、うん」
「ちょっと笑わないで!まあそこからは律のこと幽霊だと思ってて…」
「うん」
「…最初は非日常的で面白いかもって思ってただけだった。でも、いつの間にか退屈だった毎日が楽しくなってた。今日は何話そうかな、今日こそ律のこと教えてもらえるかなって」
「…うん」
「ねえ律。俺、律に言いたいことがあるんだけど…」
「…なに?」
「さっきも言ったけど律に会ってからね、ああ楽しいな、ずっとこの時間が続けばいいな、律ともっと一緒にいたいなって思うようになった」
「…うん」
「だからね、律。好きだよ」
鏡に映る僕の顔は泣いたせいで目は腫れてるし顔もむくんでる
こんな顔、恭介くんに見られたくないなあ
キィっ
「うわっ、えっ!?」
びっくりしたあ
寄りかかった拍子に開いちゃった…
「ぇ、?ここ開くの…?」
何回もここに来てたけど倉庫の鍵が開くとか知らなかった
「りつー、りつー?」
「やば」
キィっバタン
隠れちゃったああ
ええどうしようこれ
急に来たからびっくりして入っちゃった
出る?今から?なんて言って??
「あれ、律?」
うわああ探してるよおお
ばあって出る!?子供みたいじゃない!?
「律…?いないの?」
「…………」
「律!!?どこ!?いないの!?」
「ぁ、いる、よ…」
「どこ?どこいるの!?」
「ちゃんと、ここにいるよ」
「なんで、なんで見えないの?」
「あー、えっと…」
「もしかして成仏しちゃうの…?」
「……ぇ…?」
「だから、今日で終わりにしようって言ったの?なんで急に、ずっとここにいたんじゃないの?もしかして…俺のせい?俺が律のこと見つけられなかったから…?」
「違う、違うよ。成仏はしないよ」
「じゃあなんで見えないの?」
「ちょっと見せられる顔してなくて」
「なんで、そんなの気にしないよ。ねえ律、顔見せて」
「…今日はこのままで話そう」
「明日からはもう会えないのに…?」
「…うん」
「……最後まで律のことはよくわからなかった。金木犀の匂いがするって事と小さくて可愛いってことしか。ほらちょうどあそこで部活してる中学生みた、い、な…あ、れ…?」
「あはは、なにそれ褒めてるの?」
「律…」
「なーに?」
「律、りつ」
「どうしたの?」
「見つけた、見つけたよ。ねえ、律」
「え……?」
「律。律は、中学生?」
「な、んで…?」
「確かに俺、中学校まで探してなかった。そうだよ、なんで隣に中学校あるのにその可能性を考えてなかったんだろ。ねえ、合ってる?」
「…………」
「律。俺ほんとうの律に会いたい。お願い、顔見して?」
「ごめん、なさい。」
「なんで謝るの?」
「…騙してて、ごめんなさい。本当はちゃんと言うつもりだった。でも、でもっ!恭介くんと話すのが楽しくてッ…」
「うん、俺も楽しかったよ」
「でも、恭介くんは子供が苦手だって…だから、中学生だって知られたら話してくれなくなっちゃうと思って、ごめんなさいっ…ごめんなさい……」
「そっか…。ごめん。それは俺のせいだね。でも聞いて、確かに知らない中学生とかだったら苦手だなって思ってたと思う。でも律は違う。俺はね律と話すのが楽しかった。それは律が中学生だったとしても変わらない。中学生の律も幽霊の律も、全部全部好きなんだよ。…伝わるかな?」
「恭介くん、恭介くんっ…ごめんなさい、ごめんなさいっ、」
「もう謝らないで。泣かないで。俺いま律の場所わからないから抱きしめてあげられない。」
キィっ
「…恭介くん……」
「あはは、律みーつけた。ほら、おいで」
「う、うぁっ…恭介くん、きょうすけくっ…」
「よしよし泣かないで。可愛い律の顔が涙でよく見えなくなっちゃう」
「うぅっ、ぐすっ…」
「律、こっち向いて?」
「…ん……」
「あはは、可愛い。うん、金木犀のいい匂い。いつもの律の匂いだ」
「…僕、本当は高校生ってなんでかっこいいんだろって気になったから来ただけだったの」
「そっか、謎は解けた?」
「ううん。わかんなかった」
