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東の勇者、西の魔法使い
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勇者と名乗ったケンタロという男は、やはり異国出身であるらしい。
「オレの地元は、東の端っこにある小さな国なんだ」
そこから紆余曲折あって大国クロリエシアに渡り、冒険者として活躍していたらしい。
「国王から直々に勇者としての命令を受けてこの村にやってきたんだぞ……って、もうオレはパーティから追放されちまったから勇者『だった』っていう方が正しいんだけどさ」
そう自嘲気味に言って肩をすくめた。
「追放? それに勇者ってどこかで……あっ!」
オルニトは思わず声をあげる。
「もしかして酒場で暴れてアルマにぶっ飛ばされた人たち!?」
「……まさか見てたのか」
きまり悪そうな顔で視線を落とすケンタロ。
「見てたというか聞いてたというか。あの時のエルフの女の子は僕の友達なんだ」
酒場で酔って騒ぎまくり狼藉を働こうとして、彼女に完膚なきまでに叩きのめされた勇者パーティとは彼らのことだったらしい。
「悪かった!」
「え?」
いきなり深く頭を下げた彼に、オルニトは驚く。
「ほんと最低だったと思う。恥ずかしい限りだ」
「ちゃんと反省してるなら良いと思うよ。アルマだって多分そう言う」
「そうか……本当ならアイツらも一緒に謝罪したかったんだ。でもそれで言い合いになってな。『こんなヘタレ勇者なんていらない』って追放されちまった」
そうして大きくため息をつく。
「思えばこの村に来るまでに少しずつおかしくなってたんだ。なんていうか、変な熱に浮かされてたっつーか……でもあのエルフのお嬢さんにぶん殴られて、オレは目が覚めたんだ。今まで酷いことしてきた人達に謝って、ちゃんと勇者パーティとしてやるべき事をやろうってみんなにいったんだけど」
そこまで言うとまた項垂れた。
「ケンタロ、君だっけ? まずアルマのところに一緒に行こう。彼女ならちゃんと君の謝罪も聞いてくれるよ」
「……」
「彼女と付き合いの長い僕が言うんだから間違いないよ。そのためには――」
そこでオルニトは言葉を切って、辺りを見渡す。
「ここはどこで、なんで君がここにいるのか。僕を襲ったヤツとなにか関係があるのか、色々と教えて欲しい」
あの姿を自在に変化させる魔物は、魔王の花嫁と言っていた。
そのために男である身体にわざわざ淫紋を刻みつけ、ここに囚えたのだ。
そこい現れた彼のことをまだ完全に信用した訳ではない。
むしろまたあの魔物の仮の姿ではないかと警戒している。
「ンなこと言われてもなぁ。オレだって驚いてるんだ。こんな所に呼び出されるなんて」
「呼び出された?」
「ああ。もう追放されて勇者ですらなくなったオレに仕事を任せたいって、村長が」
「えぇっ!? 今なんて……!」
「だから村長だよ。エラリフさんに呼ばれて来たんだけど、なんかトイレ借りて戻ろうとしたら迷っちまってさ。この家、外からじゃ考えられねぇくらい広くてびっくりしたぜ。地下室まであるし。そしたらアンタがいたから。しかも全裸だし、もう事件性しかないだろ」
エラリフは確かに村長の名だ。
祖父のリケやヴァリス神父とは幼なじみの旧知の仲であるという。
オルニトが村を追い出されず、表立って爪弾きにされずにいられたのは村長のおかげでもあった。
「ていうか、アンタこそなにしてたんだ。こんなところで」
「そ、それは……」
与えられた服のすそをキュッと握りしめてうつむく。
話せばとても長くなるし、自分でも状況が整理しきれていない。
まさか自分が魔物に攫われて軟禁されて、しかもここが村長の屋敷だったとは。というか地下室があるのも知らなかった。
「深くは聞かねぇよ。なんかワケありだもんな」
顔をしかめつつもケンタロは安心させるように優しく言う。
「ま、でもこれであの村長が信用ならねぇ奴だということが分かったが」
