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後日談
1.嵐のような…
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「エリアス様ー!!」
「…」
「え…?」
(あれ?これ何?どういう状況…?)
騎士団の演習場、エリアスに誘われて見学していた騎士団の訓練に、フワフワな生き物が突然飛び込んできた。ピンクを基調としたフリフリドレス、ザ・お姫様な生き物が、エリアスに向かって一直線に突進、のち、エリアスに抱き留められて、キラッキラな笑顔でエリアスを見上げてる。
(…あれ?)
あそこは私の専用スペースだと思ってたんだけど─
(…勘違いだったかー…)
凹むな。凹むし、ムカつく。
(あのピンクめ…)
だけど、よく考えたら、エリアスは私の奴隷だけど、彼氏でもなんでもないんだった。恋愛は自由。私は彼のマスターとして、エリアスの幸せを─
(…っ!はい!無理!)
そんなもの望めないし、祈らないし、認めない!
(エリアスは私の!)
ギリギリしながら、エリアスを睨んでるのに、エリアスはこっちをチラリとも見ようとしない。
(っ!殺気!私も、殺気さえ出せれば!)
たまにエリアスから流れ出る不穏な空気。私もあれでエリアスの気を引きたいのに、エリアスはお姫様を見つめたまま。救いなのは、エリアスの顔が全然楽しそうでも嬉しそうでもないこと。お姫様が「会いたかった」やら「寂しかった」やら言ってるのを、無表情に聞いてるだけ。そこに、一縷の望みをかけて─
(…あ!)
エリアスが、お姫様から距離をとろうとした。前のめりのお姫様を支えてた手を外そうとしたところで、お姫様が更に一歩前に、しかも─
「エリアス様!これは!これは、一体何事です!?」
「…」
(触ってるー!?)
お姫様がエリアスの首、今日は丸出しだった奴隷紋に手を触れている。鍛錬中だった、エリアスの生肌に。
(私だって、私だって、触ったことないのに!!)
嫉妬だか独占欲だか、とにかく、ドロドロするものが込み上げてきて、怒りに叫び出したくなる。「触らないで」って。だけど、エリアスが許している以上、私に口出しする権利も資格も理由もない。
見せつけられる光景に泣きたくなって、逃げ出そうと思ったところで─
「…リリアージュ様、手をお離しください。」
言って、エリアスがお姫様、リリアージュ様とやらから身を引いた。開いた距離を詰めようとするリリアージュ。
「っ!駄目!駄目よ!エリアス様!これは奴隷紋でしょう!?なぜ、エリアス様にこのようなものが!?」
伸ばされた手を、エリアスが避ける。
「…なぜ、と言われましても、私は奴隷に落ちた身ですから。」
「っ!?そんな、まさか!?エリアス様ほどの方がなぜ!?」
「…望む未来のため、必要でしたので。」
「っ!?なぜです!?なぜ、私に一言、仰って下さらなかったのですか!?エリアス様の望まれることでしたら、私が何に代えても叶えて差し上げましたのに!」
「…」
エリアスの沈黙の答えに、ハラハラと涙を流し始めたリリアージュ。絵になる泣き方だなと思いながらも、罪悪感にチクチクされる。直接奴隷落ちさせたのが自分ではないと言え、エリアスの現在の主人は私。やっぱり、ちょっとは、後ろめたいというか─
「…リリアージュ様、迎えが来られたようですよ。」
「…」
エリアスの視線がリリアージュの頭を越えて、演習場の入口へと向けられている。そこに立つ青年の姿、だけど、リリアージュは振り返りもしない。視線は一心にエリアスに向けられている。
「…エリアス様、私…」
「…お送りしましょう。」
一歩、リリアージュに近づいたエリアスが、エスコートのために手を差し出した。その手に、涙目のリリアージュが笑った。フワッと、本当に、可愛い笑顔で。
「…ありがとうございます、エリアス様。」
「…」
重なる手、無言で頷いたエリアスが歩き出す。周囲を一顧だにせず。
結局、リリアージュが現れてからここまで一度も、エリアスと視線が合うことはなかった。
遠ざかる二人の後姿、入り口に立つ「お迎え」の元へとたどり着いても、二人の距離は離れない。そのまま、演習場の向こう、騎士団の営舎の方へと消えていく─
そこで漸く、周囲の空気が動き始めた。
「…はぁ、やっと、行ったかー。」
「…副長が戻られるまで、一旦、休憩。」
「うぃーっす…」
散らばり出した騎士団の皆様の中、見慣れた二人を見つけて、駆け寄る。
「レド!キール!」
「ああ、ステラ、お疲れさーん。」
「あれなに!?あれなに!?あれなに!?」
エリアス達が消えてった方向、必死に指差しながら主張する。この、モヤっとしてムカムカする、置いてけぼり感満載の感情のまま─
「…あー、アレなー…」
「…ベルツ公爵家のご令嬢、リリアージュ様だ。…その、彼の方は、副長に想いを寄せておいでで、」
「でしょうねっ!?」
それは分かる。彼女のあのキラキラっぷりとか、距離感とか見てたら、もう間違いなく。けど、問題はそこじゃなくて、
「エリアスは!?エリアスもリリアージュ様のこと好きなの!?あの二人、付き合ってるの!?」
(聞いてない!そんなの、全っ然聞いてない!)
