71 / 109
第4章 ホテルの個性的な客達
第72話 パトロネージ
しおりを挟む
次の日の朝、アデレードはシュミット夫人にふと、疑問に思ったことを聞いてみる。
「シュミット夫人、そういえばお子さんはいらっしゃらないのですか?」
「私との間には居ないけれど、愛人との間にはいるわ」
「えっ」
「そこにいるわよ」
驚いて固まるアデレードを他所に事も無げにシュミット夫人が視線を従者に向ける。
「えぇっ!?」
別のテーブルで御者と一緒に朝食を食べていた従者は視線に気付き、苦笑いした。どうみても彼はマックスと同じくらいの20歳前後の青年だ。
「そうよ。私が結婚する前からいたのよ」
「……」
アデレードは二の句が継げなかった。それでどうして一緒に旅行に来たり、そんなにさらっとその事実を告げられるのか。
シュミット夫人って本当にすごいわ。
何がどう凄いのか、アデレードは上手く言葉に出来なかったが。
「そうそう、フロイライン・アデレード。私も聞きたいことがあるのだけど」
「は、はい」
唖然としていたアデレードは、シュミット夫人の言葉で我に返る。
「客室や談話室に飾ってある絵は誰が描いたものかしら?」
「そこの村に住んでいるテッドという少年の描いたものですわ。とても絵が上手で、私が頼みました」
「絵の上手な少年?」
シュミット夫人が怪訝な顔をする。
何かまずかったかしら……ホテルに相応しくない? 専門に勉強していない子どもの絵だから?
シュミット夫人の様子にアデレードは不安が募る。
「その少年のところに案内して下さらない?」
「え……それは構いませんが、一体どうしてですか?」
「勿論、興味があるからよ。粗削りだけど、なかなか見所があると思って。他に作品があるなら見てみたいのよ」
「本人が聞いたらきっと喜びますわ」
こうしてアデレードとシュミット夫人とついでに愛犬のディマは連れだって村まで出掛ける。アデレードは朝食の席で聞いたことが気になって落ち着かない。
「あの……」
「聞きたいことは分かっているわ。どうして生さぬ仲の愛人の息子と一緒に行動してるかってことでしょう?」
「……はい」
明け透けなシュミット夫人の物言いに、アデレードは取り繕ってもしょうがないので素直に頷いた。
「あの人、本当に無粋な人でね。愛人と別れた後は、何もなしよ。せめて、別れた後も生活に困らないようにまとまったお金を渡すとか、家をやるとかするでしょう、普通?」
「え、えーと……」
アデレードはその辺りのことには疎いので、何とも同意しかねた。シュミット夫人は構わず続ける。
「あの人ってそういうところが全然、粋じゃなくてケチだったの。一度でもそういう関係を持った相手に相応の物を渡すのは紳士の礼儀ってものよ。だから私が愛人とその子を探し出して、家やお金を渡したの」
「は、はぁ……」
こういう人を女傑っていうのかしら……。
「それで、どうして一緒に行動することになったのですか?」
「母親の方に頼まれてね。預かることになったのよ。彼が13,14歳くらいの頃かしら。きっと母親は後継者として育てて欲しいと思ってたと思うけど、夫は才能がなきゃ継がせないって言って、他の人と変わらず見習いから始めさせたってわけ。で、私もそれに倣って、彼を見習いとして使ってるの」
「なるほど」
「彼が継いでくれるのが一番良いのよ、本当は。彼の子供ですもの」
「フラウ・シュミット……」
色々言われるけど、きっと旦那さんのこと愛してらしたのね。
そうこうしている内にテッドの家に着いた。迎えてくれた両親はシュミット夫人を見て、何とも困惑した顔を見せる。
「お嬢さん、そちらの方は……?」
「えーっとホテルのお客様で、テッドの描いた絵に興味を惹かれて、是非テッドに会いたいって」
「テッドの絵に……」
戸惑いつつも家の中へ入れてくれた。室内はテッドの描いた絵のスケッチや下描き、筆や絵具などが無造作に散らばっている。
「何だか前よりもひどくなっているような……」
アデレードの言葉にテッドの両親は苦笑する。
「お嬢さんに頼まれて絵を完成させてから、もっとのめり込むようになってしまって」
「あら、まぁ……」
