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3.華の散るらむ
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失恋ゴリラ……いや譲治はとぼとぼと六兎の後を歩いていた。
「おいおいおい。本当に君、大丈夫かよ」
心配というより訝しむような視線を向けられた彼は力なく頷く。
「ああ、大丈夫だ。大丈夫だとも……」
(そりゃ俺だってすんなり上手くいくとは思ってなかった。なんせ同性だしな。いや、そもそもこいつに恋愛感情というものが理解出来るかどうかすら不明だったんだが)
どこか人としてネジが数本飛んでるような幼馴染である。
だからそこ心のどこかで彼は期待していたのだ。
『こんな男が他に恋人なんぞ作るハズがない』と。
(クソッ、俺の馬鹿野郎! こんなことになるんだったらさっさと告白しときゃよかった……)
少なくても今のような失恋の仕方をしなくて良かっただろう、と彼は肩を落とした。
「っていうか……俺も行かなきゃダメか?」
「なんだよ譲治。さっき彼女に会ってくれるって言っただろ」
膨れっ面して振り向いた六兎の愛らしさに、譲治はむしろ胸を抉られる気分だったが何とか耐える。
(何が悲しくて片想い相手の恋人と顔突合せにゃならんのだ! いくらなんでも鈍感過ぎるだろっ、クソォ……可愛い顔しやがってぇぇ!)
マイペースな六兎に、死にかけたゴリラみたいな譲治。
―――2人が向かったのは、学校からほど近い喫茶店であった。
■□▪▫■□▫▪■□▪
有名曲のジャズアレンジが店内に程よい音量で流れる。
どちらかと言えばクラシカルなその喫茶店は、高校生が行くには些か渋い雰囲気であった。
「お、おい」
「ンだよ。もうすぐ来るからソワソワしてるんじゃあないよ」
「来るって……」
(こいつのカノジョだろぉ。俺、ちゃんと接することが出来るか自信ないぞ)
別に譲治とて意地悪をするつもりなどない。しかし愛想良く振る舞い、若い恋人達を温かく見守れるかと言えば難しいのだろう。
どちらかと言えば、彼は感情を隠すのが苦手なのだ。
「どんな女の子なんだよ。同じ学校、じゃねぇよな」
(もしそうなら噂のひとつも立っているだろうし、何もこんな所で待ち合わせる必要は無いよなぁ)
「どんなって……あ。来た」
「え!? ま、待てっ。えッ、マジで!?」
「……あのなァ。君がそんなに慌ててどうすんだよ」
ガタガタキョロキョロし始めた譲治に、六兎は呆れた視線を向ける。
―――入口から真っ直ぐ、こちらの席に向かって歩いてくるのは女性。小柄で、ほんの少しふくよかな。口元には穏やかな笑みを浮かべる優しげな雰囲気が第一印象の人であった。
「ごめんね、六兎君。待たせちゃって」
「いいえ。そんな」
「……ど、どうも」
(あの六兎がニコニコと女の子と会話してやがるぅぅッ!)
