能力『ゴミ箱』と言われ追放された僕はゴミ捨て町から自由に暮らすことにしました

御峰。

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一章

第22話 勝てますか?

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「スキル、ダークネスクラッシュ」

 ディランの手元から黒い光がこちらを襲った。

「魔法、ファイアウォール」

 黒い光の前に、炎の壁が現れた。

 ドガーーン

 炎の壁の形が変形する程の衝撃の音がした。


「魔法、アイスランス」

 アイリスちゃんの手元に綺麗な槍の形を成している氷の槍が現れた。

 彼女は手を放すと氷の槍がディランを襲った。

「スキル、ダークネスクラッシュ」

 氷の槍とディランの攻撃がぶつかりあった。


 グガガガ――――


 鈍い音と共に、冷たい風が周辺にばら撒かれた。


「スキル、ゴミ召喚」

 僕が小さい『デッドゴミ』を数個取り出した。

 先日、ゴブリンに投げたようにする為だ。

「スキル! 魔女ノ鎌!!」

 アイリスちゃんの詠唱で、アイリスちゃんの両脇の上空に大きな鎌は二本現れた。


 アイスランスを弾いたディランも、その鎌を見て、顔色が悪くなった。

「その歳で、鎌が使えるのか、ふむ、これは本気を出さざるを得ないな」

 どうやら『鎌』が気になる様子だ。

「スキル! ニードルデッドリーポイズン!!」

 ディランの詠唱で、彼の二振りの剣が毒々しい紫の刀身に変わった。

 普段、黙々と喋るディランが気合いを入れて詠唱した。

 それだけで、そのスキルがどれだけ危険なのかが予想出来た。

「あの剣、不味いね、絶対に斬られないでね」

「うん。アレクも気を付けてよ」


 ――――そして、アイリスちゃんとディランが再度ぶつかり合った。

 上空に浮いている鎌はその隙を伺うように、ただ浮いているだけだった。

 アイリスちゃんは、影の触手でさっきよりも距離を取って戦っていた。

 影の触手とディランの二振りの剣がぶつかる鈍い音がしていた。

 ディランも深追いはせず、距離を取られたまま、触手を払っていた。


 そのまま、数分間、お互いの隙を伺っていた。

 ――そして。


 アイリスちゃんが一瞬、足をくじいた瞬間。

「スキル! 高速移動!」

 ディランの詠唱と共に、ディランは影の触手をかいくぐった。

 あまりの速さにアイリスちゃんが反応出来ていない。


 ――そして。




 僕はアイリスちゃんに目掛けて両手を前に出した。

 今だ! ゴミ召喚だ!


 ド――――ン


 に何かがぶつかる鈍い音が響いた。

 僕が召喚した大型ゴミの石材だった。

 そこにディランがぶつかり、本人も何が起きたのか理解出来ないままでいた。


「アイリス! 今だ!!!」

「スキル!! 魔女ノ鎌!!!」

 アイリスちゃんの詠唱と共に、上空に漂っていた鎌がディランが埋もれている石材大型ゴミを斬った。



 ◇



 石材は八等分のなっていた。

 そして、その中に埋もれていたディランも例外ではなかった。

 即死だろうね。

 そもそも、その壁に高速・・で突っ込んだのだから、既にやばかったと思う。


 さっき程、僕が考えた作戦。

 それは、ディランならきっと速く動けるスキルがあるはずだと踏んでいた。

 アイリスちゃんにはそのスキルを発動するまで我慢して貰えるよう伝えた。

 そのまま戦えば、経験や体力の少ないアイリスちゃんの方が先に崩れるはずだ。

 その隙をあのディランが見逃すはずもない。

 僕はその時を狙っただけだった。



「アレク。ありがとう」

「こちらこそ、ありがとう。アイリスちゃん」

 アイリスちゃんが何やらモジモジしていた。

「ん? どうしたの?」

「えっと……アレクはの私を見て、嫌いにならない?」

「へ? ああ、魔女とか何とかね? 全く気にならないけど……?」

「そ、そっか! 良かった」

 そう笑う彼女は、素敵だった。

 アイリスちゃんってこんなに可愛いんだな……。

「寧ろ、可愛いからそのまま――――」

「ッ! 魔女パンチ!」



 僕は魔女の最強スキル、魔女パンチでこの世を――――。



 目が覚めたら、ヴァレン町だった。
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