当のテッドはアデレード達が来たことも知らずに床に座って絵を描き続けている。そこへディマがトコトコと歩いて行って、彼の顔をベロっと舐める。そこでテッドはようやく顔を上げ、アデレードに気が付いた。
「ディマ……あ、お嬢さん。こんにちは」
「こんにちはテッド」
アデレードとシュミット夫人がテッド近づく。
「テッド、こちらはフラウ・シュミット。貴方の絵を見たいんですって。良いかしら?」
テッドは頷き、スケッチブックをシュミット夫人に手渡した。それを一枚一枚めくっていく。描かれた絵は、山の景色だったり、人だったり、動物だったりした。
「これを独学で?」
「はい。ここじゃ絵の先生もいませんし」
テッドの母親が答える。
「専門的に学ばせるご予定は?」
「してあげたいとは思いますけど……」
「えっ?」
シュミット夫人の思いもよらない提案に両親は驚く。
「芸術家の支援は上流階級の務めみたいなものですもの、ねぇフロイライン?」
「えぇ、確かに」
貴族という生き物は才能ある人々を支援するのが好きだ。アデレードはそれを文化を育てる責務の一つだと思ってきた。
けれど、テッドの姿を見ていると、貴族には出来ない、一つのものに一心不乱に打ち込むという生き方にある種の憧れを持っているのではないかと思うようになった。
教養や趣味の一環として、楽器や絵を嗜むのは良しとされていても、それを生業にすることは許されない。だからこそ、そういう生き方が出来る、選ばれし才能の持ち主達を育てたいと思うのかもしれない。
勿論それが動機の全てではないけれど、きっとそういう一面もあるわよね。
「悪い話ではないと思いますわ。きっとテッドはその内止めても、絵を描きに王都へ行くでしょう。それなら、生活の保障があって、絵を描く環境が整っている方がずっと良いと思いますの。それにテッドは充分私の注文に応えてくれましたし。きっと大丈夫だと思います」
アデレードは惑う両親に向かって微笑む。
「お嬢さん……」
「それに何も今すぐにってわけじゃないわよ。そうね、来年、雪が融けて再び道が通るようになったら、でどうかしら? それまでにどうしたいか決めてちょうだい」
シュミット夫人はそう言ったが、テッドの表情を見れば、答えは決まっているようなものだ。
「テッド、と言ったわね。貴方、字は読めるかしら?」
「いいえ」
「では、フロイライン・アデレードに習うと良いわ」
「えぇっ」
今度はアデレードが驚いて声を上げる。
「あら、駄目だったかしら?」
「それは大丈夫ですけれど……冬の間、メグにも教えていましたし」
「じゃ、大丈夫ね。テッド、なるべく教養も身に付けておくと良いわ。絵を描くには絶対に必要になるから」
「はい!」
テッドの元気の良い返事にシュミット夫人が満足気に頷く。
「それと、これは絵の道具を買う足しにすると良いわ」
彼女は懐から銀貨を何枚か取り出して、テッドの手に乗せた。
「シュミット夫人、そういえばお子さんはいらっしゃらないのですか?」
「私との間には居ないけれど、愛人との間にはいるわ」
「えっ」
「そこにいるわよ」
驚いて固まるアデレードを他所に事も無げにシュミット夫人が視線を従者に向ける。
「えぇっ!?」
別のテーブルで御者と一緒に朝食を食べていた従者は視線に気付き、苦笑いした。どうみても彼はマックスと同じくらいの20歳前後の青年だ。
「そうよ。私が結婚する前からいたのよ」
「……」
アデレードは二の句が継げなかった。それでどうして一緒に旅行に来たり、そんなにさらっとその事実を告げられるのか。
シュミット夫人って本当にすごいわ。
何がどう凄いのか、アデレードは上手く言葉に出来なかったが。
「そうそう、フロイライン・アデレード。私も聞きたいことがあるのだけど」
「は、はい」
唖然としていたアデレードは、シュミット夫人の言葉で我に返る。
「客室や談話室に飾ってある絵は誰が描いたものかしら?」
「そこの村に住んでいるテッドという少年の描いたものですわ。とても絵が上手で、私が頼みました」
「絵の上手な少年?」
シュミット夫人が怪訝な顔をする。
何かまずかったかしら……ホテルに相応しくない? 専門に勉強していない子どもの絵だから?
