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序章 ある研究員の記録『ZERO』IS SLEEPING
第27話 見直し、一部の人しか分からないような話、怪異、
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聖暦3017年 5月20日 月曜日 唐橋工廠 午後3時20分
その日、六時間目の授業が終わるとすぐにアヴェントから一斉送信のメールが発進された。内容は、
『重大案件が発覚したため、放課後唐橋工廠で緊急の会議を開催する。全員出席するように。特に、朽木は絶対に来るように』
という事で『三毛猫』開発グループ全員(アレサも含む)が集結していた。
開発途中でフレームがむき出しの状態である『三毛猫』の前で、皆を招集したアヴェントは開口一番こう言った。
「機体のコンセプトを『再度』確認する」
俺を含めた皆が固まった。
数秒ほどして、メルトが聞いた。
「理由を説明してくれるかしら」
アヴェントがため息をついて、初歩中の初歩の話だが、と断りを入れて言った。
「機体のコンセプトが決まっていない」
「……」
ツッコんだら負けだ。
ナーバルの設計図が何度も変わっていたそうだ。そしてその度に機体のコンセプトが変わっていたらしい。
俺が来る以前には『飛行形態への変形』をコンセプトになっていたそうだ。
「今朝、教室でナーバルが設計図の修正をしていたのでな、ちょっとのぞいて見たら機体のコンセプトが『デストロイモード』への変形が可能な機体となっていた…どこのユニコーンだまったく」
「ちょっとした出来心でついうっかり…」
えへへと笑うナーバル。道理で作業が進まない訳だ…そういや、ほぼ毎日設計について変更があった気が。
「まあ、弁明は後にするとして…コンセプトの決定。及び役割分担の再確認を行おうと思う。が、その前に」
「「「その前に?」」」
アヴェントはこちらに向き直って、何か奇異な物を見る目で言った。
「朽木、なぜリナイを膝に乗せて…その、尻尾を触っているんだ」
「え? それはどういう…!?」
瞬間ッ! 俺は不動の、圧倒的証拠を目撃したッ!
俺は確かに、リナイを膝に乗せ、スカートの下から可愛い金色のフサフサ尻尾をさわっていた。さわっている手は間違いなく俺の右手だ。
状況を確認しよう。
リナイの状況…舌を出して目を剥いている。いわゆる『アヘ顔』
俺の状況…魔族や獣人族、尻尾を持っている者の性感帯である尻尾をさすっている。
これらを目撃した人…アヴェント以下十メイド(?)
現在の危険度…レッドアラート99・99
つまり絶体絶命。
「…何をやっている?」
追い討ちとばかりに後ろからリナイの護衛であるイータの声が聞こえた。
「光男君。君は…」
「…いわゆる、『変態』ね」
違うんだオール、メルト。これは不可抗力なんだ。気がついたらこうなっていたんだ。そうだ本能なんだ。無意識なんだッ!
そうだ茜だ。茜なら俺のために、
「すう…」
寝るなァァ!! なに狸寝入りしているんだおい。起きろ!!