「あちゃー、わかんなかったかあ」
「だって恭介くん、初めて僕を見たとき幽霊だって怯えてたじゃん」
「あー、はっず…」
「あははは、…ちょっと話しただけなのに楽しいな、また話したいなって思ったから嘘ついて毎日ここ来てた」
「うん」
「でもね、学校だけじゃなくて普通に遊びに行ったりとかしたかった」
「うん。俺もしたい」
「…でも、子供は嫌だって言われたからああ、中学生ってバレたら嫌われちゃうんだろうなって思って」
「うん」
「嫌われるぐらいなら僕から離れようって…おもっ、て…」
「あーもーほら、すぐ泣いちゃうんだから」
「うぇっ、ごめっ…」
「ねえ律、次は俺の話聞いてくれる?」
「ぐすっ、うん…」
「あの日はね、たまたま途中から登校してきて次の授業始まるまで時間あったからサボろーって思ってたの」
「うん」
「そしたらね、律がいた。いつもは人いないし、ここあんま使わないから人がいると思わなくてびっくりしちゃって…」
「ふふ、うん」
「ちょっと笑わないで!まあそこからは律のこと幽霊だと思ってて…」
「うん」
「…最初は非日常的で面白いかもって思ってただけだった。でも、いつの間にか退屈だった毎日が楽しくなってた。今日は何話そうかな、今日こそ律のこと教えてもらえるかなって」
「…うん」
「ねえ律。俺、律に言いたいことがあるんだけど…」
「…なに?」
「さっきも言ったけど律に会ってからね、ああ楽しいな、ずっとこの時間が続けばいいな、律ともっと一緒にいたいなって思うようになった」
「…うん」
「だからね、律。好きだよ」
0
あなたにおすすめの小説
ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる
cheeery
BL
告白23連敗中の高校二年生・浅海凪。失恋のショックと友人たちの悪ノリから、クラス一のモテ男で親友、久遠碧斗に勢いで「付き合うか」と言ってしまう。冗談で済むと思いきや、碧斗は「いいよ」とあっさり承諾し本気で付き合うことになってしまった。
「付き合おうって言ったのは凪だよね」
あの流れで本気だとは思わないだろおおお。
凪はなんとか碧斗に愛想を尽かされようと、嫌われよう大作戦を実行するが……?
あなたと過ごせた日々は幸せでした
蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
結婚間近だったのに、殿下の皇太子妃に選ばれたのは僕だった
釦
BL
皇太子妃を輩出する家系に産まれた主人公は半ば政略的な結婚を控えていた。
にも関わらず、皇太子が皇妃に選んだのは皇太子妃争いに参加していない見目のよくない五男の主人公だった、というお話。
偽りの聖者と泥の国
篠雨
BL
「感謝すら忘れた者たちに、明日を語る資格はない」
自らの都合で聖王セシルを追放し、異世界から新たな「勇者」を召喚したアドレアン聖王国。
しかし、その身勝手な選択が、国を、大地を、そして人々の心を根底から腐らせていく。
壊れゆく少年勇者と、彼を歪に愛した騎士。
二人の執着が交わったとき、聖王国は二度と再生不能な終焉へと突き進む。
裏切り者たちには、因果応報という名の、容赦なき報いが下る。
これは、傲慢な国が崩壊するまでの、無慈悲な記録。
-----------------------------------------
『嘘つき王と影の騎士』から引き続き読んでくださる皆様へ
この物語は、セシルを虐げた者たちが、ただただ因果応報の末路を辿るだけの物語です。
本編に救いはありません。
セシルたちのその後が気になるという方は、本編は飛ばして、最終話の後に掲載する「閑話」のみをお読みいただくことをお勧めいたします。
本作は『嘘つき王と影の騎士』の続編となりますが、前作をお読みでない方でも一つの物語としてお楽しみいただけます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる