格闘家は旅に出たい

Iris

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03:拳で語る

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歩きながら

ガンナー「どうした?何があった?」

格闘家「いや、あいつヤバイだろ?」

ガンナー「ならなんで?」

格闘家「ガチのレズ[百合]だろ?」

ガンナー「やっぱりか」

格闘家「下手に追い払ってストーカーにでもなられたら困る」

ガンナー「・・・たしかに」

格闘家「しかもCQBのプロだ」

ガンナー「は?」

格闘家「クロース・クォーター・バトル・・・近接戦闘」

ガンナー「なにそれ」

格闘家「狭い空間や至近距離で相手の動きを封じて生け捕りにしたり殺したり、特殊部隊か?」

ガンナー「それで抱き着かれた時に抵抗しなかったの?」

格闘家「できなかった・・・抵抗したらやばかったと思う」

ガンナー「今日の試合大丈夫なの?」

格闘家「あ、それは別の話」

ガンナー「は?」

格闘家「あのふざけた態度が2度とできないように・・・半殺しかな」

ガンナー「はぁ?」

格闘家「一ぺん殺してもいいかもしれいけど」

ガンナー「まぁ、相手は女の子だから」

格闘家「誰にケンカ売ったか分からせてあげないとね」

ガンナー「・・・」

格闘家「まぁ、つまんない試合になると思うけど」

ガンナー「そう?なんだ・・・」

そして午後

ステージに奇術師と格闘家がいる

2人の間のシグナルが赤から青に変わる

奇術師が魔方陣を発動させる

格闘家がトンファーを落としてハイヒールで走り出す

両足に魔法陣が発生

両手にも魔法陣が浮かぶ

一瞬で奇術師まで距離を詰める

右の拳で奇術師の腹をシールドごと殴り上げる

奇術師が宙に浮く

格闘家は反動を利用して体を左に回転させて浮いた奇術師を回し蹴りで叩き落す

奇術師が地面にたたきつけれれる

格闘家が駆け寄って腹を蹴り上げる

転がった奇術師が格闘家を見上げる

見下している格闘家

奇術師「ひぃ・・・鬼」

格闘家「鬼に失礼だろう?」

コロシアムは沈黙

奇術師は恐怖で震えている

格闘家の腕に魔法陣が浮かぶ

格闘家「死ぬ準備はできたか?」

そこには悪魔がいた・・・それを見て奇術師は漏らした

試合が終わる

察した運営がステージのフィールドスクリーンにスモークをかける

観客先から歓声が上がる

格闘家魔法陣を解除する

が、威圧感がすごい

奇術師は逃げたくても体が動かない

意識が遠のいて横たわる

救護班が来て回収する

救護班「あ・・・あばらと内臓がいってるかな」

格闘家「すぐに直して上げて、今夜その子と飲む約束だから」

救護班「はぁ?」

救護室へ一緒に行く

ガンナーも合流する

格闘家「あなた、やさしくしてあげて」

ガンナー「え・・・気が進まない」

格闘家「これからの飲み代の資金源になるから大切にしないと」

ガンナー「なるほど・・・って」

格闘家「わかった?」

ガンナー「イケニエにするなよ」

格闘家「大丈夫、だって」
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