初恋を綴って。

ころ

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「たっちー、今日終わったら洗濯してくれー」

「はーい、いいですけど。明日朝なんすか?」

山の上にあるホテル、私は寮を借りているが、先輩は山を下りなければいけない。朝が早い時はホテルの空き部屋を借りて泊まっている、客室が空いてない時はレストランのソファか、タバコの匂いがひどすぎるから泊まる人は滅多に居ないが201の寮部屋である。

「そー、終わったら201持ってきて、あ、寮のな?」

「…え、あそこに泊まるんすか?珍しいっすね。あの部屋使ってるの松本さんくらいしか見た事ないですよ。」

ちなみに松本さんは私たちレストランスタッフのトップである。

「空いてる部屋なかったんだよ今日…レストランにしようかとも思ったけど暑くれ寝られねぇし」

「まぁ了解です、洗濯終わったら持ってきますね~」

「頼むわー」


その後仕事が終わり、先輩に洗濯物を渡された。そして自分のと合わせて選択を終わらせればいつものように先輩の洗濯物を部屋に届けに向かった。コンコンとノックすれば入っていいぞ~と声が聞こえお邪魔する。

「ここ、入ったこと無かったけどめっちゃ広いんですね。ベッド2こもあるし。」
そう言いつつ私は先輩が寝転がってるベッドと逆に腰掛ける。

「一応ここ休憩室だからな。つーか、なんか喉イガイガする。」

「え、風邪っすか?移さないでくださいよー。」

「違ぇよ、ここの部屋なんか埃っぽいから。」

「こんなとこで寝るのは可哀想っすね」

「…そうだ、たっちー、お前の部屋泊めろよ」

「へ?」

突然の先輩の言葉にきょとんとする私。

「いや、別に私はいいですけど。」

「よし、じゃあ行くぞ」

いやいやいやいや、え?え!?私は別にいいですけどね??先輩彼女いる人だし、ベッド狭いの知ってるでしょ!?前先輩の部屋だったんだし、私の部屋来たことあるし!

頭の中でパニックになりながらも私の部屋に向かえば先輩は私のベッドに横になった。

「…ここに先輩の分、掛けときますからね」

「おー、さんきゅー」

そう言ってスマホゲームをしながらじゃがりこを食べる先輩。
そしてとりあえず服を干して歯磨きをする私。

歯磨きを終えて先輩のおしりを背もたれに座る。

「枕はあげませんからね?」

「いいよ、この肉を枕にする。」

「あっ!私のアニメ肉抱き枕!!」

「てかほかのぬいぐるみ邪魔だから下ろしますね」

そう言って私の抱き枕たちをひとつずつ床に置く。

「よくそんなたくさん…俺なんてひとつくらいしかないぞ?こんな要らんだろ」

「クレーンで大地さんとか安田さんに取ってもらったんですよ。可愛いし、気持ちいいしいいんです!」

しばらくた愛のない会話をすれば睡眠体制に入る。私は電気を消し布団へ潜り込む。

好きな人…と、同じベッドで寝てる。しかもこんなに狭いのに…いや、別に何かあるとは思わないし別にそんなの望んでないけど…竣さん彼女いるのに大丈夫なのかな、多分言わなきゃいいんだろうけど…でも。いや、もう訳分からんけど。こんなチャンスもうきっとない、泊まるところがなくて仕方なくだし…。腕くらい、借りたっていいよね…

「…竣さん…?」

「…ん?」

「…あの。腕…貸してほしいんですけど」

「腕?」

「いっつも、抱き枕抱いて寝てるんで…ないから、…ダメですか?」

「いや、いいよ」

壁の方を向いてる竣さんの腕をぎゅむ、と抱き締めれば私は擦り寄りながら目を閉じた。

心臓がありえないほどバクバク言ってるけど伝わってないかな、大丈夫かな。伝わってて何ドキドキしてんだよとか漫画的展開…ないだろうけど。
1人でそんな想像してると、腕だけこちらにしてたから疲れたのか急に腕がなくなってしまって。
私はあぁっ、と思いながらもう一度借りようとすれば竣さんは寝てるのか起きてるのか分からないけれどこっちを向いていて、知らないうちに私の首の下には竣さんの腕があった。

え、これ腕枕…人生で初めてなんですけど…いや、どうしよ。なんでこんなことするの、ただの後輩でしょ?妹みたいだからできるの?こんなことされたら勘違いするし…いや、もうほんとに。やばい…てか、どこに頭持ってけばいいのとか知らないんだけども。痺れちゃわないかな、ていうか、起きてるのかな。寝てたらこんな動いたら起きちゃう…あぁ、

眠気なんて飛んでしまって、ずっと先輩の腕で目を閉じ悶々とする。

眠ってるならと勇気をだして彼の肩に移動する。すぐ近くに竣さんの顔、ちらりと見ては照れる。これを繰り返す。謎の幸福感。なんだこれ

「っはぁ、」

顔が近いからか酸素が足りなくなる。そんなことをしていればいつの間にやら眠っていた。

チリリリリッチリリリリッ

アラームで飛び起きた私、アラームを止める竣さん。

私はまだ眠かったので横で二度寝をきめようとする竣さんに抱きついて目を閉じた。

しばらくしてまたアラームがなり目を薄く開く。

竣さんはこちらをちらりと見れば軽く笑って頭を撫でた。

そして起き上がった竣さん、行って欲しくなくて。ここで可愛い子や彼女なら何もためらわずに抱きついたり服を掴んで行かないで…とか、もう少し、とか言えるんだろうけど。私にはそんなこと言えないので。

「行ってらっしゃいです、」

一言告げ彼が出ていくのを見届ければ布団に潜った。

目が冴えてしまって1度トイレに行けば私の大事なところはぐしょぐしょに濡れていた。そういうことは何一つしてないのに、なんて変態なんだ私は。なんて思いつつまた眠りに落ちたのだった。
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