★完結!★【転生はもう結構です!】崖から落とされ死んだ俺は生き返って復讐を誓うけど困ってるドラゴン助けたら女になって娘が出来ました。

monaka

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第144話:エクストリーム掘削。

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 あまりに魔物の数が多かったのと、丁度外に居て全力を出しやすかったのもあってゲオルは本来の姿を解放したようだ。

 飛行型の魔物達は一斉にゲオルへ攻撃を仕掛けるものの、空飛ぶ巨大岩石のようなゲオルには全くダメージが通っていない。

 その姿は本当に岩山に羽根が生えて飛んでいるようなゴツゴツしたいかつい物だった。

 街の出入り口まで辿り着くと、外の様子をチラチラ伺いながら衛兵がガタガタと震えていた。

「き、君! 外は危ないからっ、ひ、避難してっ!」

「心配してくれてありがとよ。でもあの馬鹿でかいのは敵じゃないから大丈夫だ。俺も戦って来るからよ。あんたらはここから出るんじゃないぞ」

 と言っても出られないとは思うが。
 門の向こうには英傑王が張った障壁がキラキラと輝いていた。
 俺はそこに空間魔法でほんの少し穴を開けて向こう側へと通り抜ける。
 街の外でチェックしてるからホールで移動したって良かったんだがあっちの方が消耗が激しいからな。

「うーわ、地上にもかなり居やがるな……」
『久しぶりに全力出せる相手でしょ? たまにはストレス解消でもしておきなさいな』
 気は進まないが、それもそうだ。

 しかしなんだってエクサーだけこんな大量の魔物に襲われてるんだ? 英傑王の奴何かやらかしたのか??

『それはこいつら片付けてから本人に直接聞いたらいいわよ』
 それもそうだな。

 眼前には今まで見た事も無いような数の魔物達。そしてそれらは俺の知らないタイプの魔物も多数含まれていた。

 ……のだが。
『君の前世の中にはこの世界のありとあらゆる魔物を研究していた学者もいるけれど記憶引き出す?』
 いや、どっちみち纏めて片付ける事になるだろうから必要ない。

 どっちかっていうと大量殲滅型を頼むよ。
『あら、そう言えば君はもう自分である程度自由に記憶を引き出せると思うけれど私に頼ってもらえるのかしら?』
 その方が俺が余計なリソースを割かなくて済むだろ?
『まったく、素直じゃ無いわねぇ。でも、頼られちゃったら頑張らないとね♪』

 ママドラは調子に乗って俺の頭の中に四人分の記憶を一気に流し込んだ。

 一人は魔導シューター。名前はリン・イザヨイ。日本人染みた名前だがそういう訳では無いらしい。地球に似たような世界もどこかにあるという事だろうか?

 二人目はガジェット・ガル・ガーディン。例のイカれた科学者だ。
 確かにこの二人の組み合わせが大量殲滅に向いて居るのは分かるけれど絶対に自分じゃやらない。理由は言うまでもない。

 三人目は初の出番。スライリー・マトン。サポーター特化の魔法を極めたザ、脇役。本人はかなり強力なバフをかけられるにも関わらず引っ込み思案でコミュ障な性格のせいかあまり世に力を知られずに一生を終えている。

 四人目は……なんだこりゃ? おい、これって……。
『そう、面白いでしょう? 君の前世ってよりどりみどりよね♪』

 四人目、と言っていいものか。こいつは異世界の魔物。名前は特に自覚していないが、人々からは邪竜と呼ばれ恐れられていたらしい。
 主な能力は空を自由に飛び回る事、街を一つ消し飛ばすほどのブレスを吐く事、そして敵から取り込んだ力を自分が使いやすいようにカスタマイズする事。

 ……これは、面白い。
『でしょう? かなり異質だけれど組み合わせるにはちょうどいいかなって』

「くく……くははははっ! これだけの力があれば吾輩が世界を掌握する事も容易いわね!」

『……あれ、ミナト君?』

「まずは手始めにいろいろ試してやるわ♪ 私のオートターゲットで一度にターゲッティング出来る数は……違う、そうじゃない。まずは僕の魔法で……」

『お、おーいミナトくーん?』

「年増ドラゴンは黙っておれ。今は儂の番じゃ」
『おーっ? なんだてめーっ! 邪竜か? 邪竜だなおい喧嘩売ってんのかーっ!?』

「よし、これで行こう」

 私が意識を背中に集中させるとメキメキと羽根が生える。しかし羽ばたく事など必要なく、重力を無視したようにふわりと身体が宙に浮いた。

 僕の魔法で身体能力を限界まで強化……! すごい、全力で強化しても壊れない身体なんて初めてだ……!

『ちょっ、ちょっと……』

「儂の力で全てを一つに……!」

『邪竜はひっこめーっ!』

 地上の魔物達を見下ろせる場所まで上昇すると、今度は空の魔物達が吾輩を取り囲む。
 ……だが、大きな顎に噛み砕かれ散っていった。

「ミナトじゃねーか! こっちのは俺に任せときな! 横取りすんじゃねーぞ! ギャハハッ!」

 デカくて硬いだけの竜が吠えよるわ。
『いいぞもっと言ってやれ!』
「年増は黙っとれ」
『お゛ぉん!?』

 脳内でひたすら喚き散らすママドラは放っておいて、俺は邪竜の力でひとまとめにした能力を展開していく。

 科学者ガジェットの記憶からアシッドトマホークと呼ばれる兵器を、魔導シューターリン・イザヨイの能力で具現化し、サポーターのスライリーマトンの力で強化されたオートターゲットで地表に居る魔物全てを捕捉。

 その兵器には邪竜の力も混ぜ込んであり、科学者の記憶している兵器の形からは大きく外れた禍々しい物に変わる。

「私の、吾輩の、僕の、儂の、そして俺の力をその身に刻めぇぇぇぇっ!!」

『待って、ミナト君! ミナト君ってば! それ絶対やりすぎだからっ! この辺大変な事に……』

「知った事かぁぁぁぁっ!!」

「なんなんだお前は! 俺の邪魔をするなら貴様も殺してやるぞ!!」

 視界の端で何かごちゃごちゃ言ってる魔物がいたけれどこの場に居合わせたのが運の尽きだ。
 おそらくこの魔物達の指揮をとっている奴とかだろう。喋ってるし。
 半殺しにして詳しい情報を吐かせたい所だが生憎ともう放ってしまった物は引っ込めることができない。

 俺達の放った異形の兵器群は、地表に達すると同時にその場に居た魔物達全てを一斉に蒸発させた。例の奴も一緒に消し飛んだ。雑魚めが。

 勿論、被害が広がり過ぎないように僕の強化により力を増した俺の空間魔法できっちり隔離した上で放った。

 だから、このくらいの被害は許してほしい。

 魔物が埋め尽くしていた範囲内の地面が大陥没を起こし水脈か何かまで達して勢いよく熱水が放出されみるみるうちに巨大な湖が出来てしまった事くらい、許容範囲という事で……。

『……マジで言ってる? これが許容範囲? 街の目の前に湖作っといて何言ってんの……?』

 ほら、おっきな温泉が出来たよ?

 俺はこの後英傑王に罵詈雑言を浴びせられる事になる。
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