元童貞社畜が異世界(転生?転移?)したらインキュバスになっただと?!

暖鬼暖

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新しい章

一筋の力

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と、気合を入れた矢先、ゴブリンに捕まった。


「くっそ…」

―――レベル3だから仕方ないか…。
「そこらへんにいるモンスターなんかより、めちゃくちゃ弱いもんな…」


生えている花や草、岩や水のモンスターよりもレベルが低い。
転生後からここまで歩いて、目に止まったモンスターは平均してレベル4や5。
どんぐりの背比べではあるが、俺は雑魚モンスターの中でも弱いということになる。
レベルは高いほうがイイ。

嘆くのもいいが、今はこの状況である。


―――ど、どうしよう…て、いうかこの格好…。



俺の背では、ゴブリンがフウフウ言っている。
ゴブリンから逃げることに気を取られ、細いツルを持った草のモンスターに足を取られ転んだのだ。

ゴブリンは俺の上に乗り、耳元でフウフウと息を吹きかけてきている。


岩の間から生えている草のツルは俺の両足首に巻き付き始めた。
そして、両手首にも。

「なんなんだ…」

ツルすらも俺を逃さない気だ。小さな雑草のモンスターにまで淫香をまき散らしているのか?
それとも、底辺のモンスターの雑魚レベルでも最下位に近い故に嫌がらせを受けているのか?

「お…重い」
脚に巻き付いているツルは、力を入れれば千切れそうではあるが、
ゴブリンの重さでうまく動かすことができない。
背は低いが、筋肉質なせいかゴブリンは見た目よりも重い。想像していた倍重い。



「え?あれ?なんか…ちょ、やだ、うわー!」


ゴブリンが、俺の胸へ手を回す。
揉みしだくように胸へ圧力がかかる。
ゴブリンに触られると、ぴくんっと自身が反応した。



―――ヤバイヤバイヤバイ、ちょっと待てよ。俺はいったい何の技が使えるんだ…?



ステータスを出そうと思い浮かべるも、焦りで上手く考えられない。
―――何か技、技、技




「やぁっ」


ゴブリンの爪が胸の突起に触れた。

目をギュッと瞑った瞬間だった。





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