異世界召喚されたけど必要ないと言われて魔王軍の領地に落とされた私は『魔物使い』の適性持ちですよ?

はむ

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ハイオーガさんの話を聞いて、私は顎が外れそうなくらい口を開けていた。

この世界での”運動会”。

それは、魔王様率いる魔王軍と人間の国王率いる聖騎士部隊。

どちらがガラナ教団の長の首を獲れるか競うらしい。



なんじゃそりゃ。



「魔王様がそんなルール考えるなんて、世も末じゃないですかぁ?」

「いや、このルールを考えたのは人間の国王だぞ」



はて???



人間の王よ。あなたは慈悲というものをお持ちでは無いのか。

同じ人間なのに首を獲るなんて、魔王より恐ろしいんじゃない??



「さっきも言ったが、魔王様と人間の国王の仲が良いから、この世界は平和でな。刺激を求めた人間の国王が、ガラナ教団に目をつけて始めた行事らしい」



行事って言っちゃったよ。

定期的に行われてるのかこれぇ!?




それからも、ハイオーガさんは”運動会”の詳しいルールを教えてくれた。

獲っていいのはガラナ教団の長の首だけ。

教徒まで殺してしまうと次の”運動会”が開催されなくなるかららしい。



発想が恐ろしいわ。これも人間の国王が考えたんだろうなぁ。



そして、教団の長の首を獲った方には、負けた方が宴の食料や酒を振る舞うのが決まりらしい。



平和かっ!!!!

いや行事自体は恐ろしいけども!

高校の文化祭の打ち上げみたいなものってこと!?



以上が、”運動会”のルールらしい。



しかし、ここで問題が一つ。

私は召喚されてこの森に落とされた訳だけど、どちらかに付く必要があるのかどうかが気になるところだ。

ここは魔王軍の領地だし、きっと人間の国からは離れているだろうから、必然的に魔王軍に付くことになるのかなぁ?



そのことをハイオーガさんに相談すると




「何だ、そんなこと気にしてたのか。嬢ちゃん、魔物使いだろ?だったら問題ねぇ。魔王軍でも上手くやっていけるだろ」

「魔物使いだったら、なにか利点とかあるんですか?」

「あぁ、魔王様は人間にお優しいが、下っ端はそうとも限らねぇ。文句言うやつが入れば、嬢ちゃんのその力で従えちまえば良いだけよ」



なんだか恐ろしいことを言われた気がする。

生きていけない訳では無いけど、安全を保証することも出来ないから自分の身は自分で守れってことよね?




うむむむ…

遠くてもいいから人間の国に行きたくなってきたけど…



ハイオーガさんがキラキラした目でこっちを見てくる…

あぁ、きっと魔王軍に付くことを期待されてるんだろうなぁ。



よし、腹をくくれ!私!




「ハイオーガさん!私を魔王軍に連れてってください!!」



私とハイオーガさんはすっかり冷めた兎肉を完食し、早速魔王軍の本拠地に行くことになった。
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