鉄血のブルートアイゼン+

どるき

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軍服少女はおいぬさま

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 これはきっと夢なのだろう。
 今回のフェイトはそう自覚していた。
 いや、こんな光景を現実だと言われる方がフェイトも困惑するであろう。

「ただいま」

 帰宅した開にフェイトは飛びかかる。
 抱きつくでも声をかけるでもなく、文字通り飛びかかっている。
 足にしがみついて嬉しそうに腰を振る仕草は傍目にはいやらしいが、開には可愛いと思えていた。
 何故ならフェイトは犬になっていたからだ。
 外見上では犬耳のカチューシャを着けて、アナルに固定する尻尾を装備しただけである。しかも服装はいつものセルフアーティファクトなのだが、開はフェイトを犬と認識していた。

「わんわん!」
「よしよし」

 頭を撫でる開の手が、それだけで気持ちがいい。
 犬の本能が御主人とのふれあいを喜んでいるのだろう。
 そして、そんな自分の状況を冷静に分析するフェイトが犬の心と併設している。心の中にヘイトが見当たらないので、もしかしたらヘイトが犬プレイをしているのかもしれないが、これは夢であろうとフェイトは考える。

「いつもありがとうな」

 ペットに感謝する言葉をかける開は、撫でる手元を肩を通ってお尻に移動させた。
 たんに犬を気持ちよくさせているつもりなのだろうが、人間としての感覚を持つフェイトはその手つきに悶える。
 犬としてのフェイトは撫でる手の柔らかさに喜び、お腹を見せて横になった。開は手をお腹の方まで移動させて、全身を撫で回した。
 股を開き、膝を持ち上げているのでスカートの中は丸見えである。そのまま上から覆い被されば簡単におまんこと合体できる姿勢なのだが、犬として認識する開はただお腹を撫でるだけ。
 愛犬が喜ぶ様子に気をよくした開の手先は激しくなっていく。
 恍惚の笑みを浮かべるフェイトの表情に、犬としてしか認識していないであろう開もなにやら赤くなっていく。
 もしかしたら人間として認識し、フェイトの仕草にムラムラと興奮したのかもしれないとフェイトは少し思うが、一向にスカートの中には手を出さないので違うのだろう。
 それでも、お腹とともに胸元も軽く撫でるので、その際に手が乳首にあたって気持ちいい。
 あまりの気持ちよさに人間としてのフェイトが軽く絶頂し、その影響か犬としてのフェイトは失禁してしまった。
 少量なので衣服が吸いとって開は気づいた様子ではないが、ぱんつとスカートが濡れて、フェイトは少し気持ちが悪くなる。

「ほうら、ごろごろ」

 お腹を撫で終えた開は、今度は顎を撫でている。
 顎の下に受ける刺激は口の中を愛撫されているようで、フェイトはさらに股間を濡らしていく。
 フェイトの感覚としては気持ちよさに失禁し、すっかり太腿までびしょ濡れである。
 だが、犬としての目線ではこの程度は粗相に入らない。故に開は一切気にせず撫で続けていた。

「しゃすがに……しょろしょろ……」

 気が狂ってしまいそうだ。
 犬の感覚をシミュレートしているからであろうか。人間としてのフェイトの自我にはただのなでなでが刺激が強すぎる。
 軽く撫で回されただけなのに、全身をねちっこく触られたかのように掌の熱が肌に残っている。
 ときおり乳首やへそに触れる指先が電流を走らせて、その度に人間としての思考を奪っていく。
 犬になって開の愛犬として撫でられただけなのに。
 理性が保てなくなったフェイトは、床に伏せてピクピクと絶頂の仕草をとった。

「おっぱい……使ってみる?」

 夢の中で気絶したフェイトは、気がつくとベッドで横になっていた。先程と同じ犬耳犬尻尾ではあるが、どうやら犬という認識は解けているようだ。
 だが衣服の乱れ具合までも、先程撫で回された後と同じである。先程までの光景は撫でられている最中の夢だったのか、それとも今は夢の二週目なのか。どちらにしてもあの続きを人間として開とするところであろうとフェイトは胸元をはだけさせた。

「いいの?」
「開も興味がありそうだけど、おねえちゃんだってやってみたいんだ」
「そういうことなら」

 黒いブラと白いシャツの隙間から見える谷間。
 その谷間に飛び付いた開は事前の準備で舐め回す。
 まるで今度は開が犬になったように盛っており、唾液でベトベトになった谷間はぷるぷると振動に揺れた。
 これだけ濡れれば大丈夫であろう。
 人間に戻った開はおおきなおちんちんをそこに差し込んだ。

「ねえさん、すごい締め付けだ」
「こんなに大きくなって……挟まった開のがあったかい」

 衣服による圧力もあり、フェイトの胸まんこは初めてにしては上出来なほど具合がいい。
 その隙間に夢中でおちんちんを差し込んだり引いたりする開はさながら交尾中の雄犬であろうか。
 そんな開の顔を恍惚の笑みで観察しつつ、谷間に挟まった肉棒を口の中に入れたかのように堪能するフェイトは雌犬であろう。
 先程のような奇妙な錯覚などもうないのに、獣となった二人は尾を交わらせていく。

「ねえさん……」

 両手はおっぱいを飲み続け、揉みきれない谷間をおちんちんで刺激してくる。
 左右の手とおちんちんに悶えているのはフェイトだけではなく、フェイトを攻める開もまたこの刺激によがっている。
 くぅんくぅんと二匹の犬が鳴いている。
 それは雄犬と雌犬が交尾に盛る喘ぎ声。

「わぅ!」
「くぅん」

 犬のような弱々しい鳴き声で開が果てると、同じく犬のような喘ぎ声でフェイトも続いて果てた。
 ねばねばとした濃いザーメンが胸の中に注がれて、熱とねばつきは獣のようである。
 まだいわゆるパイずりしかしていないが、きょうのフェイトはもうヘトヘトになっていた。余韻に浸って谷間のザーメンを少し舐めて、ついでに自分の乳首を軽く咥えたのだがフェイトは味を感じられなかった。
 普通のえっちではないにしても、絶頂二回は流石に疲れたのか。盛る開がスカートを捲り、自分に種付けしはじめた姿をうっすらと認識しつつも、フェイトは夢からフェードアウトしてしまった。

「変な夢……」

 翌朝、目覚めたフェイトは自分の夢に小首を傾げる。
 とっ散らかった内容ではあるが、ヘイトが見せる幻覚と違って夢に整合性など求めるほうがアホらしいかと、フェイトはベッドから飛び降りる。

「でも……犬ってあんな感じに気持ちいいのかな?」

 今回の夢で一つ着目するならば、撫でられた犬は本当にあんな感覚を得ているのであろうかと言うことだけ。
 それだけはフェイトも気になり、この日の午前中まで悶々と過ごしてしまった。
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