Shining Rhapsody 〜神に転生した料理人〜

橘 霞月

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転生〜統治(仮題)

第五回嫁会議

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その日の夜、オレはクレアと一緒に城へ戻り、いつも通りに婚約者達を前に正座している。もう慣れたもんだぜ!結局はオレとクレアが事情を説明し、皆は呆れながらも了承してくれた。実に素晴らしい奥様達である。

お詫びとして、風呂に入ってからスイーツを作るよう言われた為、オレは風呂へ向かっている。湯船につかりながらメニューを考えよう。

「ナディアさん、行きましたか?」
「・・・行ったわ、スフィア。」
「それでは皆さん、ルークが戻るまでに済ませてしまいましょう。第5回、嫁会議を始めます。まずはクレアさん、ご苦労様でした。ですが、本当に死にかけるというのは関心しません。気をつけて下さいね?」
「は、はい。すみませんでした。本当に舞い上がってしまって・・・演技するのを忘れてしまいました。それで・・・本当に良かったのでしょうか?」
「良いんですよ。どちらにせよ、クレアもルークとの婚約を望んでいたのでしょう?」
「それはそうですが・・・騙すような形になってしまい、罪悪感が・・・。」
「いいえ!こうでなくてはいけません!!ルークが私達に対して頭があがらなくなるよう、騙すような形を取る事に意味があるのですから。」

そう・・・ルークには悪いですが、クレアにはルークを誘惑して頂きました。ここまでは狙い通りです。この後の作戦も、問題無く進むでしょう。

「しっかし、皆も良くやるわよね・・・。そこまでルークを尻に敷く必要あるのかしら?」
「ナディアさん!貴女にも関係があるのですよ!?・・・ティナさん、どうぞ。」
「ナディアは挙手してから発言して下さいね?それよりも、この話を聞いた時から疑問に思っていたのですが・・・この作戦の目的は何ですか?」
「そうですね・・・そろそろ教えても構わないでしょう。この作戦の目的は、私達がルークに捨てられないようにする為です!・・・はい、ナディアさん。」
「私にも関係があるってどういう事よ?」

やはり気付いていませんでしたか・・・そうでしょうね。人族よりも危機感が薄いと予想していました。

「ナディアさんは獣人の希少種ですよね?獣人は戦闘民族である為、寿命が長く老化が遅い種族です。希少種はその最たるもの。ですが、人族と同じようにいずれは老いを重ねます。しかし、カレンさんは言うまでもなく、ティナさんも老化とは縁遠い存在です。この2人を相手取り、私達がルークの寵愛を受けられるのは、果たして何歳まででしょうか!?」
「「「「「「「っ!?」」」」」」」

やはり、皆さん気が付いていませんでしたね?私に言われて驚いています。カレンさんとティナさんは成程という表情なのが気に入りませんが、腹を立てても仕方ありません。

「少しでも長くルークと居られるように手を尽くし、その間に不老長寿の法を見つけるのが私の狙いです!」
「「「「「「「おぉぉぉ!!」」」」」」」

皆さんが拍手して下さっています。さて、それでは作戦の進行状況を確認しておきましょう。

「エミリアさん、特待生クラスへの手回しはどうなっていますか?」
「はい。カグラさん、リリエルさん、ユキさん、リンさんについては声を掛けないつもりです。カグラさんはこの手の話が通じない気がしましたし、残るお3方は素性が掴めませんので、万が一を考えた結果ですね。残った全員は、これから勧誘しようと思っています。」
「流石ですね!では、引き続き作戦の継続を・・・カレンさん、どうかしましたか?」

私達の作戦を静聴していたカレンさんが、突然声を押し殺して笑い始めました。何か不備でもあったでしょうか?

「くすくすっ。あ、ああ、すみません。ふふっ。この作戦ですが、もう中止して構いませんよ?」
「な、何故ですか!?」
「変化を自覚出来る状態になったら説明しようと思っていたのですが・・・皆さんは近く不老長寿となります。」
「「「「「「「「え?」」」」」」」」

カレンさんのおっしゃっている意味がわかりません。この方は口が堅過ぎます!

「うふふ。そうですね・・・神と他の種族が交わらなくなって久しいものですから、噂も残っていないのは無理もないのでしょうね。・・・神の寵愛を受けし者は神へと近づく、つまり亜神となるのです。亜神は神より力は劣りますが、それ以外は神と変わりありません。」
「じゃあ、この作戦に意味は・・・」

エミリアさん、私のセリフを取らないで下さい!ですが、確かに無駄という事になりますね・・・。いえ、ライバルを増やしてしまったのですから、最悪と言えるかもしれません。

「無駄ではないと思いますよ?・・・いいですか?効果があるのは、神の寵愛を受けている間です。神に見捨てられれば、当然その効果は消えます。捨てられぬよう、ルークの手綱を握るのは良い手だと私は考えます。」
「あの・・・私はルークの妻が増える事に賛成です。皆さんと一緒にいられる今の環境、私にはとても楽しいですから。」

ティナさん・・・やはりルークに1番愛されるだけありますね。しかし、それではどうしましょうか?

「放っておいても、勝手に増えそうじゃない?」
「「「「「「「「確かに!」」」」」」」」
「そうですね・・・それでは、私からお願いが。」

珍しくカレンさんがお願いと言うので、皆大人しく聞いています。

「シシル海洋王国の2人・・・所謂人魚姫ですね。この2人は婚約者に加えられるように動いて下さい。あの国は差し迫った問題を抱えていますので、ルークの寵愛・・・というより加護が必要です。」

差し迫った問題?そのような話は初耳ですけど?世界政府の会議でも話題にすら上がっていませんでした。・・・人魚姫!?皆さんも、話が大き過ぎてついて行けないようです。後日確認しましょう。

「それから、ローデンシア天空王国のリリエル。彼女にもほとんど時間がありません。正確には、彼女達ですが・・・。ルークがいなければ、近く滅びる定めの国でしたので。」
「か、カレン様!?ローデンシアの内情をご存じなのですか!?お願いです!知っている事を全て教えて頂けないでしょうか!?」
「ちょ、急に頭を下げて、一体どうしたのよ!?」
「ナディアは黙って!これは世界にとって、とても重要な事なのよ!!」

ローデンシアの問題は、世界政府の会議でも最重要案件として扱われている。早急な対策を講じる必要がある。にも拘らず、連絡を取る事すら叶わぬ閉ざされた国。そのベールを解き明かす鍵が、すぐ目の前にあったのだ。
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