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転生〜統治(仮題)
禁呪
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「とりあえず、一件落着かな?」
「る、ルーク!貴方、一体何をしたかわかってるの!?」
「ん?・・・帝国に宣戦布告した、のかな?」
「どうして疑問形なのよ!?」
「まぁまぁ、ちょっと落ち着こうよ。ね?」
「落ち着いていられる訳ないでしょ!」
ちょっとふざけ過ぎたみたいだ。
「とりあえず済んだ事は忘れて、昼食にしない?宰相さん達も全員で。良いですか?」
「は、はぁ。」
老齢の女宰相さん、アルトさんも呆然としているが、ご飯食べたら落ち着くでしょ?
その後、重苦しい雰囲気の昼食会が終わり、スフィアがオレに説教し始める。
「昼食も済んだ所でルーク、貴方・・・自分がした事の重大さを理解しているのですか?」
「うん。自分の女に手を出そうとした男を撃退した。」
「本当に嬉しかった・・・ではなくて!相手は帝国の第一王子なのですよ!?」
臣下の前では女王の口調だったのだが、興奮し始めたせいか夜の口調になってしまったようだ。からかってしまいたい衝動を抑える。
「みたいだね。」
「みたいだねって・・・はぁ。わかりました!ルークを安全かつ迅速に国外へ脱出させます!!誰か、作戦を「オレは逃げないよ」え?」
オレを安全な場所へ逃がすだなんて泣けてくる。でもオレは、逃げるつもりなんて無い。自分で売った喧嘩なのだ、自分の手で決着をつけるべきだろう。
「だから、逃げない。宣言通り、真っ直ぐ帝国の王都へ向かって進行する。」
「あ、あの、ルーク様?お聞きしても宜しいですか?」
「はい、アルトさん。」
「貴方は帝国の全兵を相手に、勝つ自信がおありなのですか?」
「はい。問題無いですね。」
「「「「「「「「「「なっ!?」」」」」」」」」」
口を開けずにいた者を含め、全員が固まってしまった。
「・・・とても正気とは思えませんね。ちなみに、どのような作戦かお聞きしても?」
「オレは正気ですけど・・・作戦ですか?本気で魔法を使います。以上!」
「そ、それはどのような・・・?」
「う~ん、ちょっと地形が変わるような、大きな魔法ですかね?」
「見せて頂いてもよろしいでしょうか?」
「え?そうですねぇ、どこか無くなっても構わない場所ってあります?山とか森とかで。」
「それならば、王都から馬車で2時間程行った場所に、数多くの魔物が住む森があります。毎年冒険者や商人に犠牲者が出ているので、対応に苦慮していたのですが・・・。」
「じゃあ、そこに連れて行って下さい。」
未だに納得出来ない顔をしている全員を連れて、オレ達は目的の森へとやって来た。百聞は一見に如かずって言うからね。オレは地面に線を引き、全員に防御魔法を掛けておく。
「燃やすのは後が面倒だから、凍らせようかな?あ、皆さんはその線から絶対に出ないで下さいね?・・・死にますから。」
半信半疑といった表情ではあるが、全員が頷いたので森へと向きを変える。全体を見渡した方が細かい制御が出来るのだが、今回は魔法を見せるだけなので飛ぶのは控える。あ、風魔法には、空を飛ぶ物もあるんですよ?
「
氷よ来たれ
その身は我が剣となり
その身は我が盾となりて
」
「ルークが詠唱を!?
「これは・・・禁呪か!?」
詠唱の途中、後ろが騒がしくなる。が、構わず続ける。
「
我が力を糧とし我が命をきけ
我が力を纏いて
白銀と化せ
その身は守護を
その身は滅びを
」
「ば、馬鹿な!既に第8節まで・・・一体彼は・・・。」
「今禁呪を使えるのは、神国の聖女しかおらんはずじゃ!」
「しかも向こうは光属性の禁呪。ルーク様は、氷・・・水?」
「
世界を埋め尽くす氷よ
天を覆いし白銀よ
その全てを包み込め
命を包みし氷雪よ
この世に等しく停滞を コキュートス!
」
放たれた魔法により、数キロ四方が白銀の世界と化した。魔物を含めた動植物全てが凍り、生きている者はいないだろう。ルークが空中を掴む動作をすると、凍っていた全ての物が粉々に砕け散った。後ろを振り返り、終わった事を知らせる為に声を掛ける。
「と、まぁ、こんな感じです。あれ?どうしました?」
全員が驚愕の表情を浮かべている。スフィアさん、大きく口を開けていると美人が台無しですよ?オレの視線に気が付き、スフィアが我に返る。
「る、ルーク!今の魔法は・・・」
「世間では禁呪と呼ばれている魔法ですね。水の13階級『コキュートス』ですよ?」
「「「「「「「「「「13階級!?」」」」」」」」」」
あれ?変な事言ったかな?
「禁呪を使えるのは世界でも数人。中でも第13階級は、ヴァイス神国の聖女様ただお1人のはず・・・。」
「しかも攻撃魔法となると・・・」
これは随分と後から聞かされたのだが、確認されている禁呪は全てが光属性であった。その全てが治癒の魔法である。
「世界中から注目されますね。」
「スフィア様、よくぞルーク様と関係を結ばれました!これで我が国は安泰です!!」
アルトさん、大きい声で関係を結んだとか言わないで!恥ずかしいから!!
「か、関係を結んだって・・・大きな声で言わないでよ!!」
スフィアが真っ赤になってアルトさんに詰め寄る。スフィア、君も大きな声で言ってるからね?この後、全員から質問攻めにあったが、のらりくらりと躱して王城へと戻って来た。
「る、ルーク!貴方、一体何をしたかわかってるの!?」
「ん?・・・帝国に宣戦布告した、のかな?」
「どうして疑問形なのよ!?」
「まぁまぁ、ちょっと落ち着こうよ。ね?」
「落ち着いていられる訳ないでしょ!」
ちょっとふざけ過ぎたみたいだ。
「とりあえず済んだ事は忘れて、昼食にしない?宰相さん達も全員で。良いですか?」
「は、はぁ。」
老齢の女宰相さん、アルトさんも呆然としているが、ご飯食べたら落ち着くでしょ?
その後、重苦しい雰囲気の昼食会が終わり、スフィアがオレに説教し始める。
「昼食も済んだ所でルーク、貴方・・・自分がした事の重大さを理解しているのですか?」
「うん。自分の女に手を出そうとした男を撃退した。」
「本当に嬉しかった・・・ではなくて!相手は帝国の第一王子なのですよ!?」
臣下の前では女王の口調だったのだが、興奮し始めたせいか夜の口調になってしまったようだ。からかってしまいたい衝動を抑える。
「みたいだね。」
「みたいだねって・・・はぁ。わかりました!ルークを安全かつ迅速に国外へ脱出させます!!誰か、作戦を「オレは逃げないよ」え?」
オレを安全な場所へ逃がすだなんて泣けてくる。でもオレは、逃げるつもりなんて無い。自分で売った喧嘩なのだ、自分の手で決着をつけるべきだろう。
「だから、逃げない。宣言通り、真っ直ぐ帝国の王都へ向かって進行する。」
「あ、あの、ルーク様?お聞きしても宜しいですか?」
「はい、アルトさん。」
「貴方は帝国の全兵を相手に、勝つ自信がおありなのですか?」
「はい。問題無いですね。」
「「「「「「「「「「なっ!?」」」」」」」」」」
口を開けずにいた者を含め、全員が固まってしまった。
「・・・とても正気とは思えませんね。ちなみに、どのような作戦かお聞きしても?」
「オレは正気ですけど・・・作戦ですか?本気で魔法を使います。以上!」
「そ、それはどのような・・・?」
「う~ん、ちょっと地形が変わるような、大きな魔法ですかね?」
「見せて頂いてもよろしいでしょうか?」
「え?そうですねぇ、どこか無くなっても構わない場所ってあります?山とか森とかで。」
「それならば、王都から馬車で2時間程行った場所に、数多くの魔物が住む森があります。毎年冒険者や商人に犠牲者が出ているので、対応に苦慮していたのですが・・・。」
「じゃあ、そこに連れて行って下さい。」
未だに納得出来ない顔をしている全員を連れて、オレ達は目的の森へとやって来た。百聞は一見に如かずって言うからね。オレは地面に線を引き、全員に防御魔法を掛けておく。
「燃やすのは後が面倒だから、凍らせようかな?あ、皆さんはその線から絶対に出ないで下さいね?・・・死にますから。」
半信半疑といった表情ではあるが、全員が頷いたので森へと向きを変える。全体を見渡した方が細かい制御が出来るのだが、今回は魔法を見せるだけなので飛ぶのは控える。あ、風魔法には、空を飛ぶ物もあるんですよ?
「
氷よ来たれ
その身は我が剣となり
その身は我が盾となりて
」
「ルークが詠唱を!?
「これは・・・禁呪か!?」
詠唱の途中、後ろが騒がしくなる。が、構わず続ける。
「
我が力を糧とし我が命をきけ
我が力を纏いて
白銀と化せ
その身は守護を
その身は滅びを
」
「ば、馬鹿な!既に第8節まで・・・一体彼は・・・。」
「今禁呪を使えるのは、神国の聖女しかおらんはずじゃ!」
「しかも向こうは光属性の禁呪。ルーク様は、氷・・・水?」
「
世界を埋め尽くす氷よ
天を覆いし白銀よ
その全てを包み込め
命を包みし氷雪よ
この世に等しく停滞を コキュートス!
」
放たれた魔法により、数キロ四方が白銀の世界と化した。魔物を含めた動植物全てが凍り、生きている者はいないだろう。ルークが空中を掴む動作をすると、凍っていた全ての物が粉々に砕け散った。後ろを振り返り、終わった事を知らせる為に声を掛ける。
「と、まぁ、こんな感じです。あれ?どうしました?」
全員が驚愕の表情を浮かべている。スフィアさん、大きく口を開けていると美人が台無しですよ?オレの視線に気が付き、スフィアが我に返る。
「る、ルーク!今の魔法は・・・」
「世間では禁呪と呼ばれている魔法ですね。水の13階級『コキュートス』ですよ?」
「「「「「「「「「「13階級!?」」」」」」」」」」
あれ?変な事言ったかな?
「禁呪を使えるのは世界でも数人。中でも第13階級は、ヴァイス神国の聖女様ただお1人のはず・・・。」
「しかも攻撃魔法となると・・・」
これは随分と後から聞かされたのだが、確認されている禁呪は全てが光属性であった。その全てが治癒の魔法である。
「世界中から注目されますね。」
「スフィア様、よくぞルーク様と関係を結ばれました!これで我が国は安泰です!!」
アルトさん、大きい声で関係を結んだとか言わないで!恥ずかしいから!!
「か、関係を結んだって・・・大きな声で言わないでよ!!」
スフィアが真っ赤になってアルトさんに詰め寄る。スフィア、君も大きな声で言ってるからね?この後、全員から質問攻めにあったが、のらりくらりと躱して王城へと戻って来た。
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