たとえ誰に望まれなくとも

リコピン

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1-3.厨房の公爵令嬢

 厨房の隅。火の落ちた竈の前に座り、食事を取る。
 冷えたスープとカビたパン。
 緑の斑点を避けてちぎったパンを、膝に置いたスープ皿に浸した。
 
 浸してなお硬い欠片を口に運び、ゆっくりと咀嚼する。
 アランという監視の目がなければ、私に与えられる食事はこんなものだ。
 公爵家の使用人以下。
 この家の娘とされながら、私の立場は誰よりも低い。

(滑稽ね)

 春になれば、この序列は崩れ去る。
 王妃主催の茶会。
 彼女の声掛けで、私は特別な存在になるのだ。
 
 王太子妃候補――
 
 その意味を理解せず愚行を繰り返すのはマクシムのみ。
 マルグリッドのやり口は鬱陶しいが、今よりずっと生きやすくなる。

(今度こそ……)

 母の復讐、自らの復讐のため、王太子妃の座を手に入れる。
 
 (力さえあれば……!)
 
 密やかな炎を燃やす。
 
 背後で、使用人たちの笑い声が上がった。
 食後の憩い。
 彼らはとうに、「厨房の公爵令嬢」に慣れてしまった。
 私の存在を気にすることはない。
 
「聞いたか? 『ミッドナイト・リンクス』がまた現れたって!」
「メリド邸でしょう? 伯爵家の金庫を破って、金貨を貧民街にばらまいたのよね」

 パンをちぎる手は止めず、話に耳を傾ける。
 
「夜を駆ける山猫か。まるでおとぎ話だな」
「馬鹿ね。彼は本物よ。本物の義賊!」
「ああ、リンクス様! どうか私にも金貨を!」

 背後でまた大きな笑い声が起きた。
 
(……義賊、ね)

 ミッドナイト・リンクス。
 死に戻る前にも耳にした。
 これから九年は王都を騒がし続ける夜盗の名だ。
 
 聖女と並び称される民の味方――救世主。
 
 腐敗した貴族政治を穿つ一矢として、民の人気は高い。
 
 (だけど、所詮、盗人は盗人)

 国を変えるには至らない。

(その点、『聖女様』は上手くやったわ)

 ブルジョワ階級――どれだけ多くの富を持とうと平民の娘。
 青い血の流れぬ女が、金の力を使い、民を扇動し、世論を動かした。
 ――持たざる者のために。
 掲げた名目を以て王太子の歓心を買い、妃に収まった。

 その際、聖女の対称――絶好の敵として矢面に立たされたのが悪女ロザリーヌだ。
 筋書きを書いたのは王太子。
 好いた女を妃に据え、鬱陶しい高位貴族の力を削ぐ。
 おまけに、民の人気取りまでしてみせた。
 
(……本当に、してやられたわ)

 胸の奥が熱く軋んだ。

 その時、厨房の扉が開いた。
 嫌な声が、私の名を呼ぶ。

「ロザリーヌ。夫人がお呼びです」

 面倒な予感を覚えつつ、立ち上がった。

***

 深緑のドレスに身を包んだマルグリッド。
 長椅子に一人、深く腰を下ろす。
 部屋には焚かれた香の匂いが充満していた。
 
 私は頭を垂れ、静かに立った。
 マルグリッドが口を開く。

「世話係と家庭教師を探しているわ。だけど、なかなか見つからなくて」
 
 紅茶を口に含みつつ、彼女は微笑んだ。

 「暫くは、私があなたの行儀作法を見て差し上げるわね?」

 彼女の言葉に「来たか」と、心の内で嗤う。
 
 これは彼女の宣戦布告だ。
 
 この先も、私に行儀作法の家庭教師がつくことはない。
 王太子の婚約者に選ばれるまで、選ばれた後も。
 彼女が「しつけ」の手を緩めることはない。
 それがより狡猾に、肉体ではなく精神を甚振るようになるだけ。
 
 再び「あの日々」が始まる――

***

 マルグリッドは毎朝決まって私を呼びつける。
 「稽古の時間」と言いつつ、香水の匂いが立ち込める応接間に座らせる。
 机の上には茶器一式。わずかなズレも許されない配置。

「カップは右、ソーサーは少し左に。……そうじゃないわ」
 
 白く細い指先が、カップを置く私の手に触れる。

「角度が違う」

 無理に引かれた手。
 勢い余って、カップの紅茶が手の甲に零れた。
 熱い――
 適温など無視した高温の液体。
 カップを落とさぬよう、ただ耐える。

 マルグリッドはまるで何事もなかったように微笑んだ。

「動きが粗雑だからそうなるの。気をつけなさい」

 私は黙って手を拭う。
 どうせ、この稽古あそびに正解などない。
 私はそれを身を以て知っている。
 あの頃と違うのは、泣きも叫びもしないこと。
 ただ――覚えておく。
 この笑みもこの声もこの痛みも。全て。

「では次ね。お茶の準備をしながら、私の質問に答えなさい」

 マルグリッドが目を細めて問う。

「王妃陛下の生家はどこかしら?」
「ティエリー伯爵家です」
「正解よ。よく勉強しているじゃない」

 笑顔で頷いた彼女は「それでは」と告げる。

「伯爵家の者が王族に嫁ぐこと、あなたはどう思う?」

 悪意ある質問。意図は明白だ。
 王妃を擁護しようと、貴賤結婚だなんだと攻めようと、彼女は「不正解」の判を押す。
 そして、私を責めるのだ。「これだから平民は」と。

 だから、私は私の好きに答える。

「エレオノール妃はレオナルド王太子殿下をお生みになっています。立派にお役目を果たされたかと」
「ええ、そうね。問題はその後よ。ノエリア王妃亡き後、側妃から王妃へとあの方をどう思うか。それを聞いているの」
 
 言葉の端々に王妃への嫌悪が滲み出る。
 マルグリッドは侯爵家出身だ。
 かつて下に見ていた女が、自身を高みから見下ろすのが許せないのだろう。
 理解できてしまう感情を嘲笑う。

「素晴らしいことではありませんか? 判断を下したのは国、国王陛下でございますれば」

 一瞬顔を顰めたマルグリッドは、わざとらしくため息をついた。
 
「なんの面白みもない、愚鈍な答えだこと。……やはり平民の血は隠せないのね」
 
 言って、彼女は犬でも追い払うかのように手を振る。

「気が削がれたわ。今日はここまで。あなたに付き合うのは本当に時間の無駄ね」
「……お教えいただき感謝いたします。公爵夫人」

 私は、微笑んで首を垂れた。
 紅茶を被った手の甲がヒリつく。
 紅茶より熱いものが胸の底で煮えたぎっていた。

***

 午後、私は中庭の石畳を磨いていた。
 人目につかない場所。
 「家政を知る一貫」として命じられたそれは、貴族令嬢の範疇にない。
 汲んだ水の冷たさ。火傷の跡がズキズキと痛んだ。
 
 しゃがむ私の影に、背後から影が重なる。

「新しい下女かと思えば、お前か」
 
 揶揄に満ちた声に振り返る。
 マクシムが相変わらずの表情を浮かべて立っていた。

「似合いの格好だな。そうやって一生、地べたに這いつくばっていればいいものを」

 私は前を向き直り、無言で作業に戻った。
 相手をすれば喜ぶだけ。

「おい、こっちを向け。俺に背を向けるな!」

 背後の声を尚も無視し続ける。
 マクシムがズカズカと歩み寄り、磨き終えたばかりの石を踏みつけた。
 
「ハッ! 俺を無視するとは、何様のつもりだ!?」

 汚れた石に苛立ちが募る。
 でも、顔には出さない。手を止めない。

「おい! なんとか言ったらどうだ? 平民の娘らしく無様に吠えてみろ」
「……仕事中ですので」

 振り返り、静かに告げる。
 マクシムの目に、残酷な光が浮かんだ。

「……お前のその目が気に入らない」

 かつて、何度も聞いた台詞。
 同じ色の瞳が、否が応でも私たちの血の繋がりを示す。
 
「俺を見下している目だ」
「そんなつもりはありません」
「嘘をつくな」
 
 低く呟いた次の瞬間、彼の足が私の右手の甲を踏む。

「っ!」

 硬い靴底。何度も捻り潰すように。
 石の上で踏み付けられた手が悲鳴を上げる。

「止めて! 痕が残るでしょう!」
「だから、なんだ」
「お父様の怒りを買うのが分からないのっ!?」

 叫んで漸く、マクシムが足を離した。
 後先考えない馬鹿な男の馬鹿な行動。
 睨み上げると、歪な笑みがこちらを見下ろす。

「父上に感謝するんだな。寄生虫」

 そう吐き捨てて、マクシムは踵を返した。

(恨むなら、私を連れてきた『父上』を恨みなさいよ)

 弱者を痛めつけつことでしか自分を保てない人間。
 そんな哀れな存在にさえ虐げられる。
 
 去っていく背中に、唇を噛んだ。

*** 

 その夜、私は珍しく「家族の食卓」に呼ばれた。

 長いテーブルの向こう、燭台の光に浮かぶ「父」の顔は鋼のように冷たい。
 マルグリッドは絹の袖を優雅に揺らし、完璧な笑みを浮かべる。
 その隣でマクシムが、私に対し眉間に皺を寄せた。

「なんで、ソイツが……」
「黙れ」
 
 父の一言でマクシムは口を閉じる。
 だが、鋭い視線はそのまま。

 久方ぶりの食卓。皿の前に座ると、自然と背筋が強張った。
 ナイフとフォークがひどく億劫に感じられる。
 手の甲の痛みが拍車を掛けた。

「スープの飲み方は覚えたか」
 
 アランの低い声。
 私は静かにスプーンを取り、作法どおりに動かした。
 しかし、痛みに一瞬、力が緩む。
 スープを掬うつもりが、スプーンが皿の縁を打った。
 カチリ。金属音が広間に響く。

 アランの眉がわずかに動いた。
 マクシムが鼻で笑う。
 
「こんな簡単な所作もできないとは」

 アランの視線がマルグリッドに向けられる。
 「どういうことだ?」と問う視線に、マルグリッドが頭を下げる。

「申し訳ありません。一通り教えはしたのですが、ロザリーヌは私たちと食事を摂るのを嫌がって……」
「なに?」
「やはり、平民の暮らしが恋しいのでしょう。ナイフとフォークでの食事をしたがりません」

 アランの視線が厳しさを増す。
 叱責を受ける。
 そう判断し、もう一度スプーンを握り直した。

 痛みはあるものと捉える。
 耐えればいいだけ。 
 落とさない。屈しない。

 後は、身体が覚えている――

 背筋を伸ばし、動作を整える。
 完璧な角度、完璧な微笑。

 かつて、血の味を噛みしめながら叩き込まれた行儀作法。
 今も、骨の髄まで染み込んでいる。
 
 沈黙の中、スープを掬う。
 簡単だ。静かに確実に口元に運ぶだけ。ただの動作。
 
 飲み終えて、スプーンを皿に置く。
 最後の最後まで。染み付いた動作で全てを終えた。

 沈黙が落ちる。
 アランがワインを傾けながら、低く息をついた。
 
「……ふむ」

 ほんの一音。
 それだけで、彼の満足が伝わった。
 マクシムの顔が歪む。
 マルグリッドの笑みが消えた。

 アランの視線が私の手に向けられる。
 赤くただれた手の甲。

「その傷は?」
 
 淡々とした問いに、淡々と答える。
 
「夫人のご指導の際に」

 マルグリッドは眉一つ動かさず、再び微笑んだ。
 
「この子には鞭が必要です。でなければ、まるで野良犬のように反抗的で」

 アランはしばらく沈黙した。
 やがてグラスを置き、冷ややかに言った。

「ならば仕方あるまい。しつけとは痛みで覚えるものだ」

 安堵するマルグリッドに、アランは「だが」と続ける。

「目に見える場所は傷つけるな」

 マルグリッドの笑みが深まる。

「承知いたしました」

 私は黙って皿を見つめ続ける。
 手の甲が熱を持ち始めていた。

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