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リサとミーシャと騎士達(3)
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次期国王である自らが直接ミーシャ達の目の前で“白套のリサ”の勧誘を行う事で、もしもリサを否定するためにこの場に呼んでいたとしても、これ以上険悪にならないように釘をさせると踏んでいた。
自らの問いかけに一切反応しないリサだが、王族を前にして緊張しているのだろうと勝手に解釈して勧誘を始める。
「“白套のリサ”。お前と、お前の師匠である私の兄であるクロイツをこのナスカ王国に迎えよう。クロイツに関しては、再び王族としての地位を約束する。少し前からこの方針を決定してはいたのだが、いかんせんクロイツの所在が分からないので伝えようがなかったのだ。弟子であるお前ならクロイツの居場所を知っているだろう?この有得ない程の厚遇を一刻も早くクロイツに伝えて・・・・・・」
「お断りします!」
王族であり、既に実質的に全ての権力を持っているドレアの言葉を最後まで聞かずに遮る不敬。
そしてその内容も、一切検討の余地すらなく一刀両断で断ると言う不敬。
最後に、座ったままで遜る事をしない不敬。
三大不敬を平然と合わせ技でやってのけたリサ。
当然騎士の三人、アルファ、ベータ、ガンマは即座に反応する。
「貴様!」
「冒険者風情が偉そうに!」
「Aランカーだからと言って、図に乗るな!」
リサが殺気を抑えていた事で動けるようになっていたので一気に抜剣し、座っている状態のリサを容赦なく突き刺しに行く。
・・・・・・グサグサグサ・・・・・・
リサが座っていた場所に三つの剣が容赦なく突き刺さるが、当然のようにその場所にはリサはいない。
「この程度が騎士。人としてもどうかと思うような人が騎士で、次期国王がこんな程度だから、師匠は見切りをつけたのでしょうね。今回の私の呼び出しも、どうせあなたも含めて余計な言いがかりをつけるために呼んだのでしょう?どう考えても査問を受けるような事はしていませんからね」
ミーシャを睨みながらも、はっきりと全てを拒絶するリサ。
ドレアに言われた事だけではなく、この場の存在すら全てを含めて否定した。
「ちょこまかと!」
リサを確実に貫いたと思った三人の騎士だが、突然背後に移動していたリサに対して再び斬撃を行うが…・・・
気が付けば三人共に、リサが座っていた長椅子に座らされている。
目の前には自分達を蔑む様な視線で見下ろしているリサと、微動だにしていないミーシャとドレア。
何とか再び攻撃をしようと足に力を入れるのだが、何故か三人共に立ち上がる事が出来なかった。
「貴様!何をした!!卑怯な!!」
「は~、何を言っているのですか?突然殺しに来た分際で、少し反撃されただけで切れ散らかす。本当に無様ですよね。自分の実力不足を棚に上げて、卑怯?座っている私一人に対し、三人が突然殺しに来るのは卑怯じゃないのですか?」
まさしくド正論なのだが、騎士達の無駄に高いプライドの前には効果はない。
「ふざけるな!冒険者風情が!!」
「必ず、この屈辱を晴らしてやる」
「背後に気をつけろよ!」
最後は脅しに来るザマだ。
「これが騎士・・・・・・師匠もこんなのを相手にしていたら嫌になるのも理解できますね。ま、いつでもどうぞ。お相手しますよ。ですが、この程度にしてあげるのは今回だけです。次回は、その手足を切り飛ばしますのでそのつもりで向かってきてください。じゃあ、これで」
リサも最後に最大の脅しをかけて、未だ固まっているミーシャとドレアの横を悠々と通り過ぎて消えて行く。
「あれが、Aランカー最強・・・・・・とすると、クロイツはどれほどの脅威なのか・・・いや、そんなはずはない。あの出来損ないがSランカーとは認めない!おそらくあの“白套のリサ”の手柄を手中にしてSランカーとなったのだ!」
今のリサの話を聞いて、ようやくクロイツがナスカ王国をどう思っているかに気が付き始めたドレアは、クロイツがSランカーである事を必死で否定する。
その驚異的な存在に、弟子であるリサに対する半ば強引な勧誘、更には殺害しようとした事が知れれば、ナスカ王国の最大の障害になるかもしれないと頭を悩ませ始める。
口ではSランカーとしての実力を必死で否定するのだが、本心はそうではない。
そうかと言って、今更リサに攻撃をしていた三人の騎士を差し出すわけにも行かない。
混乱しているドレアは朧気ながらも、クロイツと共に生活をしていた時の事を思い出していた。
そう……自分が命令して兄であるクロイツを殺害しようとしていた事を。
自らの問いかけに一切反応しないリサだが、王族を前にして緊張しているのだろうと勝手に解釈して勧誘を始める。
「“白套のリサ”。お前と、お前の師匠である私の兄であるクロイツをこのナスカ王国に迎えよう。クロイツに関しては、再び王族としての地位を約束する。少し前からこの方針を決定してはいたのだが、いかんせんクロイツの所在が分からないので伝えようがなかったのだ。弟子であるお前ならクロイツの居場所を知っているだろう?この有得ない程の厚遇を一刻も早くクロイツに伝えて・・・・・・」
「お断りします!」
王族であり、既に実質的に全ての権力を持っているドレアの言葉を最後まで聞かずに遮る不敬。
そしてその内容も、一切検討の余地すらなく一刀両断で断ると言う不敬。
最後に、座ったままで遜る事をしない不敬。
三大不敬を平然と合わせ技でやってのけたリサ。
当然騎士の三人、アルファ、ベータ、ガンマは即座に反応する。
「貴様!」
「冒険者風情が偉そうに!」
「Aランカーだからと言って、図に乗るな!」
リサが殺気を抑えていた事で動けるようになっていたので一気に抜剣し、座っている状態のリサを容赦なく突き刺しに行く。
・・・・・・グサグサグサ・・・・・・
リサが座っていた場所に三つの剣が容赦なく突き刺さるが、当然のようにその場所にはリサはいない。
「この程度が騎士。人としてもどうかと思うような人が騎士で、次期国王がこんな程度だから、師匠は見切りをつけたのでしょうね。今回の私の呼び出しも、どうせあなたも含めて余計な言いがかりをつけるために呼んだのでしょう?どう考えても査問を受けるような事はしていませんからね」
ミーシャを睨みながらも、はっきりと全てを拒絶するリサ。
ドレアに言われた事だけではなく、この場の存在すら全てを含めて否定した。
「ちょこまかと!」
リサを確実に貫いたと思った三人の騎士だが、突然背後に移動していたリサに対して再び斬撃を行うが…・・・
気が付けば三人共に、リサが座っていた長椅子に座らされている。
目の前には自分達を蔑む様な視線で見下ろしているリサと、微動だにしていないミーシャとドレア。
何とか再び攻撃をしようと足に力を入れるのだが、何故か三人共に立ち上がる事が出来なかった。
「貴様!何をした!!卑怯な!!」
「は~、何を言っているのですか?突然殺しに来た分際で、少し反撃されただけで切れ散らかす。本当に無様ですよね。自分の実力不足を棚に上げて、卑怯?座っている私一人に対し、三人が突然殺しに来るのは卑怯じゃないのですか?」
まさしくド正論なのだが、騎士達の無駄に高いプライドの前には効果はない。
「ふざけるな!冒険者風情が!!」
「必ず、この屈辱を晴らしてやる」
「背後に気をつけろよ!」
最後は脅しに来るザマだ。
「これが騎士・・・・・・師匠もこんなのを相手にしていたら嫌になるのも理解できますね。ま、いつでもどうぞ。お相手しますよ。ですが、この程度にしてあげるのは今回だけです。次回は、その手足を切り飛ばしますのでそのつもりで向かってきてください。じゃあ、これで」
リサも最後に最大の脅しをかけて、未だ固まっているミーシャとドレアの横を悠々と通り過ぎて消えて行く。
「あれが、Aランカー最強・・・・・・とすると、クロイツはどれほどの脅威なのか・・・いや、そんなはずはない。あの出来損ないがSランカーとは認めない!おそらくあの“白套のリサ”の手柄を手中にしてSランカーとなったのだ!」
今のリサの話を聞いて、ようやくクロイツがナスカ王国をどう思っているかに気が付き始めたドレアは、クロイツがSランカーである事を必死で否定する。
その驚異的な存在に、弟子であるリサに対する半ば強引な勧誘、更には殺害しようとした事が知れれば、ナスカ王国の最大の障害になるかもしれないと頭を悩ませ始める。
口ではSランカーとしての実力を必死で否定するのだが、本心はそうではない。
そうかと言って、今更リサに攻撃をしていた三人の騎士を差し出すわけにも行かない。
混乱しているドレアは朧気ながらも、クロイツと共に生活をしていた時の事を思い出していた。
そう……自分が命令して兄であるクロイツを殺害しようとしていた事を。
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