10 / 16
9.お薬案件にご注意を!(※R18)
しおりを挟む
人気のない、廊下を歩く。
渡り廊下を渡ればその先は音楽室とかが並ぶ、別棟になる。
「陸斗君、手伝わせちゃってごめんね」
「いや……」
返事の相手は田中(仮)で、俺の隣を楽しそうな笑みを浮かべて(とはいっても口元しか見えないが)いる。
さすがにさっきの態度はないな。と放課後に軽く一言だけ、あやまるつもりだったんだが。
彼は『放課後、ちょっと手伝ってくれるかな』と言って立ち上がりこの状況だ。
俺にはなにやら小物の入ったダンボール箱を持たせ、自分はそれよりずいぶんと軽そうな紙の束を持っている。
「どこに運ぶんだよ」
「美術準備室」
じゃあこっちの方じゃ……と口にする前に。
「あ、第二準備室の方」
と付け加えた。
たしかに、うちの学校はなぜか美術準備室が二つある。しかも離れた場所に。
めったに生徒が立ち入る場所じゃないが、コイツは美術部だったか。
「陸斗君は部活なにも入ってなかったっけ?」
「うん、特にやりたい事ないし」
「へぇ」
そこで沈黙。
悪いけど会話が弾むタイプじゃない、お互いに。
……黙って歩いていると、どうも気になる。
なにがって、アイツの視線。
時折ジロジロと俺の方を見てるのが分かる。
しかも半歩ほど後ろから、身体にも視線が注がれている気がするのは自意識過剰だろうか。
「もったいないな」
「へ?」
突然しゃべりだした。
思わず立ち止まり彼を見ると、やはり口元が笑っている。
「陸斗君、陸上とか得意そうだから」
「そうかな」
「足、速いでしょ」
まぁ少しだけ自信がある。
でもその自信も、あのゴリラのせいで折れかけているけど。
「良いなぁ。ボクさ、なんにも取り柄ないから」
「そんな事……」
フォローしようとしたけど、俺はコイツのこと何も知らない。
その様子をどう受け取ったのか、声を上げて笑った。
「ははっ、陸斗君は優しいし正直だね。そういう所が」
「?」
一度、言葉を区切る。
そして俺の耳元に顔を寄せて。
「好きだよ」
そう囁いた。
「なっ、なに!?」
まさかコイツもホモ?
いやいやいや、そうそう学校にホモがいてたまるか!
しかも俺はコイツとマトモに喋ったことなんてないんだぞ。
少し変わったヤツらしいし、ただの変な冗談……。
「ふふっ、あははっ、陸斗君ったら。ビックリし過ぎだよぉ」
「え?」
「真面目だね。陸斗君って」
「お、おい!」
まさか揶揄われた?
恥ずかしさとか悔しさの中に、安堵がまじる。
あー、なんだ良かった、コイツは『普通』だ。
あのアホゴリラのせいで、ホモホモしい空気に敏感になっちまったんだ。別に俺が自意識過剰とかじゃないからな?
そんな動揺を誤魔化すように、小さく舌打ちして再び歩き始める。
「まぁ彼氏持ちだもんなぁ」
「だからっ、彼氏じゃねぇし!」
「ふふ、そうだったねぇ」
「だいたい結婚云々も、アイツが勝手に……」
「ふぅん。でも幼なじみなんでしょ?」
「元、な。10年前のことだよ」
当時は美少女だと思ってたし。
むしろダマされた気分だ。あの時の美しい思い出を返せっての。
そんな事をボソボソと話すと、彼はまた声を上げて笑った。
「あはははっ、なぁんだ。なんかホッとしたな」
「ん?」
「ボクと同じってこと」
同じってどういう意味だろうか、と聞く前に目的地についたらしい。
立ち止まりポケットから鍵を取り出す猫背を、なんともなしに眺めていた。
「入って」
声に促されて足を踏み入れると、そこはまさに準備室って感じで雑然としている。
思ったほど広い室内に、ただ古い紙が詰め込まれるような本棚。
石膏の胸像は、ホコリをかぶってしまっている。
「箱、ここに置いといて」
「おぅ」
何が入ってんのか、思ったより重かった。ガタガタと音をさせて抱えていたダンボールを床に置く。
「それ何が入ってるのか気になる?」
「まぁ多少は」
最初、画材を運ぶからって持たされたが実際なんなのかは知らされてない。
そこまで興味はないが、少々の愛想を兼ねて曖昧にうなずいた。
まぁ円滑なコミュニケーションってやつ? 普段、ゴリラや銀児たちのせいで他のヤツらに妙なイメージつけられてそうだし。
ここは普通の男子高校生アピールをだな。
まぁともかく。
「それ、モデルに使おうと思ってさぁ……あ、開けて見ていいよ」
「いや別にいいし。じゃ俺はこれで」
これで一応義理は果たしたことだし、俺は軽くあしらってドアの方を見た。
彼はそこに立ちふさがり、首をかしげている。
「へぇ? きっと気に入ると思うけどなぁ」
「ええっと……悪いけど、帰るから」
今ごろ、アイツらが探してるかもしれない。別に一緒に帰る約束はしてないけど、ゴリラも銀児もそういうヤツだ。
待たせてると思えば、なんとなく居心地が悪い。
「もしかして松前君と、あの後輩のこと気にしてる?」
「そういうワケじゃない」
「じゃあもう少しいいでしょ。遊ぼうよ」
「遊ぶって……」
「まずは箱の中身見てみなって」
「いらないって」
「まさか……怖いとか」
「あ゙? いい加減にしろよ、そこどけ」
ニヤニヤしやがって。
さすがにしつこいから、声のトーンを低くする。あとは睨みつければ、こういう奴はビビって……。
「やーだ」
「!?」
カチリ、と響く錠が下ろす音。
後ろ手に微笑むその目。ゾッとするほど、見開かれていた。
「な、なんだよ」
「陸斗君、寒いの? 震えてるけど」
そう言われて、ようやく自分の手が小刻みに震えている事に気が付く。
背中にびっしょり汗をかき、その気持ち悪さに眉をひそめながら後ずさる。
まさかビビってるのは、俺の方か。
「陸斗君、その箱見てよ」
「なんで」
「いいから」
なんだってコイツは俺に箱を見せたがるんだ。
というか、拒否して押しのけて帰ればいい。ひょろひょろして力も弱そうだし、怒鳴りつけてくるわけでもない。
こんな気色悪いヤツ、さっさと無視してやればいい……なのに。
「み、見たら気が済むのかよ」
「うん」
なんでか、俺が下手にでている。まるで懇願するように頭を垂れて、箱の前にしゃがみこんだ。
……自分でも分からない、まるで以前にも同じような恐怖を味わったような……この目……この笑み……猫背の。
「くそっ」
悪態をついて、乱暴に箱のガムテープを剥ぎ取る。
震える手で、フタを開け……。
「な、な、なんだ、これ」
そこに入っていたのは、どぎつい色や形の物が沢山。
まさにその、大人の玩具ってやつだろうか。
チ●コの形をしたあからさまのモノやら、変な形の物。首輪や手錠、腕輪などの拘束具から。
そんなんがいっぱい詰まった箱。
「……知ってるのあるぅ?」
「っ、ふざけんなッ!!」
茶化すように聞いてきて。反射的に怒鳴りつけた。
何が画材だ! 俺はこんなモノを運ばされていたのかよ。
怒りで目の前が赤くそまる気分だ。
「恥ずかしいの? かわいいね」
「黙れ変態ッ!」
肩に置いてきた手に、イラついて思い切り叩く。
一瞬引っ込めたそれは性懲りも無く、今度は上半身を抱き込むように絡みついてきた。
「やっ、なにすんだ、よ、離せ」
「照れてる姿も、好き」
「っ!!」
しゃがんでいた姿勢が最悪で。
そのまま床に倒され押し付けられるように、抱きつかれる。
やめろとわめきながら、必死で足をばたつかせるもヘビのように締め上げてくる。
「ぅ゙……やめ、な、なんで」
「好きだよ。ずっと好きだった。覚えてる? 一年の時も、同じクラスでさぁ。二学期の時
、前の席だったでしょ。その時、恋に落ちちゃった」
「は、ハァ? なんのこと……」
悪いが全然覚えてない。コイツと同じクラスだったことすら。
でも俺の否定を聞くことなく、奴は耳に息を吹きかけながら囁いてきた。
消しゴム落とした時、拾ってくれただの。朝笑顔で挨拶してくれた、だの。
普通の事をいちいち恋とか愛とかにからめて、どれだけの期間俺に片思いしていたかを語ってくる。
そんな内容がなかなか入ってこないくらいに、俺はおぞましさにドン引きだ。
てか腰に擦り付けられる感触、同性だから分かる……コイツ勃ってやがるッ!!!!
