暇潰王国建国記

ヒマツブ

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とある王国の侵攻

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おっさんが塔の生活に飽きて来た頃…
樹海に沢山の兵士が入ってきた。

「なあ、樹海に入っても良いか?」

「何用で?」

「ここは、安全快適なのは分かったが…退屈なんだ。」

「ふうむ…その退屈を解消する為に樹海にね…止めといた方が良いぞ?」

「何故だ?」

「現在、この樹海には沢山の侵攻者が来ているんだ…その中に混じるのは無理だよ。」

「沢山の侵攻者?そいつらの目的は一体…。」

「知るか、何かと犠牲を払いながら樹海の奥まで侵攻したがってる奴らの目的なぞ興味ないね。」

以前、冒険者達を倒した三つの扉の間を多数の犠牲を払いながら突破された。
その次は猪突猛進の回廊だが…一人だけ影響大の奴が居るから彼らは挫けないだろうね。

「なので、擬似樹海を解放するよ。そこで好きなだけ退屈をまぎらわせろ。」

「擬似樹海?なんだそれは。」

「この樹海とは構造が違うが、一層5階なる長期ダンジョンさ。この鍵をあげるから、入ってみなよ。」

俺は擬似樹海の鍵をおっさんに渡した。

「ふむ…緑の中に青い色が入った綺麗な鍵だな、それじゃあ行ってくるぜ。」

おっさんは擬似樹海の鍵の形を気に入ると、さっそく鍵を使って入っていった。
なお、擬似樹海の中は参加者に対し項目追加を
する。
項目追加とは…いわゆるゲームでのレベルやステータスだよ。
戦えば強くなるし、経験を重ねるごとに個性に磨きがかかるというチート能力よ。
そういえば、あの樹海にも影響大の存在にも同じような項目追加を施したな。
世界への影響が大きければ大きいほど、その追加は増大する。
さて…侵攻者達がまばらになってきたので、清浄作業を開始しよう。
せっかくの本格的なダンジョンなのに、沢山の攻略情報が書かれていたら面白くないじゃないか。

「はぁ…はぁ…なんなんだ、この樹海は?何故にこんなに凶悪の魔物が生息しているのだ?」

「おかしいのは、そんな凶悪な魔物達がこの樹海から出てきていないということです。以前ならば賞金首として、ギルドや王国に掲示されるはずです。」

「…教えてやろうか?」

「だ、誰だ!?」

この樹海は入口付近なら村人でも倒せるが、ここまでになってくると兵士が言っていた賞金首や異常個体がうじゃうじゃしています。
その危険な境目は扉を抜けた辺りからがらっと変わる故に、この樹海には沢山の扉が存在する。

「ここは、何処ぞの王国が容易に調査なんてされない為に創ったとても危険な場所だよ。」

「誰だと聞いている!!」

「我々の国に巨大な物を作ったのはお前か!?」

「ああ、そうだ。あんたらの領地で最も平面な大地にこんな物を作った者だよ。」

「無視するな!!貴様は何処の誰だ!?」

「名は名乗る程じゃないし、何処の所属でもない。」

「嘘をつくな!!このような物…ただの魔法使いに出来ると思うか!?」

ああ面倒臭い…これだから、兵士とかに関わりたくないのさ。
全く、暇潰しに創って適当に呼びよせてだらだらと過ごす計画が台無しじゃんか。

「じゃあ兵士さん達はこれを何処の代物で、俺を誰だと推測する?」

「魔導帝国の物ではないのか?」

「この規模…魔導四妖の最強と詠われる奴ではないのか?」

魔導帝国に魔導四妖…どれも知ったこっちゃないね。
世界の覇権とか、興味ないんですが。

「残念ながら…そのどちらでもないね。」

「ならば…貴様は一体…?」

「関わりすぎたな、一回断つか。」

俺はこの樹海の一角を統べる魔物を呼び寄せた。
さあ、どんな反応を取るかな?

「ギャオオオ!!」

「なっ…!?」

「なんだ、この魔物は!?」

「キマイラ、この樹海の最強の魔物さ。さあ、関わりの代償として…蹴散らせてもらうよ。」

「関わりの代償…やはり貴様は!?」

「俺がなんととるかは、お前達しだい…さあ、何処ぞの王国の力を見せてくれ。」

俺が姿を消すと、キマイラは王国の兵士に襲い掛かった。
兵士達は武器を震うも、武器は砕けた。
その様子に驚愕する兵士をキマイラは爪を振るって命を散らす。
圧倒的な力に逃げ出す兵士も居たが、その逃げ場に控えていた魔物に襲われて数を減らしていく。
あっという間に例の兵士以外は居なくなってしまった。

「…さて、この程度ですかな。この領地の兵士の力は?」

「あ…あ…。」

「世界への影響率…15%…なかなか高いな。さて、君は還そう…そしてこの事実をどうするかは君に任せるよ。」

もう駄目だ…お仕舞いだぁ…という様子の兵士を沢山の兵士の死体とともに樹海の外に放り出す。
兵士は外に居た見張りの兵士に保護されたようだ。
その見張りの兵士は保護する際に見るだろうな、沢山の兵士の死体の山をな。
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