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第12話 そうゆうとこ,好きだよ。
パシャり,とスマホが音を立てる。
フォルダを確認すると,バッチリ撮れていた。
私の顔が前に来すぎていて,構図がこれでいいのかは分からないけど。
私は満足して,若槻に見せる。
「どう?」
「いいんじゃ,ない?」
「なんで疑問系なの」
「いいから聞かないで」
顔を背けた若槻の耳に,視線が止まった。
じっと見ていると,もっと赤くなる。
「…照れてる?」
写真くらい,わけないと思ってた。
気にすることないのに。
おかしくてくすくす笑うと,若槻は。
今度は別の意味で顔を赤くして,怒った。
「一花だって女子なんだから,ツーショットは恥ずかしいでしょ」
訴えかける若槻に,ふふっと笑う。
女子なんだから。
一応って付きそうだなって一瞬思ったけど,その言葉が嘘じゃないって分かってるから,突っ込めなかった。
真っ直ぐで,すぐ照れる。
「若槻のそうゆうとこ,好きだよ」
私はまた,若槻を見て笑う。
こんなに笑えるのは,久しぶりだ。
若槻が言葉に詰まったように狼狽えて,また顔を赤くする。
今度の意味は,分からなかった。
からかったから,怒った?
私は若槻の顔を,下から覗き込んだ。
フォルダを確認すると,バッチリ撮れていた。
私の顔が前に来すぎていて,構図がこれでいいのかは分からないけど。
私は満足して,若槻に見せる。
「どう?」
「いいんじゃ,ない?」
「なんで疑問系なの」
「いいから聞かないで」
顔を背けた若槻の耳に,視線が止まった。
じっと見ていると,もっと赤くなる。
「…照れてる?」
写真くらい,わけないと思ってた。
気にすることないのに。
おかしくてくすくす笑うと,若槻は。
今度は別の意味で顔を赤くして,怒った。
「一花だって女子なんだから,ツーショットは恥ずかしいでしょ」
訴えかける若槻に,ふふっと笑う。
女子なんだから。
一応って付きそうだなって一瞬思ったけど,その言葉が嘘じゃないって分かってるから,突っ込めなかった。
真っ直ぐで,すぐ照れる。
「若槻のそうゆうとこ,好きだよ」
私はまた,若槻を見て笑う。
こんなに笑えるのは,久しぶりだ。
若槻が言葉に詰まったように狼狽えて,また顔を赤くする。
今度の意味は,分からなかった。
からかったから,怒った?
私は若槻の顔を,下から覗き込んだ。
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