「僕も何がなんだか分からない」
そこでオルニトは事情をおおまかに説明した。
もちろん受けた仕打ちや淫紋のことは伏せて。
そんなこと言えるわけがない。
「なるほど」
遮ることなく彼はうなずく。
「自宅から魔物にここまで連れ去られたと」
「そう」
しかも相手は姿を自由自在に変えることの出来る魔物。
最初はドラゴン、次に彼の知ってる人間に変化して淫紋を付けられたのだ。
「しかも魔王の花嫁だっけ。魔王ってあれだろ、魔界に封印されている」
「えっ」
「まさか知らないのか。王国では知られてることだぜ」
あの伝説には続きがあった。
再び侵略を目論む魔王は、今度こそ勇者たちに討伐されその魂ごと魔王城に封印されているのだという。
「でもその封印も近々解けるんじゃないかって話だ」
それが急増する魔獣による被害や、異常気象の原因ではないかという分析が一部の魔法使いたちにされているのだとか。
「ここだけの話、また人間界の侵略が始まるなんて言われてる」
ようするに伝説の再来というわけだ。
「平和だった時代も長いからな。俺たち冒険者たちは血湧き肉躍るってもんだが。でもこの話も果たしてどこまでが真実なのか」
しかしあの魔物が示唆していたではないか。
魔王は復活を遂げ、花嫁を迎えてその力を宿す後継者を得ようとしていると。それがなぜオルニトなのかは理解できないが。
「とりあえずはここを出てからだな。こんなホコリ臭いところに長くいられねぇや」
難しい顔をしながらも、なんとか明るく振舞ってくれようとしてるらしい。ケンタロの言葉に感謝しつつ、差し出された手を取った。
「ほら暗いから気をつけろよ」
「あ、うん」
しかし灯りもなく、地下室からのびる階段は狭くて薄暗い。うっかり足を踏み外しかけた時だった。
「おっと」
後ろからやわらかく抱きとめられる。自分より幾分かたくましい腕に包まれるかっこうになり、慌てて。
「ご、ごめん!」
と離れようとする。
「暴れるなって。大丈夫、ゆっくり上がればいい」
逆になだめられて恥ずかしいやら申し訳ないやら。
「っは……ぁ」
それだけでなく自分以外の男の匂いと体温と。
心臓が小さく震え、頭の芯がぼやけていくような気分がした。
「平気か? なんか顔赤いけど」
「な、なんでもない」
赤面してるのは隠しようがない。息も少し乱れているし、なんならオーバーサイズの服の下が軽く汗ばみはじめていた。
「やっぱりなんか魔法攻撃受けてるんじゃねぇのか。熱もありそうだぜ」
「ん、ぅ、そ、そうかも……ひゃっ!?」
後ろから抱きすくめられ腹のあたりをサッと撫でられて、思わず小さく悲鳴をあげてしまう。
「痛かったか」
「いや、ちょっとびっくりしただけ。大丈夫だよ」
淫紋のある部分、下腹部に触れられただけで胎の内側から突如として甘い痺れが走ったのだ。
触手や魔物の手で前立腺を執拗にこねくり回された時と同じような、いやそれ以上の快感に唖然とした。
……いまのダメだ、おかしくなりそう。
まるでセックスの最中のような声まであげて、恥ずかしいったらない。
ショックと恥ずかしさで頭を抱えたくなりながらも、必死で表情を取り繕う。
「ほ、ほんとに大丈夫だから」
と気丈にもやんわりと距離をとる。
「そうか?」
なにも思わないのか敢えてそう振舞ってくれたのか、ケンタロの方は特に不思議に思う様子もなかった。
――長い階段を登っていくと、不意に明るいところに出る。
「止まれ。抵抗は許さない」
冷たい声と共に一斉に向けられた剣先と杖。
目の前には三人の若い男女とその後ろに控える兵士たちが、彼らを鋭く睨みつけていた。
「お、お前ら……」
ケンタロが動揺したように呟き、歩み寄ろうとするも。
「聞こえなかったか、止まれ」
とピシャリと言い放ったのは、喉元に杖を突きつけた魔法使いとおぼしき男だった。
「言うこと聞かない耳なら削ぎ落としちゃうわよ?」
と横から冷笑するのは数本のナイフを弄ぶように持つ少女。
「観念してください。貴方は完全に包囲されています」
静かに、しかし一番ギラついた憎しみのこもった目をして口を開いたのは聖職者の白い服に身を包んだ女だ。
「王の花嫁を誘拐した罪で、貴方を処分します」
その瞬間、すぐ近くで爆発音が響いた。
「オレの地元は、東の端っこにある小さな国なんだ」
そこから紆余曲折あって大国クロリエシアに渡り、冒険者として活躍していたらしい。
「国王から直々に勇者としての命令を受けてこの村にやってきたんだぞ……って、もうオレはパーティから追放されちまったから勇者『だった』っていう方が正しいんだけどさ」
そう自嘲気味に言って肩をすくめた。
「追放? それに勇者ってどこかで……あっ!」
オルニトは思わず声をあげる。
「もしかして酒場で暴れてアルマにぶっ飛ばされた人たち!?」
「……まさか見てたのか」
きまり悪そうな顔で視線を落とすケンタロ。
「見てたというか聞いてたというか。あの時のエルフの女の子は僕の友達なんだ」
酒場で酔って騒ぎまくり狼藉を働こうとして、彼女に完膚なきまでに叩きのめされた勇者パーティとは彼らのことだったらしい。
「悪かった!」
「え?」
いきなり深く頭を下げた彼に、オルニトは驚く。
「ほんと最低だったと思う。恥ずかしい限りだ」
「ちゃんと反省してるなら良いと思うよ。アルマだって多分そう言う」
「そうか……本当ならアイツらも一緒に謝罪したかったんだ。でもそれで言い合いになってな。『こんなヘタレ勇者なんていらない』って追放されちまった」
そうして大きくため息をつく。
「思えばこの村に来るまでに少しずつおかしくなってたんだ。なんていうか、変な熱に浮かされてたっつーか……でもあのエルフのお嬢さんにぶん殴られて、オレは目が覚めたんだ。今まで酷いことしてきた人達に謝って、ちゃんと勇者パーティとしてやるべき事をやろうってみんなにいったんだけど」
そこまで言うとまた項垂れた。
「ケンタロ、君だっけ? まずアルマのところに一緒に行こう。彼女ならちゃんと君の謝罪も聞いてくれるよ」
「……」
「彼女と付き合いの長い僕が言うんだから間違いないよ。そのためには――」
そこでオルニトは言葉を切って、辺りを見渡す。
「ここはどこで、なんで君がここにいるのか。僕を襲ったヤツとなにか関係があるのか、色々と教えて欲しい」
あの姿を自在に変化させる魔物は、魔王の花嫁と言っていた。
そのために男である身体にわざわざ淫紋を刻みつけ、ここに囚えたのだ。
そこい現れた彼のことをまだ完全に信用した訳ではない。
むしろまたあの魔物の仮の姿ではないかと警戒している。
「ンなこと言われてもなぁ。オレだって驚いてるんだ。こんな所に呼び出されるなんて」
「呼び出された?」
「ああ。もう追放されて勇者ですらなくなったオレに仕事を任せたいって、村長が」
「えぇっ!? 今なんて……!」
「だから村長だよ。エラリフさんに呼ばれて来たんだけど、なんかトイレ借りて戻ろうとしたら迷っちまってさ。この家、外からじゃ考えられねぇくらい広くてびっくりしたぜ。地下室まであるし。そしたらアンタがいたから。しかも全裸だし、もう事件性しかないだろ」
エラリフは確かに村長の名だ。
祖父のリケやヴァリス神父とは幼なじみの旧知の仲であるという。
オルニトが村を追い出されず、表立って爪弾きにされずにいられたのは村長のおかげでもあった。
「ていうか、アンタこそなにしてたんだ。こんなところで」
「そ、それは……」
与えられた服のすそをキュッと握りしめてうつむく。
話せばとても長くなるし、自分でも状況が整理しきれていない。
まさか自分が魔物に攫われて軟禁されて、しかもここが村長の屋敷だったとは。というか地下室があるのも知らなかった。
「深くは聞かねぇよ。なんかワケありだもんな」
顔をしかめつつもケンタロは安心させるように優しく言う。
「ま、でもこれであの村長が信用ならねぇ奴だということが分かったが」
「僕も何がなんだか分からない」
そこでオルニトは事情をおおまかに説明した。
もちろん受けた仕打ちや淫紋のことは伏せて。
そんなこと言えるわけがない。
「なるほど」