「…ご愁傷様です。マスター」
「後で治癒魔法掛けますから…耐えてください」
え? エルメス、何を言っているんだ? アレサも諦めたような顔をして。何に耐えろt
瞬間、俺の体を一千万ボルトの高圧電流が流れた。
「で、なんで2人はここにいるの?」
そう、茜はいつのまにかいた2人に聞いた。当の俺はイスでどこか焦げた匂いを放ちながら、ただの案山子を決め込んでいた。
「おんがえし」
「おんがえし?」
「うん。まえはありがとう」
そう言ってリナイはぺこりと頭を下げた。可愛い。低く見積もって国宝級だ。しかしだからといって茜。後ろから抱き着いて気絶させていちゃいちゃしようとするのは流石に駄目だと思う。
そんな中、イータは咳払いをし、言った。
「リナイ様はこのプロジェクトを応援したいと言っている」
「応援?」
イータの応援という言葉に、アヴェントが食いついた。
「それはどういう」
「資金や物資面での援助という事だ」
アヴェントの顔が一瞬にやけたのをそこにいた全員は見逃さなかった。
そしてアヴェントは何食わぬ顔で、
「まあいい。その件を追求したら話が脱線しそうだからさっさと本題…コンセプトの再検討を始めようか。機体設計の大まかな事や今後の計画も含めてな」
(((そらしたな)))
今明らかに金の事考えたろ。
「それもそうだな…機体の外装もそれからだ」
そう言いながら、メモを取り出す外装担当のザジル。システム開発担当のイラクスもノートを取り出した。
「取り合えず…一応ナーバル、お前の意見も聞いておこうか」
「そうだね…取り合えず『猫』らしい所があったらいいな」
「「そこかよッ!」」
まあ、そうしないと『三毛猫』と名づけた意味が無いしな。
「まったくお前は…取り合えず、『猫をイメージした汎用機体』という事でいいか? それで作っていって細かい修正をしていく流れで行こう」
「うん…まあ、そうしようか。その方がいいでしょオール君」
「え、あうん。汎用機体っていうならあのフレームをそのまま使えるよ。細かい調整はまだだけどね。ただ」
「ただ? どうした」
「既存のフレームに、一式で採用されていたACF(人工収縮繊維)を組み合わせてみたいんだ」
ACF? それって確か、
「魔力、いや『思考』によって自由に伸縮する人工の繊維。筋肉と同じような物って言う」
「そう。機体が大型になってしまうから二式以降使われてこなくなってきたけど」
「パワーがある」
そう言ったのはザーフだった。
「なんで知っているんだ?」
「航空艦にも使われているんだよ。知らない奴は多いが…しかしあれ、相当魔力食うぞ、大丈夫なのか」
「大丈夫。光男君が作ってくれた新型のジェネレーターで何とかいける」
「だが、それでも機体の『空き』はかなり無くなるぞ…マニピュレーターにはウィザードライフルへの魔力供給口も取り付けねばならん」
あ、そうか…機体が大きくなればスピードとか機動力とかなぁ…ていうか、
「ウィザードライフルの件は存続かい」
「当たり前だッ!! 俺とナーバルで散ッ々がんばっているんだからな!! いまさら中止とかありえねえッ!!」
「ザジルの言う通りだよッ!! どれだけ砲身とか展開とか発射機構をがんばったか!!」
「お、おう…」
それだけ2人がそう言うならな…
「…朽木、こいつらの意見はあんまり聞かなくて良い」
「? どうしてだザジル」
ザジルは、鋭く大きな爪が生えた手で、器用にお茶を飲みながら言った。
「こいつらのイメージは星団法で禁止されているアレだ」
「バスターランチャーですね分かります」
まずイレーザーエンジン作ろうか…ていうかあの漫画あんのかいこの世界…何話まであるんだろう。漫画は見ずに映画しか見てないが、ちなみに俺は『エン○ージSR1』が好きだ。LEDミ○ージュ?…かっこよすぎて評価規格外です。
「いや、俺はベクターキャノンを思い浮かべていたんだが」
「そっちかいッ!!」
確かに! 発射シークエンスは漫画の方から影響受けていると聞いた事はあるけど…ていうかそっちの方が作りにくいじゃあないのか!? まず木星の衛星カリストに行かなきゃならない時点で。
(それにベクタートラップ作らなきゃ意味無いだろ)
ベクターキャノンは男のロマンである事に異論はないが、
「…対策は考えてある。だから安心してくれ」
「…お前がそう言うのなら大丈夫だな。あとはシステム関連か。イラクス、どんな感じだ」
「すみませんまだまだです…アレサさんにも手伝ってもらっているんですが」
「正直な話、このままだとイラクスさんが労災認定受けかねません…適用されるんでしょうかマスター?」
「さあ…でも確かに、俺も分かる範囲で手伝っているけど、正直人手不足だ」
「そうか…分かった。なんとかする。レーダー、及びセンサーは?」
「問題無し…と言いたい所だけど、ちょっとつまっているわ。レーダーの形とか方式とか…ちょっと時間が欲しいわタリ、あんたはどうなの?」
「…センサーの精度をもっと高めたい」
無表情で言うタリヌ…本当に無表情だなこいつ。
「俺も時間が欲しい。装甲についてまだまだ改善点がある」
「装甲?」
確か重いとかなんとか言っていた気がするが、それか?
「まだまだ軽くしていきたい…いまのままだと二式以上になる」
「「「それはマズイッ!!!」
ただでさえ『空飛ぶ鉄塊』とか『小型アーム○フォート』とか散々言われている二式の装甲よりも重いなんて事はあってはならない…昨日も自重で転倒してエライ事になったからな…俺も後処理手伝わせられましたけどええはい…しかし、
「どこも進めそうにないな…」
「アヴェント。やっぱり時間をおいてやろう。みんなも研究が進んでいない…設計も組み立てるときに合わせた方がいいんじゃないか? どうせ修正するだろうし、組み立てはそんなにかからんだろ」
「…もっともな意見だ、朽木」
アヴェントは頷き、言った。
「少々時間を空けてから組み立てを再開しようと思う。期間は…そうだな。一週間ぐらいでいいだろう。それまでに各自で担当部位の研究を行う。異論は無いか?」
「「「無い無い」」」
「では『三毛猫』の開発をいったん中止し、期間をおいてから再開する事とする。以上を持って会議を終了。各自、作業を進めても構わないし帰ってもらっても構わない。解散」
そんな訳で、会議はあっさりと終わった。
「ではリナイ様、イータ様。あちらで少々、『応援』について話し合いを
「商談の間違いだろッ!!!」
「お、2人も今から帰る所?」
茜と一緒に石山駅から電車に乗り、膳所を出たところで向こうから制服姿のナーバルが来た。同じ電車に乗り合わせたらしい。
「ああ。そっちもか」
「うん。機体の再設計終わったから…ありがとうね。朽木君がいなかったらここまで進まなかったと思う。茜もありがとうね」
「いいよいいよ…そういやナーバル、なんでWGを作ろうと思ったの?」
「夢だから」
茜の問いに、ナーバルは即答した。
「夢?」
「うん。子供の頃からの夢だったんだ。それをやろうと思ってね」
「へえ」
…ロボットを作ることが夢か…?
「どうしたの朽木君。そんな顔して」
「い、いや」
どこかでそんな事を聞いた気が…いや、聞いたというか覚えというか、記憶の様なものを…気のせいか? そうだ、
「どんなロボットを作りたいんだ?」
「うーん…いや、そんな物は決めてないな。ただ、自分の手で、みんなと一緒にロボットを作ってみたいんだ。どんなロボットでも私はいいよ」
「ロボットを作る事自体が夢って訳か…」
珍しい。正直そう思った。大抵は『自分の夢のロボットを作る』だが、こいつは『ロボットを作る』事自体が夢だ。
それがどんなロボットであれ。
「…ちなみに、どんなロボットが好きなんだ?」
「うーん。どれもばらばらで特に『どんな』ロボットが好きとかそういうのはないんだけどな…けど好きなロボットならあるよ」
「例えば?」
「『A・○ール』」
「また一部の人しかしらないような物を!!」
知っている人いるのか!?…いるんだろうな。長年連載してなかったとはいえ、恐ろしい設定変更されたとはいえ、
「もちろんスバース隊の緑色の奴」
「細かいわッ!!」
「『AU○E(○ージェ)』とかも」
「さては漫画全部読んでいるなッ!!」
「いや、映画だけ」
「お前は俺か!!」
つーかそれなら、
「『LED○ラージュ』はどうした」
「評価規格外でしょ、美しくてカッコイイという意味で」
「ですよね」
「でも『シュ○ルター』もなかなか」
「分かる分かる…『雷○』はどうよ」
「捨てられないね…でも『サイ○ンA型』もなかなか」
「「…うーん」」
結論。あの漫画に出てくるメカは全部かっこいい、いや美しい。
「あの漫画以外だったらどうよ?」
「あれ以外だったら…『ジェ○ティ』」
「あれもやってんのかい」
「『フ○コマ』とか」
「『タ○コマ』と言わない事から察してお前原作読んだろッ!!」
「第一版が古本屋で売ってた。560Gで」
「その古本屋教えろ」
リアルレアアイテムだぞそれ、
「あと戦車つながりで、メタ○ギア」
「ああ」
やっぱりそうくるよな。大御所だし、シリーズは有名だし。
「改D」
「改D!?」
REXとかRAYじゃなくて改D!? マジに知っている奴いるのか!? 1990年発売だぞあれ!?