「き、気色、悪ぃって」
「またまたぁ。照れ屋さんなんだから。陸斗君だって本当はボクの事、好きなんでしょ」
「は、ハァァァ!?」
何言ってんだ、このプッツン野郎。
怒りやドン引き通り越して、ガチで恐ろしくなってきた。
そんな俺の怯えも知ってか知らずか、ヤツはウットリとした声でさらに妄想を垂れ流していく。
「思えば最初から、君の笑顔や仕草にはボクに対する好意があふれていた。あの時も、あの時も……気が付かなくてごめんね。君をビッチだと、純粋なる童貞のボクを誘惑する淫魔ごとく憎んだこともあったけど、間違っていたんだね。君は天使だ。いや、むしろ小悪魔か。ボクだけの可愛くてエッチな小悪魔ちゃん……」
「い、意味わかんねぇよ!!」
怖い怖い怖いっ。なにコイツ、怖すぎる!!
物理と見た目の圧迫感で押してくるゴリラの、数百倍ヤバいし怖い。
目は完全にイっちゃってるし、相変わらず股間を俺の尻にグイグイ押し付けてくるしで、パニック状態だ。
これ、もしかして掘られる? 掘られちゃうやつなのか!?
「ほらぁ、小悪魔ちゃん。ボクがお仕置きしてあ・げ・る」
「いらんっ、やめろ、触んなっ……っあ!?」
決して軽くない金属音が、響く。
同時に気がつけば、後ろ手に手錠かけられた事を知った。
コイツいつの間に……ってかさすがに絡みつかれてのしかかられたら、ヒョロいヤツ相手でもなかなか動けない。
加えてこの手錠だ。
「ふふふ、照れるのはいいけど、あまり暴れないでよ」
「照れてないっ、てか死ね! このクソ野郎ッ」
「あまり口が悪いのは良くないな……娼婦みたいだ」
「だれがしょ……っうぐっ!?」
口を塞がれた。
そして耳元でまた囁かれる。
「あんまり騒ぐと、だれか来ちゃうよ?」
「!!」
見られたら、まずい。
しかもアイツに。『アイちゃん』には……。
一瞬、俺の脳裏にあの忌々しく優しい笑顔がよぎる。
アイちゃん……俺……やっぱり。
記憶の奥底でジワリと何かイヤなモノが、しみだすように顔をもたげたのを感じた。
それがなんなのか知りたくなくて、ギュッと閉じたまぶたの上に、キスが―――。
■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□
「ぅぐ、ぅ゙ぅんっ……ふ」
「気持ちいい? ここ」
ふざけた状況だ。
俺は制服を中途半端に脱がされ、身体のあちらこちらを拘束されている。
口にはガムテープが貼られて、くぐもった声ではこの変態を罵ることもできやしない。
「ゔぅっぅ」
上半身、今は乳首を遠慮なしに摘んだり抓ったりされて痛みで身をよじった。
女じゃあるまいし、こんな所感じるワケがない。なのにこのクソ童貞、さっきからニヤニヤしながらいたぶってきやがる。
「そろそろコッチも」
「ゔんんッ!?」
バカみたいにベタベタしたもの(多分ローションだろう)をぶっかけられたのは下半身。
ぬちゃぬちゃと音をたてて、チ●コをさすりはじめやがった。
「っんん゙っ、んっ、ゔっ」
「すぐに勃ったね」
……うるせぇ、当たり前だッ。そこ触られて勃たなきゃ健全なる男子高校生じゃないだろ!
