4 / 33
登場人物、おおかたそろいました
しおりを挟む
背負った剣の重さを感じなくなったのは、いつの事だろう。
この日も、依頼を受注しようと宿屋を飛び出した。
本日は晴天なり。
長いこと続いていた雨季もあけて、清々しい朝というのはこの事。
(久しぶりに、長期の大型クエスト行ってみるか)
いわゆる採取クエストで、多くが国の研究機関が依頼主だ。
報酬はさほど多くなく、コスパが悪いと他の冒険者たちは受けたがらない。
だがルイトは、この手の仕事が好きだった。気分さえのれば、たびたび受ける位には。
――メインストリートをから、いくつか入った裏路地。
目的地は、ひっそりとたたずんでいた。
何の変哲もない酒場。
クラッシックな建物に足を踏み入れると、中は意外と広い。
「いらっしゃいませ」
「……」
かけられた定型の挨拶に無言なのは、そうするのがここの暗黙の了解だから。
カウンター席の端に座り、頬杖をつく。
「ルイト・カントールだ……」
「久しぶりだな」
「この前の討伐も、一人でデカブツ相手したって聞いたぜ」
「みろよあの剣、細ぇクセに軽々と背負ってやがる」
「シッ! 言うなよ。前にぶちのめされたヤツがいただろうが……」
「ふん。ただの若造だろ、調子に乗ってんじゃねぇのか」
その組織。
通称、ギルド。
あくまで通称だ。正確には人材派遣にあたる。
屈強かつ。我そこはという冒険者たちがこぞって集まっていた。
今も、入ってきたルイトを見ながらヒソヒソと囁きあっている。
しかしこんな空気、もうなれっこだ。たまにイチャモンをつけてくるヤカラもいるが、その時は実力を見せつけてやればいい。
「おお、久しぶりじゃん」
「どうも」
親しげな声とともに、隣にやってきた男。
しかしルイトは、特に愛想笑いもなく挨拶をして目の前の女性店員に声をかけた。
「高潔な果実のカクテルをひとつ」
「かしこまりました」
酒場の娘というにはあまりにも隙のない格好をした女は、無機質めいた表情で応える。
そして隣の男は、冷やかすように口笛をふいた。
「奇特なヤツだな! 国からの依頼を受けるなんて」
「……アンタには関係ないことだ」
すぐさま出てきた酒に口をつけながら、ぶっきらぼうに言い放つ。
――ここでは、依頼の受注を【隠語】でやり取りする決まりだ。
パッと見ればカクテルを注文しているようだが、それぞれ意味がある。
(これにしよう)
酒と共に出されたのは、薄い羊皮紙の束。
今、受けることのできるクエストが書いてある。
カクテルの名前は、クエストの種類。この場合は、国が依頼元になってるモノを指す。
見れば多くが、森の奥に生息する魔物や植物の採取だ。
簡単に言えば、指定されたモノを採ってくるおつかいのようなもので。
「ほんと、お前は変わり者だよ」
男はニヤニヤと笑いながら、酒をあおる。
目元を紅くして、かなり酔っているらしい。
「うるさい。日がな一日、こんな所で飲んだくれているアンタに言われたくない」
「へへっ、違いねぇや」
男。名前をランス・ロンドという――は、ケラケラと笑って手を叩いた。
気の良い酔っ払い風情だが、よくよく見ればなかなかの色男である。
しかしルイトは興味もないし。やたら絡みたがるこの男を、うとましくすら思っていた。
「んで? ルイトちゃんはどれをやんの」
「ちゃん、ってのはやめろ。そして、アンタに関係ない」
「冷たいコト言うなよ~。そんなカワイイ顔して、さ」
「っ、さわんな!」
馴れ馴れしく肩に手を回し、あまつさえ腰などなでてくる男の手をつねりあげる。
(クソッ、最悪だ)
ランスは常々こうだった。
ベタベタと触りまくり、まるで酔っ払いが小娘相手に言うような卑猥なジョークを飛ばしてからかう。
出来れば会いたくない相手だが、ここへ来なければ仕事が出来ないのだから仕方ない。
「そういや。この前、とびっきりの美女と飲んでたじゃねぇかよ」
「はぁ? あぁ……」
あれか、とおぼろげな記憶を引っ張り出す。
行きつけの酒場で出会った赤髪美女。えらく楽しんだのか、その後の記憶がない。気がつけば、住処にしている宿に帰ってきていた。
「見てたのか」
「そりゃもちろん。金髪のかわい子ちゃんが、赤髪の女に骨抜きにされてる姿をサカナに飲んでたんだぜ」
「また言い方を……やめろよ」
金髪のかわい子ちゃん、はルイトのこと。
この男、すぐにそうやって女みたいに彼を呼ぶ。
「あんなアバズレより、こんどオレと飲も? 大丈夫、お持ち帰りはちゃんとしてあげるから」
「気色悪ぃな、離れろって」
自分より幾分か大きな身体をうっとおしげに睨む。
また周りから妙なゴカイを受けるのは、困るのだ。
「ねぇねぇ。今回のクエスト、オレと一緒にやろーぜ」
「絶対イヤだ」
長期のものだ。
一緒に、というのはすなわち。
「寝食ともにして、親交深めよ」
「いい加減にしろッ!!!」
ついに抱きついてきた男に肘鉄かましながら、ルイトは怒りのあまり声を張り上げた。
※※※
「あぁもう、最悪」
ずっと絡まれて、(本人いわく熱烈アプローチの)セクハラをうけつづけて。
ようやく、数発ぶん殴って帰ってきたのだ。
(あのクソ野郎)
ランスという男は、いわゆるそういう趣味をもってるワケではないとルイトは思う。
彼もまた、女との浮名は星の数ほど。
この界隈で女好きといったら、この二人の名があがるくらい。
だから尚更ハラが立つ。
「ふぅ」
安宿のきしむベッドに、早く横たわりたい。
……いつも飲んだくれているあの男は、結局いくつかのクエストを同時に受注していた。
そう、かなりの実力派ではあるのだ。
飄々としているくせに、結果だけは恐ろしいくらいにあげる。
それはもう彼に引けを取らないくらいに。
『こんなの要領だ』
そう言って笑いながら、酒をあおっていた。
あまりの仕事のはやさに、なにか不正でも行っているのではないか? なんて陰口叩かれる。
しかし彼はそんなやっかみにも目を細めて。
『ふぅん。かわいいねぇ』
と笑うだけ。
(ま、僕には関係ないんだけど)
部屋に入り上着を脱ぎ捨てて、そう内心つぶやいたときだった。
「――ルイト、帰ってるノカ!」
「あぁ。はいはい」
ドンドン。とドアを叩く音。お世辞にもキレイと言い難いダミ声に、気を悪くすることも無く返事をした。
「荷物、届いてたヨ」
カギもないもんで、勝手に入ってきた女主人ロロ。
肉のついた肩をすくめている。
「ソコにあるデショ」
「……ああ」
ベッドの上に、何やら一抱えもある箱が置いてあった。
「ルイト、アンタよくないヨ」
「へ?」
出し抜けにどういう意味かと首をかしげれば、ロロは分厚い唇を尖らせた。
「女をもてあそぶ、よくないネ」
「そういうんじゃ――」
「コレ持ってきた女、すごくベッピンさんだったヨ。でも可哀想に、泣いてたネ」
「な、泣いてた?」
「貢がせる男は、ダメ」
「いやいや、そんな覚え――」
「とぼけるなんテ、余計にダメ」
「いやだから……」
まるで女と遊んでは捨てる、最低野郎に対する言い草だ。
でもそれは全くもって心外。今まで確かに数々の女と付き合ってきたが、みんな円満に別れてきた。
むしろ女友達として、今でも親交があるくらいに。
「とにかく、ちゃんと渡したからネ!」
「あ、あぁ」
ひとしきりまくし立てたあと、フンスフンスと鼻息荒く去っていく彼女の逞しすぎる後ろ姿。
(女? 本当に身に覚えないんだけどな)
狐につままれたというのは、まさにこの事か。
そんなかたわら。
【……】
その箱が、小さく震えた。
この日も、依頼を受注しようと宿屋を飛び出した。
本日は晴天なり。
長いこと続いていた雨季もあけて、清々しい朝というのはこの事。