彼は別にコミュ障という訳では無い。むしろ目的達成のためなら幾らでも猫を被ることが出来るし、饒舌な話術による情報収集も得意である。
しかし本来、異性のみならず譲治以外の同性ともあまり心を通わせることを好まない。
特に女性に対するそれは興味無さを通り越して、少々苦手とも言えた。
「貴方が譲治君ね? はじめまして。あたし、華村 華。よろしくね」
「よろしく、です」
(可愛い子じゃねぇか)
彼は胸の内で呟く。
大きな瞳で、鼻はほんの少しだけ低めだがそれがまた童顔な顔に愛らしさを添えている。
唇はふっくらと柔らかく、化粧が薄目なのがまた好印象である。
「あの。華村さんは……」
「名前でいいよ」
「あ、じゃあ華さん。えっと、六兎とは……」
譲治が言い淀んだのには理由があった。
明らかに華という女性が、彼らより歳上で到底高校生には見えなかったからである。
(歳上のお姉さんとどーやってお知り合いになって付き合う展開になるんだ? いや、別に興味あるっつー訳じゃねぇけどさぁ)
その実バリバリ興味があるのだ。
気分は姑か小姑。やはり普段実直なタイプの男ではあるが、そこは想い人を取られた者。
知らず知らず相手を探る口調になってしまっていた。
「あたし、この近くの短大に通っててね。友達の紹介で六兎君と知り合ったのよ」
「へぇ……短大の友達」
(するとなにか。他にも短大生のお姉さん達の知り合いがいるってことか。六兎には)
「知らなかったなぁ。へぇぇぇ?」
「な、なんだ譲治。その目は! 君も知ってる人だぞ。……覚えてるか? 3ヶ月ほど前の不審者事件」
「え? あぁ、ええっと。主に小学生が狙われたやつ、だったか」
ほんの3ヶ月前だというのに、譲治の記憶には印象薄くしか残っていないようだった。
このスリルジャンキーで且つ好奇心の塊のような男と共に生きていると、その3ヶ月の間にも過去が霞むような出来事が重なるらしい。
「君さァ。記憶力ヤバいんじゃあないの。それは小学校の七不思議の話だろ」
「ああ、そうだったな。怪事件起きたとかで夜中の学校に忍び込んだ……おっと」
(こいつのカノジョに聞かせる話じゃあなかったよな)
彼がよくよく頭を巡らせれば、六兎のような少年と恋仲になろうという女性だ。そのような事で引くものかと分かるものだが。
しかし、譲治という男は心根の良い奴なのだ。
「何つまらない気を遣ってんだよ。この女好きゴリラめ」
「うるせぇ。ゴリラ言うなっての」
今度は六兎にジト目を向けられ、一瞬だけ彼が嫉妬してくれているのかと甘い期待をした譲治だったが。
(いや、こいつはそういう奴じゃねぇな。しかも、したとしてもその意味が違う)
カノジョに不埒な視線を向ける男を牽制しただけのことなのだろう、と結論付けてほんの少し胸が痛む。
「あははっ、仲良しさんなのねぇ」
二人の様子を見て、華が笑った。いつの間にか注文していたカプチーノを口に含むと、小さな音を立てて飲み込み口を開く。
「あたしの友達が貴方達のこと紹介してくれてね。それで今回の依頼を」
「依頼?」
(ちょっと待て聞いてねぇぞ!?)
(そりゃあ言ってないからな)
彼らは視線を重ね、無言で心の声を交わす。
見事なコンビネーションだが、彼女は知る由もない。
「譲治君はあの噂知ってる?」
「噂、ですか」
「そう。町外れに小さな公園があってね。『そこでキスをした恋人同士がもし運命の相手ならば永遠に結ばれる。そうでなければ、不幸に見舞われた後に死ぬ』」
「なんだか物騒だな……」
声色を僅かに変えた華に、譲治は眉を顰める。
彼女はさらに言った。
「それで、六兎君に恋人のフリをしてその噂を検証したかったの」