「ロボットじゃないけどR‐9○2」
「ドース溜めてニュークリア・カタストロフィーを放つんですね分かります」
「『イン○ラム』も」
「劇場版第一作は傑作」
「『ファ○ネイター』」
「最終決戦仕様はトラウマ」
「あと『ディー○ストライカー』とか」
「お前とは今度徹底的に語り合おうじゃないかッ!!」
「望むところッ!!」
「2人ともそこら辺にしといたほうがいいよ…色んな意味で」
「「あっはい」」
そうだね、色々とまずいね。うん。
「ていうか、人間界のアニメとか漫画、こっちに来てんの?」
「うん。結構流通してるよ。二次創作も流行っているし、毎年二回か三回、山城基地で即売会とかイベントとか行われているよ」
「コミケあんのかい」
しかしこれはうれしい。正直この世界に来てからアニメ成分が足りていなかった。今度見てみよう。
「よーし、そうなったら」
「光男君あれ!!」
「あれ?」
茜の視線を辿っていくと、煙が上がっていた。それも黒く、大きい。どこから火が出ているか分からなかったが、そこは確かに、
浜大津商店街だった。
「あれ、2人ともどうしたの?」
現場の封鎖を行っていた実戦部隊の隊員に所属を言って照会してもらい、現場に入ってみれば、そこは更地だった。
その中心あたりに戦技研の制服を着たスタッフ。陰陽玉のワッペンを着けている辺り第六怪異研究室の研究員だろう。その人達が水晶玉片手に何かを探していた。そしてその指揮を執っていたのは、
「メアリー副司令。何故ここに!?」
「前、君達を襲ってきた『人形』あれを操っていた奴を調査していてね…で、そいつの拠点をガサ入れした結果がコレだよ。全部燃えるのに五分と掛からなかったって」
「五分? 無いでしょうそれは」
普通そういうのって、全部燃えるのに三十分とか、結構長い時間かかるものじゃあないのか?
「うん、だから戦技研の第六怪異研究室がね」
「それってどういう」
「もしかしたら…この一件。怪異の仕業かもって」
「怪異?」
いやでもそんなに都合よくでるか?
