幼なじみは(元)美少女(現)ゴリラ

田中 乃那加

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13.可愛い男の子と女の子

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 居間に降りていくと、母さんの背中が目に入った。
 ソファに座って何か見ているらしい。
 
「なにしてんの」

 声をかけたのは気まぐれだ。
 いつもなら完全スルー。マザコンでない限り、そうそうこの年頃の男が母親とぺちゃくちゃ喋ったりしない。

「あら、いたの」

 質問には答えず、そうら返した母さんに俺は小さく鼻を鳴らす。

「あ。これ懐かしいでしょ」

 面倒になって自室に行こうとすると、声をかけられた。反射的に振り返る。

「アルバム?」
「そう。あんた達が小さい頃の」

 その膝に乗ってるのは、確かにアルバムだ。重厚感たっぷりの表紙は昔のアルバムって感じ。

「お隣の五里合さん達の子と、仲良し三人組だったわよね」
「三人……?」

 まて三人ってなんだ。二人じゃないのか?
 一人は分かる。
 10年前は可憐な乙女だった、現在俊足ゴリラだな。でも、もう一人は。

「あら、あんた覚えてないの? 三人でよく遊んでたじゃないの」
「へぇ……」

 知らないなぁ。
 ざっと記憶を探ってみるも、心当たりすらない。
 だいたい、俺の幼なじみはあのゴリラ以外にいたのか?

「薄情モンねぇ。ほら、この子よ。この子」
「え?」

 開かれたアルバムを覗き込む。
 数枚の写真のうち、指でトントンと示されたのは端っこの一枚。

「これって」

 三人の子どもが写っている。
 そう言えばこの前、アイツの部屋で見た写真じゃないか。
 一人の女の子を挟むような二人の男の子。

 ……ええっと。この女の子に見えるのが、あのゴリラなんだよな。
 だとするとこの両端のどちらかになるけど。
 
「そのもう1人男か」
「そんなわけないでしょ。本当に忘れちゃったのねぇ」
「女の子?」

 女の子……でもこの真ん中のは。くそっ、ややこしいな。
 眉間にシワを寄せて考え込む俺に、母さんは呆れたように笑う。

「こっちよ、こっち。男の子みたいな子だけど、すごく可愛い女の子」
「え?」

 右端にいる、サラサラとした髪の少年。
 まるで軽く睨めつけるような表情だ。口元はキュッと固く結ばれており、気が強そう。
 そして日に焼けてむき出しになった腕には、絆創膏。
 ……確かによく見ればボーイッシュな女の子に見えなくもない。

「じゃあこっちが俺?」

 左端のは、少しくせっ毛で穏やかな笑みを浮かべている。
 右端の女の子とは対照的な。

「あんた、何言ってんの」

 呆れに驚きが混じった声。
 思わず写真を視線から上げると、声の通りの顔をした母さんと目が合った。


「え……」

 ―――パキン、と心の奥底で何かが割れる感覚がした。


■□▪▫■□▫▪■□▪▫

 家を出て、右を向けばもうアイツの家が見える。
 まるで夢の中みたいに上手く動かない足を、懸命にばたつかせて走る。
 すっかり日は暮れている。
 そんな空の下、家の前でインタフォンを叩く。さらに、それでももどかしくてドアノブを掴んだ。

「さっさと出ろよっ、ゴリラ野郎!」

 確認しなきゃ。なぜか死ぬほど怖いし、泣きそうな気分だけど。
 記憶が違う。
 あの女の子は俺だった。
 水色のワンピース。それだけじゃない、同時期の写真の多くの俺は女の子みたいな格好……つまり女装してた。
 
 つまり、俺が『アイちゃん』と思ってた人間は俺自身だったということ。
 これは何を意味するのか。
 何らかの事情で、俺は大きく記憶を改竄したってことだよな。
 なんで? これを知ってるのは悔しいが、アイツだけな気がする。
 
「っ、おい! いるんだろ、出てこいッ」

 大声で叫んでドアを蹴飛ばす。
 近所迷惑だろうな、ンなこと知るか。この音聞きつけて母さんが飛び出して来ないかだけを気にかけつつ、もう一度インターフォンに手を伸ばす。

「陸斗君?」

 ―――後ろから声がかかった。
 振り返る。

「ゴリラ……吾郎、と華子ちゃん?」

 二人が俺の後ろ、五里合家の門扉からドアの前の俺を見ている。
 今しがた、外から二人して家に帰って来ました的な。

「どうしたの。顔色真っ青だよ」

 そんな事を言いながら、ゴリラの方が近付いてくる。
 その表情に、姿に……なぜか、ひどくイラついた。

「来るな」
「え?」
「触るな」
「陸斗君?」
「触るなって言ってんだろッ!!」

 差し出された手を、勢いよく叩く。
 
 どうせさっきまで女と繋いでいた手だろう。と、不実な恋人に腹を立てる女みたいな気分。
 そんなムカつきとは別に、俯瞰ふかんで眺めている自分がいた。

「ねぇ、どうしたの? 陸斗君」
「っ、分かんな、い……」
「何が分からないの?」
「それも……分かんない……」

 なんでこんなに不安なのか。
 自分の記憶が、違っている理由。何が正しくて、何が間違っているのか。 
 ぐちゃぐちゃになった思考と感情が、俺を途方に暮れさせる。
 いつしか感じた違和感。
 バラバラになったパズルのピースだけが、足元に積み重なっていくような。
 それをどうも出来ずに、目を逸らしてきたんだろう。

「陸斗」

 今度は彼女が進み出た。
 
「大丈夫よ。私がいる」

 そう言って腕を広げ、僕を優しく抱きしめた。

「は……華子……」
「貴方を守ってあげる」

 囁かれた言葉は力強くて。無性に懐かしくて、鼻の奥がツンとする。

 あぁヤバい。泣いちゃうかも。
 女の子に抱きしめられて泣いちゃうなんて、カッコ悪すぎて恥ずかしいのに。この体温が、心地よくて離れたくないんだ。
 
「僕だって、守れるよ」

 後ろからそう言って絡みついた腕。
 筋肉のたっぷりついた、丸太のようなそれが僕の腰あたりを優しく抱える。
 ……耳にかかった、二つの吐息。
 こそばゆくて嬉しくて。深く息を吐くと、前から頭を撫でる手。彼女のだ。

「だいじょうぶよ」
「だいじょうぶだよ」

 まるで、三人で一つの生き物になってしまったみたい。
 幼子に語りかけるような二つの声に、意識がゆっくりと深い闇の中に落ちていき……途切れた。

■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪


 『なかったことにすればいい』
 そう語り掛ける自分に、俺は何度甘えてきた事だろう―――。

 女の格好をしてたのは、別に日常だったわけじゃない。
 初めてその感触に出会い、ほんの少しだけ気に入った。
 きっかけは子どものお遊び。

「陸斗が着たほうが、いい」

 不貞腐れて言ったのは『彼女』の方だった。
 華子ちゃんは男の子みたいな格好を好んでたし、彼女の母親はそれを受け入れていたけれど。それでも本当は可愛いワンピースを着て欲しかったのかもしれない。
 でも袖を通されることなく、しまい込まれたそれを着てみろと押し付けられたのは俺。

「え……」
「うん、きっとカワイイよ!」

 満面の笑みで肯定したのは吾郎の方。
 
「ええっと」
「私は着ない。陸斗が着なよ」

 まるで意地悪をいうように顔をゆがめて言う。
 彼女は、少し意地悪で粗野な所のあるケンカの強い女の子だった。
 俺のことをたくさん泣かせるくせに、他の奴らが俺を泣かせるとすっ飛んで行って殴りつける。
『陸斗は私のもんだ』と、不敵な笑みで宣言して回った。

「でも……」
「いいから着て。めーれー(命令)だよ、きけないの?」

 彼女の命令。きけないわけがない。
 それは単にこのガキ大将が怖いとか、そういうんじゃなくて。
 俺だって幼なじみで、男の子みたいだけど本当は可愛い女の子の彼女の言うことを叶えてあげたいだけだった。
 
「華子、ムリヤリはよくない」

 俺のことを思いやって、いつも庇ってくれるのは吾郎だ。
 優しくて穏やかで。意気地無しだ、ナヨナヨしやがってとなじられ泣き出した俺を慰めるのは彼の方。
 そんな事ない、と誠実で正直な彼に言われれば溢れた涙も引っ込んだものだ。

「吾郎はだまってて。ね、陸斗。着てみなよ」
「うぅ」

 渡されたのは水色のワンピース。
 シンプルとは言い難い、フリルやレースのついたデザイン。でもそれは一度きてしまえば、肌にしっとりと馴染んだ。
 きっとそこそこの値の張るものだったんだろう。

「うわぁカワイイ!」
「……」

 吾郎は歓声をあげて、華子ちゃんは黙り込んだ。

「あ、あの……どう……かな」

 恐る恐る聞くと。
 腕を組んで、まるで頑固オヤジみたいな表情をしていた彼女が一言。

「……すてき」

 そして突然、俺に抱きついた。

「ちょ、華子ちゃん!?」
「華子! 」

 驚いたのは俺と、吾郎だ。
 肩口に顔を擦り付けるようにして、ボソリと。

「かわいいよ、すっごく」

 その瞬間、俺の心になにかが芽生えた。 
 それがなんだったのか今となっては分からない。
 彼女に対する淡い恋心だったのか、はたまたワンピースの着心地を気に入り女装に目覚めてしまったのか。
 ただ、ひどくドキドキしていた。


 ―――それから俺は時々、女装するようになる。
 もちろん彼女に言われて。
 しまい込まれたワンピースやスカートを『着ろ』と差し出される。
 一応は嫌そうな顔するが、本当はそこまで嫌じゃなかった。きっとそれを彼女も見抜いていたんだろう。
 
「やっぱりにあうね」
「ありがと」

 いつもは意地悪ばかり言う華子ちゃんは、この時だけは砂糖みたいな甘い表情と声になる。
 それが嬉しくて俺は彼女に言われるがまま、女物の服を着た。
 
「髪の毛、切っちゃダメだよ?」
 
 彼女はいつもそう言って、俺の髪を撫でる。
 だから元々少し長めだったのが、女の子みたいにのばされていた。
 
「かわいいね。陸斗ちゃん」

 そう言って目を細めて笑うのを、嬉しさと苦々しさと。あと名前のない感情を胸に見る。
 
「私には似合わない」

 そんな事ないって言っても、かたくなな顔をするだけだ。
 でも俺はずっと思ってた。
 彼女のサラサラとした綺麗な髪が、その長い首周りを揺れたら。
 きっと男の俺なんかより、ずっとずっと可愛いのに。

「ダメなの、私は」

 そう言って困ったように笑う。
 いつもは、いじめっ子の女の子。
 俺はいつも思ってたし、多分言葉にした事もある。

「一緒に、女の子になろうよ」

 って。
 そう、一緒なら男でも女でも良かった。
 一緒ならなんにでもなれる。
 そうすると彼女は一瞬、ポカンとした顔をしたあと。大きく声を出して笑ってくれた。
 そんな彼女に、伝えただろうか。
 
『ボクが守ってあげる』

 って。
 このイジワルで男勝りで、とびきり可愛い幼なじみの女の子を守るのはボクしかいない。
 なんて……思ってたのに。
 

 
 

 
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