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旅立ちの日の前日譚②
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※※※
自己肯定感は前世の頃から低かった。これは本人も自覚はしているがどうしようもない。
物心つき、自分が転生者であることを自覚してからは無邪気な子供時代は終了。そこからは異世界転生作品のような華やかな展開がないことを少し残念に思いつつも、穏やかな生活だけを望んできた。
進学のために上京してそのまま就職。日々社畜として心と健康をすり減らす経験からすれば今世は天国のようでもある。
多少理不尽な扱いだってパワハラや客先からのクレーム対応だと思えば、病まずにいられた。
しかし無意識の中で燻っていた感情もあったのだろう。
「オルニト」
――見つめられたら目を背けたくなる。ましてや太陽の光が燦々と降り注ぐ自室に、男を引き入れてしまっては。
「美しい瞳だ。赤くて綺麗な」
「赤……」
瞳の色は変わってしまったのか、淫紋を刻まれたせいで。
「薬、せっかくもらったのに」
ベッドサイドテーブルに置いた赤いガラスの小瓶を横目につぶやくと、何度目か分からない口付けが降り注ぐ。
「んぅ、ぅ……っ、ふ、ぁ」
脳が溶けてしまいそうだと思った。
いまだお互いきっちりと着込まれた服はボタン一つ外されていないのに、まるで全てを暴かれたような羞恥に震える。
なぜこんな事になったのだろう。
言葉にしないうちに、どちらともなく身体を寄せたところまでは覚えている。
すると何故か、また身体が熱くなってどうにもたまらなくなった。
それからは気付けばまるでメロドラマか三文小説の濡場のような展開。
「こっちを見てくれ」
「……」
「オルニト」
甘く乞うように言われては聞くしかないではないか。
恐る恐る視線を合わせると翠色の瞳が目に飛び込んでくる。
不思議な色だ。澄んでいるようでいて、どこか陰りのある色彩。
そうこうしている間にも彼の唇は角度をや強弱を変えて額や頬、首筋にまでも口付けていく。
特に首筋には一際強く吸いつかれた。
「っ、ぁ」
「痕がついたな」
どこか得意げに微笑む彼のことが愛おしくて。これが恋なんだ、とようやく思い知った。
「イドラ」
さながら愛の告白をするかのように名を呼ぶ。
「お願い」
なにを、なんて野暮なことは口にしない。
軋むベッドの頼りない音を聞きながらオルニトは再び目を閉じた。
※※※
「ぁっ……ぁ、んぅ」
汗ばんだ肌に触れられて息があがる。
ゆっくりと服を脱がされ、たまらず自分でやると口走るが許されず。
結局、気付けば服なんて最初からなかったと言わんばかりのあっという間さで裸に剥かれた。
「綺麗だ」
熱に浮かされたような言葉は、恥じらいだけでなく喜びも感じてしまうくらいには蕩けさせる。
まだ前戯の段階だというのに。
「もういいか」
呼吸すらおぼつかないほど飢えているのはお互い様だ。
しかしだとすれば自分だけ肌を晒しているのは道理にあわないとばかりに、彼の着込まれた衣服のボタンに指をかける。
「っ、僕ばっかり。君も……脱いでよ」
乱されるなんて真っ平御免だ。一緒に堕ちて欲しい、溺れて欲しいと願うのは浅はかだろうか。
「たまらない殺し文句だな」
ごくりと彼が喉を鳴らす。
まさしく飢えた獣のような。もしかしたら自分も同じ表情をしているのかもしれない、と思った。
「これでいいか」
破くんじゃないかというほど乱暴に脱ぎ捨てたシャツ。
すぐに露わになる褐色の胸板は、筋肉質で程よく硬い。
