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「取り敢えずレベルを4上げれば良いんだ。最低でも一日レベル1だ。楽勝のはずだ!行くぜ!」
「あ、ああ」
自らの魔物であればコアルームで命令を出すだけで良かったのだが、借り物の魔物はダンジョン侵入者の排除としか命令されていないらしく、それ以外の行動をとらせるには直接指揮をしなければならないようで、自らも危険な地上に出ている四宮と辰巳。
周囲の冒険者を始末しろと言う程度の命令なら聞きそうなのだが、それ以上の追加の命令は都度行わなくてはならないためだ。
そもそもこの魔物は自分達の魔物ではないために、仮に召喚冒険者をダンジョン外で始末したとしても、その全ての成果は主の元、つまりは淀嶋と水元の所に向かう。
四宮と辰巳のダンジョンのレベルを上げるためには、その亡骸を直接ダンジョンに吸収させる必要があり、持ち帰らなくてはならないのだ。
魔物達に周囲を警戒させながらも慎重に街道方面に進んで行く二人。
危険なダンジョンと認知されてしまった二人のダンジョンに近づくような人がいるわけもなく、周囲にいるレベル2やら3やらの魔物は、引き連れているマンティスやウルビアによって難なく始末されている。
一体も欠ける事無く街道が見える位置にまで到達し、慎重に周囲を見回すが……レベル1の二人では何があるのかはよく分からないが、昼が近いために移動している者は少ないように見える。
恐らく休憩して昼食を摂っているのだろう。
「どうする?一気に行くか?」
「バカかよ!そんな事をしたら、今度こそ強力な奴らが襲ってくるだろうが!それに、警戒されて街道が封鎖されたらお終いだぞ!今回はレベル4上昇で良いが、今回だけで終わりじゃねー事位分かるだろうが!」
「わ、悪い」
あまりにも考えなしに発言する辰巳に切れている四宮だが、深呼吸して落ち着く。
「決行は夜だ。それも、なるべく周囲から離れている個体を狙いに行くぞ」
「それなら、攫われた事にも気が付かれない……って事か」
こうして20体の魔物を周囲に留まらせて、その中心位置に寝そべる二人。
「どうするなの?やっぱり見境なしに襲うつもりなの!」
高いレベルから、魔物達には気が付かれない状態のまま二人の会話を拾えるイーシャとプリマは、ウンウン悩む。
「わかったなの。私が一度戻って聞いてくるなの!」
確かにレベル40のプリマの足ならば、夜になる前には返事と共に戻ってくる事は可能だろうが、正直無駄な事なので、スラエは二人の前にその姿を現す。
「……あっ、スラエさんなの!ひょっとして、私達を守ったりとかなの?」
「本当だ、スラエさんなの!!」
少々バツが悪いスラエだが、直接意図を正確に伝える事は出来ないのでポヨポヨ跳ねておく事にした。
ポヨポヨと言ってもレベル99のポヨポヨなので、気配をイーシャとプリマだけに察知できるように調整しつつ、簡単に空高くに跳ねて行く。
「「わぁ~、凄いなの!」」
別に意図した訳ではなかったのが、イーシャとプリマはその姿に感動して何のためにスラエがここに来ていたのかと言う事はすっかり抜け落ちていた。
暫くポヨポヨでイーシャとプリマを楽しませた後は、今後の行動について意思疎通を図る事にした。
イーシャとプリマが行動を予想し、それに対して体を使って〇か✕か…を表現するのだ。
どうしても見当違いの方向に行ってしまった場合、何とかボディーランゲージで対応しているスラエ。
日が落ちるまでには相当時間があるので、まるでクイズを楽しむかのように意思疎通が行われ、最終的には一般人に対して攻撃を仕掛けた段階で既にスラエの分裂体がマンティスとウルビアにとりついているので即消化する事にし、その後は四宮と辰巳はイーシャとプリマが気絶させて持ち帰り、ダンジョンはスラエが罠や魔物、その他魔法陣等全てを消化して、一応コアだけは守る事にした。
意思疎通が終了した後には当然時間は余るのだが、漸くここで未だにスキートが異常状態を報告していると言う連絡が入った。
スラエの分裂体を残して、今は主のいない地上型ダンジョンと、枯れているとの情報を得ている地下型の合計四つのダンジョンがある場所にまで戻る。
そこには、湯原と水野の配下である魔物のスキートだけではなくベルゼまでもが、崩れている岩の隙間をしきりに気にして出入りしているのだ。
再び始まる意思疎通と言う名のクイズ大会だが、こうまであからさまであればクイズにすらならず、地下型ダンジョンは生きていると言う結論に達した。
何故枯れたと言われる程の状態にしているのかは不明だが、こちらも四宮と辰巳を連れて行くついでに拉致する事に決めた。
コアは、スラエが四か所見るのは問題ないが負担が大きくなると言う配慮で、至急チェーが来る事になっている。
……シャラン……
決定して数分後には既に到着しているチェー。
流石にレベル99は伊達ではなく、これにはさすがのイーシャとプリマも驚いていた。
「あ、ああ」
自らの魔物であればコアルームで命令を出すだけで良かったのだが、借り物の魔物はダンジョン侵入者の排除としか命令されていないらしく、それ以外の行動をとらせるには直接指揮をしなければならないようで、自らも危険な地上に出ている四宮と辰巳。