怪異についてはあまり知らない。人の怨念や霊魂なんかが影響しているとは聞いたことがあるが、
「何か特殊な物とかあったんですか?…そんなに都合よく怪異が顕現するとは思えないんですが」
「そこが問題なの。もちろん。原因が怪異とは限らない。爆破魔法とか火炎魔法とか、そういうのもありえるけど、ウィザードシステムの履歴に無かったの。この規模の魔法をウィザードシステム無しで発動できるのはかなり高位の魔術師。でも」
「そのクラスの魔術師になると行動はこちらが把握している筈…あえて聞きますが、いたんですか? 発生当時ここに」
「もちろんいなかったわ…だから怪異という事になったの。でも、さっき言ったとおり。そんなに都合よく顕現する筈が無い。だから、もしかしたらこれは」
メアリー副司令は真剣な眼差しで言った。
「これは、『怪異を操って』起こした事かもしれないの」
その日、六時間目の授業が終わるとすぐにアヴェントから一斉送信のメールが発進された。内容は、
『重大案件が発覚したため、放課後唐橋工廠で緊急の会議を開催する。全員出席するように。特に、朽木は絶対に来るように』
という事で『三毛猫』開発グループ全員(アレサも含む)が集結していた。
開発途中でフレームがむき出しの状態である『三毛猫』の前で、皆を招集したアヴェントは開口一番こう言った。
「機体のコンセプトを『再度』確認する」
俺を含めた皆が固まった。
数秒ほどして、メルトが聞いた。
「理由を説明してくれるかしら」
アヴェントがため息をついて、初歩中の初歩の話だが、と断りを入れて言った。
「機体のコンセプトが決まっていない」
「……」
ツッコんだら負けだ。
ナーバルの設計図が何度も変わっていたそうだ。そしてその度に機体のコンセプトが変わっていたらしい。
俺が来る以前には『飛行形態への変形』をコンセプトになっていたそうだ。
「今朝、教室でナーバルが設計図の修正をしていたのでな、ちょっとのぞいて見たら機体のコンセプトが『デストロイモード』への変形が可能な機体となっていた…どこのユニコーンだまったく」
「ちょっとした出来心でついうっかり…」
えへへと笑うナーバル。道理で作業が進まない訳だ…そういや、ほぼ毎日設計について変更があった気が。
「まあ、弁明は後にするとして…コンセプトの決定。及び役割分担の再確認を行おうと思う。が、その前に」
「「「その前に?」」」
アヴェントはこちらに向き直って、何か奇異な物を見る目で言った。
「朽木、なぜリナイを膝に乗せて…その、尻尾を触っているんだ」
「え? それはどういう…!?」
瞬間ッ! 俺は不動の、圧倒的証拠を目撃したッ!
俺は確かに、リナイを膝に乗せ、スカートの下から可愛い金色のフサフサ尻尾をさわっていた。さわっている手は間違いなく俺の右手だ。
状況を確認しよう。
リナイの状況…舌を出して目を剥いている。いわゆる『アヘ顔』
俺の状況…魔族や獣人族、尻尾を持っている者の性感帯である尻尾をさすっている。
これらを目撃した人…アヴェント以下十メイド(?)
現在の危険度…レッドアラート99・99
つまり絶体絶命。
「…何をやっている?」
追い討ちとばかりに後ろからリナイの護衛であるイータの声が聞こえた。
「光男君。君は…」
「…いわゆる、『変態』ね」
違うんだオール、メルト。これは不可抗力なんだ。気がついたらこうなっていたんだ。そうだ本能なんだ。無意識なんだッ!
そうだ茜だ。茜なら俺のために、
「すう…」
寝るなァァ!! なに狸寝入りしているんだおい。起きろ!!