八つ当たり気味の言葉に、レドとキールが顔を見合わせて、
「あー、いや、副長の場合は逆だよ逆。」
「逆?」
「そ。…あのお嬢様との見合いが嫌でうちを逃げ出したんだよ。」
「…」
「…ベルツ家から団への圧力もあったからな。…副長は団に迷惑かけまいと団を出奔し、ハイマットに逃亡していた。」
(…それは、ちょっと、何というか…)
「そこまで嫌がるって相当だな」とか、「恋人同士じゃなくて良かった」とか、色々思ってるけど、とにかく、一番、思っちゃってるのは、「私、性格悪いなぁ」ってこと。
だって、今、思いっきり喜んでる。なんなら、ちょっと、リリアージュざまぁって思ってるし。
(いやいや、だってさ?明らかに訓練中の場所に飛び込んできて、『エリアスしか見えませーん』みたいな態度で、エリアスにベタベタして、最後にかっ攫ってくんだから、正直、好きになれないっていうか…)
心の中で色々言い訳しまくってたら、レドが大きいため息ついて、
「副長がお嬢様連れてったのは、あれが最適解、今までの経験上、あれが一番早くご退出願える方法だからなんだよ。」
「今までも、こういうことあったの?」
「あったなんてもんじゃねぇよ。一時期は、お嬢様のせいで、マジで訓練日程、消化できなくなってたからなー。」
「…」
なんだそれと思ってたら、キールが横からボソッと。
「…リリアージュ様はサラマンドの大公閣下とのご婚約が調ったと聞いていたが…」
「え…?」
「だよなー。だから、俺らも安心して、副長に戻ってきてもらったのに。」
「…」
(…え?本気で意味が分からない…)
ロートとハイマットじゃ文化が違う?でも、こっちの国も一夫一婦制。婚約者がいる貴族のご令嬢が、他の男に気安く触れるなんて─
「…あの様子じゃ、副長のこと、全然、諦めてないよなー…」
「…」
それが、どういう「想い」なのかは知らない。エリアスのことを本気で好きで、結婚前の思い出作りでもしたいのか、それとも、ただの憧れなのか。まさか、愛人にするつもりはないと思うけれど、でも、何にしろ、やっぱり、彼女のことは好きになれそうもない─
(いや、もう、正直嫌い。敵、敵だと思う。)
エリアスに関してだけは同担拒否でいかせてもらうと決めて、営舎の向こうを睨み付けた。
「…」
「え…?」
(あれ?これ何?どういう状況…?)
騎士団の演習場、エリアスに誘われて見学していた騎士団の訓練に、フワフワな生き物が突然飛び込んできた。ピンクを基調としたフリフリドレス、ザ・お姫様な生き物が、エリアスに向かって一直線に突進、のち、エリアスに抱き留められて、キラッキラな笑顔でエリアスを見上げてる。
(…あれ?)
あそこは私の専用スペースだと思ってたんだけど─
(…勘違いだったかー…)
凹むな。凹むし、ムカつく。
(あのピンクめ…)
だけど、よく考えたら、エリアスは私の奴隷だけど、彼氏でもなんでもないんだった。恋愛は自由。私は彼のマスターとして、エリアスの幸せを─
(…っ!はい!無理!)
そんなもの望めないし、祈らないし、認めない!
(エリアスは私の!)
ギリギリしながら、エリアスを睨んでるのに、エリアスはこっちをチラリとも見ようとしない。
(っ!殺気!私も、殺気さえ出せれば!)
たまにエリアスから流れ出る不穏な空気。私もあれでエリアスの気を引きたいのに、エリアスはお姫様を見つめたまま。救いなのは、エリアスの顔が全然楽しそうでも嬉しそうでもないこと。お姫様が「会いたかった」やら「寂しかった」やら言ってるのを、無表情に聞いてるだけ。そこに、一縷の望みをかけて─
(…あ!)
エリアスが、お姫様から距離をとろうとした。前のめりのお姫様を支えてた手を外そうとしたところで、お姫様が更に一歩前に、しかも─
「エリアス様!これは!これは、一体何事です!?」
「…」
(触ってるー!?)
お姫様がエリアスの首、今日は丸出しだった奴隷紋に手を触れている。鍛錬中だった、エリアスの生肌に。
(私だって、私だって、触ったことないのに!!)
嫉妬だか独占欲だか、とにかく、ドロドロするものが込み上げてきて、怒りに叫び出したくなる。「触らないで」って。だけど、エリアスが許している以上、私に口出しする権利も資格も理由もない。
見せつけられる光景に泣きたくなって、逃げ出そうと思ったところで─
「…リリアージュ様、手をお離しください。」
言って、エリアスがお姫様、リリアージュ様とやらから身を引いた。開いた距離を詰めようとするリリアージュ。
「っ!駄目!駄目よ!エリアス様!これは奴隷紋でしょう!?なぜ、エリアス様にこのようなものが!?」
伸ばされた手を、エリアスが避ける。
「…なぜ、と言われましても、私は奴隷に落ちた身ですから。」
「っ!?そんな、まさか!?エリアス様ほどの方がなぜ!?」
「…望む未来のため、必要でしたので。」
「っ!?なぜです!?なぜ、私に一言、仰って下さらなかったのですか!?エリアス様の望まれることでしたら、私が何に代えても叶えて差し上げましたのに!」
「…」
エリアスの沈黙の答えに、ハラハラと涙を流し始めたリリアージュ。絵になる泣き方だなと思いながらも、罪悪感にチクチクされる。直接奴隷落ちさせたのが自分ではないと言え、エリアスの現在の主人は私。やっぱり、ちょっとは、後ろめたいというか─
「…リリアージュ様、迎えが来られたようですよ。」
「…」
エリアスの視線がリリアージュの頭を越えて、演習場の入口へと向けられている。そこに立つ青年の姿、だけど、リリアージュは振り返りもしない。視線は一心にエリアスに向けられている。
「…エリアス様、私…」
「…お送りしましょう。」
一歩、リリアージュに近づいたエリアスが、エスコートのために手を差し出した。その手に、涙目のリリアージュが笑った。フワッと、本当に、可愛い笑顔で。
「…ありがとうございます、エリアス様。」
「…」
重なる手、無言で頷いたエリアスが歩き出す。周囲を一顧だにせず。
結局、リリアージュが現れてからここまで一度も、エリアスと視線が合うことはなかった。
遠ざかる二人の後姿、入り口に立つ「お迎え」の元へとたどり着いても、二人の距離は離れない。そのまま、演習場の向こう、騎士団の営舎の方へと消えていく─
そこで漸く、周囲の空気が動き始めた。
「…はぁ、やっと、行ったかー。」
「…副長が戻られるまで、一旦、休憩。」
「うぃーっす…」
散らばり出した騎士団の皆様の中、見慣れた二人を見つけて、駆け寄る。
「レド!キール!」
「ああ、ステラ、お疲れさーん。」
「あれなに!?あれなに!?あれなに!?」
エリアス達が消えてった方向、必死に指差しながら主張する。この、モヤっとしてムカムカする、置いてけぼり感満載の感情のまま─
「…あー、アレなー…」
「…ベルツ公爵家のご令嬢、リリアージュ様だ。…その、彼の方は、副長に想いを寄せておいでで、」
「でしょうねっ!?」
それは分かる。彼女のあのキラキラっぷりとか、距離感とか見てたら、もう間違いなく。けど、問題はそこじゃなくて、
「エリアスは!?エリアスもリリアージュ様のこと好きなの!?あの二人、付き合ってるの!?」
(聞いてない!そんなの、全っ然聞いてない!)
八つ当たり気味の言葉に、レドとキールが顔を見合わせて、
「あー、いや、副長の場合は逆だよ逆。」
「逆?」
「そ。…あのお嬢様との見合いが嫌でうちを逃げ出したんだよ。」
「…」
「…ベルツ家から団への圧力もあったからな。…副長は団に迷惑かけまいと団を出奔し、ハイマットに逃亡していた。」
(…それは、ちょっと、何というか…)
「そこまで嫌がるって相当だな」とか、「恋人同士じゃなくて良かった」とか、色々思ってるけど、とにかく、一番、思っちゃってるのは、「私、性格悪いなぁ」ってこと。
だって、今、思いっきり喜んでる。なんなら、ちょっと、リリアージュざまぁって思ってるし。
(いやいや、だってさ?明らかに訓練中の場所に飛び込んできて、『エリアスしか見えませーん』みたいな態度で、エリアスにベタベタして、最後にかっ攫ってくんだから、正直、好きになれないっていうか…)
心の中で色々言い訳しまくってたら、レドが大きいため息ついて、
「副長がお嬢様連れてったのは、あれが最適解、今までの経験上、あれが一番早くご退出願える方法だからなんだよ。」
「今までも、こういうことあったの?」
「あったなんてもんじゃねぇよ。一時期は、お嬢様のせいで、マジで訓練日程、消化できなくなってたからなー。」
「…」
なんだそれと思ってたら、キールが横からボソッと。
「…リリアージュ様はサラマンドの大公閣下とのご婚約が調ったと聞いていたが…」
「え…?」
「だよなー。だから、俺らも安心して、副長に戻ってきてもらったのに。」
「…」
(…え?本気で意味が分からない…)
ロートとハイマットじゃ文化が違う?でも、こっちの国も一夫一婦制。婚約者がいる貴族のご令嬢が、他の男に気安く触れるなんて─
「…あの様子じゃ、副長のこと、全然、諦めてないよなー…」
「…」
それが、どういう「想い」なのかは知らない。エリアスのことを本気で好きで、結婚前の思い出作りでもしたいのか、それとも、ただの憧れなのか。まさか、愛人にするつもりはないと思うけれど、でも、何にしろ、やっぱり、彼女のことは好きになれそうもない─
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