てかなんでこんな男に触られて感じちまうんだ。これじゃあこのイカレ童貞にカンチガイさせるだろうが。
でも耳に吹きかけられる息にも、背筋がゾクゾクする。
力が抜けて、泣きそう。
「うぅっ、うう、うっ」
「気持ちいい?」
ほんとうるさいよ……いちいち確認してんじゃない。これだから童貞は……って俺もだけど。
同意なんてない、完全にレイプ。
―――俺は今、レイプされてんだ。
「ゔぅ゙ぅっぅ」
下を弄られながらの上も触られる。
なんかそっちもヘンな感じになってきたから、最悪だ。
気持ちいい、のか? これ……ヤバい。なんかほんと、ヤバいぃ……。
「腰揺れてる、すごくエッチだ」
うるさいってば!
こちとら感じたくて感じてんじゃないぞ。これじゃあほんと、チョロい感じになっちまうじゃん。
それはイヤだ。こんな男に、いいようにされるなんて。
「ゔーッ、んんっ」
「おっと暴れないでってば」
「ん゙ぉ゙っ!?」
バチン! という鈍い打音と、同時に広がる激痛。
尻思いっきり叩きやがった。
「ほらっ、いい加減にっ、しなさいっ」
「んぐっ、ん゙ん゙っ、ん゙ぅ゙ぅっ……」
何度も何度と叩く。
瞬間の痛みとジンジンと広がる熱。
十数回叩かれて俺は、めちゃくちゃ叱られたガキみたいに、うなだれ震えが止まらなくなった。
「痛かった? あ、これも気持ちよくなるように、訓練しようね」
相変わらず頭おかしい事を言いながら、腫れ上がったであろう尻を撫で回している。
それが『また叩かれる』という恐怖でいっぱいの俺を追い詰める。
やめてくれ、許してとすがりつきたいすら思い始めていた。
「さて。こっちもしたいなぁ」
今度はなんだろう。痛いことはイヤだ。痛いのは。
すると身体を強ばらせる俺の、こともあろうに……し、尻の穴を指の先で触れてきやがった!
「ゔぅーッ、ぉ゙っ、んむ゙ぅぅっ」
やめろ、それは! テメー、殺してやるぅぅっ……そう叫んだが聞こえるわけが無い。
ただ酸欠になるだけだ。
「怖くないよぉ。ゆっくりやろうね」
「ん゙ーっ、んんっ」
……やっぱり掘られるのか。
てか俺が何したっていうんだ!?
理不尽さをいくら呪おうとも、ヤツのローションまみれの指は俺のソコに潜り込もうとしてくる。
ぬめりと指が一本ってことで、痛みはないけど気持ち悪い。異物感? 圧迫感? とにかく最低だ。
吐き気すらする。
「陸斗君、気持ちいい?」
わけないだろ。バカなのか。バカなんだな。
女でも多分こんなことされて、喜んでよがるヤツはいないだろう。少なくても俺はそんな変態じゃない。
悔しくて怖くて痛くて気持ち悪い。
……あの時みたいだ。
込み上げ溢れる涙に頬が濡れるも、何もかもから逃げたくて目を閉じてガムテープの下で唇を噛んだ―――。
渡り廊下を渡ればその先は音楽室とかが並ぶ、別棟になる。
「陸斗君、手伝わせちゃってごめんね」
「いや……」
返事の相手は田中(仮)で、俺の隣を楽しそうな笑みを浮かべて(とはいっても口元しか見えないが)いる。
さすがにさっきの態度はないな。と放課後に軽く一言だけ、あやまるつもりだったんだが。
彼は『放課後、ちょっと手伝ってくれるかな』と言って立ち上がりこの状況だ。
俺にはなにやら小物の入ったダンボール箱を持たせ、自分はそれよりずいぶんと軽そうな紙の束を持っている。
「どこに運ぶんだよ」
「美術準備室」
じゃあこっちの方じゃ……と口にする前に。
「あ、第二準備室の方」
と付け加えた。
たしかに、うちの学校はなぜか美術準備室が二つある。しかも離れた場所に。