「ちょっ、ちょっと待って下さい! 恋人のフリ? フリなんですか!?」
「え。当たり前でしょう……あたし達昨日が初対面よ?」
前のめりのゴリ……いや、譲治に少し引き気味の華。
それをなんとも言えない顔で見ている六兎を、彼は気づかないでいる。
「そっかぁ、フリか……あー、なるほど」
「ふん。うれしそうだな」
「え? そんなことはねぇよ。と、とにかく……」
六兎に軽く睨みつけられ、譲治は内心少し焦りつつ誤魔化す。
「六兎、やっぱりお前また変な事件に首突っ込んでんじゃねぇか!」
「変な事件じゃないぞ、譲治」
窘めるような口調に、彼が華の方を見ると。
「確かに変な事件だわ。でも実際、あの公園で何者かに襲われた人がいるのよ。恐らくあの噂通り……あたしの姉なんだけどね」
彼女はもう一口、カップに口をつける。
譲治も、既に冷めた珈琲を飲み込みながら人知れず溜息をついた。
(やっぱりこうなるのかよ……)
同時に、こうなればまた自分は愛する人を守る為に身体を張らねばならないという妙な高揚感が湧いてくる、譲治であった。
「おいおいおい。本当に君、大丈夫かよ」
心配というより訝しむような視線を向けられた彼は力なく頷く。
「ああ、大丈夫だ。大丈夫だとも……」
(そりゃ俺だってすんなり上手くいくとは思ってなかった。なんせ同性だしな。いや、そもそもこいつに恋愛感情というものが理解出来るかどうかすら不明だったんだが)
どこか人としてネジが数本飛んでるような幼馴染である。
だからそこ心のどこかで彼は期待していたのだ。
『こんな男が他に恋人なんぞ作るハズがない』と。
(クソッ、俺の馬鹿野郎! こんなことになるんだったらさっさと告白しときゃよかった……)
少なくても今のような失恋の仕方をしなくて良かっただろう、と彼は肩を落とした。
「っていうか……俺も行かなきゃダメか?」
「なんだよ譲治。さっき彼女に会ってくれるって言っただろ」
膨れっ面して振り向いた六兎の愛らしさに、譲治はむしろ胸を抉られる気分だったが何とか耐える。
(何が悲しくて片想い相手の恋人と顔突合せにゃならんのだ! いくらなんでも鈍感過ぎるだろっ、クソォ……可愛い顔しやがってぇぇ!)
マイペースな六兎に、死にかけたゴリラみたいな譲治。
―――2人が向かったのは、学校からほど近い喫茶店であった。
■□▪▫■□▫▪■□▪
有名曲のジャズアレンジが店内に程よい音量で流れる。
どちらかと言えばクラシカルなその喫茶店は、高校生が行くには些か渋い雰囲気であった。
「お、おい」
「ンだよ。もうすぐ来るからソワソワしてるんじゃあないよ」
「来るって……」
(こいつのカノジョだろぉ。俺、ちゃんと接することが出来るか自信ないぞ)
別に譲治とて意地悪をするつもりなどない。しかし愛想良く振る舞い、若い恋人達を温かく見守れるかと言えば難しいのだろう。
どちらかと言えば、彼は感情を隠すのが苦手なのだ。
「どんな女の子なんだよ。同じ学校、じゃねぇよな」
(もしそうなら噂のひとつも立っているだろうし、何もこんな所で待ち合わせる必要は無いよなぁ)
「どんなって……あ。来た」
「え!? ま、待てっ。えッ、マジで!?」
「……あのなァ。君がそんなに慌ててどうすんだよ」
ガタガタキョロキョロし始めた譲治に、六兎は呆れた視線を向ける。
―――入口から真っ直ぐ、こちらの席に向かって歩いてくるのは女性。小柄で、ほんの少しふくよかな。口元には穏やかな笑みを浮かべる優しげな雰囲気が第一印象の人であった。
「ごめんね、六兎君。待たせちゃって」
「いいえ。そんな」
「……ど、どうも」
(あの六兎がニコニコと女の子と会話してやがるぅぅッ!)