遮ることなく彼はうなずく。
「自宅から魔物にここまで連れ去られたと」
「そう」
しかも相手は姿を自由自在に変えることの出来る魔物。
最初はドラゴン、次に彼の知ってる人間に変化して淫紋を付けられたのだ。
「しかも魔王の花嫁だっけ。魔王ってあれだろ、魔界に封印されている」
「えっ」
「まさか知らないのか。王国では知られてることだぜ」
あの伝説には続きがあった。
再び侵略を目論む魔王は、今度こそ勇者たちに討伐されその魂ごと魔王城に封印されているのだという。
「でもその封印も近々解けるんじゃないかって話だ」
それが急増する魔獣による被害や、異常気象の原因ではないかという分析が一部の魔法使いたちにされているのだとか。
「ここだけの話、また人間界の侵略が始まるなんて言われてる」
ようするに伝説の再来というわけだ。
「平和だった時代も長いからな。俺たち冒険者たちは血湧き肉躍るってもんだが。でもこの話も果たしてどこまでが真実なのか」
しかしあの魔物が示唆していたではないか。
魔王は復活を遂げ、花嫁を迎えてその力を宿す後継者を得ようとしていると。それがなぜオルニトなのかは理解できないが。
「とりあえずはここを出てからだな。こんなホコリ臭いところに長くいられねぇや」
難しい顔をしながらも、なんとか明るく振舞ってくれようとしてるらしい。ケンタロの言葉に感謝しつつ、差し出された手を取った。
「ほら暗いから気をつけろよ」
「あ、うん」
しかし灯りもなく、地下室からのびる階段は狭くて薄暗い。うっかり足を踏み外しかけた時だった。
「おっと」
後ろからやわらかく抱きとめられる。自分より幾分かたくましい腕に包まれるかっこうになり、慌てて。
「ご、ごめん!」
と離れようとする。
「暴れるなって。大丈夫、ゆっくり上がればいい」
逆になだめられて恥ずかしいやら申し訳ないやら。
「っは……ぁ」
それだけでなく自分以外の男の匂いと体温と。
心臓が小さく震え、頭の芯がぼやけていくような気分がした。
「平気か? なんか顔赤いけど」
「な、なんでもない」
赤面してるのは隠しようがない。息も少し乱れているし、なんならオーバーサイズの服の下が軽く汗ばみはじめていた。
「やっぱりなんか魔法攻撃受けてるんじゃねぇのか。熱もありそうだぜ」
「ん、ぅ、そ、そうかも……ひゃっ!?」
後ろから抱きすくめられ腹のあたりをサッと撫でられて、思わず小さく悲鳴をあげてしまう。
「痛かったか」
「いや、ちょっとびっくりしただけ。大丈夫だよ」
淫紋のある部分、下腹部に触れられただけで胎の内側から突如として甘い痺れが走ったのだ。
触手や魔物の手で前立腺を執拗にこねくり回された時と同じような、いやそれ以上の快感に唖然とした。
……いまのダメだ、おかしくなりそう。
まるでセックスの最中のような声まであげて、恥ずかしいったらない。
ショックと恥ずかしさで頭を抱えたくなりながらも、必死で表情を取り繕う。
「ほ、ほんとに大丈夫だから」
と気丈にもやんわりと距離をとる。
「そうか?」
なにも思わないのか敢えてそう振舞ってくれたのか、ケンタロの方は特に不思議に思う様子もなかった。
――長い階段を登っていくと、不意に明るいところに出る。
「止まれ。抵抗は許さない」
冷たい声と共に一斉に向けられた剣先と杖。
目の前には三人の若い男女とその後ろに控える兵士たちが、彼らを鋭く睨みつけていた。
「お、お前ら……」
ケンタロが動揺したように呟き、歩み寄ろうとするも。
「聞こえなかったか、止まれ」
とピシャリと言い放ったのは、喉元に杖を突きつけた魔法使いとおぼしき男だった。
「言うこと聞かない耳なら削ぎ落としちゃうわよ?」
と横から冷笑するのは数本のナイフを弄ぶように持つ少女。
「観念してください。貴方は完全に包囲されています」
静かに、しかし一番ギラついた憎しみのこもった目をして口を開いたのは聖職者の白い服に身を包んだ女だ。
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