母と蒟蒻(こんにゃく)

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母と蒟蒻(こんにゃく)

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 与志雄は母親を犯していた。
 最初は、母の照子から誘ったのだった。

 山奥のひとつ屋根に住まう、母子は禁忌を犯したのだった。



 息子が、自分たちが畑で作っている蒟蒻(こんにゃく)で自慰にふけっているの、を照子が覗(のぞ)き見たことに端を発する。母が息子を不憫(ふびん)に思い、相手をしてやったのがきっかけだった。



 夫を早くに亡くし、そのころ十五になっていた一人息子の与志雄が、この貧農の大黒柱だった。

 たくましく成長を遂げた与志雄のなかに亡き夫の影を見つけた照子の心は、次第に息子に対する愛情から恋情に変わっていった。



 こんな群馬の僻地に、息子の嫁に来てくれる娘などいるはずもなかった。

 それが照子の息子への憐憫(れんびん)となって、この忌まわしい関係が続いているのである。



「おっ母(かあ)は、おまえの蒟蒻じゃねぇべ。おっ母だっておなごだ。もっと気持ちよくなりてぇべ」
照子が、上で腰を振っている与志雄に笑みを浮かべてねだる。

「すまね、おっ母」

 与志雄は母、照子の陰部を舐めようと、いったん離れて、体を入れ替えた。

 元の色がわからないぐらいに薄汚れた敷布団が「人型」に皺(しわ)を刻む。

 燭光が、与志雄の影をゆらす。



 外の風が強くなったのか、戸板を叩く音が耳障りだった。



 ぺちゃ、ぺちょ…

 猫が水を舐めるような、微(かす)かな音が与志雄の口から発せられ、照子の内腿(うちもも)がぴくり、ぴくりと引き攣(つ)れる。

「あはぁ、よしお~」

「おっ母、いいけ?」

「いいよぅ。おまんこ、いいっ」

「おら、がまんできね、入れるで、おっ母」

「ああ、入れとくれ、お前のぶっとい、ちんこを入れとくれぇ」

 与志雄はせわしなく、再び母の足の間に入り、一気に目標を定めて、肉の棒をぶち込んだ。

「ふあっ」

「おっ母、締まるぜぇ」

「あひあ」

 五十路(いそじ)の、農作業で鍛えた固太(かたぶと)りの照子は、息子の突きに応えるべく、かつて息子が出てきた産道で、その猛り狂った肉棒を締め上げる。

 自分より大きな息子に覆いかぶさられ、息子に顔中を舐められ、唾液と汗にまみれながら、肉体をぶつけ合う母子。



 夜這(よばい)の風習があったおりは、照子も村の若衆(わかしゅ)に体を預けた経験もあった。

 夫を亡くしたばかりで、まだ与志雄が小さい時分(じぶん)だった。

 この寒村では、未亡人が童貞の慰み者として奉仕するのが習わしだった。

 照子はしかし、厭(いと)わず、若衆らに、熟れ切った体を開いてやった。

 照子は、与志雄に貫かれながら「あの頃」を思い出している。
 一晩に何人もの、まだ幼さを残した青年たちを相手に気を遣っていた時代を…
 今思えば、よく孕まなかったものだと安堵する。もうこの歳では、そういう心配はないのだけれど。

「ああっ、もう、やってちょうだい」

「いいか?おっ母、いくでぇ」

「あふううん」

 犬の遠吠えのような叫びを上げて、母は果てた。

 そしてほどなく、息子は母の胎内に子種をぶちまけたのである。

 あ、ああ、ああああ…

 泥のようになって、二人の獣(けもの)がもつれ合い、重なりあっていた。



 どこかで犬が、照子の声に呼応して吠えているように聞こえた。
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