めったに生徒が立ち入る場所じゃないが、コイツは美術部だったか。
「陸斗君は部活なにも入ってなかったっけ?」
「うん、特にやりたい事ないし」
「へぇ」
そこで沈黙。
悪いけど会話が弾むタイプじゃない、お互いに。
……黙って歩いていると、どうも気になる。
なにがって、アイツの視線。
時折ジロジロと俺の方を見てるのが分かる。
しかも半歩ほど後ろから、身体にも視線が注がれている気がするのは自意識過剰だろうか。
「もったいないな」
「へ?」
突然しゃべりだした。
思わず立ち止まり彼を見ると、やはり口元が笑っている。
「陸斗君、陸上とか得意そうだから」
「そうかな」
「足、速いでしょ」
まぁ少しだけ自信がある。
でもその自信も、あのゴリラのせいで折れかけているけど。
「良いなぁ。ボクさ、なんにも取り柄ないから」
「そんな事……」
フォローしようとしたけど、俺はコイツのこと何も知らない。
その様子をどう受け取ったのか、声を上げて笑った。
「ははっ、陸斗君は優しいし正直だね。そういう所が」
「?」
一度、言葉を区切る。
そして俺の耳元に顔を寄せて。
「好きだよ」
そう囁いた。
「なっ、なに!?」
まさかコイツもホモ?
いやいやいや、そうそう学校にホモがいてたまるか!
しかも俺はコイツとマトモに喋ったことなんてないんだぞ。
少し変わったヤツらしいし、ただの変な冗談……。
「ふふっ、あははっ、陸斗君ったら。ビックリし過ぎだよぉ」
「え?」
「真面目だね。陸斗君って」
「お、おい!」
まさか揶揄われた?
恥ずかしさとか悔しさの中に、安堵がまじる。
あー、なんだ良かった、コイツは『普通』だ。
あのアホゴリラのせいで、ホモホモしい空気に敏感になっちまったんだ。別に俺が自意識過剰とかじゃないからな?
そんな動揺を誤魔化すように、小さく舌打ちして再び歩き始める。
「まぁ彼氏持ちだもんなぁ」
「だからっ、彼氏じゃねぇし!」
「ふふ、そうだったねぇ」
「だいたい結婚云々も、アイツが勝手に……」
「ふぅん。でも幼なじみなんでしょ?」
「元、な。10年前のことだよ」
当時は美少女だと思ってたし。
むしろダマされた気分だ。あの時の美しい思い出を返せっての。
そんな事をボソボソと話すと、彼はまた声を上げて笑った。
「あはははっ、なぁんだ。なんかホッとしたな」
「ん?」
「ボクと同じってこと」
同じってどういう意味だろうか、と聞く前に目的地についたらしい。
立ち止まりポケットから鍵を取り出す猫背を、なんともなしに眺めていた。
「入って」
声に促されて足を踏み入れると、そこはまさに準備室って感じで雑然としている。
思ったほど広い室内に、ただ古い紙が詰め込まれるような本棚。
石膏の胸像は、ホコリをかぶってしまっている。
「箱、ここに置いといて」
「おぅ」
何が入ってんのか、思ったより重かった。ガタガタと音をさせて抱えていたダンボールを床に置く。
「それ何が入ってるのか気になる?」
「まぁ多少は」
最初、画材を運ぶからって持たされたが実際なんなのかは知らされてない。
そこまで興味はないが、少々の愛想を兼ねて曖昧にうなずいた。
まぁ円滑なコミュニケーションってやつ? 普段、ゴリラや銀児たちのせいで他のヤツらに妙なイメージつけられてそうだし。
ここは普通の男子高校生アピールをだな。
まぁともかく。
「それ、モデルに使おうと思ってさぁ……あ、開けて見ていいよ」
「いや別にいいし。じゃ俺はこれで」
これで一応義理は果たしたことだし、俺は軽くあしらってドアの方を見た。
彼はそこに立ちふさがり、首をかしげている。
「へぇ? きっと気に入ると思うけどなぁ」
「ええっと……悪いけど、帰るから」
今ごろ、アイツらが探してるかもしれない。別に一緒に帰る約束はしてないけど、ゴリラも銀児もそういうヤツだ。
待たせてると思えば、なんとなく居心地が悪い。
「もしかして松前君と、あの後輩のこと気にしてる?」
「そういうワケじゃない」
「じゃあもう少しいいでしょ。遊ぼうよ」
「遊ぶって……」
「まずは箱の中身見てみなって」
「いらないって」
「まさか……怖いとか」
「あ゙? いい加減にしろよ、そこどけ」
ニヤニヤしやがって。
さすがにしつこいから、声のトーンを低くする。あとは睨みつければ、こういう奴はビビって……。
「やーだ」
「!?」
カチリ、と響く錠が下ろす音。
後ろ手に微笑むその目。ゾッとするほど、見開かれていた。
「な、なんだよ」
「陸斗君、寒いの? 震えてるけど」
そう言われて、ようやく自分の手が小刻みに震えている事に気が付く。
背中にびっしょり汗をかき、その気持ち悪さに眉をひそめながら後ずさる。
まさかビビってるのは、俺の方か。
「陸斗君、その箱見てよ」
「なんで」
「いいから」
なんだってコイツは俺に箱を見せたがるんだ。
というか、拒否して押しのけて帰ればいい。ひょろひょろして力も弱そうだし、怒鳴りつけてくるわけでもない。
こんな気色悪いヤツ、さっさと無視してやればいい……なのに。
「み、見たら気が済むのかよ」
「うん」
なんでか、俺が下手にでている。まるで懇願するように頭を垂れて、箱の前にしゃがみこんだ。
……自分でも分からない、まるで以前にも同じような恐怖を味わったような……この目……この笑み……猫背の。
「くそっ」
悪態をついて、乱暴に箱のガムテープを剥ぎ取る。
震える手で、フタを開け……。
「な、な、なんだ、これ」
そこに入っていたのは、どぎつい色や形の物が沢山。
まさにその、大人の玩具ってやつだろうか。
チ●コの形をしたあからさまのモノやら、変な形の物。首輪や手錠、腕輪などの拘束具から。
そんなんがいっぱい詰まった箱。
「……知ってるのあるぅ?」
「っ、ふざけんなッ!!」
茶化すように聞いてきて。反射的に怒鳴りつけた。
何が画材だ! 俺はこんなモノを運ばされていたのかよ。
怒りで目の前が赤くそまる気分だ。
「恥ずかしいの? かわいいね」
「黙れ変態ッ!」
肩に置いてきた手に、イラついて思い切り叩く。
一瞬引っ込めたそれは性懲りも無く、今度は上半身を抱き込むように絡みついてきた。
「やっ、なにすんだ、よ、離せ」
「照れてる姿も、好き」
「っ!!」
しゃがんでいた姿勢が最悪で。
そのまま床に倒され押し付けられるように、抱きつかれる。
やめろとわめきながら、必死で足をばたつかせるもヘビのように締め上げてくる。
「ぅ゙……やめ、な、なんで」
「好きだよ。ずっと好きだった。覚えてる? 一年の時も、同じクラスでさぁ。二学期の時
、前の席だったでしょ。その時、恋に落ちちゃった」
「は、ハァ? なんのこと……」
悪いが全然覚えてない。コイツと同じクラスだったことすら。
でも俺の否定を聞くことなく、奴は耳に息を吹きかけながら囁いてきた。
消しゴム落とした時、拾ってくれただの。朝笑顔で挨拶してくれた、だの。
普通の事をいちいち恋とか愛とかにからめて、どれだけの期間俺に片思いしていたかを語ってくる。
そんな内容がなかなか入ってこないくらいに、俺はおぞましさにドン引きだ。
てか腰に擦り付けられる感触、同性だから分かる……コイツ勃ってやがるッ!!!!