彼は別にコミュ障という訳では無い。むしろ目的達成のためなら幾らでも猫を被ることが出来るし、饒舌な話術による情報収集も得意である。
しかし本来、異性のみならず譲治以外の同性ともあまり心を通わせることを好まない。
特に女性に対するそれは興味無さを通り越して、少々苦手とも言えた。
「貴方が譲治君ね? はじめまして。あたし、華村 華。よろしくね」
「よろしく、です」
(可愛い子じゃねぇか)
彼は胸の内で呟く。
大きな瞳で、鼻はほんの少しだけ低めだがそれがまた童顔な顔に愛らしさを添えている。
唇はふっくらと柔らかく、化粧が薄目なのがまた好印象である。
「あの。華村さんは……」
「名前でいいよ」
「あ、じゃあ華さん。えっと、六兎とは……」
譲治が言い淀んだのには理由があった。
明らかに華という女性が、彼らより歳上で到底高校生には見えなかったからである。
(歳上のお姉さんとどーやってお知り合いになって付き合う展開になるんだ? いや、別に興味あるっつー訳じゃねぇけどさぁ)
その実バリバリ興味があるのだ。
気分は姑か小姑。やはり普段実直なタイプの男ではあるが、そこは想い人を取られた者。
知らず知らず相手を探る口調になってしまっていた。
「あたし、この近くの短大に通っててね。友達の紹介で六兎君と知り合ったのよ」
「へぇ……短大の友達」
(するとなにか。他にも短大生のお姉さん達の知り合いがいるってことか。六兎には)
「知らなかったなぁ。へぇぇぇ?」
「な、なんだ譲治。その目は! 君も知ってる人だぞ。……覚えてるか? 3ヶ月ほど前の不審者事件」
「え? あぁ、ええっと。主に小学生が狙われたやつ、だったか」
ほんの3ヶ月前だというのに、譲治の記憶には印象薄くしか残っていないようだった。
このスリルジャンキーで且つ好奇心の塊のような男と共に生きていると、その3ヶ月の間にも過去が霞むような出来事が重なるらしい。
「君さァ。記憶力ヤバいんじゃあないの。それは小学校の七不思議の話だろ」
「ああ、そうだったな。怪事件起きたとかで夜中の学校に忍び込んだ……おっと」
(こいつのカノジョに聞かせる話じゃあなかったよな)
彼がよくよく頭を巡らせれば、六兎のような少年と恋仲になろうという女性だ。そのような事で引くものかと分かるものだが。
しかし、譲治という男は心根の良い奴なのだ。
「何つまらない気を遣ってんだよ。この女好きゴリラめ」
「うるせぇ。ゴリラ言うなっての」
今度は六兎にジト目を向けられ、一瞬だけ彼が嫉妬してくれているのかと甘い期待をした譲治だったが。
(いや、こいつはそういう奴じゃねぇな。しかも、したとしてもその意味が違う)
カノジョに不埒な視線を向ける男を牽制しただけのことなのだろう、と結論付けてほんの少し胸が痛む。
「あははっ、仲良しさんなのねぇ」
二人の様子を見て、華が笑った。いつの間にか注文していたカプチーノを口に含むと、小さな音を立てて飲み込み口を開く。
「あたしの友達が貴方達のこと紹介してくれてね。それで今回の依頼を」
「依頼?」
(ちょっと待て聞いてねぇぞ!?)
(そりゃあ言ってないからな)
彼らは視線を重ね、無言で心の声を交わす。
見事なコンビネーションだが、彼女は知る由もない。
「譲治君はあの噂知ってる?」
「噂、ですか」
「そう。町外れに小さな公園があってね。『そこでキスをした恋人同士がもし運命の相手ならば永遠に結ばれる。そうでなければ、不幸に見舞われた後に死ぬ』」
「なんだか物騒だな……」
声色を僅かに変えた華に、譲治は眉を顰める。
彼女はさらに言った。
「それで、六兎君に恋人のフリをしてその噂を検証したかったの」
「ちょっ、ちょっと待って下さい! 恋人のフリ? フリなんですか!?」
「え。当たり前でしょう……あたし達昨日が初対面よ?」
前のめりのゴリ……いや、譲治に少し引き気味の華。
それをなんとも言えない顔で見ている六兎を、彼は気づかないでいる。
「そっかぁ、フリか……あー、なるほど」
「ふん。うれしそうだな」
「え? そんなことはねぇよ。と、とにかく……」
六兎に軽く睨みつけられ、譲治は内心少し焦りつつ誤魔化す。
「六兎、やっぱりお前また変な事件に首突っ込んでんじゃねぇか!」
「変な事件じゃないぞ、譲治」
窘めるような口調に、彼が華の方を見ると。
「確かに変な事件だわ。でも実際、あの公園で何者かに襲われた人がいるのよ。恐らくあの噂通り……あたしの姉なんだけどね」
彼女はもう一口、カップに口をつける。
譲治も、既に冷めた珈琲を飲み込みながら人知れず溜息をついた。
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