見た目こそ軍神をかたどった石膏像のような完璧な造形美であるが、たしかにある温度と鼓動。
二人は肌と肌を合わせ抱き合った。
「あったかい」
「そうだな」
他人と体温を分け合うのはなんと心地よいことか。
しかしそんな穏やな時間も数秒。
「ひっ!」
下腹の辺りのごりっ、とした感触に思わず身体をビクつかせてしまう。
「あ、あたって……」
「当ててるのだが」
今からなにをするのか。明確に分からされた気分だった。
それにこともあろうに淫紋のある下腹部に、剛茎が無遠慮に押し付けられることで奥がきゅんきゅんと疼きはじめる。
「んんっ……ぁ、なん、か変だっ……」
「雌が雄を求めるのはおかしい事ではない。むしろ生き物として当たり前だ」
「めす、じゃなぃ……ぁああっ!?」
いきなり電流が流されたような衝撃が走ったのは、剥き出しになった胸だった。
「ひぁっ、あっ、あ、あ、ひぃっ」
まず軽く摘まれてからゆっくり捏ねくり回される。
乳輪にそっての焦らすような触れ方から、ピリッとした痛みを伴う刺激まで。
「あぅっ、あ、ぁ」
男が胸で感じるなんて、などとテンプレな事を考えないわけではないが、でもそれ以上にここが既に仕込まれた箇所だという事に心が痛くなる。
そんな想いを知ってか知らずか、イドラはふと愛撫の手を止めて。
「俺のために受け入れてくれるか」
と静かに問うた。
「……君になら」
なにをされたって構わないと思ったのは初めてだった。
全てを差し出すことが愛ではないのはわかっているが、それでも余すところなく喰らって欲しい。
一種の被虐趣味的な感情に酔う。
「オルニト」
それに応える代わりに頬に口付けた。
「あまり煽ってくれるな、余裕がなくなる」
その言葉は嘘ではないらしい。硬度の増したソコに身震いする。
恐怖ではなく悦びに。
「はやく……抱いて」
これ以上は焦らさないでと吐息を含ませた声で強請る。
同じ男だ。少しくらい手荒にしたって構いやしない、そう囁いた。
「いいや」
彼は少し身体を離して微笑んだ。
「大切にさせてくれ」
その瞬間、尻の窄まりに指が差し込まれる。
「……あっ」
「愛らしい反応だな」
痛みなど感じなかった。なぜならまるで女の蜜壷のようにすでにぬかるんでいたから。
すっかり身体を作り替えられてしまったらしい。形こそ男だが、女のようだと言われた気がして顔に熱が集まる。
「ゆっくり慣らしていこうか」
「っ、んぅ……はやくっ、て、いった」
もう頭がおかしくなりそうだと訴えても。
「駄目だな。優しくしないと」
そう言うものの、どこか愉しげなのは気のせいだろうか。
鼻歌でも歌い出しそうな空気で濡れた後孔に指を入れていく。
「あっ、あっ、あっ」
「すごいな。よくうねって飲み込んでいく」
「い、いわない、で……っ、あぁ、あっ」
ちゅぷちゅぷと淫猥な水音が部屋に響くだけで死にそうになるほど恥ずかしかった。
耳を塞ぎたいのに、彼が顔を近づけて嬉しそうに囁いてくる。
「ひぁっ……あぅ、んん、んっ」
「こら。声を抑えるな」
「や……ぁ、だって、はずかし……っ」
気づけば大きく足を開け男を誘うような姿勢で喘いでいるのだ。
しかし欲しい。男が、愛する彼のモノを求めて止まない。
「も、いいからぁ……おねがい」
本当におかしくなってしまう。そう半泣きで訴えてようやく。
「わかった、いいんだな? 痛かったり苦しかったら言えよ」
この期に及んでまだ気遣いの言葉をかける彼に、愛しさが込み上げて腕にそっと触れた。
「大丈夫だから」
いれて、と甘い声で呟く。
彼は一瞬だけ眩しげに目を細めてから。
「たまらないな」
と独りごちた。そうしてようやく入れていた指をそっと引き抜いた。
「ぅ……くっ、あ、ゔ、う、ぁ゙」