シュミット夫人の様子にアデレードは不安が募る。
「その少年のところに案内して下さらない?」
「え……それは構いませんが、一体どうしてですか?」
「勿論、興味があるからよ。粗削りだけど、なかなか見所があると思って。他に作品があるなら見てみたいのよ」
「本人が聞いたらきっと喜びますわ」
こうしてアデレードとシュミット夫人とついでに愛犬のディマは連れだって村まで出掛ける。アデレードは朝食の席で聞いたことが気になって落ち着かない。
「あの……」
「聞きたいことは分かっているわ。どうして生さぬ仲の愛人の息子と一緒に行動してるかってことでしょう?」
「……はい」
明け透けなシュミット夫人の物言いに、アデレードは取り繕ってもしょうがないので素直に頷いた。
「あの人、本当に無粋な人でね。愛人と別れた後は、何もなしよ。せめて、別れた後も生活に困らないようにまとまったお金を渡すとか、家をやるとかするでしょう、普通?」
「え、えーと……」
アデレードはその辺りのことには疎いので、何とも同意しかねた。シュミット夫人は構わず続ける。
「あの人ってそういうところが全然、粋じゃなくてケチだったの。一度でもそういう関係を持った相手に相応の物を渡すのは紳士の礼儀ってものよ。だから私が愛人とその子を探し出して、家やお金を渡したの」
「は、はぁ……」
こういう人を女傑っていうのかしら……。
「それで、どうして一緒に行動することになったのですか?」
「母親の方に頼まれてね。預かることになったのよ。彼が13,14歳くらいの頃かしら。きっと母親は後継者として育てて欲しいと思ってたと思うけど、夫は才能がなきゃ継がせないって言って、他の人と変わらず見習いから始めさせたってわけ。で、私もそれに倣って、彼を見習いとして使ってるの」
「なるほど」
「彼が継いでくれるのが一番良いのよ、本当は。彼の子供ですもの」
「フラウ・シュミット……」
色々言われるけど、きっと旦那さんのこと愛してらしたのね。
そうこうしている内にテッドの家に着いた。迎えてくれた両親はシュミット夫人を見て、何とも困惑した顔を見せる。
「お嬢さん、そちらの方は……?」
「えーっとホテルのお客様で、テッドの描いた絵に興味を惹かれて、是非テッドに会いたいって」
「テッドの絵に……」
戸惑いつつも家の中へ入れてくれた。室内はテッドの描いた絵のスケッチや下描き、筆や絵具などが無造作に散らばっている。
「何だか前よりもひどくなっているような……」
アデレードの言葉にテッドの両親は苦笑する。
「お嬢さんに頼まれて絵を完成させてから、もっとのめり込むようになってしまって」
「あら、まぁ……」
当のテッドはアデレード達が来たことも知らずに床に座って絵を描き続けている。そこへディマがトコトコと歩いて行って、彼の顔をベロっと舐める。そこでテッドはようやく顔を上げ、アデレードに気が付いた。
「ディマ……あ、お嬢さん。こんにちは」
「こんにちはテッド」
アデレードとシュミット夫人がテッド近づく。
「テッド、こちらはフラウ・シュミット。貴方の絵を見たいんですって。良いかしら?」
テッドは頷き、スケッチブックをシュミット夫人に手渡した。それを一枚一枚めくっていく。描かれた絵は、山の景色だったり、人だったり、動物だったりした。
