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問. 誰が黒幕でしょうか? (※注意書きをお読みください)
※最初に注意書き
これは蛇足です。言ってみれば裏設定や舞台裏のようなもの。
知らなきゃよかった、見なきゃよかった、なんて時間の無駄なんだゴラァ、などの苦情は一切受付ません。
悪しからず。
※※※
――むかしむかしあるところに、大きな国の大きなお城がありました。
そこには王様とお后様、王子が二人。
王様はたいそうイケメンのゴリマッチョ。お后様は可憐で美しく、まさに国中の人気カップルでありました。
王子達は快活で、身体は異常に頑丈な男の子と。
身体は弱く、少し引っ込み思案の臆病者。でもとても心根の優しい男の子。
そして国王一家を支えるのは、大臣は美形のエルフと可憐な聖女。
もはや象徴的。アイドル的な存在となった彼らによって、国は永く永く反映しましたとさ。
めでたしめでたし☆
「――ぬぁぁぁんて、話。手垢のついたおとぎ話か、ハピエン厨が好む安易な結末じゃないんだから」
深く大きなため息をついたのは、女神。
そう、彼女こそがアレンやアレックスを異世界転生させた諸悪の根源……いや、女神様である。
「とは言っても女神様。これがわたし達の物語ですわ」
と答え、優雅に紅茶をすする一人の女性。
一切シミのない白い肌に、尖った耳。端正な顔立ち。
エルフ族であり聖女。そして聖職者。そして唯一、女神と接触し続けられる存在。
これはこの世界の複雑でいて極めて単純な理であり、裏設定でありネタばらしである。
「ほんっと。あなた達人間ってコチラの思い通りにならないんですよねぇ」
そう愚痴をこぼし、ぐいぃっとあおったグラス。中には透明の液体がなみなみと注がれていた。
「くぅぅぅっ、やっぱり酒はコレですよねぇ!」
「女神様、お酒の飲みすぎは身体に毒ですわ」
「ふんっ。この、スーパー美少女さいきよー女神てぁにはっ、ジャパニーズsakeもっ、怖くなんてないのれすっ!」
「めちゃくちゃ酔っ払ってるじゃありませんか……」
いわゆるこの場所は、どの世界線にも認知されない場所である。
そもそもなぜ、神は別世界から多くの人間を異世界転生させるのか。
「つーか。私がいくらチート能力付けても、魔王討伐しない奴もいるんだから。これだから脳筋は嫌いなんですよぉ」
「まぁまぁ。そもそもアレックスの魔法アレルギーでは、難しいと思いますわよ」
「だからそこなんですっ!」
ダァァンッとテーブルを叩き、そのあと『痛いぃぃ』のベソかきながら女神は口をとがらせる。
「確かにあのチート能力ガチャには、少し不備があったんですよ。でも、だからこそアレン・カントールとの共闘させるルートもあったハズなのに……」
「その前にアレックスが魔王討伐を諦めて、二人が冒険中に出会う筋書きはなくなったと?」
「そーなんです。もう、なんなのって。いきなり予定狂っちゃったし」
「まぁでも、結果的には二人は上手くいきましたわ」
「ちっがぁぁぁうッ!!!」
叫びながら、また煽る日本酒。というかもはやテーブルに一升瓶を置いて手酌である。
異世界生活のマリアは、見た事のない品種の酒をチラリと見て肩をすくめた。
(まるで湖の水のような色ですわね。あれは本当にお酒なのかしら)
これが彼女の住む異世界ではない、世界線の遠い東の国の酒だとか。実は結構アルコール度数があって、飲みすぎると二日酔いになりやすいとか。そういったことなど、知る由もない。
「だれが、男だらけのハーレムものにしろって言ったんだってクライアントに叱られたっつーの!」
「あら。ダメなのですか?」
「ダメに決まってんでしょーがっ、他の女神連中にもめちゃくちゃ引かれたしぃぃ」
クライアント。他の女神――これらの言葉が意味するのはなにか。
「マリアちゃんも知っての通り。ウチらも『女神様』なんて言われてるけど、所詮雇われのストーリーテラーなワケですよ」
人間が信じる『神』という存在。実はそこまで高尚な存在ではないとすれば。
例えれば、人間という駒を動かす支配者。またはキャラクターを操り、人生という名を送らせるプレイヤーのようなもの。
この女神もまた、あらかじめ作られたいくつかの異世界を管理している。
管理といっても通常ならば、ただそこに住む生き物たちを見守るだけ。たまに、ちょちょいと天変地異の一つや二つを起こしてヒマつぶすくらいか。
そんな極めて俗っぽいものなのだ。
「冒険ファンタジーが、いきなりウホッ☆ 男だらけのハーレム物語☆ になったらそりゃあダメでしょうよ」
「そんなものでしょうかねぇ」
女神の苦々しい言葉に曖昧に頷く。
どの世界線にもあるように、自分たちが神とひとまとめにして呼ぶ存在にも等しく序列や立場があるらしい。
「そもそもオカシイんですよ。神である私たちが人間達の人生を左右させて遊ぶなんて」
彼女は酒臭いため息をつく。
「本来なら、見守るべきなのに。娯楽に使い始めたらおしまいですよ……とはいえ、私だって上には逆らえませんけど」
神の世界も色々も大変らしい。
彼らはその権限や力を使い。人間達の人生で、思い通りの人生をつくるのが一種の遊戯となっていた。
それこそ、好きなキャラクターを動かしてRPGやシュミレーションゲームのように遊ぶ者。他人に思った通りの物語を作らせて、悦に入る者など。
(神々の考えることなど、わたくしには到底理解できませんわね)
エンターテインメント、という名の元で好き勝手に人間の人生で遊ぶ。
なんとも憤りそうな話だが、マリアは何も言わなかった。
「っていうかマリアちゃんも、ちゃんと軌道修正してくれないと困るよぉぉぉ」
「おやまぁ。力及ばずでしたわね」
いわゆるこの異世界における、女神の協力者がシスター・マリアである。
その経緯は割愛するとして、彼女は多くの世界線を転生や転移をくりかえしていた。その理由は、やはり女神の協力者としての役割だ。
「最強の拳を持つ男と、最強の人たらし能力の青年がタッグを組んで。こりゃまた謎の多い、強大な力の魔王に立ち向かう冒険ファンタジー……のハズだったんだけどなァァァ」
グダグダと言いつのる女神の目は、既に半分になっている。
いくら神といえど日本酒に酔うらしい。ある意味、御神酒のようなものである。
「うふふ。人間もそうそう都合よく、貴方方の思いどおりにはならないってこですかねぇ」
もう一杯。となみなみグラスに酒をついでやりながら、マリアは薄く微笑んだ――。
これは蛇足です。言ってみれば裏設定や舞台裏のようなもの。
知らなきゃよかった、見なきゃよかった、なんて時間の無駄なんだゴラァ、などの苦情は一切受付ません。
悪しからず。
※※※
――むかしむかしあるところに、大きな国の大きなお城がありました。
そこには王様とお后様、王子が二人。
王様はたいそうイケメンのゴリマッチョ。お后様は可憐で美しく、まさに国中の人気カップルでありました。
王子達は快活で、身体は異常に頑丈な男の子と。
身体は弱く、少し引っ込み思案の臆病者。でもとても心根の優しい男の子。
そして国王一家を支えるのは、大臣は美形のエルフと可憐な聖女。
もはや象徴的。アイドル的な存在となった彼らによって、国は永く永く反映しましたとさ。
めでたしめでたし☆
「――ぬぁぁぁんて、話。手垢のついたおとぎ話か、ハピエン厨が好む安易な結末じゃないんだから」
深く大きなため息をついたのは、女神。
そう、彼女こそがアレンやアレックスを異世界転生させた諸悪の根源……いや、女神様である。
「とは言っても女神様。これがわたし達の物語ですわ」
と答え、優雅に紅茶をすする一人の女性。
一切シミのない白い肌に、尖った耳。端正な顔立ち。
エルフ族であり聖女。そして聖職者。そして唯一、女神と接触し続けられる存在。
これはこの世界の複雑でいて極めて単純な理であり、裏設定でありネタばらしである。
「ほんっと。あなた達人間ってコチラの思い通りにならないんですよねぇ」
そう愚痴をこぼし、ぐいぃっとあおったグラス。中には透明の液体がなみなみと注がれていた。
「くぅぅぅっ、やっぱり酒はコレですよねぇ!」
「女神様、お酒の飲みすぎは身体に毒ですわ」
「ふんっ。この、スーパー美少女さいきよー女神てぁにはっ、ジャパニーズsakeもっ、怖くなんてないのれすっ!」
「めちゃくちゃ酔っ払ってるじゃありませんか……」
いわゆるこの場所は、どの世界線にも認知されない場所である。
そもそもなぜ、神は別世界から多くの人間を異世界転生させるのか。
「つーか。私がいくらチート能力付けても、魔王討伐しない奴もいるんだから。これだから脳筋は嫌いなんですよぉ」
「まぁまぁ。そもそもアレックスの魔法アレルギーでは、難しいと思いますわよ」
「だからそこなんですっ!」
ダァァンッとテーブルを叩き、そのあと『痛いぃぃ』のベソかきながら女神は口をとがらせる。
「確かにあのチート能力ガチャには、少し不備があったんですよ。でも、だからこそアレン・カントールとの共闘させるルートもあったハズなのに……」
「その前にアレックスが魔王討伐を諦めて、二人が冒険中に出会う筋書きはなくなったと?」
「そーなんです。もう、なんなのって。いきなり予定狂っちゃったし」
「まぁでも、結果的には二人は上手くいきましたわ」
「ちっがぁぁぁうッ!!!」
叫びながら、また煽る日本酒。というかもはやテーブルに一升瓶を置いて手酌である。
異世界生活のマリアは、見た事のない品種の酒をチラリと見て肩をすくめた。
(まるで湖の水のような色ですわね。あれは本当にお酒なのかしら)
これが彼女の住む異世界ではない、世界線の遠い東の国の酒だとか。実は結構アルコール度数があって、飲みすぎると二日酔いになりやすいとか。そういったことなど、知る由もない。
「だれが、男だらけのハーレムものにしろって言ったんだってクライアントに叱られたっつーの!」
「あら。ダメなのですか?」
「ダメに決まってんでしょーがっ、他の女神連中にもめちゃくちゃ引かれたしぃぃ」
クライアント。他の女神――これらの言葉が意味するのはなにか。
「マリアちゃんも知っての通り。ウチらも『女神様』なんて言われてるけど、所詮雇われのストーリーテラーなワケですよ」
人間が信じる『神』という存在。実はそこまで高尚な存在ではないとすれば。
例えれば、人間という駒を動かす支配者。またはキャラクターを操り、人生という名を送らせるプレイヤーのようなもの。
この女神もまた、あらかじめ作られたいくつかの異世界を管理している。
管理といっても通常ならば、ただそこに住む生き物たちを見守るだけ。たまに、ちょちょいと天変地異の一つや二つを起こしてヒマつぶすくらいか。
そんな極めて俗っぽいものなのだ。
「冒険ファンタジーが、いきなりウホッ☆ 男だらけのハーレム物語☆ になったらそりゃあダメでしょうよ」
「そんなものでしょうかねぇ」
女神の苦々しい言葉に曖昧に頷く。
どの世界線にもあるように、自分たちが神とひとまとめにして呼ぶ存在にも等しく序列や立場があるらしい。
「そもそもオカシイんですよ。神である私たちが人間達の人生を左右させて遊ぶなんて」
彼女は酒臭いため息をつく。
「本来なら、見守るべきなのに。娯楽に使い始めたらおしまいですよ……とはいえ、私だって上には逆らえませんけど」
神の世界も色々も大変らしい。
彼らはその権限や力を使い。人間達の人生で、思い通りの人生をつくるのが一種の遊戯となっていた。
それこそ、好きなキャラクターを動かしてRPGやシュミレーションゲームのように遊ぶ者。他人に思った通りの物語を作らせて、悦に入る者など。
(神々の考えることなど、わたくしには到底理解できませんわね)
エンターテインメント、という名の元で好き勝手に人間の人生で遊ぶ。
なんとも憤りそうな話だが、マリアは何も言わなかった。
「っていうかマリアちゃんも、ちゃんと軌道修正してくれないと困るよぉぉぉ」
「おやまぁ。力及ばずでしたわね」
いわゆるこの異世界における、女神の協力者がシスター・マリアである。
その経緯は割愛するとして、彼女は多くの世界線を転生や転移をくりかえしていた。その理由は、やはり女神の協力者としての役割だ。
「最強の拳を持つ男と、最強の人たらし能力の青年がタッグを組んで。こりゃまた謎の多い、強大な力の魔王に立ち向かう冒険ファンタジー……のハズだったんだけどなァァァ」
グダグダと言いつのる女神の目は、既に半分になっている。
いくら神といえど日本酒に酔うらしい。ある意味、御神酒のようなものである。
「うふふ。人間もそうそう都合よく、貴方方の思いどおりにはならないってこですかねぇ」
もう一杯。となみなみグラスに酒をついでやりながら、マリアは薄く微笑んだ――。
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