その数秒後には怒張した剛茎が当てられ、押し入ってくる。
彼のモノは熱く、そして大きかった。貫かれる圧迫感と異物感。
しかしそれを上回る快感にオルニトは戸惑っていた。
「んぁ゙っ、あ゙、ぐ」
キツいのに苦しいのに気持ちいい。
思わずシーツを掴む手に力が入る。
「痛むか」
そこに彼の大きく骨ばった手が重ねられる。それだけでまた胸がきゅんと高鳴る。
「だいじょ、ぶ。はやく、もっと」
「無理だけはするな、頼むから」
これ以上ないほどに大切にされている。愛されている。
この事実が泣き出しそうなくらい嬉しかった。
しかし本当に泣いてしまうとまた心配させるから、ぐっとこらえる。
その代わりシーツから指を離し、その代わり彼の手にからませた。
「君との赤ちゃん、欲しい……お願い」
「っ、お前ってやつは」
褐色の肌でもサッと赤らんだのがわかった。
あ、と思った次の瞬間には。
「~~~っ!?!?」
「今のはお前が悪い、俺を煽りすぎだ」
「え? んぁ゙っ、ああ、ぁ、ぉ、ひぃぃっ」
遠慮なくぶち込まれてさらに良いところを狙ってるかのように突き回されて、喘ぎ声が止まらない。
「ああぁぁっ、おっ、ぉ、ま、まってぇ!」
「待たない。お前を確実に孕ませるまでは」
「あかちゃんっ、あかちゃんほしいぃっ、もっと、もっとぉっ」
「またそうやって俺を煽る」
もう支離滅裂でめちゃくちゃだ。しかし愛しくてたまらない。彼の身体に両脚をからませ、もっと欲しいとおねだりする姿は完全なる雌だ。
「イド、ラぁ……っ、しゅきっ、すきぃ」
「俺も愛してる」
拙いやりとりも幸せで脳内が蕩けてしまいそうだった。
夢中で快楽を貪るオルニトの頬やひたい、唇に口付けが降り注ぐ。
「あぁ」
満たされている。人生でここまでの至福感あっただろうか。
――しかし生理的には無意識か、ツーっと頬を伝った一筋の涙がなにか不吉なものを暗示しているようであった。
自己肯定感は前世の頃から低かった。これは本人も自覚はしているがどうしようもない。
物心つき、自分が転生者であることを自覚してからは無邪気な子供時代は終了。そこからは異世界転生作品のような華やかな展開がないことを少し残念に思いつつも、穏やかな生活だけを望んできた。
進学のために上京してそのまま就職。日々社畜として心と健康をすり減らす経験からすれば今世は天国のようでもある。
多少理不尽な扱いだってパワハラや客先からのクレーム対応だと思えば、病まずにいられた。
しかし無意識の中で燻っていた感情もあったのだろう。
「オルニト」
――見つめられたら目を背けたくなる。ましてや太陽の光が燦々と降り注ぐ自室に、男を引き入れてしまっては。
「美しい瞳だ。赤くて綺麗な」
「赤……」
瞳の色は変わってしまったのか、淫紋を刻まれたせいで。
「薬、せっかくもらったのに」
ベッドサイドテーブルに置いた赤いガラスの小瓶を横目につぶやくと、何度目か分からない口付けが降り注ぐ。
「んぅ、ぅ……っ、ふ、ぁ」
脳が溶けてしまいそうだと思った。
いまだお互いきっちりと着込まれた服はボタン一つ外されていないのに、まるで全てを暴かれたような羞恥に震える。
なぜこんな事になったのだろう。
言葉にしないうちに、どちらともなく身体を寄せたところまでは覚えている。
すると何故か、また身体が熱くなってどうにもたまらなくなった。
それからは気付けばまるでメロドラマか三文小説の濡場のような展開。
「こっちを見てくれ」
「……」
「オルニト」
甘く乞うように言われては聞くしかないではないか。
恐る恐る視線を合わせると翠色の瞳が目に飛び込んでくる。
不思議な色だ。澄んでいるようでいて、どこか陰りのある色彩。
そうこうしている間にも彼の唇は角度をや強弱を変えて額や頬、首筋にまでも口付けていく。
特に首筋には一際強く吸いつかれた。
「っ、ぁ」
「痕がついたな」
どこか得意げに微笑む彼のことが愛おしくて。これが恋なんだ、とようやく思い知った。
「イドラ」
さながら愛の告白をするかのように名を呼ぶ。
「お願い」
なにを、なんて野暮なことは口にしない。
軋むベッドの頼りない音を聞きながらオルニトは再び目を閉じた。
※※※
「ぁっ……ぁ、んぅ」
汗ばんだ肌に触れられて息があがる。
ゆっくりと服を脱がされ、たまらず自分でやると口走るが許されず。
結局、気付けば服なんて最初からなかったと言わんばかりのあっという間さで裸に剥かれた。
「綺麗だ」
熱に浮かされたような言葉は、恥じらいだけでなく喜びも感じてしまうくらいには蕩けさせる。
まだ前戯の段階だというのに。
「もういいか」
呼吸すらおぼつかないほど飢えているのはお互い様だ。
しかしだとすれば自分だけ肌を晒しているのは道理にあわないとばかりに、彼の着込まれた衣服のボタンに指をかける。
「っ、僕ばっかり。君も……脱いでよ」
乱されるなんて真っ平御免だ。一緒に堕ちて欲しい、溺れて欲しいと願うのは浅はかだろうか。
「たまらない殺し文句だな」
ごくりと彼が喉を鳴らす。
まさしく飢えた獣のような。もしかしたら自分も同じ表情をしているのかもしれない、と思った。
「これでいいか」
破くんじゃないかというほど乱暴に脱ぎ捨てたシャツ。
すぐに露わになる褐色の胸板は、筋肉質で程よく硬い。
見た目こそ軍神をかたどった石膏像のような完璧な造形美であるが、たしかにある温度と鼓動。
二人は肌と肌を合わせ抱き合った。
「あったかい」
「そうだな」
他人と体温を分け合うのはなんと心地よいことか。
しかしそんな穏やな時間も数秒。
「ひっ!」
下腹の辺りのごりっ、とした感触に思わず身体をビクつかせてしまう。
「あ、あたって……」
「当ててるのだが」
今からなにをするのか。明確に分からされた気分だった。
それにこともあろうに淫紋のある下腹部に、剛茎が無遠慮に押し付けられることで奥がきゅんきゅんと疼きはじめる。
「んんっ……ぁ、なん、か変だっ……」
「雌が雄を求めるのはおかしい事ではない。むしろ生き物として当たり前だ」
「めす、じゃなぃ……ぁああっ!?」
いきなり電流が流されたような衝撃が走ったのは、剥き出しになった胸だった。
「ひぁっ、あっ、あ、あ、ひぃっ」
まず軽く摘まれてからゆっくり捏ねくり回される。
乳輪にそっての焦らすような触れ方から、ピリッとした痛みを伴う刺激まで。
「あぅっ、あ、ぁ」
男が胸で感じるなんて、などとテンプレな事を考えないわけではないが、でもそれ以上にここが既に仕込まれた箇所だという事に心が痛くなる。
そんな想いを知ってか知らずか、イドラはふと愛撫の手を止めて。
「俺のために受け入れてくれるか」
と静かに問うた。
「……君になら」
なにをされたって構わないと思ったのは初めてだった。
全てを差し出すことが愛ではないのはわかっているが、それでも余すところなく喰らって欲しい。
一種の被虐趣味的な感情に酔う。
「オルニト」
それに応える代わりに頬に口付けた。
「あまり煽ってくれるな、余裕がなくなる」
その言葉は嘘ではないらしい。硬度の増したソコに身震いする。
恐怖ではなく悦びに。
「はやく……抱いて」
これ以上は焦らさないでと吐息を含ませた声で強請る。
同じ男だ。少しくらい手荒にしたって構いやしない、そう囁いた。
「いいや」
彼は少し身体を離して微笑んだ。
「大切にさせてくれ」
その瞬間、尻の窄まりに指が差し込まれる。
「……あっ」
「愛らしい反応だな」
痛みなど感じなかった。なぜならまるで女の蜜壷のようにすでにぬかるんでいたから。
すっかり身体を作り替えられてしまったらしい。形こそ男だが、女のようだと言われた気がして顔に熱が集まる。
「ゆっくり慣らしていこうか」
「っ、んぅ……はやくっ、て、いった」
もう頭がおかしくなりそうだと訴えても。
「駄目だな。優しくしないと」
そう言うものの、どこか愉しげなのは気のせいだろうか。
鼻歌でも歌い出しそうな空気で濡れた後孔に指を入れていく。
「あっ、あっ、あっ」
「すごいな。よくうねって飲み込んでいく」
「い、いわない、で……っ、あぁ、あっ」
ちゅぷちゅぷと淫猥な水音が部屋に響くだけで死にそうになるほど恥ずかしかった。
耳を塞ぎたいのに、彼が顔を近づけて嬉しそうに囁いてくる。
「ひぁっ……あぅ、んん、んっ」
「こら。声を抑えるな」
「や……ぁ、だって、はずかし……っ」
気づけば大きく足を開け男を誘うような姿勢で喘いでいるのだ。
しかし欲しい。男が、愛する彼のモノを求めて止まない。
「も、いいからぁ……おねがい」
本当におかしくなってしまう。そう半泣きで訴えてようやく。
「わかった、いいんだな? 痛かったり苦しかったら言えよ」
この期に及んでまだ気遣いの言葉をかける彼に、愛しさが込み上げて腕にそっと触れた。
「大丈夫だから」
いれて、と甘い声で呟く。
彼は一瞬だけ眩しげに目を細めてから。
「たまらないな」
と独りごちた。そうしてようやく入れていた指をそっと引き抜いた。
「ぅ……くっ、あ、ゔ、う、ぁ゙」
その数秒後には怒張した剛茎が当てられ、押し入ってくる。
彼のモノは熱く、そして大きかった。貫かれる圧迫感と異物感。
しかしそれを上回る快感にオルニトは戸惑っていた。
「んぁ゙っ、あ゙、ぐ」
キツいのに苦しいのに気持ちいい。
思わずシーツを掴む手に力が入る。
「痛むか」
そこに彼の大きく骨ばった手が重ねられる。それだけでまた胸がきゅんと高鳴る。
「だいじょ、ぶ。はやく、もっと」
「無理だけはするな、頼むから」
これ以上ないほどに大切にされている。愛されている。
この事実が泣き出しそうなくらい嬉しかった。
しかし本当に泣いてしまうとまた心配させるから、ぐっとこらえる。
その代わりシーツから指を離し、その代わり彼の手にからませた。
「君との赤ちゃん、欲しい……お願い」
「っ、お前ってやつは」
褐色の肌でもサッと赤らんだのがわかった。
あ、と思った次の瞬間には。
「~~~っ!?!?」
「今のはお前が悪い、俺を煽りすぎだ」
「え? んぁ゙っ、ああ、ぁ、ぉ、ひぃぃっ」
遠慮なくぶち込まれてさらに良いところを狙ってるかのように突き回されて、喘ぎ声が止まらない。
「ああぁぁっ、おっ、ぉ、ま、まってぇ!」
「待たない。お前を確実に孕ませるまでは」
「あかちゃんっ、あかちゃんほしいぃっ、もっと、もっとぉっ」
「またそうやって俺を煽る」
もう支離滅裂でめちゃくちゃだ。しかし愛しくてたまらない。彼の身体に両脚をからませ、もっと欲しいとおねだりする姿は完全なる雌だ。
「イド、ラぁ……っ、しゅきっ、すきぃ」
「俺も愛してる」
拙いやりとりも幸せで脳内が蕩けてしまいそうだった。
夢中で快楽を貪るオルニトの頬やひたい、唇に口付けが降り注ぐ。
「あぁ」
満たされている。人生でここまでの至福感あっただろうか。
――しかし生理的には無意識か、ツーっと頬を伝った一筋の涙がなにか不吉なものを暗示しているようであった。
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