(久しぶりに、長期の大型クエスト行ってみるか)
いわゆる採取クエストで、多くが国の研究機関が依頼主だ。
報酬はさほど多くなく、コスパが悪いと他の冒険者たちは受けたがらない。
だがルイトは、この手の仕事が好きだった。気分さえのれば、たびたび受ける位には。
――メインストリートをから、いくつか入った裏路地。
目的地は、ひっそりとたたずんでいた。
何の変哲もない酒場。
クラッシックな建物に足を踏み入れると、中は意外と広い。
「いらっしゃいませ」
「……」
かけられた定型の挨拶に無言なのは、そうするのがここの暗黙の了解だから。
カウンター席の端に座り、頬杖をつく。
「ルイト・カントールだ……」
「久しぶりだな」
「この前の討伐も、一人でデカブツ相手したって聞いたぜ」
「みろよあの剣、細ぇクセに軽々と背負ってやがる」
「シッ! 言うなよ。前にぶちのめされたヤツがいただろうが……」
「ふん。ただの若造だろ、調子に乗ってんじゃねぇのか」
その組織。
通称、ギルド。
あくまで通称だ。正確には人材派遣にあたる。
屈強かつ。我そこはという冒険者たちがこぞって集まっていた。
今も、入ってきたルイトを見ながらヒソヒソと囁きあっている。
しかしこんな空気、もうなれっこだ。たまにイチャモンをつけてくるヤカラもいるが、その時は実力を見せつけてやればいい。
「おお、久しぶりじゃん」
「どうも」
親しげな声とともに、隣にやってきた男。
しかしルイトは、特に愛想笑いもなく挨拶をして目の前の女性店員に声をかけた。
「高潔な果実のカクテルをひとつ」
「かしこまりました」
酒場の娘というにはあまりにも隙のない格好をした女は、無機質めいた表情で応える。
そして隣の男は、冷やかすように口笛をふいた。
「奇特なヤツだな! 国からの依頼を受けるなんて」
「……アンタには関係ないことだ」
すぐさま出てきた酒に口をつけながら、ぶっきらぼうに言い放つ。
――ここでは、依頼の受注を【隠語】でやり取りする決まりだ。
パッと見ればカクテルを注文しているようだが、それぞれ意味がある。
(これにしよう)
酒と共に出されたのは、薄い羊皮紙の束。
今、受けることのできるクエストが書いてある。
カクテルの名前は、クエストの種類。この場合は、国が依頼元になってるモノを指す。
見れば多くが、森の奥に生息する魔物や植物の採取だ。
簡単に言えば、指定されたモノを採ってくるおつかいのようなもので。
「ほんと、お前は変わり者だよ」
男はニヤニヤと笑いながら、酒をあおる。
目元を紅くして、かなり酔っているらしい。
「うるさい。日がな一日、こんな所で飲んだくれているアンタに言われたくない」
「へへっ、違いねぇや」
男。名前をランス・ロンドという――は、ケラケラと笑って手を叩いた。
気の良い酔っ払い風情だが、よくよく見ればなかなかの色男である。
しかしルイトは興味もないし。やたら絡みたがるこの男を、うとましくすら思っていた。
「んで? ルイトちゃんはどれをやんの」
「ちゃん、ってのはやめろ。そして、アンタに関係ない」
「冷たいコト言うなよ~。そんなカワイイ顔して、さ」
「っ、さわんな!」
馴れ馴れしく肩に手を回し、あまつさえ腰などなでてくる男の手をつねりあげる。
(クソッ、最悪だ)
ランスは常々こうだった。
ベタベタと触りまくり、まるで酔っ払いが小娘相手に言うような卑猥なジョークを飛ばしてからかう。
出来れば会いたくない相手だが、ここへ来なければ仕事が出来ないのだから仕方ない。
「そういや。この前、とびっきりの美女と飲んでたじゃねぇかよ」
「はぁ? あぁ……」
あれか、とおぼろげな記憶を引っ張り出す。
行きつけの酒場で出会った赤髪美女。えらく楽しんだのか、その後の記憶がない。気がつけば、住処にしている宿に帰ってきていた。
「見てたのか」
「そりゃもちろん。金髪のかわい子ちゃんが、赤髪の女に骨抜きにされてる姿をサカナに飲んでたんだぜ」
「また言い方を……やめろよ」
金髪のかわい子ちゃん、はルイトのこと。
この男、すぐにそうやって女みたいに彼を呼ぶ。
「あんなアバズレより、こんどオレと飲も? 大丈夫、お持ち帰りはちゃんとしてあげるから」
「気色悪ぃな、離れろって」
自分より幾分か大きな身体をうっとおしげに睨む。
また周りから妙なゴカイを受けるのは、困るのだ。
「ねぇねぇ。今回のクエスト、オレと一緒にやろーぜ」
「絶対イヤだ」
長期のものだ。
一緒に、というのはすなわち。
「寝食ともにして、親交深めよ」
「いい加減にしろッ!!!」
ついに抱きついてきた男に肘鉄かましながら、ルイトは怒りのあまり声を張り上げた。
※※※
「あぁもう、最悪」
ずっと絡まれて、(本人いわく熱烈アプローチの)セクハラをうけつづけて。
ようやく、数発ぶん殴って帰ってきたのだ。
(あのクソ野郎)
ランスという男は、いわゆるそういう趣味をもってるワケではないとルイトは思う。
彼もまた、女との浮名は星の数ほど。
この界隈で女好きといったら、この二人の名があがるくらい。
だから尚更ハラが立つ。
「ふぅ」
安宿のきしむベッドに、早く横たわりたい。
……いつも飲んだくれているあの男は、結局いくつかのクエストを同時に受注していた。
そう、かなりの実力派ではあるのだ。
飄々としているくせに、結果だけは恐ろしいくらいにあげる。
それはもう彼に引けを取らないくらいに。
『こんなの要領だ』
そう言って笑いながら、酒をあおっていた。
あまりの仕事のはやさに、なにか不正でも行っているのではないか? なんて陰口叩かれる。
しかし彼はそんなやっかみにも目を細めて。
『ふぅん。かわいいねぇ』
と笑うだけ。
(ま、僕には関係ないんだけど)
部屋に入り上着を脱ぎ捨てて、そう内心つぶやいたときだった。
「――ルイト、帰ってるノカ!」
「あぁ。はいはい」
ドンドン。とドアを叩く音。お世辞にもキレイと言い難いダミ声に、気を悪くすることも無く返事をした。
「荷物、届いてたヨ」
カギもないもんで、勝手に入ってきた女主人ロロ。
肉のついた肩をすくめている。
「ソコにあるデショ」
「……ああ」
ベッドの上に、何やら一抱えもある箱が置いてあった。
「ルイト、アンタよくないヨ」
「へ?」
出し抜けにどういう意味かと首をかしげれば、ロロは分厚い唇を尖らせた。
「女をもてあそぶ、よくないネ」
「そういうんじゃ――」
「コレ持ってきた女、すごくベッピンさんだったヨ。でも可哀想に、泣いてたネ」
「な、泣いてた?」
「貢がせる男は、ダメ」
「いやいや、そんな覚え――」
「とぼけるなんテ、余計にダメ」
「いやだから……」
まるで女と遊んでは捨てる、最低野郎に対する言い草だ。
でもそれは全くもって心外。今まで確かに数々の女と付き合ってきたが、みんな円満に別れてきた。
むしろ女友達として、今でも親交があるくらいに。
「とにかく、ちゃんと渡したからネ!」
「あ、あぁ」
ひとしきりまくし立てたあと、フンスフンスと鼻息荒く去っていく彼女の逞しすぎる後ろ姿。
(女? 本当に身に覚えないんだけどな)
狐につままれたというのは、まさにこの事か。
そんなかたわら。
【……】
その箱が、小さく震えた。
0
あなたにおすすめの小説
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
俺の居場所を探して
夜野
BL
小林響也は炎天下の中辿り着き、自宅のドアを開けた瞬間眩しい光に包まれお約束的に異世界にたどり着いてしまう。
そこには怪しい人達と自分と犬猿の仲の弟の姿があった。
そこで弟は聖女、自分は弟の付き人と決められ、、、
このお話しは響也と弟が対立し、こじれて決別してそれぞれお互い的に幸せを探す話しです。
シリアスで暗めなので読み手を選ぶかもしれません。
遅筆なので不定期に投稿します。
初投稿です。
出戻り王子が幸せになるまで
あきたいぬ大好き(深凪雪花)
BL
初恋の相手と政略結婚した主人公セフィラだが、相手には愛人ながら本命がいたことを知る。追及した結果、離縁されることになり、母国に出戻ることに。けれど、バツイチになったせいか父王に厄介払いされ、後宮から追い出されてしまう。王都の下町で暮らし始めるが、ふと訪れた先の母校で幼馴染であるフレンシスと再会。事情を話すと、突然求婚される。
一途な幼馴染×強がり出戻り王子のお話です。
※他サイトにも掲載しております。
過労死転生した公務員、魔力がないだけで辺境に追放されたので、忠犬騎士と知識チートでざまぁしながら領地経営はじめます
水凪しおん
BL
過労死した元公務員の俺が転生したのは、魔法と剣が存在する異世界の、どうしようもない貧乏貴族の三男だった。
家族からは能無しと蔑まれ、与えられたのは「ゴミ捨て場」と揶揄される荒れ果てた辺境の領地。これは、事実上の追放だ。
絶望的な状況の中、俺に付き従ったのは、無口で無骨だが、その瞳に確かな忠誠を宿す一人の護衛騎士だけだった。
「大丈夫だ。俺がいる」
彼の言葉を胸に、俺は決意する。公務員として培った知識と経験、そして持ち前のしぶとさで、この最悪な領地を最高の楽園に変えてみせると。
これは、不遇な貴族と忠実な騎士が織りなす、絶望の淵から始まる領地改革ファンタジー。そして、固い絆で結ばれた二人が、やがて王国を揺るがす運命に立ち向かう物語。
無能と罵った家族に、見て見ぬふりをした者たちに、最高の「ざまぁ」をお見舞いしてやろうじゃないか!
虐げられた令息の第二の人生はスローライフ
りまり
BL
僕の生まれたこの世界は魔法があり魔物が出没する。
僕は由緒正しい公爵家に生まれながらも魔法の才能はなく剣術も全くダメで頭も下から数えたほうがいい方だと思う。
だから僕は家族にも公爵家の使用人にも馬鹿にされ食事もまともにもらえない。
救いだったのは僕を不憫に思った王妃様が僕を殿下の従者に指名してくれたことで、少しはまともな食事ができるようになった事だ。
お家に帰る事なくお城にいていいと言うので僕は頑張ってみたいです。
優秀な婚約者が去った後の世界
月樹《つき》
BL
公爵令嬢パトリシアは婚約者である王太子ラファエル様に会った瞬間、前世の記憶を思い出した。そして、ここが前世の自分が読んでいた小説『光溢れる国であなたと…』の世界で、自分は光の聖女と王太子ラファエルの恋を邪魔する悪役令嬢パトリシアだと…。
パトリシアは前世の知識もフル活用し、幼い頃からいつでも逃げ出せるよう腕を磨き、そして準備が整ったところでこちらから婚約破棄を告げ、母国を捨てた…。
このお話は捨てられた後の王太子ラファエルのお話です。
【8話完結】帰ってきた勇者様が褒美に私を所望している件について。
キノア9g
BL
異世界召喚されたのは、
ブラック企業で心身ボロボロになった陰キャ勇者。
国王が用意した褒美は、金、地位、そして姫との結婚――
だが、彼が望んだのは「何の能力もない第三王子」だった。
顔だけ王子と蔑まれ、周囲から期待されなかったリュシアン。
過労で倒れた勇者に、ただ優しく手を伸ばしただけの彼は、
気づかぬうちに勇者の心を奪っていた。
「それでも俺は、あなたがいいんです」
だけど――勇者は彼を「姫」だと誤解していた。
切なさとすれ違い、
それでも惹かれ合う二人の、
優しくて不器用な恋の物語。
全8話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる