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Ⅱ 【完結】五歳年下で脳筋な隊の同僚をからかい過ぎた話
Ⅱ おまけ会話
しおりを挟む姫と筋肉の会話――――――――――
「…お前さぁ。そもそも、何であんな、嘘っていうか、冗談?やらかしたんだよ」
「冗談?」
「俺と寝た、みたいな。あれ、わざと俺が誤解するように仕向けただろう?」
「…気付いたのか」
「ああ、まあ、冷静に考えりゃな」
「…腹が立ったからな」
「は?何に?」
「お前が、酒場で吐いた台詞だ」
「あ、あー。『白百合姫を僻んでる』とか、そんなこと言ったからか?」
「ふん。覚えていたか。だが、それではない。腹が立ったのは、お前が『変な男に引っ掛からないよう、家で大事に守られてる』とほざいたことだ」
「…」
「誰が、家で大人しく守られているだけだと?この私が、下手な男などに引っ掛かるわけがないだろうが!」
「…悪かったよ」
兄妹と筋肉の会話――――――――――
「ルッツ、お前さぁ、何でクリスタに童貞と筋肉捧げようなんて思ったの?」
「ああ、昔の話なんすけど。俺、実家が粉引き屋で、兄妹がすげぇ多いんすよ」
「ああ!もしかしてお前、ドッドんとこの息子か!?」
「そうっす。ガキの頃から家の手伝いしてて、力だけは強かったんすけど、加減が上手く出来なくて。遊んでても、すぐに妹達泣かせてたんすよね」
「へー。お前がねぇ」
「んで、俺が十歳ん時に、村に『白百合姫』が遊びに来たことがあって」
「…父の視察について回っていた時、だろうな」
「一緒に遊んでもらってたんすけど、その時、また妹泣かせちまって。姫様に怒られたんすよね。『女の子は砂糖菓子みたいなもんだから、大事に扱え』って。ついでに、本当に菓子くれて」
「…覚えてないな」
「まぁ、十年前の話だから。そんで、怒られただけじゃなくて、誉められたんだよ。『お前の腕力はスゴい。その力で、将来は騎士になり、国を守れる』って」
「…すまん、本当に覚えてない」
「いや、謝んなよ。別に覚えてなくていいんだって。ただ、俺はそれがなんか、すっげえ嬉しくてさ、『よし!俺は騎士になって国と姫様守るんだ』って決めて」
「ルッツ…」
「そんで、姫様に誉められた筋肉、姫様守るために必死に鍛えて。あと、今なら怒られない気がすっから言うけど、俺、多分、姫様が初恋だった。だから、クリスタ、俺の筋肉も童貞も、お前に捧げっから、貰ってくれ」
「…」
「ああ、うん。もう、これは諦めて貰っとけ、クリスタ。多分、お前の責任、自分で蒔いた種だ」
(完)
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