周囲の冒険者を始末しろと言う程度の命令なら聞きそうなのだが、それ以上の追加の命令は都度行わなくてはならないためだ。
そもそもこの魔物は自分達の魔物ではないために、仮に召喚冒険者をダンジョン外で始末したとしても、その全ての成果は主の元、つまりは淀嶋と水元の所に向かう。
四宮と辰巳のダンジョンのレベルを上げるためには、その亡骸を直接ダンジョンに吸収させる必要があり、持ち帰らなくてはならないのだ。
魔物達に周囲を警戒させながらも慎重に街道方面に進んで行く二人。
危険なダンジョンと認知されてしまった二人のダンジョンに近づくような人がいるわけもなく、周囲にいるレベル2やら3やらの魔物は、引き連れているマンティスやウルビアによって難なく始末されている。
一体も欠ける事無く街道が見える位置にまで到達し、慎重に周囲を見回すが……レベル1の二人では何があるのかはよく分からないが、昼が近いために移動している者は少ないように見える。
恐らく休憩して昼食を摂っているのだろう。
「どうする?一気に行くか?」
「バカかよ!そんな事をしたら、今度こそ強力な奴らが襲ってくるだろうが!それに、警戒されて街道が封鎖されたらお終いだぞ!今回はレベル4上昇で良いが、今回だけで終わりじゃねー事位分かるだろうが!」
「わ、悪い」
あまりにも考えなしに発言する辰巳に切れている四宮だが、深呼吸して落ち着く。
「決行は夜だ。それも、なるべく周囲から離れている個体を狙いに行くぞ」
「それなら、攫われた事にも気が付かれない……って事か」
こうして20体の魔物を周囲に留まらせて、その中心位置に寝そべる二人。
「どうするなの?やっぱり見境なしに襲うつもりなの!」
高いレベルから、魔物達には気が付かれない状態のまま二人の会話を拾えるイーシャとプリマは、ウンウン悩む。
「わかったなの。私が一度戻って聞いてくるなの!」
確かにレベル40のプリマの足ならば、夜になる前には返事と共に戻ってくる事は可能だろうが、正直無駄な事なので、スラエは二人の前にその姿を現す。
「……あっ、スラエさんなの!ひょっとして、私達を守ったりとかなの?」
「本当だ、スラエさんなの!!」
少々バツが悪いスラエだが、直接意図を正確に伝える事は出来ないのでポヨポヨ跳ねておく事にした。
ポヨポヨと言ってもレベル99のポヨポヨなので、気配をイーシャとプリマだけに察知できるように調整しつつ、簡単に空高くに跳ねて行く。
「「わぁ~、凄いなの!」」
別に意図した訳ではなかったのが、イーシャとプリマはその姿に感動して何のためにスラエがここに来ていたのかと言う事はすっかり抜け落ちていた。
暫くポヨポヨでイーシャとプリマを楽しませた後は、今後の行動について意思疎通を図る事にした。
イーシャとプリマが行動を予想し、それに対して体を使って〇か✕か…を表現するのだ。
どうしても見当違いの方向に行ってしまった場合、何とかボディーランゲージで対応しているスラエ。
日が落ちるまでには相当時間があるので、まるでクイズを楽しむかのように意思疎通が行われ、最終的には一般人に対して攻撃を仕掛けた段階で既にスラエの分裂体がマンティスとウルビアにとりついているので即消化する事にし、その後は四宮と辰巳はイーシャとプリマが気絶させて持ち帰り、ダンジョンはスラエが罠や魔物、その他魔法陣等全てを消化して、一応コアだけは守る事にした。
意思疎通が終了した後には当然時間は余るのだが、漸くここで未だにスキートが異常状態を報告していると言う連絡が入った。
スラエの分裂体を残して、今は主のいない地上型ダンジョンと、枯れているとの情報を得ている地下型の合計四つのダンジョンがある場所にまで戻る。
そこには、湯原と水野の配下である魔物のスキートだけではなくベルゼまでもが、崩れている岩の隙間をしきりに気にして出入りしているのだ。
再び始まる意思疎通と言う名のクイズ大会だが、こうまであからさまであればクイズにすらならず、地下型ダンジョンは生きていると言う結論に達した。
何故枯れたと言われる程の状態にしているのかは不明だが、こちらも四宮と辰巳を連れて行くついでに拉致する事に決めた。
コアは、スラエが四か所見るのは問題ないが負担が大きくなると言う配慮で、至急チェーが来る事になっている。
……シャラン……
決定して数分後には既に到着しているチェー。
流石にレベル99は伊達ではなく、これにはさすがのイーシャとプリマも驚いていた。
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【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
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本当に、ありがとうございます。
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