「…ご愁傷様です。マスター」
「後で治癒魔法掛けますから…耐えてください」
え? エルメス、何を言っているんだ? アレサも諦めたような顔をして。何に耐えろt
瞬間、俺の体を一千万ボルトの高圧電流が流れた。
「で、なんで2人はここにいるの?」
そう、茜はいつのまにかいた2人に聞いた。当の俺はイスでどこか焦げた匂いを放ちながら、ただの案山子を決め込んでいた。
「おんがえし」
「おんがえし?」
「うん。まえはありがとう」
そう言ってリナイはぺこりと頭を下げた。可愛い。低く見積もって国宝級だ。しかしだからといって茜。後ろから抱き着いて気絶させていちゃいちゃしようとするのは流石に駄目だと思う。
そんな中、イータは咳払いをし、言った。
「リナイ様はこのプロジェクトを応援したいと言っている」
「応援?」
イータの応援という言葉に、アヴェントが食いついた。
「それはどういう」
「資金や物資面での援助という事だ」
アヴェントの顔が一瞬にやけたのをそこにいた全員は見逃さなかった。
そしてアヴェントは何食わぬ顔で、
「まあいい。その件を追求したら話が脱線しそうだからさっさと本題…コンセプトの再検討を始めようか。機体設計の大まかな事や今後の計画も含めてな」
(((そらしたな)))
今明らかに金の事考えたろ。
「それもそうだな…機体の外装もそれからだ」
そう言いながら、メモを取り出す外装担当のザジル。システム開発担当のイラクスもノートを取り出した。
「取り合えず…一応ナーバル、お前の意見も聞いておこうか」
「そうだね…取り合えず『猫』らしい所があったらいいな」
「「そこかよッ!」」
まあ、そうしないと『三毛猫』と名づけた意味が無いしな。
「まったくお前は…取り合えず、『猫をイメージした汎用機体』という事でいいか? それで作っていって細かい修正をしていく流れで行こう」
「うん…まあ、そうしようか。その方がいいでしょオール君」
「え、あうん。汎用機体っていうならあのフレームをそのまま使えるよ。細かい調整はまだだけどね。ただ」
「ただ? どうした」
「既存のフレームに、一式で採用されていたACF(人工収縮繊維)を組み合わせてみたいんだ」
ACF? それって確か、
「魔力、いや『思考』によって自由に伸縮する人工の繊維。筋肉と同じような物って言う」
「そう。機体が大型になってしまうから二式以降使われてこなくなってきたけど」
「パワーがある」
そう言ったのはザーフだった。
「なんで知っているんだ?」
「航空艦にも使われているんだよ。知らない奴は多いが…しかしあれ、相当魔力食うぞ、大丈夫なのか」
「大丈夫。光男君が作ってくれた新型のジェネレーターで何とかいける」
「だが、それでも機体の『空き』はかなり無くなるぞ…マニピュレーターにはウィザードライフルへの魔力供給口も取り付けねばならん」
あ、そうか…機体が大きくなればスピードとか機動力とかなぁ…ていうか、
「ウィザードライフルの件は存続かい」
「当たり前だッ!! 俺とナーバルで散ッ々がんばっているんだからな!! いまさら中止とかありえねえッ!!」
「ザジルの言う通りだよッ!! どれだけ砲身とか展開とか発射機構をがんばったか!!」
「お、おう…」
それだけ2人がそう言うならな…
「…朽木、こいつらの意見はあんまり聞かなくて良い」
「? どうしてだザジル」
ザジルは、鋭く大きな爪が生えた手で、器用にお茶を飲みながら言った。
「こいつらのイメージは星団法で禁止されているアレだ」
「バスターランチャーですね分かります」
まずイレーザーエンジン作ろうか…ていうかあの漫画あんのかいこの世界…何話まであるんだろう。漫画は見ずに映画しか見てないが、ちなみに俺は『エン○ージSR1』が好きだ。LEDミ○ージュ?…かっこよすぎて評価規格外です。
「いや、俺はベクターキャノンを思い浮かべていたんだが」
「そっちかいッ!!」
確かに! 発射シークエンスは漫画の方から影響受けていると聞いた事はあるけど…ていうかそっちの方が作りにくいじゃあないのか!? まず木星の衛星カリストに行かなきゃならない時点で。
(それにベクタートラップ作らなきゃ意味無いだろ)
ベクターキャノンは男のロマンである事に異論はないが、
「…対策は考えてある。だから安心してくれ」
「…お前がそう言うのなら大丈夫だな。あとはシステム関連か。イラクス、どんな感じだ」
「すみませんまだまだです…アレサさんにも手伝ってもらっているんですが」
「正直な話、このままだとイラクスさんが労災認定受けかねません…適用されるんでしょうかマスター?」
「さあ…でも確かに、俺も分かる範囲で手伝っているけど、正直人手不足だ」
「そうか…分かった。なんとかする。レーダー、及びセンサーは?」
「問題無し…と言いたい所だけど、ちょっとつまっているわ。レーダーの形とか方式とか…ちょっと時間が欲しいわタリ、あんたはどうなの?」
「…センサーの精度をもっと高めたい」
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「俺も時間が欲しい。装甲についてまだまだ改善点がある」
「装甲?」
確か重いとかなんとか言っていた気がするが、それか?
「まだまだ軽くしていきたい…いまのままだと二式以上になる」
「「「それはマズイッ!!!」
ただでさえ『空飛ぶ鉄塊』とか『小型アーム○フォート』とか散々言われている二式の装甲よりも重いなんて事はあってはならない…昨日も自重で転倒してエライ事になったからな…俺も後処理手伝わせられましたけどええはい…しかし、
「どこも進めそうにないな…」
「アヴェント。やっぱり時間をおいてやろう。みんなも研究が進んでいない…設計も組み立てるときに合わせた方がいいんじゃないか? どうせ修正するだろうし、組み立てはそんなにかからんだろ」
「…もっともな意見だ、朽木」
アヴェントは頷き、言った。
「少々時間を空けてから組み立てを再開しようと思う。期間は…そうだな。一週間ぐらいでいいだろう。それまでに各自で担当部位の研究を行う。異論は無いか?」
「「「無い無い」」」
「では『三毛猫』の開発をいったん中止し、期間をおいてから再開する事とする。以上を持って会議を終了。各自、作業を進めても構わないし帰ってもらっても構わない。解散」
そんな訳で、会議はあっさりと終わった。
「ではリナイ様、イータ様。あちらで少々、『応援』について話し合いを
「商談の間違いだろッ!!!」
「お、2人も今から帰る所?」
茜と一緒に石山駅から電車に乗り、膳所を出たところで向こうから制服姿のナーバルが来た。同じ電車に乗り合わせたらしい。
「ああ。そっちもか」
「うん。機体の再設計終わったから…ありがとうね。朽木君がいなかったらここまで進まなかったと思う。茜もありがとうね」
「いいよいいよ…そういやナーバル、なんでWGを作ろうと思ったの?」
「夢だから」
茜の問いに、ナーバルは即答した。
「夢?」
「うん。子供の頃からの夢だったんだ。それをやろうと思ってね」
「へえ」
…ロボットを作ることが夢か…?
「どうしたの朽木君。そんな顔して」
「い、いや」
どこかでそんな事を聞いた気が…いや、聞いたというか覚えというか、記憶の様なものを…気のせいか? そうだ、
「どんなロボットを作りたいんだ?」
「うーん…いや、そんな物は決めてないな。ただ、自分の手で、みんなと一緒にロボットを作ってみたいんだ。どんなロボットでも私はいいよ」
「ロボットを作る事自体が夢って訳か…」
珍しい。正直そう思った。大抵は『自分の夢のロボットを作る』だが、こいつは『ロボットを作る』事自体が夢だ。
それがどんなロボットであれ。
「…ちなみに、どんなロボットが好きなんだ?」
「うーん。どれもばらばらで特に『どんな』ロボットが好きとかそういうのはないんだけどな…けど好きなロボットならあるよ」
「例えば?」
「『A・○ール』」
「また一部の人しかしらないような物を!!」
知っている人いるのか!?…いるんだろうな。長年連載してなかったとはいえ、恐ろしい設定変更されたとはいえ、
「もちろんスバース隊の緑色の奴」
「細かいわッ!!」
「『AU○E(○ージェ)』とかも」
「さては漫画全部読んでいるなッ!!」
「いや、映画だけ」
「お前は俺か!!」
つーかそれなら、
「『LED○ラージュ』はどうした」
「評価規格外でしょ、美しくてカッコイイという意味で」
「ですよね」
「でも『シュ○ルター』もなかなか」
「分かる分かる…『雷○』はどうよ」
「捨てられないね…でも『サイ○ンA型』もなかなか」
「「…うーん」」
結論。あの漫画に出てくるメカは全部かっこいい、いや美しい。
「あの漫画以外だったらどうよ?」
「あれ以外だったら…『ジェ○ティ』」
「あれもやってんのかい」
「『フ○コマ』とか」
「『タ○コマ』と言わない事から察してお前原作読んだろッ!!」
「第一版が古本屋で売ってた。560Gで」
「その古本屋教えろ」
リアルレアアイテムだぞそれ、
「あと戦車つながりで、メタ○ギア」
「ああ」
やっぱりそうくるよな。大御所だし、シリーズは有名だし。
「改D」
「改D!?」
REXとかRAYじゃなくて改D!? マジに知っている奴いるのか!? 1990年発売だぞあれ!?
「ロボットじゃないけどR‐9○2」
「ドース溜めてニュークリア・カタストロフィーを放つんですね分かります」
「『イン○ラム』も」
「劇場版第一作は傑作」
「『ファ○ネイター』」
「最終決戦仕様はトラウマ」
「あと『ディー○ストライカー』とか」
「お前とは今度徹底的に語り合おうじゃないかッ!!」
「望むところッ!!」
「2人ともそこら辺にしといたほうがいいよ…色んな意味で」
「「あっはい」」
そうだね、色々とまずいね。うん。
「ていうか、人間界のアニメとか漫画、こっちに来てんの?」
「うん。結構流通してるよ。二次創作も流行っているし、毎年二回か三回、山城基地で即売会とかイベントとか行われているよ」
「コミケあんのかい」
しかしこれはうれしい。正直この世界に来てからアニメ成分が足りていなかった。今度見てみよう。
「よーし、そうなったら」
「光男君あれ!!」
「あれ?」
茜の視線を辿っていくと、煙が上がっていた。それも黒く、大きい。どこから火が出ているか分からなかったが、そこは確かに、
浜大津商店街だった。
「あれ、2人ともどうしたの?」
現場の封鎖を行っていた実戦部隊の隊員に所属を言って照会してもらい、現場に入ってみれば、そこは更地だった。
その中心あたりに戦技研の制服を着たスタッフ。陰陽玉のワッペンを着けている辺り第六怪異研究室の研究員だろう。その人達が水晶玉片手に何かを探していた。そしてその指揮を執っていたのは、
「メアリー副司令。何故ここに!?」
「前、君達を襲ってきた『人形』あれを操っていた奴を調査していてね…で、そいつの拠点をガサ入れした結果がコレだよ。全部燃えるのに五分と掛からなかったって」
「五分? 無いでしょうそれは」
普通そういうのって、全部燃えるのに三十分とか、結構長い時間かかるものじゃあないのか?
「うん、だから戦技研の第六怪異研究室がね」
「それってどういう」
「もしかしたら…この一件。怪異の仕業かもって」
「怪異?」
いやでもそんなに都合よくでるか?
怪異についてはあまり知らない。人の怨念や霊魂なんかが影響しているとは聞いたことがあるが、
「何か特殊な物とかあったんですか?…そんなに都合よく怪異が顕現するとは思えないんですが」
「そこが問題なの。もちろん。原因が怪異とは限らない。爆破魔法とか火炎魔法とか、そういうのもありえるけど、ウィザードシステムの履歴に無かったの。この規模の魔法をウィザードシステム無しで発動できるのはかなり高位の魔術師。でも」
「そのクラスの魔術師になると行動はこちらが把握している筈…あえて聞きますが、いたんですか? 発生当時ここに」
「もちろんいなかったわ…だから怪異という事になったの。でも、さっき言ったとおり。そんなに都合よく顕現する筈が無い。だから、もしかしたらこれは」
メアリー副司令は真剣な眼差しで言った。
「これは、『怪異を操って』起こした事かもしれないの」
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痩せた土地を改良し、特産品を生み出し、隣国の経済さえも掌握していくアレク。
そんな彼の手腕に惹かれ、集まってくるのは一癖も二癖もある高貴な美女たち。
これは、底辺から這い上がった若き伯爵が、最強の布陣で自領を帝国一の都市へと発展させ、栄華を極める物語。
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