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ビアガーデンで同期会①
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9月最後の月曜日、会社近くのビアガーデンで同期会が行われた。
当初30名で予約していた同期会だけど、休前日ということもあり、なんと50名を超える同期が集まった。
幹事は桃子と若田君のカップルだ。改めて並んでいる二人を見ると、小さくてアイドルのように可愛らしい桃子と、体育会系爽やかマッチョの若田君はとてもお似合いだった。
入社式ぶりの再会という同期がほとんどの中、私はいつもの人見知りを発動させ、受付にいる桃子の隣で大人しくジョッキを傾けていた。
みんなと仲良くなりたくないわけではないけれど、自分から話しかけるのはちょっとハードルが高くて、特に男性の同期とは全くしゃべることができなかった。
「花緒~! せっかく来てるんだからみんなとしゃべらないと」
「う、うん……でも何をしゃべったらいいかわかんないよ」
「みんな花緒と話したがってるのよ? 絶対に連れてきてって言われてたんだから」
ええっ⁉ 一体誰が私と話したいと思うのよー。
175㎝の大きな体を縮こませ、小さな桃子の後ろに隠れていた私を、桃子がひっぱっていく。
「きゃー! 待ってました~」
「高嶺さんここ座って!」
連れて行かれたのは、同期女子が集まっているテーブルだった。
「桃子、連れて来てくれたんだ~。私、営業補佐の山口朋香。朋香って呼んでね。同じ本社なのに全然お話できないわね」
「あ、えっと……受付の高嶺花緒です」
「花緒ちゃんって呼んでいい?」
「あー! 私も私も! 総務課の小松原夕実よ。夕実って呼んでね」
「あの、私も花緒って呼び捨てでいいから」
早速話しかけてくれたのは本社勤務の二人だった。二人とも気さくで話しやすく、桃子が「大丈夫! いい子達だから」と紹介してくれた理由がよくわかった。
この二人以外はほとんど支店に配属された人達で、一度に話しかけられると名前を覚えるのがちょっと困難だった。
でもあちらは私が本社勤務だからかよく知っているようで「花緒、ほんっとーに綺麗よね!!」「その目、カラコン? ちょっと青いよね?」「私たちの学年鼻が高いんだから~」と、親しげに話しかけてきた。
皆さん距離感が近い!
私の瞳はもちろんカラコンなんて入っておらず、裸眼でほぼ黒なんだけど、光の加減で濃紺に見えることがあるのだ。それがツンとしたイメージに見えてしまうみたいで、私としては柔らかい茶色の瞳に憧れている。
『鼻が高い』の意味はよくわからなかったけど、朋香がこっそり説明してくれた。
本社受付はその学年の『顔』になるらしく、見た目が良いほどその年は全員のレベルが高かったという評価になるらしい。その『顔』がミスコンにでも出ようものなら、同期としてはさらに鼻が高い。有名になった時『高嶺花緒は仲良しの同期だったのよ』と言いたくて、仲良しアピールをするため群がっているそうだ。
これも一種のミーハーというのだろうか……。
「花緒、ミスコン出ないの?」
「そうよー。出たらいいのに~」
「い、いや、そんな予定は全く――」
「出たら私たち全力で応援するのに~! もったいない!」
そう言われても、私には全くその気がない。
頭の中には一昨日会ったばかりの吉倉京子の姿が浮かぶ。
興味がないのはもちろんのこと、あの圧倒的な女優オーラを出せる人と私は全く別の人種なんじゃないかと思う。恐れ多いよ……。
当初30名で予約していた同期会だけど、休前日ということもあり、なんと50名を超える同期が集まった。
幹事は桃子と若田君のカップルだ。改めて並んでいる二人を見ると、小さくてアイドルのように可愛らしい桃子と、体育会系爽やかマッチョの若田君はとてもお似合いだった。
入社式ぶりの再会という同期がほとんどの中、私はいつもの人見知りを発動させ、受付にいる桃子の隣で大人しくジョッキを傾けていた。
みんなと仲良くなりたくないわけではないけれど、自分から話しかけるのはちょっとハードルが高くて、特に男性の同期とは全くしゃべることができなかった。
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「う、うん……でも何をしゃべったらいいかわかんないよ」
「みんな花緒と話したがってるのよ? 絶対に連れてきてって言われてたんだから」
ええっ⁉ 一体誰が私と話したいと思うのよー。
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「きゃー! 待ってました~」
「高嶺さんここ座って!」
連れて行かれたのは、同期女子が集まっているテーブルだった。
「桃子、連れて来てくれたんだ~。私、営業補佐の山口朋香。朋香って呼んでね。同じ本社なのに全然お話できないわね」
「あ、えっと……受付の高嶺花緒です」
「花緒ちゃんって呼んでいい?」
「あー! 私も私も! 総務課の小松原夕実よ。夕実って呼んでね」
「あの、私も花緒って呼び捨てでいいから」
早速話しかけてくれたのは本社勤務の二人だった。二人とも気さくで話しやすく、桃子が「大丈夫! いい子達だから」と紹介してくれた理由がよくわかった。
この二人以外はほとんど支店に配属された人達で、一度に話しかけられると名前を覚えるのがちょっと困難だった。
でもあちらは私が本社勤務だからかよく知っているようで「花緒、ほんっとーに綺麗よね!!」「その目、カラコン? ちょっと青いよね?」「私たちの学年鼻が高いんだから~」と、親しげに話しかけてきた。
皆さん距離感が近い!
私の瞳はもちろんカラコンなんて入っておらず、裸眼でほぼ黒なんだけど、光の加減で濃紺に見えることがあるのだ。それがツンとしたイメージに見えてしまうみたいで、私としては柔らかい茶色の瞳に憧れている。
『鼻が高い』の意味はよくわからなかったけど、朋香がこっそり説明してくれた。
本社受付はその学年の『顔』になるらしく、見た目が良いほどその年は全員のレベルが高かったという評価になるらしい。その『顔』がミスコンにでも出ようものなら、同期としてはさらに鼻が高い。有名になった時『高嶺花緒は仲良しの同期だったのよ』と言いたくて、仲良しアピールをするため群がっているそうだ。
これも一種のミーハーというのだろうか……。
「花緒、ミスコン出ないの?」
「そうよー。出たらいいのに~」
「い、いや、そんな予定は全く――」
「出たら私たち全力で応援するのに~! もったいない!」
そう言われても、私には全くその気がない。
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