「これを独学で?」
「はい。ここじゃ絵の先生もいませんし」
テッドの母親が答える。
「専門的に学ばせるご予定は?」
「してあげたいとは思いますけど……」
「えっ?」
シュミット夫人の思いもよらない提案に両親は驚く。
「芸術家の支援は上流階級の務めみたいなものですもの、ねぇフロイライン?」
「えぇ、確かに」
貴族という生き物は才能ある人々を支援するのが好きだ。アデレードはそれを文化を育てる責務の一つだと思ってきた。
けれど、テッドの姿を見ていると、貴族には出来ない、一つのものに一心不乱に打ち込むという生き方にある種の憧れを持っているのではないかと思うようになった。
教養や趣味の一環として、楽器や絵を嗜むのは良しとされていても、それを生業にすることは許されない。だからこそ、そういう生き方が出来る、選ばれし才能の持ち主達を育てたいと思うのかもしれない。
勿論それが動機の全てではないけれど、きっとそういう一面もあるわよね。
「悪い話ではないと思いますわ。きっとテッドはその内止めても、絵を描きに王都へ行くでしょう。それなら、生活の保障があって、絵を描く環境が整っている方がずっと良いと思いますの。それにテッドは充分私の注文に応えてくれましたし。きっと大丈夫だと思います」
アデレードは惑う両親に向かって微笑む。
「お嬢さん……」
「それに何も今すぐにってわけじゃないわよ。そうね、来年、雪が融けて再び道が通るようになったら、でどうかしら? それまでにどうしたいか決めてちょうだい」
シュミット夫人はそう言ったが、テッドの表情を見れば、答えは決まっているようなものだ。
「テッド、と言ったわね。貴方、字は読めるかしら?」
「いいえ」
「では、フロイライン・アデレードに習うと良いわ」
「えぇっ」
今度はアデレードが驚いて声を上げる。
「あら、駄目だったかしら?」
「それは大丈夫ですけれど……冬の間、メグにも教えていましたし」
「じゃ、大丈夫ね。テッド、なるべく教養も身に付けておくと良いわ。絵を描くには絶対に必要になるから」
「はい!」
テッドの元気の良い返事にシュミット夫人が満足気に頷く。
「それと、これは絵の道具を買う足しにすると良いわ」
彼女は懐から銀貨を何枚か取り出して、テッドの手に乗せた。
1
あなたにおすすめの小説
『悪役令嬢は、二度目の人生で無言を貫く。~処刑回避のために黙っていただけなのに、なぜか冷徹宰相様から「君こそ運命の人だ」と溺愛さています~』
放浪人
恋愛
「もう、余計なことは喋りません(処刑されたくないので!)」
王太子の婚約者エリスは、無実の罪を着せられた際、必死に弁解しようと叫び散らした結果「見苦しい」と断罪され、処刑されてしまった。 死に戻った彼女は悟る。「口は災いの元。二度目の人生は、何があっても口を閉ざして生き延びよう」と。
しかし、断罪の場で恐怖のあまり沈黙を貫いた結果、その姿は「弁解せず耐え忍ぶ高潔な令嬢」として称賛されてしまう。 さらに、人間嫌いの冷徹宰相クラウスに「私の静寂を理解する唯一の女性」と盛大な勘違いをされ、求婚されてしまい……!?
「君の沈黙は、愛の肯定だね?」(違います、怖くて固まっているだけです!) 「この国の危機を、一目で見抜くとは」(ただ臭かったから鼻を押さえただけです!)
怯えて黙っているだけの元悪役令嬢と、彼女の沈黙を「深遠な知性」と解釈して溺愛する最強宰相。 転生ヒロインの妨害も、隣国の陰謀も、全て「無言」で解決(?)していく、すれ違いロマンティック・コメディ! 最後はちゃんと言葉で愛を伝えて、最高のハッピーエンドを迎えます。
断罪中、味方が多すぎて王子が孤立している件について
夏乃みのり
恋愛
バーンスタイン伯爵家の令嬢ラミリアは、魔力も剣の才能もない「ごく普通」の地味な女性。
ある日のパーティーで、婚約者であるジェラルド第二王子から「地味で無能で嫉妬深い」と罵られ、身に覚えのない罪で婚約破棄を突きつけられてしまう。
しかし、断罪劇は予想外の展開へ。
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
婚約破棄されたのでファンシーショップ始めました。 ― 元婚約者が、お人形さんを側室にしようとして大恥をかきました ―
鷹 綾
恋愛
隣国の王子から「政略的にも個人的にも魅力を感じない」と婚約破棄された、ファンタジア王国第三女王タナー。
泣きも怒りもせず、彼女が考えたのは――「いつか王宮の庇護がなくなっても困らない生き方」だった。
まだ八歳。
それでも先を見据え、タナーは王都の片隅で小さなファンシーショップを開くことを決意する。
並ぶのは、かわいい雑貨。
そして、かわいい魔法の雑貨。
お茶を淹れてくれるクマのぬいぐるみ店員《テイデイ・バトラー》、
冷めないティーカップ、
時間になると小鳥が飛び出すアンティーク時計――。
静かに広がる評判の裏で、
かつての元婚約者は「お人形さんを側室にしようとして」赤っ恥をかくことに。
ざまぁは控えめ、日常はやさしく。
かわいいものに囲まれながら、女王は今日も穏やかにお店を開けています。
---
この文面は
✔ アルファポリス向け文字数
✔ 女子読者に刺さるワード配置
✔ ネタバレしすぎない
✔ ほのぼの感キープ
を全部満たしています。
次は
👉 タグ案
👉 ランキング用超短縮あらすじ(100字)
どちらにしますか?
婚約破棄された際もらった慰謝料で田舎の土地を買い農家になった元貴族令嬢、野菜を買いにきたベジタリアン第三王子に求婚される
さら
恋愛
婚約破棄された元伯爵令嬢クラリス。
慰謝料代わりに受け取った金で田舎の小さな土地を買い、農業を始めることに。泥にまみれて種を撒き、水をやり、必死に生きる日々。貴族の煌びやかな日々は失ったけれど、土と共に過ごす穏やかな時間が、彼女に新しい幸せをくれる――はずだった。
だがある日、畑に現れたのは野菜好きで有名な第三王子レオニール。
「この野菜は……他とは違う。僕は、あなたが欲しい」
そう言って真剣な瞳で求婚してきて!?
王妃も兄王子たちも立ちはだかる。
「身分違いの恋」なんて笑われても、二人の気持ちは揺るがない。荒れ地を畑に変えるように、愛もまた努力で実を結ぶのか――。
王子、おひとり様で残りの人生をお楽しみください!
ちゃっぴー
恋愛
「ラーニャ、貴様との婚約を破棄する!」
卒業パーティーの真っ最中、ナルシストな第一王子ウィルフレッドに身に覚えのない罪で断罪された公爵令嬢ラーニャ。しかし、彼女はショックを受けるどころか、優雅に微笑んで拍手を送った。
なぜなら、ラーニャはとっくに王子の無能さに愛想を尽かし、この日のために完璧な「撤退準備」を進めていたからだ。
【 完結 】「婚約破棄」されましたので、恥ずかしいから帰っても良いですか?
しずもり
恋愛
ミレーヌはガルド国のシルフィード公爵令嬢で、この国の第一王子アルフリートの婚約者だ。いや、もう元婚約者なのかも知れない。
王立学園の卒業パーティーが始まる寸前で『婚約破棄』を宣言されてしまったからだ。アルフリートの隣にはピンクの髪の美少女を寄り添わせて、宣言されたその言葉にミレーヌが悲しむ事は無かった。それよりも彼女の心を占めていた感情はー。
恥ずかしい。恥ずかしい。恥ずかしい!!
ミレーヌは恥ずかしかった。今すぐにでも気を失いたかった。
この国で、学園で、知っていなければならない、知っている筈のアレを、第一王子たちはいつ気付くのか。
孤軍奮闘のミレーヌと愉快な王子とお馬鹿さんたちのちょっと変わった断罪劇です。
なんちゃって異世界のお話です。
時代考証など皆無の緩い設定で、殆どを現代風の口調、言葉で書いています。
HOT2位 &人気ランキング 3位になりました。(2/24)
数ある作品の中で興味を持って下さりありがとうございました。
*国の名前をオレーヌからガルドに変更しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる