神獣転生のはずが半神半人になれたので世界を歩き回って第二人生を楽しみます~

御峰。

文字の大きさ
15 / 48

第15話 先導者の条件

しおりを挟む
「ありがとう。君のおかげで研究が進められそうだよ! これでより多くの人が助けられる!」

 ビゼルさんが俺の両手を握り感謝の言葉を伝えて来る。

 そもそもメガル草は沢山あるから、タダであげてもいいくらいだが、前世の記憶がある俺はもったいない病が発動してしまい、売れるなら売りたいと思ってしまった。

「でもメガル草はたった二つしかないのに、超濃厚ポーションが作れるんですか?」

「ああ。錬金術には『錬金水』を複製する錬金術があって、メガル草で錬金水の開発が進めば、複製して使い続ける事ができるのだ!」

「ただ複製する素材の方が高いと話にならないのですけど、今のメガル草なら複製した方が安いという訳ですよ。アルマさん」

 ビゼルさんとミールさんが一緒に説明してくれる。

 ふむふむ。つまり、メガル草が出回ってしまうと、複製するよりはメガル草を使って作った方が安上がりになるのか。

「もしメガル草が必要な時はまた声をかけてください。今しばらく王都にいると思いますので」

「おお! それは心強い! この他にもメガル草を使った錬金も練習したいと思っていたのだ。その時は宜しく頼みます!」

 ビゼルさんと握手を交わす。

 その時。


 ――【才能『先導者』より、導かれた者の人数が1人を越えました。特典が付与されます。】


 ん? 導かれた者? 1人? 特典?

 初めて聞く言葉が続いて、何を意味するのか分からない。

 冷静に現状を確認する。

 『先導者』という才能を考えた時、誰かを導く意味にも繋がる。

 俺が持つ究極スキル『道しるべ』と似た意味を持つ。

 もしかしたら、この究極スキルを持つ事が先導者になれる条件だったりするかもな。

 さて、先導するという意味合いを考えて、ビゼルさんに何かしらを導いた・・・とすると、今回の導かれた人数が増えた事の辻褄が合う。

 ビゼルさんは研究を進めたかったのを、俺の介入によって進めるようになった。

 それによって導いたという判定になったんだな。

 ここで一つこの才能を育てる方法を知る事ができた。

 本来なら才能は、その才能にまつわる事を繰り返すことで進化していく。

 例えば、賢者の場合、魔法を使い続けたり、剣聖の場合、剣術を使い続けることで才能が成長し、最終的に成長し切ると『極』の才能を得る事ができるという。

 『賢者ノ極』みたいな感じになるとそうだ。

 そんな中、せっかく手に入れた才能『先導者』を強くする方法を探っていた。

 それがまさかこんなにも早く条件が見つかるとは思いもしなかった。

 誰かを導く事。それが『先導者』を成長させる方法なんだな。

 さて、今度は獲得した特典という部分だ。

 特典は大抵がスキルだが、中には物理的な物が支給される場合もあるという。

 スキル欄を開いてみたが、特にスキルが増えた感じはしない。

 そもそも特典を獲得したというアナウンスも聞こえてこなかった。

 特典というのは一体どういうことだ?

「アルマさん? どうかしたんですか?」

「いいえ。こちらこそ、おかげで当分の資金が手に入ったので、シャリーの迷惑にならなくてよかったです。ありがとうございます」

 ビゼルさんと挨拶を交わして、工房を後にした。



「アルマくん? さっきの聞いてもいい?」

「ん?」

「アイテムボックスって凄いスキルを持っているんだね?」

「あ~あれは特殊なアイテムボックスでな。何故か分からないけど、植物しか収納できないんだ」

「え!? ミールさん。そういうアイテムボックスってあるんですか?」

 一緒に歩くミールさんが真剣に悩む表情を見せる。

「ううん。聞いたことないわ…………珍しいレアスキルなのかも知れないわね」

 珍しいスキルはレアスキルというのか。

「あ、シャリー、ミールさん。もしよかったら、どこか食事に行きませんか?」

「えっ? いいの?」

「もちろんだよ。二人には凄く助かったし、アイテムボックスの事も・・あるからね。ねえ?」

「ふふっ。アルマさんも油断がありませんね? お言葉に甘えさせていただきます」

「ええ。ぜひ。それに僕もまたこの街の美味しい店を知らないので、それが目当てでもあるんです」

「それなら私にお任せください。シャリーちゃんもそれでいい?」

「はい!」

 行き先はミールさんに任せて俺とシャリーはその後ろを付いて行く。

 隣を歩くシャリーが嬉しそうに鼻歌を歌いながら軽いスキップをする。

 見た目だけなら美少女でさぞモテるだろうけど、どうやら特殊性癖をお持ちのようで、うちの妹に嫌らしい牙を向けていたのがもったいない。

 大通りを進み、少しこじんまりとした小道に入っていくと、ちらほらカップルの姿が見える。

 石の階段を上っていくと、テラス席があるお店にやってきた。

「いらっしゃいません~!」

 元気な声と共にとある女の子が出て来た。

「!?」

 女の子を見た時、俺は思わず驚いてしまった。

「はにゃ? お客様? 私の顔に何か付いてますかにゃ?」

「す、すまない。実はその、人族以外は初めて見るので」

 そう。

 目の前の女の子の頭の上には、可愛らしい猫耳が生えていた。

 …………人族の耳がついている部分はどうなっているのか、少し気になるな。

「猫耳族という獣人族なんです」

「獣人族!? ――――――なんて可愛いんだ!」

「はにゃ!?」「っ!?」

「ふふっ。アルマさんをここに連れて来たのは大正解でした」

「アルマくん。指が嫌らしいよ?」

 おっと。俺とした事が、猫耳を見て興奮してしまったようだ。

【お・に・い・ちゃ・ん?】

「クレア!? ご、ごめん!」

【んも! モフモフは私達以外はダメだからね! ねっ!?】

「わ、分かった!」

 当然のように妹に怒られた。
しおりを挟む
感想 41

あなたにおすすめの小説

もふもふと始めるゴミ拾いの旅〜何故か最強もふもふ達がお世話されに来ちゃいます〜

双葉 鳴
ファンタジー
「ゴミしか拾えん役立たずなど我が家にはふさわしくない! 勘当だ!」 授かったスキルがゴミ拾いだったがために、実家から勘当されてしまったルーク。 途方に暮れた時、声をかけてくれたのはひと足先に冒険者になって実家に仕送りしていた長兄アスターだった。 ルークはアスターのパーティで世話になりながら自分のスキルに何ができるか少しづつ理解していく。 駆け出し冒険者として少しづつ認められていくルーク。 しかしクエストの帰り、討伐対象のハンターラビットとボアが縄張り争いをしてる場面に遭遇。 毛色の違うハンターラビットに自分を重ねるルークだったが、兄アスターから引き止められてギルドに報告しに行くのだった。 翌朝死体が運び込まれ、素材が剥ぎ取られるハンターラビット。 使われなくなった肉片をかき集めてお墓を作ると、ルークはハンターラビットの魂を拾ってしまい……変身できるようになってしまった! 一方で死んだハンターラビットの帰りを待つもう一匹のハンターラビットの助けを求める声を聞いてしまったルークは、その子を助け出す為兄の言いつけを破って街から抜け出した。 その先で助け出したはいいものの、すっかり懐かれてしまう。 この日よりルークは人間とモンスターの二足の草鞋を履く生活を送ることになった。 次から次に集まるモンスターは最強種ばかり。 悪の研究所から逃げ出してきたツインヘッドベヒーモスや、捕らえられてきたところを逃げ出してきたシルバーフォックス(のちの九尾の狐)、フェニックスやら可愛い猫ちゃんまで。 ルークは新しい仲間を募り、一緒にお世話するブリーダーズのリーダーとしてお世話道を極める旅に出るのだった! <第一部:疫病編> 一章【完結】ゴミ拾いと冒険者生活:5/20〜5/24 二章【完結】ゴミ拾いともふもふ生活:5/25〜5/29 三章【完結】ゴミ拾いともふもふ融合:5/29〜5/31 四章【完結】ゴミ拾いと流行り病:6/1〜6/4 五章【完結】ゴミ拾いともふもふファミリー:6/4〜6/8 六章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(道中):6/8〜6/11 七章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(本編):6/12〜6/18

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

異世界人生を楽しみたい そのためにも赤ん坊から努力する

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前は朝霧 雷斗(アサギリ ライト) 前世の記憶を持ったまま僕は別の世界に転生した 生まれてからすぐに両親の持っていた本を読み魔法があることを学ぶ 魔力は筋力と同じ、訓練をすれば上達する ということで努力していくことにしました

【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜

あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」 貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。 しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった! 失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する! 辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。 これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!

最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様

コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」  ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。  幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。  早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると―― 「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」  やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。  一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、 「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」  悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。  なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?  でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。  というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!

異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~

ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。 しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。 やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。 そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。 そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。 これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる

仙道
ファンタジー
 気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。  この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。  俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。  オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。  腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。  俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。  こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。 12/23 HOT男性向け1位

処理中です...