「き、気色、悪ぃって」
「またまたぁ。照れ屋さんなんだから。陸斗君だって本当はボクの事、好きなんでしょ」
「は、ハァァァ!?」
何言ってんだ、このプッツン野郎。
怒りやドン引き通り越して、ガチで恐ろしくなってきた。
そんな俺の怯えも知ってか知らずか、ヤツはウットリとした声でさらに妄想を垂れ流していく。
「思えば最初から、君の笑顔や仕草にはボクに対する好意があふれていた。あの時も、あの時も……気が付かなくてごめんね。君をビッチだと、純粋なる童貞のボクを誘惑する淫魔ごとく憎んだこともあったけど、間違っていたんだね。君は天使だ。いや、むしろ小悪魔か。ボクだけの可愛くてエッチな小悪魔ちゃん……」
「い、意味わかんねぇよ!!」
怖い怖い怖いっ。なにコイツ、怖すぎる!!
物理と見た目の圧迫感で押してくるゴリラの、数百倍ヤバいし怖い。
目は完全にイっちゃってるし、相変わらず股間を俺の尻にグイグイ押し付けてくるしで、パニック状態だ。
これ、もしかして掘られる? 掘られちゃうやつなのか!?
「ほらぁ、小悪魔ちゃん。ボクがお仕置きしてあ・げ・る」
「いらんっ、やめろ、触んなっ……っあ!?」
決して軽くない金属音が、響く。
同時に気がつけば、後ろ手に手錠かけられた事を知った。
コイツいつの間に……ってかさすがに絡みつかれてのしかかられたら、ヒョロいヤツ相手でもなかなか動けない。
加えてこの手錠だ。
「ふふふ、照れるのはいいけど、あまり暴れないでよ」
「照れてないっ、てか死ね! このクソ野郎ッ」
「あまり口が悪いのは良くないな……娼婦みたいだ」
「だれがしょ……っうぐっ!?」
口を塞がれた。
そして耳元でまた囁かれる。
「あんまり騒ぐと、だれか来ちゃうよ?」
「!!」
見られたら、まずい。
しかもアイツに。『アイちゃん』には……。
一瞬、俺の脳裏にあの忌々しく優しい笑顔がよぎる。
アイちゃん……俺……やっぱり。
記憶の奥底でジワリと何かイヤなモノが、しみだすように顔をもたげたのを感じた。
それがなんなのか知りたくなくて、ギュッと閉じたまぶたの上に、キスが―――。
■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□
「ぅぐ、ぅ゙ぅんっ……ふ」
「気持ちいい? ここ」
ふざけた状況だ。
俺は制服を中途半端に脱がされ、身体のあちらこちらを拘束されている。
口にはガムテープが貼られて、くぐもった声ではこの変態を罵ることもできやしない。
「ゔぅっぅ」
上半身、今は乳首を遠慮なしに摘んだり抓ったりされて痛みで身をよじった。
女じゃあるまいし、こんな所感じるワケがない。なのにこのクソ童貞、さっきからニヤニヤしながらいたぶってきやがる。
「そろそろコッチも」
「ゔんんッ!?」
バカみたいにベタベタしたもの(多分ローションだろう)をぶっかけられたのは下半身。
ぬちゃぬちゃと音をたてて、チ●コをさすりはじめやがった。
「っんん゙っ、んっ、ゔっ」
「すぐに勃ったね」
……うるせぇ、当たり前だッ。そこ触られて勃たなきゃ健全なる男子高校生じゃないだろ!
てかなんでこんな男に触られて感じちまうんだ。これじゃあこのイカレ童貞にカンチガイさせるだろうが。
でも耳に吹きかけられる息にも、背筋がゾクゾクする。
力が抜けて、泣きそう。
「うぅっ、うう、うっ」
「気持ちいい?」
ほんとうるさいよ……いちいち確認してんじゃない。これだから童貞は……って俺もだけど。
同意なんてない、完全にレイプ。
―――俺は今、レイプされてんだ。
「ゔぅ゙ぅっぅ」
下を弄られながらの上も触られる。
なんかそっちもヘンな感じになってきたから、最悪だ。
気持ちいい、のか? これ……ヤバい。なんかほんと、ヤバいぃ……。
「腰揺れてる、すごくエッチだ」
うるさいってば!
こちとら感じたくて感じてんじゃないぞ。これじゃあほんと、チョロい感じになっちまうじゃん。
それはイヤだ。こんな男に、いいようにされるなんて。
「ゔーッ、んんっ」
「おっと暴れないでってば」
「ん゙ぉ゙っ!?」
バチン! という鈍い打音と、同時に広がる激痛。
尻思いっきり叩きやがった。
「ほらっ、いい加減にっ、しなさいっ」
「んぐっ、ん゙ん゙っ、ん゙ぅ゙ぅっ……」
何度も何度と叩く。
瞬間の痛みとジンジンと広がる熱。
十数回叩かれて俺は、めちゃくちゃ叱られたガキみたいに、うなだれ震えが止まらなくなった。
「痛かった? あ、これも気持ちよくなるように、訓練しようね」
相変わらず頭おかしい事を言いながら、腫れ上がったであろう尻を撫で回している。
それが『また叩かれる』という恐怖でいっぱいの俺を追い詰める。
やめてくれ、許してとすがりつきたいすら思い始めていた。
「さて。こっちもしたいなぁ」
今度はなんだろう。痛いことはイヤだ。痛いのは。
すると身体を強ばらせる俺の、こともあろうに……し、尻の穴を指の先で触れてきやがった!
「ゔぅーッ、ぉ゙っ、んむ゙ぅぅっ」
やめろ、それは! テメー、殺してやるぅぅっ……そう叫んだが聞こえるわけが無い。
ただ酸欠になるだけだ。
「怖くないよぉ。ゆっくりやろうね」
「ん゙ーっ、んんっ」
……やっぱり掘られるのか。
てか俺が何したっていうんだ!?
理不尽さをいくら呪おうとも、ヤツのローションまみれの指は俺のソコに潜り込もうとしてくる。
ぬめりと指が一本ってことで、痛みはないけど気持ち悪い。異物感? 圧迫感? とにかく最低だ。
吐き気すらする。
「陸斗君、気持ちいい?」
わけないだろ。バカなのか。バカなんだな。
女でも多分こんなことされて、喜んでよがるヤツはいないだろう。少なくても俺はそんな変態じゃない。
悔しくて怖くて痛くて気持ち悪い。
……あの時みたいだ。
込み上げ溢れる涙に頬が濡れるも、何もかもから逃げたくて目を閉じてガムテープの下で唇を噛んだ―――。
1
あなたにおすすめの小説
オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?
中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」
そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。
しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は――
ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。
(……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ)
ところが、初めての商談でその評価は一変する。
榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。
(仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな)
ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり――
なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。
そして気づく。
「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」
煙草をくゆらせる仕草。
ネクタイを緩める無防備な姿。
そのたびに、陽翔の理性は削られていく。
「俺、もう待てないんで……」
ついに陽翔は榊を追い詰めるが――
「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」
攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。
じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。
【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】
主任補佐として、ちゃんとせなあかん──
そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。
春のすこし手前、まだ肌寒い季節。
新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。
風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。
何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。
拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。
年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。
これはまだ、恋になる“少し前”の物語。
関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。
(5月14日より連載開始)
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
イケメンモデルと新人マネージャーが結ばれるまでの話
タタミ
BL
新坂真澄…27歳。トップモデル。端正な顔立ちと抜群のスタイルでブレイク中。瀬戸のことが好きだが、隠している。
瀬戸幸人…24歳。マネージャー。最近新坂の担当になった社会人2年目。新坂に仲良くしてもらって懐いているが、好意には気付いていない。
笹川尚也…27歳。チーフマネージャー。新坂とは学生時代からの友人関係。新坂のことは大抵なんでも分かる。
美しき父親の誘惑に、今宵も息子は抗えない
すいかちゃん
BL
大学生の数馬には、人には言えない秘密があった。それは、実の父親から身体の関係を強いられている事だ。次第に心まで父親に取り込まれそうになった数馬は、彼女を作り父親との関係にピリオドを打とうとする。だが、父の誘惑は止まる事はなかった。
実の親子による禁断の関係です。
従僕に溺愛されて逃げられない
大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL!
俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。
その傍らには、当然のようにリンがいる。
荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。
高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。
けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。
当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。
居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。
さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。
主従なのか、恋人なのか。
境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。
従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる