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桃子と食事会②
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6年付き合った彼女を裏切って、挙句の果てに妊娠させた⁉ ……ひどい話だ。
「それ……いつの話?」
「先々週」
「ごめん……全然知らなくて。余計な話しちゃったね」
「さすがに発覚した時は落ち込んだけど、もう吹っ切れたわ」
吹っ切れるって、そんなことあるものだろうか。明るく振る舞っているけれど、きっと今も傷ついているはずだ。たったの2週間だよ?
「そんな顔しないで。本当に大丈夫だから。失恋は新しい恋で癒やすっていうでしょう?」
「え? ……ということは」
「落ち込んでるところを若田君が慰めてくれてね」
「若田君! そ、そうなんだ」
若田君はオリエンテーション合宿で同じ班だったから私も知っている。彼がいるだけで場の雰囲気がぐっと明るくなるような体育会系の男の子だ。
同じ本社勤務だし、結果的にはとてもいい出会いだったと思う。
「良かった……若田君と桃子ならすっごくお似合いだよ」
「ふふふ……ありがとう。正直、最初は『私の6年返せー!』って思ったし、今でもやっぱり情は残っていて、割り切れないところもあるの。でも、若田君がオリエンテーション合宿の時から好きだったって言ってくれて、すっごく救われた」
「そっかー。もうあの時から……。ごめんね、私、自分のことに精一杯で、桃子の大変な時に寄り添えなくて……」
同期で唯一と言っていい女友達なのに、本当に申し訳ない。
「ううん。私も花緒のいい知らせ聞けて嬉しい。人事発表の時は本当に顔を真っ青にしていたから心配してたの。あれから頑張ってたんだなーと思うとなんか泣けてくるよ」
「桃子……ごめん、心配かけてたのね」
「花緒頑張ったね。もう一回乾杯しよ!」
「うん! あ、桃子の新しい恋にも!」
こうしてお祝いしてくれる友達がいるのは嬉しい。
実は最初の頃、一級建築士を目指していることを内緒にしていたのだ。でも度重なるお誘いを断る理由を考えられなくて、本当のことを言うことにした。
桃子は気を悪くすることもなく、全力で応援してくれた。だから桃子には感謝しかない。
夏成に入って初めてできた友達だというのに、桃子と飲みに行くのはこれが初めてだと思うと不義理をしていたなぁと思う。
たくさんおしゃべりをして、気づいたらついつい飲みすぎてしまったようだ。桃子がすっかり出来上がってしまっている。
でも桃子のおしゃべりはまだまだ止まらない。総務部経理課というところは噂話もたくさん入ってくるらしく、桃子は私が知らないいろいろな情報を教えてくれた。
「やっぱねー、同期の星の逸話はほぼ毎日っていうほど聞くよ」
「んー、星?」
「だーかーらー、高野君よ~」
「たかのくん……?」
「それ……いつの話?」
「先々週」
「ごめん……全然知らなくて。余計な話しちゃったね」
「さすがに発覚した時は落ち込んだけど、もう吹っ切れたわ」
吹っ切れるって、そんなことあるものだろうか。明るく振る舞っているけれど、きっと今も傷ついているはずだ。たったの2週間だよ?
「そんな顔しないで。本当に大丈夫だから。失恋は新しい恋で癒やすっていうでしょう?」
「え? ……ということは」
「落ち込んでるところを若田君が慰めてくれてね」
「若田君! そ、そうなんだ」
若田君はオリエンテーション合宿で同じ班だったから私も知っている。彼がいるだけで場の雰囲気がぐっと明るくなるような体育会系の男の子だ。
同じ本社勤務だし、結果的にはとてもいい出会いだったと思う。
「良かった……若田君と桃子ならすっごくお似合いだよ」
「ふふふ……ありがとう。正直、最初は『私の6年返せー!』って思ったし、今でもやっぱり情は残っていて、割り切れないところもあるの。でも、若田君がオリエンテーション合宿の時から好きだったって言ってくれて、すっごく救われた」
「そっかー。もうあの時から……。ごめんね、私、自分のことに精一杯で、桃子の大変な時に寄り添えなくて……」
同期で唯一と言っていい女友達なのに、本当に申し訳ない。
「ううん。私も花緒のいい知らせ聞けて嬉しい。人事発表の時は本当に顔を真っ青にしていたから心配してたの。あれから頑張ってたんだなーと思うとなんか泣けてくるよ」
「桃子……ごめん、心配かけてたのね」
「花緒頑張ったね。もう一回乾杯しよ!」
「うん! あ、桃子の新しい恋にも!」
こうしてお祝いしてくれる友達がいるのは嬉しい。
実は最初の頃、一級建築士を目指していることを内緒にしていたのだ。でも度重なるお誘いを断る理由を考えられなくて、本当のことを言うことにした。
桃子は気を悪くすることもなく、全力で応援してくれた。だから桃子には感謝しかない。
夏成に入って初めてできた友達だというのに、桃子と飲みに行くのはこれが初めてだと思うと不義理をしていたなぁと思う。
たくさんおしゃべりをして、気づいたらついつい飲みすぎてしまったようだ。桃子がすっかり出来上がってしまっている。
でも桃子のおしゃべりはまだまだ止まらない。総務部経理課というところは噂話もたくさん入ってくるらしく、桃子は私が知らないいろいろな情報を教えてくれた。
「やっぱねー、同期の星の逸話はほぼ毎日っていうほど聞くよ」
「んー、星?」
「だーかーらー、高野君よ~」
「たかのくん……?」
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